和歌山ウェイブス（わかやまウェイブス、Wakayama Waves）は、関西独立リーグ（さわかみ関西独立リーグ、旧・BASEBALL FIRST LEAGUE<ベースボール・ファースト・リーグ>）に加盟する和歌山県のプロ野球チームで、2017年よりリーグ戦に参加している。
| 和歌山ウェイブス | |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社BenK |
| 創設 | 2016年 |
| 所属リーグ | |
| BASEBALL FIRST LEAGUE 関西独立リーグ (2代目)（2017年 - ） | |
| 歴代チーム名 | |
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| 本拠地 | |
| 田辺スポーツパーク野球場（和歌山県田辺市） （画像募集中） | |
| 収容人員 | 5000人 |
| 和歌山県（2017年 - ） | |
| 獲得タイトル | |
| リーグ年間優勝（1回） | |
| 2018 | |
| リーグ優勝（1回） | |
| 2018 | |
| 成績（タイトル以外） | |
| 球団組織 | |
| 監督 | 川原昭二 |
発足から2022年11月までのチーム名は和歌山ファイティングバーズ（わかやまファイティングバーズ、Wakayama Fighthing Birds）だったが、2022年12月に運営会社の変更に伴い現在の名称に変更した[2]。
概要
リーグ4球団目のチームとして、2016年6月にチームの創設と2017年度からのリーグ戦参加が発表された[3][4]。創設当時、球団の運営はNPO法人「ANFUTURE」が当たった[3][4]。
創設は2015年8月にリーグが田辺市で公式戦を実施したことがきっかけであった[5]。発足当時の球団の名称は、田辺市の闘鶏神社に由来する[3]。
発足時には兵庫ブルーサンダーズ代表の高下沢が理事となり、初代監督も兵庫の監督を務めていた和歌山市出身の山崎章弘が就任した。
和歌山ファイティングバーズ時代のチームカラーはえんじ色と金色だった。和歌山ウェイブスについては発表されていないが、ユニフォームのカラーは白と黒を基調にしたものとなっている[6]。
また、女子硬式野球チームも同時に発足することとなり、「和歌山ファイティングバーズNANA」の名称で18歳以下と19歳以上の2チームを編成[7]、2017年2月4日に設団式がおこなわれて発足した[8]。同チームは2019年よりチーム名を和歌山Reginaに変更している[9]。
2019年シーズン終了後、運営母体が株式会社CMDFBに変更となることが発表された[10]。新運営会社は、スポンサー減による運営資金不足の対策としてリーグ代表がベンチャー企業に支援を要請し、設立された[11]。
しかし、有料観客数の伸び悩みやスポンサー確保の苦慮といった環境で運営会社が2022年シーズン限りで撤退することとなり、運営会社の取締役が新たに設立した株式会社BenK（ベンケイ）が2022年12月に運営を引き継ぎ、球団名が「和歌山ウェイブス」に変更された[12]。
開催球場
リーグ加入当時、試合は田辺市の田辺スポーツパーク野球場、上富田町の上富田スポーツセンター野球場、串本町の串本町総合運動公園野球場（サン・ナンタンランド）を使用するとされた[13]。
2017年シーズンは田辺で15試合、上富田で1試合、串本で1試合が開催された[14]。
2018年シーズンは田辺で8試合、上富田で4試合、串本で1試合のほか、和歌山県営紀三井寺野球場でも1試合が開催された[15]。このほか、新宮市のくろしおスタジアムでも1試合の開催が予定されていたが、中止となった[16]。リーグチャンピオンシップは田辺で開催している[15]。
2019年シーズンは、上富田が12試合、田辺が6試合と上富田と田辺の試合数が逆転したほか、前年までの串本や紀三井寺に加え、御坊総合運動公園で1試合、また本来は兵庫のホームである城山公園野球場（アメニスキッピースタジアム）でも1試合を開催した（相手は堺）[17]。このほか、貴志川スポーツ公園野球場（紀の川市）で1試合が予定されていたが、コンディション不良により中止となった[18]。
2020年シーズンは、田辺が9試合、御坊が3試合、上富田が1試合だった[19]。天候不良等の理由で田辺での初試合は9月24日となった[20]。
