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富山県立近代美術館

富山県立近代美術館(とやまけんりつきんだいびじゅつかん、The Museum of Modern Art, Toyama)は、かつて富山県富山市西中野町にあった20世紀以降の美術作品を中心とした公立美術館である。

富山県立近代美術館
THE MUSEUM OF MODERN ART, TOYAMA
富山県立近代美術館
城南公園の東に位置していた
( )
富山県内の位置
施設情報
専門分野 近代美術
館長 雪山行二
事業主体 富山県
管理運営 ((公財))富山県文化振興財団
建物設計 設計 國方秀男日本総合建築事務所
監修 前川國男
延床面積 8,180m2
開館 1981年昭和56年)7月5日[1]
閉館 2016年平成28年)12月28日
所在地 939-8636
富山県富山市西中野町1-16-12
位置 北緯36度40分48.5秒 東経137度12分45.9秒 / 北緯36.680139度 東経137.212750度 / 36.680139; 137.212750座標: 北緯36度40分48.5秒 東経137度12分45.9秒 / 北緯36.680139度 東経137.212750度 / 36.680139; 137.212750
プロジェクト:GLAM
(テンプレートを表示)

概要

1981年昭和56年)7月5日に、富山県置県100周年記念事業として旧富山刑務所跡に整備された城南公園の一角に開館した[1]。同じ敷地内には隣接して富山市科学博物館がある。常設展示は、パブロ・ピカソロートレックルオーシャガールなどの作品のほか、シュルレアリスム作家の作品を中心としたコレクションである。また、13,000点以上のポスターや、200点以上のデザインチェアを収集し展示していたこと、日本で唯一の世界的なポスターコンペティション世界ポスタートリエンナーレトヤマ(略称:IPT)」を開催していたことで知られる。

しかし開館より35年が経ち老朽化などにより、富山駅北側の富岩運河環水公園西地区に「富山県美術館」として新築移転することとなり[2]、当美術館は2016年(平成28年)12月28日をもって移転準備のため閉館した[3][4][5]

設立の経緯としては、富山市出身の美術評論家・作家である瀧口修造が、ジョアン・ミロマルセル・デュシャン等との交友関係があったこともあり、近代美術館構想に関わったことからである。また瀧口は初代館長の要請を固辞し、美術館完成2年前の1979年(昭和54年)に開館を見ることなく亡くなった。館内には瀧口修造の作品や所蔵品の展示室が設けられていた。

また、近隣に別館(一般入館不可)を持つほか、県民公園太閤山ランドのふるさとパレス内に、館外展示施設「太閤山ランドふるさとギャラリー」を開設し、本館収蔵品を中心とした美術展を開いているほか、2013年(平成25年)より同施設と太閤山ランドを利用して、県内の芸術家が新人育成と、芸術家の刺激の場として企画した「太閤山ビエンナーレ」を隔年で開催し、2017年(平成29年)より「ビエンナーレTOYAMA」として富山県美術館に受け継がれた[6]

本館施設内は3層だが、1階から中2階、2階の構成になっており、1階の企画展示室からその上部にある2階常設展示室Iの中央部は、天井まで直径15mの円形の吹き抜けになっていて、天井はドーム型になっている。また吹き抜けの下部スペースの床は階段状に上下する円形舞台になっているため、様々な表現に対応できる。

1982年(昭和57年)には美術館建物が日本建設業連合会より、第23回BCS賞を受賞している。

2011年(平成23年)には開館30周年を記念して、マスコットキャラクターの「ミルゾー」が誕生した。モスグリーンの象に羽根のような手のような耳と人間のような目が付いたデザインで、日本グラフィックデザイナー協会会長を務め、2020年東京オリンピックエンブレムのデザイン選考の審査員長で、富山県立近代美術館の開館以降ほとんどのポスターデザインや印刷物を手掛けてきたグラフィックデザイナー永井一正がデザインし、キャラクター名は一般公募にて選ばれたもので、「ミルゾー」は富山県美術館でも色調を水色に変更し継承されることになった[7]

当美術館ではこれまで225回の企画展が開かれ[3]、最後となる企画展は、2016年(平成28年)12月3日より12月28日まで開催された、ありがとう近代美術館 PART2『MOVING! ミュージアムが「動く」』であった[5][8]

