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富山 省吾(とみやま しょうご、1952年2月27日[1][2] - )は、日本の映画プロデューサー。東宝映画代表取締役社長を歴任。沖縄県出生[1]、東京都出身[3][1][2]。
略歴
- 1975年 - 早稲田大学卒業後、東宝に入社[3][1][2]。宣伝部に配属[1][2]。
- 1983年 - 東宝映画に出向[1][2]。
- 1986年 - 映画『恋する女たち』でプロデューサーとしてデビュー[4]。以後多くの作品にプロデューサーとして参加、その後企画部部長となる。
- 1989年 - 『ゴジラvsビオランテ』から(林芳信)と共に田中友幸を補佐する形でゴジラシリーズのプロデューサーとして参加[4][3][1][2]。
- 1994年 - 『ゴジラvsスペースゴジラ』からゴジラシリーズにおいて製作を担当するようになる。クレジットでは「協同製作」。
- 1995年 - 4月より東宝映画取締役に就任、『ゴジラvsデストロイア』では田中友幸と連名で「製作」。
- 1996年 - 『モスラ』から田中友幸に代わり本格的に東宝特撮映画のプロデューサーとして活動を始める。
- 2004年 - 4月より東宝映画社長に就任[1][2]、『ゴジラ FINAL WARS』を最後にゴジラシリーズのプロデューサーから手を引く。
- 2010年 - 3月31日で社長を退任[2]。
- 2013年 - 日本アカデミー賞協会の運営に携わる傍ら、ndjcのスーパーバイザーとして若手の育成に尽力している[2]。
- 2018年 - 4月、学校法人神奈川映像学園(日本映画大学を運営)の理事長に就任。
エピソード
大学在学中には、東宝で特殊美術のアルバイトを務めていた[5]。背景美術の小島耕司は、当時の富山について覚えが悪かったが素直ないい子であったと評している[5]。また、東宝映画の社長に就任した後も偉ぶらず、重役らに小島を恩人と紹介するなどしていたという[5]。美術の白崎治郎も、富山は先輩を立てて礼儀正しく、裏方を大切にする人物であったと述べている[5]。
プロデュース作品
ゴジラシリーズ
『vsビオランテ』では田中友幸が中心であったが、『vsキングギドラ』以降は田中の体調問題もあり富山に比重が置かれていった[1]。
- ゴジラvsビオランテ(1989年)
- ゴジラvsキングギドラ(1991年)
- ゴジラvsモスラ(1992年)
- ゴジラvsメカゴジラ(1993年)
- ゴジラvsスペースゴジラ(1994年)
- ゴジラvsデストロイア(1995年)
- ゴジラ2000 ミレニアム(1999年)
- ゴジラ×メガギラス G消滅作戦(2000年)
- ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001年)
- ゴジラ×メカゴジラ(2002年)
- ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS(2003年)
- ゴジラ FINAL WARS(2004年)
その他のプロデュース作品
- (春の断章 情熱)(1985年)
- 恋する女たち(1986年)
- トットチャンネル(1987年)
- ゴルフ夜明け前(1987年)
- 超少女REIKO(1991年)
- ヤマトタケル(1994年)
- 平成モスラシリーズ
- モスラ(1996年)
- モスラ2 海底の大決戦(1997年)
- モスラ3 キングギドラ来襲(1998年)
- 誘拐(1997年)
- 竜馬の妻とその夫と愛人(2002年)
- 赤い月(2003年)
- 春の雪(2005年)
- 単騎、千里を走る。(2006年)
- 愛の流刑地(2006年)
- 椿三十郎(2007年)
- 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS(2008年)
- ハゲタカ(2009年)
著書
- 富山省吾『ゴジラのマネジメント プロデューサーとスタッフ25人の証言』KADOKAWA/アスキー・メディアワークス、2015年3月7日。ISBN (4048690000)。
脚注
- ^ a b c d e f g h i 平成ゴジラクロニクル 2009, pp. 222–225, 「第7章 平成ゴジラシリーズを作った男たち 富山省吾」
- ^ a b c d e f g h i 若狭新一 2017, p. 273, 「関係者インタビュー プロデューサー 富山省吾」
- ^ a b c 東宝SF特撮映画シリーズSPECIAL EDITION 2000, pp. 10–12, 「MAIN STAFF INTERVIEW 富山省吾(製作)」
- ^ a b ゴジラ大全集 1994, p. 76, 「ゴジラVSシリーズとは 富山省吾」
- ^ a b c d 東宝ゴジラ会 2010, p. 157, 「第二章 円谷組スタッフインタビュー INTERVIEW11 青木利郎、白井宏昌、白崎治郎、小島耕司、安丸信行」
参考文献
- 田中文雄『神を放った男 映画製作者田中友幸とその時代』キネマ旬報社、1993年。ISBN (4-87376-070-4)。
- 『テレビマガジン特別編集 誕生40周年記念 ゴジラ大全集』構成・執筆:岩畠寿明(エープロダクション)、赤井政尚、講談社、1994年9月1日。ISBN (4-06-178417-X)。
- 『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』東宝 出版・商品事業室〈東宝SF特撮映画シリーズ SPECIAL EDITION〉、2000年12月16日。
- 『平成ゴジラ クロニクル』川北紘一 特別監修、キネマ旬報社、2009年11月30日。ISBN (978-4-87376-319-4)。
- 東宝ゴジラ会『特撮 円谷組 ゴジラと東宝特撮にかけた青春』洋泉社、2010年10月9日。ISBN (978-4-86248-622-6)。
- 若狭新一『ゴジラの工房 若狭新一造形写真集』洋泉社、2017年10月21日。ISBN (978-4-8003-1343-0)。
外部リンク
- 富山省吾 - 日本映画データベース