北海道立文学館(ほっかいどうりつぶんがくかん)は、北海道札幌市中央区中島公園にある文学館である[1]。運営は、公益財団法人北海道文学館。なお、当記事では本館の前身にあたる旧『北海道文学館』についても触れる。
北海道立文学館 HOKKAIDO MUSEUM OF LITERATURE | |
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文学館外観 | |
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施設情報 | |
正式名称 | 北海道立文学館 |
専門分野 | 文学資料 |
館長 | 工藤正廣 |
事業主体 | 北海道 |
管理運営 | 公益財団法人北海道文学館 |
延床面積 | 3,501㎡ |
開館 | 1995年(平成7年)9月22日[1] |
所在地 | 〒064-0931 札幌市中央区中島公園1-4 |
位置 | 北緯43度2分39.3秒 東経141度21分22.2秒 / 北緯43.044250度 東経141.356167度座標: 北緯43度2分39.3秒 東経141度21分22.2秒 / 北緯43.044250度 東経141.356167度 |
外部リンク | 北海道立文学館 |
プロジェクト:GLAM |
概要
1995年(平成7年)開館。北海道出身の文学者や北海道にゆかりの深い文学者に関する文学資料が展示されている。常設展は直筆原稿や書簡・初版本など貴重資料約1,800点を展示し、北海道文学の流れをわかりやすく紹介している。なお、新たに収蔵された資料は、常設展示室内の「常設展文学館アーカイブ」コーナーで、年4回に分けて展示している[2]。特別展は年4回ほどのペースで道内ゆかりの文学者を中心としたさまざまな企画が催されている[3]。またそれらとは別に、「ファミリー文学館」という家族向けの企画展も年一回開かれている[3]。文学関連以外でも、小樽市出身で道内を代表する版画家・大本靖の作品を多数収蔵しており、定期的に作品展を開催している[4]。
運営は、公益財団法人北海道文学館が行っており、収益は館内で催される展覧会やイベント等の入場料収入の他、北海道庁からの出資金や賛助会員からの会費などで成り立っている[5]。
館長は北海道教育委員会OBが代々務めていたが、2014年~2018年までは芥川賞作家の池澤夏樹が務めた。現在はロシア文学者で北海道大学名誉教授の工藤正廣が務めている。
沿革
※「(札幌市資料館#かつてあった展示)」の項目も参照
- 1966年(昭和41年) - 任意団体として「北海道文学館」設立[6]。札幌市の時計台内に事務局が置かれ、デパートや公共施設などで、定期的に企画展等が開催されていた[6]。
- 1979年(昭和54年)3月8日 - 札幌市資料館に「北海道文学館」事務所および展示室を設置[6][7]
- 1988年(昭和63年)11月1日 - 「北海道立文学館」開設の動きに伴い、「北海道文学館」が財団法人化[6][8]。なお、「北海道立文学館」の建設予定地については、札幌市内の他、小樽市・恵庭市など札幌市外も候補地に挙がっていた[6]。また、江別市も招致に動き、市内文京台東町の北海道立図書館近くの用地の無償提供も申し出たが、職員や来館者のアクセスなどの点を重視し、札幌市中心部を軸に調整が進められた。その結果、同市から無償提供を受けた中央区中島公園内の空地に建設されることとなった[9]。
- 1993年(平成5年)7月 - 建設工事着工[1]
- 1994年(平成6年)11月 - 竣工[1]
- 1995年(平成7年)9月22日 - 開館[1][6]
- 2011年(平成23年) - 公益財団法人化
特別展・常設展で取り上げられた主な文学者
※五十音順、太字は北海道出身又はゆかりの文学者
主要コレクション
- 高橋留治文庫
- 元北海道拓殖銀行行員で、文学愛好者であった高橋留治(1911年-1984年)の遺族が寄贈した文学関連のコレクションのうち、詩集と訳詩集(1,995点)を公開しており、当館閲覧室において閲覧することが出来る。同文庫全体については当館編の目録『高橋留治文庫』(2000年3月)がある。
歴代理事長