2021年シーズンは、田辺が13試合、上富田が10試合、串本が1試合だった[21]。紀三井寺では2試合が計画された（開催決定は開幕後の8月3日）[22]が、対戦相手の神戸三田の選手が新型コロナウイルス感染症に罹患したために中止となり[23]、田辺に振替られた[24]。
2022年シーズンは、開幕前の時点では上富田17試合、田辺5試合、串本1試合（未定1試合）となっていた[25]。未定だった1試合については紀三井寺で開催することが7月1日に発表された[26]。最終的に上富田16試合、田辺6試合、串本1試合、紀三井寺1試合となった[27]。
2023年3月5日に発表された同年の日程では上富田9試合、田辺9試合、串本1試合のほか、県外のひばり公園湖東スタジアム（滋賀県東近江市）で1試合が予定されている（未定1試合あり）[28]。
歴史
2016年まで
- 6月10日 - 関係者が記者会見を開き、球団の創設と名称、2017年度からのリーグ戦参加を発表。
- 7月11日 - 球団ロゴマークとマスコットのデザインが決定[29]。
- 10月31日 - 初代監督に和歌山市出身の兵庫監督の山崎章弘が就任することを発表[30]。
- 11月5日 - 田辺市でトライアウトを実施[31]。
- 12月17日 - 入団選手20人と仮契約し、投手コーチに元オリックス・バファローズの2軍投手コーチだった吉田篤史の就任を発表[32][33]。
2017年
- 2月28日 - 公式戦で着用するユニフォームが発表される[34]。
- 4月8日 - 開幕戦となる予定だった兵庫戦が雨天のため中止となる[35]。
- 4月15日 - 最初の公式戦となる対兵庫戦を田辺スポーツパーク野球場で開催（6-11で敗戦、降雨のため6回コールドゲーム）[36]。
- 10月8日 - 初年度シーズン最終戦。順位は3位（最下位）で、タイトル獲得者はいなかった。
- 11月30日 - この日付で投手コーチの吉田篤史が退団[37]。
- 12月21日 - 投手コーチに元日本ハムファイターズ選手で前東北楽天ゴールデンイーグルススカウトの川原昭二の就任を発表[38]。
2018年
- 9月27日 - この日予定されていた対06戦が雨天中止で引き分け扱いとなり、初のリーグ戦優勝を達成[39]。
- 10月14日 - リーグ戦2位の兵庫と対戦したチャンピオンシップ第1戦に勝利し、リーグ戦優勝のアドバンテージ1勝を加えた対戦成績2勝0敗で、初の年間優勝[40]。
- 11月27日 - 監督の山崎章弘の退任、ならびに後任として投手コーチの川原昭二の昇格を発表[41][42]。
2019年
- 2月6日、同月2日に無免許運転で現行犯逮捕された代表の高下沢の辞任を発表[43]。後任は田所洋二[44][45][46]。
- 11月25日、株式会社CMD FBに運営母体が変更となることを発表[11]。
2020年
- 10月28日 - 今シーズンの公式戦を終了、12勝10敗3分で2位だった[47]。今シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が順延となり、5月のチーム練習再開まで、地元農家の支援をおこなう選手もいた[48]。
- ものまねタレントであるリトル清原が応援団長として活動することが発表された[49]。
2021年
2022年
- 3月1日付で智弁和歌山高OBで和歌山南陵高でコーチも務めた北岡大伸が球団代表に就任した[50]。
- 5月16日、選手1名が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたため、翌日の対兵庫戦が中止となる[51]。
- 5月23日、田辺市の出身で元・阪神タイガース打撃コーチの濱中治（朝日放送テレビ・朝日放送ラジオ・サンテレビジョン・スカイAの野球解説者）が、解説者としての活動と並行しながらゼネラルマネジャー（GM）に就任することを発表[52]。
- 12月1日、GMの濱中が、運営会社の変更に伴って同日からチーム名を「和歌山ウェイブス」に変更したことを記者会見で発表[2][12]。
2023年
成績
リーグ戦
| 年度 | 期 | 監督 | 順位 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝率 | ゲーム差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 全 | 山崎章弘 | 3 | 36 | 12 | 21 | 3 | .364 | 12.0 |
