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平成30年台風第26号

平成30年台風第26号(へいせい30ねんたいふうだい26ごう、アジア名:Yutu[1])は、2018年10月に発生し、北マリアナ諸島テニアン島サイパン島を中心に大きな被害をもたらした台風である[2]

台風第26号(Yutu)
カテゴリー5の スーパー・タイフーンSSHWS
衛星画像(10月24日)
発生期間 2018年10月22日0時 - 11月2日6時 (UTC)
寿命 270時間
最低気圧 900 hPa
最大風速
(日気象庁解析)
115 knot(60 m/s
被害地域 北マリアナ諸島
フィリピン
など
プロジェクト : 気象と気候災害
(テンプレートを表示)

概要

 
進路図

2018年10月20日頃にマーシャル諸島近海で形成が始まった低圧部について、合同台風警報センター(JTWC)は、21日6時30分(協定世界時20日21時30分)に熱帯低気圧形成警報(TCFA)を発表した。低圧部は21日9時には熱帯低気圧に発達し、JTWCは22日0時(協定世界時21日15時)に熱帯低気圧番号31Wを付番した。31Wは22日9時に、マーシャル諸島(北緯9.4度・東経156.1度)で台風となり[3][4][5][注 1]、アジア名「イートゥー(Yutu)」と命名された[6]。命名国は中国で、民話に登場する「月の兎」の名前に由来する[7]。台風は急速に発達し、24日15時には「猛烈な」勢力となった[8]。18時には中心気圧905hPaまで低下し、最大風速は60m/s、最大瞬間風速は85m/sにであった[9][注 2]。このピーク時の勢力を保ったまま25日0時頃に北マリアナ諸島テニアン島サイパン島付近を通過し、この2島を中心にマリアナ諸島付近では大きな被害が出た。25日21時には一旦非常に強い勢力に弱まったものの、台風は再発達し、27日9時には再び猛烈な勢力となった[10]。同日12時(フィリピン標準時11時)、台風はフィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)の監視領域に進入し、フィリピン名「ロジータ(Rosita)」と命名された。台風は30日6時頃にフィリピンのルソン島に上陸した後、南シナ海で速度を落とし、11月2日15時に南シナ海(北緯20.7度・東経116.1度)で熱帯低気圧に変わった[3][11]

気象庁による事後解析では、この台風の最低気圧は900hPaに上方修正された[3]

前述の通り、台風が25日未明にサイパン島やテニアン島を直撃した際の勢力は、中心気圧905hPa・最大風速60m/sであり、北マリアナ諸島における観測史上最強の台風となった[12]。統計が開始されて以来、これほどの規模の台風がサイパンなどを直撃したことは一度もなく、1997年台風24号が中心気圧905hPaでサイパンに接近したが、その際の台風の中心は海上であった[12]

影響・被害

北マリアナ諸島

北マリアナ政府は、23日に「台風コンディション2」を発令した。コンディションとは、サイパン政府から発令されるシグナルのレベルであり、台風がサイパンに接近すると、政府はシグナルを発令する。このシグナルは、「コンディションオブレディブル (Condition of Readiness・COR)」と呼ばれ、政府レベルで島民に対して行動を促すためのものである。

テニアン島とサイパン南部の村々の住民は、長時間にわたって時速約270kmの強風にさらされ、最大風速は一時時速約320kmにも達したという[13]。テニアン島における全1,100世帯の家屋は破壊または損傷の被害を受けた。この台風は被災した島々のインフラにも大きな被害を与えたため、食料飲料水の供給が停止したほか、広範囲にわたる停電も発生した[13]サイパン国際空港では、瞬間風速46m/sが観測された[注 3][12]

フィリピン

台風が直撃したフィリピンでは30日、大規模な土砂崩れが発生し、30人以上が生き埋めとなった恐れが出た[14]。各地で死者の出る土砂崩れが発生したほか、建物の屋根が強風により吹き飛ばされるなどの被害が発生[14]。ルソン島(ナトニン)(英語版)のコルディレラ山脈地域では、大量の土砂が公共の建物へと押し寄せて、避難していた人々が生き埋めになった[14]

その他

この台風のアジア名「イートゥー(Yutu)」はこの台風限りで使用中止となった[15]。更に、この台風のフィリピン名「ロジータ(Rosita)」も同様に、この台風限りで使用中止となり、次順からは「ロサール(Rosal)」というフィリピン名が使用されることになった。

外部リンク

  • デジタル台風:台風201826号(YUTU)- 総合情報(気圧・経路図) - 国立情報学研究所北本朝展
  •   ウィキメディア・コモンズには、平成30年台風第26号に関するカテゴリがあります。

注釈

  1. ^ 速報では、22日3時に北緯8度50分・東経156度55分で台風になったとされた。
  2. ^ 2018年に発生した台風としては最も強い台風となった。
  3. ^ ただしその後観測器が壊れたために、これ以上の風速は観測されていないようである。

出典

  1. ^ デジタル台風:台風201826号(YUTU)- 総合情報(気圧・経路図) - 国立情報学研究所北本朝展
  2. ^ “台風26号直撃のサイパン空港が全面再開へ、観光復興へ復旧作業続く、ホテルは75%が稼働”. トラベルボイス. 2020年7月6日閲覧。
  3. ^ a b c “2018年台風第26号 YUTU (1826) 位置表”. 気象庁. 2020年7月6日閲覧。
  4. ^ “”. 気象庁 (2018年10月22日). 2018年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月22日閲覧。
  5. ^ “台風26号「イートゥー」が発生”. 日本気象協会 (2018年10月22日). 2018年10月22日閲覧。
  6. ^ “デジタル台風:2018年台風26号(イートゥー|YUTU)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年7月6日閲覧。
  7. ^ 『(イートゥー)』 - コトバンク
  8. ^ “台風26号 猛烈な勢力になりました”. 日本気象協会 (2018年10月24日). 2018年10月28日閲覧。
  9. ^ “台風26号「今年最強」に成長、進路予想や日本への影響は?”. www.danshihack.com. 2020年7月6日閲覧。
  10. ^ “台風26号 再発達「猛烈な」勢力に”. 日本気象協会 (2018年10月27日). 2018年10月28日閲覧。
  11. ^ “台風26号 熱帯低気圧に変わりました”. 日本気象協会 (2018年11月2日). 2018年11月3日閲覧。
  12. ^ a b c “台風26号「観測史上最も強い」勢力でサイパンなど直撃 (森さやか) - Yahoo!ニュース”. Yahoo!ニュース 個人. 2020年7月6日閲覧。
  13. ^ a b “教会が北マリアナ諸島で台風被災者を支援”. news-jp.churchofjesuschrist.org (2019年1月30日). 2020年7月6日閲覧。
  14. ^ a b c “台風直撃のフィリピンで土砂崩れ 30人生き埋めか”. www.afpbb.com. 2020年7月6日閲覧。
  15. ^ “2nd VIDEO CONFERENCE”. Typhoon Committee. 2020年10月20日閲覧。
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