二葉 百合子(ふたば ゆりこ、1931年6月23日 - )は、日本の浪曲師、演歌歌手。日本浪曲協会名誉顧問。本名、大村 百合子[1](おおむら ゆりこ)
人物
東京都葛飾区堀切生まれ。浪曲師の父・東若武蔵に師事し、3歳で浪曲師として初舞台。関東節を女流ながらこなす稀な存在として、名を上げる。1957年には『女国定』でレコードデビューし、間奏に浪曲の台詞を入れる「歌謡浪曲」を確立させた。1963年、歌手の大村忠と結婚し、長男を儲ける。結婚を機に夫は二葉のマネージャーに転じた。1970年文化庁芸術祭賞優秀賞受賞。事実をもとに作られ、菊池章子が歌ってヒットさせた「岸壁の母」(作詞:藤田まさと、作曲:平川浪竜)を1972年に台詞入りでカバーし大ヒットさせたことで特に有名。1976年には同曲で日本レコード大賞の審査員会選奨賞、日本有線大賞の有線ヒット賞を受賞し第27回NHK紅白歌合戦に出場した。他のヒット曲に「九段の母」(戦前の塩まさるのカバー)・「関東一本〆」がある。
母物・股旅物を得意とし、和服で純和風な演歌を歌う。母の感情のこもった歌声に涙を誘われる人も多い。その歌声は古稀を過ぎ芸能生活75年を迎えても健在であり、昔と変わらない姿を見せた。
2010年3月17日、記者会見を行い、翌2011年3月の東京公演を最後に現役を引退すると発表[2]。2011年3月6日にNHKホールにて最終公演を行い、77年間の芸能生活に終止符を打った[3]。今後は後進の育成に携わるとしている。
以後もテレビ出演依頼やメディアの取材には応じており、2014年3月29日放送された『第20回家族で選ぶにっぽんの歌』(NHK総合)にて引退から3年ぶりに一夜限りの復活を果たした後、翌年2015年8月8日の『思い出のメロディー』(NHK総合)、2018年5月15日には『うたコン』(NHK総合)に出演。2021年6月には満90歳を迎え、同年8月14日、『人生、歌がある』(BS朝日)に出演。同番組では弟子の坂本冬美、藤あや子らと共演、「岸壁の母」など往年のヒット曲を披露し、貫禄を見せた[4]。
テレビ番組
- 夜のヒットスタジオ(フジテレビ)
- 夜明けの刑事 第84話「危うし!岸壁の母」(1976年、TBS ※本人役で出演)
- 年忘れにっぽんの歌(テレビ東京)
- あなたが聴きたい 歌の4時間スペシャル 年忘れ緊急特別編(TBS)2008年12月25日
- NHK歌謡コンサート(NHK総合)
- 思い出のメロディー(NHK総合)2015年8月8日
- 歌謡チャリティーコンサート(NHK総合)
- スタジオパークからこんにちは(NHK総合)
- BS日本のうた(NHK BS2)
- シブヤらいぶ館「演歌一本勝負」(NHK BS2)
- 渋谷らいぶステージ(NHK BS2)
- 家族で選ぶにっぽんの歌(NHK総合)2011年5月5日※引退前テレビ最終出演、2014年3月29日
- ファミリーヒストリー 泉ピン子 ~父が語ったルーツ(NHK総合)2017年11月8日 ※泉ピン子の父(広沢竜造)について語った。
他、数々の歌番組に出演。
NHK紅白歌合戦出場歴
- 注意点
- 出演順は「出演順/出場者数」で表す。
弟子
- 石川さゆり
- 坂本冬美(2002年の歌手活動休業中に弟子入り。二葉からの激励の言葉と歌のレッスンを機に、2003年活動を再開)
- 原田悠里
- 藤あや子
- 石原詢子
- 湯原昌幸
- 島津亜矢
- 岡田美鈴(元二葉百合江、(鈴々舎馬風)の妻)
- 二葉しげる 玉川カルテットメンバー。
かつての弟子
受賞・受章
脚註
関連項目
外部リンク
- キングレコード