沿革

  • 1973年昭和48年)9月 - 富山県置県100周年記念事業の一環として「住みよい富山県をつくる総合計画」に美術館の建設計画を盛り込む[9]
  • 1977年(昭和52年)12月 - 基本構想策定[9]
  • 1978年(昭和53年)4月 - 基本計画を完了し、県立美術館建設準備室を設置[9]
  • 1979年(昭和54年) - 実施計画を完了し、美術館起工。同年には収蔵美術品選定委員会が組織され美術品の選定が始まる[9]
  • 1980年(昭和55年) - 美術館竣工。富山県近代美術館条例施行し富山県立近代美術館発足。初代館長に小川正隆を任命。
  • 1981年(昭和56年)
    • 7月5日 - 富山県立近代美術館が開館[1][10]
    • 7月6日 - 一般公開開始[1]。常設展として「20世紀美術の流れ」、開館記念展として「富山国際現代美術展 Toyama Now '81」などを開催。
  • 1985年(昭和60年) - 第1回「世界ポスタートリエンナーレトヤマ(IPT)」を開催[11]。以降3年ごとに開催。
  • 1988年(昭和63年)5月 - 入場者数50万人達成
  • 1990年平成2年) - 開館10周年。記念のシリーズ展として「富山」「日本」「世界」の3回にわたり、「現代美術の流れ」展を開催。
  • 1994年(平成6年)3月 - 近隣にあった富山県社会保険診療報酬支払基金の土地と建物を取得し、別館とする。
  • 1998年(平成10年)10月1日 - 公益財団法人富山県文化振興財団へ美術館の管理運営業務を委託。
  • 2001年(平成13年)3月 - 太閤山ランドのふるさとパレス内に、館外展示施設「太閤山ランドふるさとギャラリー」を開設。
  • 2002年(平成14年)10月 - 本館、別館の改修工事を開始。
  • 2003年(平成15年)4月5日 - 本館 中2階などに常設展示室4室を増設[12]。本館新装拡大オープン。
  • 2011年(平成23年) - 開館30周年。マスコットキャラクター「ミルゾー」が誕生。
  • 2012年(平成24年) - 「世界ポスタートリエンナーレトヤマ(IPT)」が第10回を迎える。
  • 2013年(平成25年)
    • 富山駅北側の富岩運河環水公園西地区の見晴らしの丘に新築移転を発表。
    • 太閤山ランドのふるさとパレス内「太閤山ランドふるさとギャラリー」と太閤山ランド内にて「太閤山ビエンナーレ」を開催。以降2年ごとに開催。
  • 2014年(平成26年) - 新美術館(新 富山県立近代美術館〔仮称〕)の基本設計概要、実施設計概要を発表。
  • 2015年(平成27年)3月 - 新美術館起工式。
  • 2016年(平成28年)
    • 3月 - 新美術館名を「富山県美術館」に正式決定。
    • 12月3日 - 最後の企画展『MOVING! ミュージアムが「動く」』開催[5]
    • 12月28日 - 「富山県美術館」へ移転準備のため閉館[5]
  • 2017年(平成29年)8月26日 - 新美術館「富山県美術館」全館オープン[2]

主な収蔵作品

絵画・版画など

など

彫刻など

など

世界ポスタートリエンナーレトヤマ

世界ポスタートリエンナーレトヤマ(略称:IPT)は、当美術館にて1985年(昭和60年)より3年に一度開催[11]。世界各国より公募されたポスターデザインを審査表彰し展示する、日本で唯一の世界的なポスターコンペティションで「世界5大ポスター展」の一つである。2012年(平成24年)には第10回を迎え4,622点の応募があり、2015年(平成27年)は3,845点の応募があった。第12回(2018年)より富山県美術館にて引き続き開催されている[11]

本館施設

敷地面積: 4,994m2、建物: 鉄筋コンクリート・鉄骨造、地上3階、地下1階建、塔屋1階、建築面積: 2,796m2、延床面積: 8,180m2

1階
  • 企画展示室 (1,092m2)
  • ホール(148m2 収容人数 80人〜100人)
  • ロビー、受付、ミュージアムショップ、休憩コーナー、ロッカールーム、駐車場(富山市科学博物館と兼用)
中2階
  • 常設展示室(1,497m2 2階常設展示室を含む)
    • 常設 III - 日本を代表する作家、郷土作家、版画コレクションの展示
    • 常設 IV - 瀧口修造の作品ならびに旧所蔵品の展示
    • 常設 V - 現代のポスターならびに椅子のデザイン作品の展示
  • 映像コーナー、キッズコーナー、図書コーナー、喫茶ラウンジ「Cafe プリズム」
2階
  • 常設展示室
    • 常設 I - 「20世紀美術の流れ」として海外、日本の美術品を5つのセクションに分け展示[12]
    • 常設 II - 日本を代表する作家、郷土作家、版画コレクションの展示
  • 休憩コーナー

別館(一般入館不可)