利用案内
- 所在地:〒064-0931 北海道札幌市中央区中島公園1-4
- 開館時間:9:30~17:00(展示室入場は16:30まで)
- 休館日:月曜日(ただし、月曜日が祝日等の場合は開館)
- 年末年始(12月29日~1月3日)
- 11月8日
- 観覧料:一般500円(団体割引400円)、高大生250円(同200円)
- 中学生以下、65歳以上は無料
- 土曜日及びこどもの日・文化の日に観覧する高校生及びこれに準ずる方は無料
- 団体割引は10名以上
- 企画展は別途定める
交通アクセス
脚注
- ^ a b c d e 札幌市教育委員会 『新札幌市史 第5巻通史5(下)』 北海道新聞社、2005年3月。
- ^ 「常設展|北海道立文学館」
- ^ a b c d e f g 「これまでの展覧会|北海道立文学館」
- ^ 「故大本靖さんの木版画展*道立文学館」北海道新聞、2019年1月7日、朝刊全道面9頁文化面
- ^ 正味財産増減計算書総括表(令和2年度) 北海道立文学館
- ^ a b c d e f “道立文学館開館 道内の文学活動の拠点に”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1995年10月1日)
- ^ “道文学館に待望の“城” 札幌市が助け船 資料館の半分貸与確約”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1979年3月8日)
- ^ “任意団体の北海道文学館 財団法人に衣替え 基金3000万円”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1988年11月2日)
- ^ 『北海道立文学館 館報』2020年11月、3p
- ^ 【「地図と文学」展より7】「地図ってなに?」のコーナーでは、「地図」の意味を考えさせられます。安部公房『燃えつきた地図』では、本文中の所々に象徴的な意味合いで「地図」という言葉が出てきます。会期は14日まで。出品リストを掲載します。ぜひ会場で、地図と文学の素敵な関係の探索を。 - ほくぶん(北海道立文学館)、2022年8月12日
- ^ - 2014年11月22日のアーカイブ
- ^ a b c d 「特別展|北海道立文学館」
- ^ a b - 2016年5月7日のアーカイブ
- ^ a b c 「今後の特別展|北海道立文学館」
- ^ a b - 2018年10月27日のアーカイブ
- ^ 【予告】「『ねないこだれだ』誕生50周年記念 せなけいこ展」4月4日(土)~6月7日(日)、当館で開催。どうぞお楽しみに。 - ほくぶん(北海道立文学館)、2020年2月4日
- ^ a b c d - 2017年2月28日のアーカイブ
- ^ 北海道立文学館・常設展では、文学館アーカイブ「ふみくらの中の朔太郎」がスタートしました。全国の文学館で展開する「萩原朔太郎大全2022」の一環の展示です。貴重な初版本を多数、展示しています。 - ほくぶん(北海道立文学館)、2022年10月29日
- ^ 開催中の「小説挿絵の魅力」展より(第3回)。原田康子の「海霧」は、自身の生家をモデルに明治から昭和へと続く壮大な物語です。挿絵は日本画家・羽生輝。「北海道新聞」などに2000(平成12)年2月から633回の連載となりました。 - ほくぶん(北海道立文学館)、2021年12月9日
- ^ 【10月22日(火・祝)常設展入場料無料】即位礼正殿の儀が挙行される10月22日(火・祝)は、常設展示の観覧料が無料になります。常設展では、常設展アーカイヴ「八木義徳と北海道」を開催中。 - ほくぶん(北海道立文学館)、2019年10月20日
- ^ 道立文学館の特別展「極の誘ひ 詩人吉田一穂 --あゝ麗はしい距離」が22日、開幕しました。オープニングには古平町教育委員会の石川忠博教育長、市立小樽文学館の玉川薫館長、札幌古平会の相良孝一会長らが出席。北海道詩人協会の村田譲会長による一穂の代表詩篇「白鳥」の朗読も披露されました。 - ほくぶん(北海道立文学館)、2018年9月22日
関連項目
外部リンク
- 公益財団法人北海道立文学館
- 北海道文学大事典 (PDF)