平成元年台風第22号(へいせいがんねんたいふうだい22ごう、国際名:ウェイン/Wayne[1])は、1989年9月に鹿児島県に上陸した台風である[2]。
概要
1989年9月17日に沖縄の近海で発生した台風22号は、南西諸島の西海上を北北東に進んで、19日13時半頃に鹿児島県大隅半島南部に上陸した[2]。 その後台風は本州南岸を進み、四国・紀伊半島沖を経て、20日3時半頃に伊豆半島南部に、5時頃に房総半島南部にそれぞれ再上陸し、関東の東海上へと進んだ[2]。
台風の影響で沖縄から北海道にかけての太平洋側を中心に広い範囲で大雨となり、19日には、和歌山県新宮市で278mm、和歌山県那智勝浦町色川で262mm、三重県宮川村で255mmの日降水量となった[2]。 また、台風が通過した地域を中心に各地で強い風が吹き、鹿児島県西之表市では最大風速36.4m/s(最大瞬間風速60.0m/s)、千葉県銚子市では最大風速24.4m/s(最大瞬間風速35.4m/s)を観測した[2]。
被害
この台風により、死者・行方不明者9人、負傷者8人の人的被害となったほか、住家全壊26棟、床上浸水714棟、床下浸水9,029棟の被害が確認された[2]。岐阜県・愛知県を流れる庄内川では、上流域で浸水被害が発生し、被災家屋655棟に達した。