敷地面積: 1,891.47m2、建物: 鉄筋コンクリート3階建て、延床面積: 1,266.1m2

新築移転計画

富山県は2013年(平成25年)に、富山駅北側の富岩運河環水公園西地区の見晴らしの丘に新築移転すると発表した。現在の美術館は建設からすでに33年以上も経ち、耐震基準を満たしていない、空調施設が旧式で、特に消火設備スプリンクラー式であり、火事の際他の美術品にも影響を与えるなど、文化庁の基準も満たしていないことから、ほかの美術館からの美術品の借り受けにも支障をきたすため、早急な対策が必要であった[14]。そこで現在地での建て替え、移転新築などを検討し、市街地郊外ではなく富山駅に近く公共交通機関を利用し県内外の人達も気軽に訪れ、中心市街地の賑わいを富岩運河環水公園と共にもたらすことができるとして現予定地に決定した。

その後2014年(平成26年)4月に基本設計の概要を発表[15]2015年(平成27年)1月16日には県知事が、同年3月に着工し2017年(平成29年)1月の開館予定であること、また館名の名称変更も検討すると発表した[16]。同年11月30日に県知事は、新美術館の名称として「富山県アート&デザイン美術館」を提示した。また休館日の変更、開館時間の延長の意向も提示した。開業時期については、2017年(平成29年)春にレストランとアトリエを、ゴールデンウィークまでに「オノマトペ」の屋上をテーマとした屋上庭園を先行オープンし、同年夏後半から秋口に掛けて全面開業の予定であると発表した[17]

2016年(平成28年)3月には美術館名称を「富山県美術館」に正式決定、2016年(平成28年)9月2日には、全面開館は2017年(平成29年)8月26日[2]、レストランとアトリエは同年3月下旬に、屋上庭園はゴールデンウィークをめどに先行開業すると発表した[18]

なお、富山県立近代美術館閉館後の土地・建物の利用計画はまだ決まっておらず、老朽化した建物を公共施設として再利用する場合、耐震改修に約4億円、その他施設改修に1億3千万円以上が必要なほか、維持管理費が必要となり、建物解体の場合は約5億円が必要とされ[19][20]、2017年度内に方針をまとめるとしていた[3]。閉館してから5年経過した現在も決定していない[21][22]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 富山県 1981, p. 23.
  2. ^ a b c “Toyama Just Now No.775:富山県美術館、来年8月26日(土)開館”. 富山県知事政策局広報課 (2016年9月28日). 2022年5月15日閲覧。
  3. ^ a b c 「県立近代美術館が閉館 20世紀の潮流伝え35年」北日本新聞 2016年12月29日1面
  4. ^ 「近美35年ありがとう ファン・作家ら感慨浸る」北日本新聞 2016年12月29日27面
  5. ^ a b c d “富山県立近代美術館が移転前最後の企画展 個性派アーティストがドーム空間彩る”. 富山経済新聞 (2016年12月2日). 2022年5月15日閲覧。
  6. ^ 『ビエンナーレTOYAMA 明日開幕 富山県美術館と環水公園 県内アートの最前線示す』北日本新聞 2017年9月23日23面
  7. ^ 「マスコットキャラ 装いを変え継承」北日本新聞 2016年12月29日27面
  8. ^ 「近美 最後の企画展開幕 動きテーマ 絵画や空間芸術展示」北日本新聞 2016年12月4日36面
  9. ^ a b c d 『富山市史 通史<下巻>』(1987年1月10日、富山市発行)1251ページ。
  10. ^ 富山県 1981, p. 6.
  11. ^ a b c “第12回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2018 富山県美術館で411点展示”. 富山経済新聞 (2018年8月24日). 2022年5月15日閲覧。
  12. ^ a b “Toyama Just Now No.116-1:富山県立近代美術館、常設展示室が新装拡大オープン”. 富山県知事政策局広報課 (2003年4月23日). 2022年5月15日閲覧。
  13. ^ a b c d e 富山県 1981, p. 9.
  14. ^ 新富山県立近代美術館(仮称)最終報告(富山県)
  15. ^ 新近代美術館(仮称)の基本設計の概要について(富山県)
  16. ^ 「17年1月にも開館 新近代美術館で知事見通し」北日本新聞 2015年1月17日26面
  17. ^ 「新美術館名称案を提示 知事 休館日は水曜に変更」北日本新聞 2015年12月1日1面
  18. ^ 「来年8月26日開館 富山県美術館 記念展に国内外名作」北日本新聞 2016年9月3日1面
  19. ^ “”. 富山新聞 (2019年2月2日). 2019年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月15日閲覧。
  20. ^ 『県立近代美術館閉館「発生の現場」の35年(中) 建物 吹き抜け最大限活用』北日本新聞 2016年12月26日26面
  21. ^ 『耐震化・解体とも5億円 旧県立近代美術館 建物活用未定 更地で売却も 来月中に方針』北日本新聞 2019年1月25日3面
  22. ^ . 読売新聞オンライン. (2021年5月18日). オリジナルの2021年5月18日時点におけるアーカイブ。. 2022年5月15日閲覧。 

参考文献

関連項目

ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。