| 2018 | 全 | 1 | 30 | 17 | 11 | 2 | .607 | （注）4.0 | |
| 2019 | 全 | 川原昭二 | 3 | 43 | 17 | 23 | 3 | .425 | 7.0 |
| 2020 | 全 | 2 | 25 | 12 | 10 | 3 | .545 | 4.0 | |
| 2021 | 全 | 2 | 48 | 23 | 22 | 3 | .511 | 1.0 | |
| 2022 | 全 | 2 | 48 | 21 | 25 | 2 | .457 | 16.0 |
（注）2位とのゲーム差。
チャンピオンシップ
- 2018年 - 優勝（2勝0敗：対戦は兵庫）※リーグ戦優勝によるアドバンテージ1勝を含む
スタッフ・選手
- ゼネラルマネージャー：濱中治
マスコットキャラクター
和歌山ファイティングバーズ時代は球団名の由来となった軍鶏をモチーフにした「鳥和歌丸」だった[54]。専用のTwitterアカウントも持つ（ただし、2019年7月を最後に更新がない）[55]。和歌山ウェイブスに変更後のマスコットは発表されていない。ただし、球団ロゴにはシャチが描かれている[56]。
提携
2017年11月7日、学校法人神村学園と提携して同学園の通信制課程の高校生による育成チームを発足させることを発表した[57]。
脚注
- ^ 厳密には2022年12月以降。
- ^ a b “和歌山ファイティングバーズが「和歌山ウェイブス」へ”. NHK和歌山放送局. (2022年12月1日) 2022年12月2日閲覧。
- ^ a b c “野球で地域盛り上げたい 田辺市に独立リーグ球団”. 紀伊民報. (2016年6月10日) 2016年6月13日閲覧。
- ^ a b “「グローバル球団目指す」 独立リーグ・BFLに加盟 田辺”. 毎日新聞. (2016年6月11日) 2016年6月13日閲覧。
- ^ “野球独立リーグに和歌山参入 リーグと地域 活性化”. 日本経済新聞. (2016年10月14日) 2016年10月22日閲覧。
- ^ a b c “新ユニホームで活躍誓う 壮行会で和歌山ウェイブス”. 紀伊民報. (2023年3月20日) 2023年3月25日閲覧。
- ^ “来年から野球独立リーグ参戦の「和歌山FB」監督に元巨人の山崎氏”. 産経新聞. (2016年11月1日) 2016年12月2日閲覧。
- ^ “女子硬式野球チームが設団式 11人が入団”. 紀伊民報. (2017年2月6日) 2017年2月7日閲覧。
- ^ “ユニホーム一新、中学生チームも始動 女子硬式野球「和歌山レジーナ”. 紀伊民報. (2019年4月17日) 2019年10月19日閲覧。
- ^ 【和歌山ファイティングバーズ 運営体制の変更について】 - 関西独立リーグ（2019年11月25日）
- ^ a b “独立リーグの和歌山ＦＢ支援 ベンチャー企業が運営会社”. 紀伊民報. (2019年11月26日) 2019年12月21日閲覧。
- ^ a b “「ＦＢ」から「ウェイブス」へ球団名変更 関西独立リーグ”. 紀伊民報. (2022年12月2日) 2022年12月2日閲覧。
- ^ 日程 - BASEBALL FIRST LEAGUE
- ^ ＢＡＳＥＢＡＬＬ ＦＩＲＳＴ ＬＥＡＧＵＥ 2017年シーズン 順位表 (PDF) - 関西独立リーグ
- ^ a b 2018年公式戦試合結果 - 関西独立リーグ
- ^ 2018年9月30日 兵庫ブルーサンダーズ vs 和歌山ファイティングバーズ - 関西独立リーグ
- ^ 試合結果 - 関西独立リーグ（2020年2月15日閲覧）
- ^ 2019年6月8日 和歌山FB vs 堺Sh - 関西独立リーグ
- ^ 試合日程 - 関西独立リーグ（2020年10月31日閲覧）
- ^ “田辺で今季初試合 野球独立リーグの和歌山ＦＢ”. 紀伊民報. (2020年9月24日) 2020年10月31日閲覧。
- ^ 試合日程・結果 2021年 - 関西独立リーグ（2021年11月3日閲覧）
- ^ 試合会場決定のお知らせ - 関西独立リーグ（2021年8月3日）2021年11月3日閲覧。
- ^ 新型コロナウイルスによる日程変更及び試合数変更について - 関西独立リーグ（2021年8月27日）2021年11月3日閲覧。
- ^ 振替日程について - 関西独立リーグ（2021年8月31日）2021年11月3日閲覧。
- ^ 2022年さわかみ関西独立リーグ公式戦日程 (PDF) - 関西独立リーグ（2022年3月12日、6月15日の箇所を参照）2022年3月12日閲覧。
- ^ さわかみ関西独立リーグ [@kandokuleague] (2022年7月1日). "【試合会場決定のお知らせ】" (ツイート). Twitterより2022年8月11日閲覧。
- ^ 試合日程・結果 2022年度 - 関西独立リーグ（2022年10月4日閲覧）
- ^ ２０２３さわかみ関西独立リーグ 公式戦日程 (PDF) - 関西独立リーグ（2023年3月5日、湖東スタジアムは7月22日の箇所を参照）2023年3月5日閲覧。湖東スタジアムはベースボール・チャレンジ・リーグの滋賀ユナイテッドベースボールクラブ→オセアン滋賀ブラックスが2017年から2021年まで公式戦を開催していた。
- ^ “ロゴマークとマスコット決まる 野球の独立リーグ「和歌山ファイティングバーズ」”. 産経新聞. (2016年7月12日) 2016年11月4日閲覧。
- ^ “田辺の新球団監督に山崎氏”. 紀伊民報. (2016年11月1日) 2016年11月4日閲覧。
- ^ トライアウトを行いました。 - 和歌山ファイティングバーズオフィシャルブログ
- ^ “選手20人ら入団決まる 和歌山FB”. 読売新聞. (2016年12月17日) 2016年12月23日閲覧。
- ^ “ファイティングバーズ 選手20人で始動”. 日高新報. (2016年12月20日) 2016年12月23日閲覧。 記事には仮契約式が「19日」とあるが、公式ブログでは17日としている。
- ^ “野球 独立リーグBFL FBがユニホーム披露 田辺 ／和歌山”. 毎日新聞. (2017年3月1日) 2017年3月5日閲覧。
- ^ 4/8 和歌山vs兵庫戦 雨天中止のお知らせ - BASEBAL FIRST LEAGUE（2017年4月8日）
- ^ “和歌山FB発進 野球独立リーグ、地元で開幕戦”. 紀伊民報. (2017年4月17日) 2017年4月22日閲覧。
- ^ トピックス - 和歌山ファイティングバーズ
- ^ “元日ハム・川原氏「若い選手育てる」 和歌山ファイティングバーズ投手コーチに”. 産経新聞. (2017年12月26日) 2018年12月4日閲覧。
- ^ “ファイティングバーズが優勝 野球独立リーグ”. 紀伊民報. (2018年9月28日) 2018年9月29日閲覧。
- ^ “野球独立リーグで和歌山優勝 CSで兵庫に逆転勝ち”. 紀伊民報. (2018年10月15日) 2018年10月15日閲覧。
- ^ 山﨑章弘監督退任のお知らせ - 和歌山ファイティングバーズ（2018年11月27日）
- ^ 川原昭二監督就任のお知らせ - 和歌山ファイティングバーズ（2018年11月27日）
- ^ “関西独立球団の高下沢代表が辞任発表 無免許運転疑い逮捕で引責”. サンケイスポーツ. (2019年2月6日) 2019年2月10日閲覧。
- ^ “和歌山）和歌山ＦＢ代表 田所洋二さん（６０）：朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2022年4月3日閲覧。
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- ^ 和歌山ウェイブス [@wakayama_waves] (2023年3月19日). "先日、KEY TERRACE HOTEL SEAMORE 様にて和歌山ウェイブスの壮行会が開催されました". Instagramより2023年3月25日閲覧。
- ^ “○○がやってきた！”. 紀南情報サイトKiiLife. 2020年12月20日閲覧。
- ^ 和歌山ファイティングバーズ鳥和歌丸 (@fb_toriwakamaru) - Twitter
- ^ “野球の和歌山ＦＢ 「和歌山 ウェイブス」に名称変更 「大きな波を起こしたい」”. 産経新聞. (2022年12月7日) 2022年12月9日閲覧。
- ^ “高校生の「2軍」発足へ 独立野球リーグの和歌山FB”. 紀伊民報. (2017年11月7日) 2017年11月8日閲覧。
関連項目
- 紀州レンジャーズ - 関西独立リーグ (初代)に所属していた和歌山県のチーム
外部リンク
和歌山ファイティングバーズ
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