ヴェネツィア国際映画祭 FIPRESCI賞（ヴェネツィアこくさいえいがさい フィプレシしょう、Premio FIPRESCI alla Mostra del Cinema di Venezia、ヴェネツィア国際映画祭国際映画批評家連盟賞とも）は、ヴェネツィア国際映画祭の独立賞の一つ。FIPRESCI（国際映画批評家連盟）によって選ばれ、1948年から授与している。
日本の作品では『上意討ち 拝領妻始末』（小林正樹監督）と『無能の人』（竹中直人監督）の2作品が受賞している。
受賞作品
| 開催年 | 題名 原題 | 監督 | 製作国 |
|---|---|---|---|
| 1948年 | Sotto il sole di Roma | レナート・カステラーニ | イタリア |
| 1950年 | オルフェ Orphée | ジャン・コクトー | フランス |
| 1952年 | 夜ごとの美女 Les belles de nuit | ルネ・クレール | フランス |
| 1956年 | 居酒屋 Gervaise | ルネ・クレマン | フランス |
| Calle Mayor | フアン・アントニオ・バルデム | スペイン | |
| 1957年 | 大河のうた অপরাজিত | サタジット・レイ | インド |
| 1959年 | 灰とダイヤモンド Popioł i diament | アンジェイ・ワイダ | ポーランド |
| 1960年 | El cochecito | マルコ・フェレーリ | イタリア |
| 若者のすべて Rocco e i suoi fratelli | ルキノ・ヴィスコンティ | イタリア | |
| 1961年 | Il brigante | レナート・カステラーニ | イタリア |
| 1962年 | 水の中のナイフ Nóż w wodzie | ロマン・ポランスキー | ポーランド |
| 1963年 | (死刑執行人) El Verdugo | ルイス・ガルシア・ベルランガ | スペイン |
| 1964年 | 赤い砂漠 Il deserto rosso | ミケランジェロ・アントニオーニ | イタリア フランス |
| 1965年 | (砂漠のシモン) Simón del desierto | ルイス・ブニュエル | メキシコ |
| 1966年 | アルジェの戦い La battaglia di Algeri | ジッロ・ポンテコルヴォ | イタリア アルジェリア |
| 1967年 | (中国は近い) La Cina e vicina | マルコ・ベロッキオ | イタリア |
| 上意討ち 拝領妻始末 | 小林正樹 | 日本 | |
| 1972年 | (株式会社 ザ・カンパニー) সীমাবদ্ধ | サタジット・レイ | インド |
| 1979年 | Passe montagne | ジャン＝フランソワ・ステヴナン | フランス |
| Bougo, les funérailles du vieil Anaï | ジャン・ルーシュ | フランス | |
| 1980年 | アレクサンダー大王 Μεγαλέξανδρος | テオ・アンゲロプロス | ギリシャ |
| 1981年 | (鉛の時代) Die bleierne Zeit | マルガレーテ・フォン・トロッタ | 西ドイツ |
| (ドリー・ベルを憶えている?) Sjecas li se Dolly Bell? | エミール・クストリッツァ | ユーゴスラビア | |
| 1982年 | ことの次第 Der Stand der Dinge | ヴィム・ヴェンダース | 西ドイツ |
| (ロマノフ王朝の最期) Аго́ния | エレム・クリモフ | ソビエト連邦 | |
| 1983年 | ファニーとアレクサンデル Fanny och Alexander | イングマール・ベルイマン | スウェーデン |
| (感情の力) Die Macht der Gefühle | アレクサンダー・クルーゲ | 西ドイツ | |
| 1985年 | 冬の旅 Sans toit ni loi | アニエス・ヴァルダ | フランス |
| 1986年 | 緑の光線 Le Rayon Vert | エリック・ロメール | フランス |
| (無秩序) Désordre | オリヴィエ・アサイヤス | フランス | |
| 1987年 | (偽りの晩餐) Lunga vita alla signora! | エルマンノ・オルミ | イタリア |
| 1988年 | 霧の中の風景 Τοπίο στην ομίχλη | テオ・アンゲロプロス | ギリシャ |
| (ハイ・ホープス) High Hopes | マイク・リー | イギリス | |
| 1989年 | デカローグ Dekalog | クシシュトフ・キェシロフスキ | ポーランド |
| 愛さずにいられない Un monde sans pitié | エリック・ロシャン | フランス | |
| 1991年 | 紅夢 大紅灯篭高高掛 | チャン・イーモウ | 中国 |
| 無能の人 | 竹中直人 | 日本 | |
| 1992年 | (愛を弾く女) Un cœur en hiver | クロード・ソーテ | フランス |
| 1993年 | ショート・カッツ Short Cuts | ロバート・アルトマン | アメリカ合衆国 |
| Bad Boy Bubby | ロルフ・デ・ヒーア | オーストラリア | |
| 1994年 | ビフォア・ザ・レイン Пред дождот | ミルチョ・マンチェフスキ | 北マケドニア |
| 愛情萬歳 愛情萬歳 | ツァイ・ミンリャン | 台湾 | |
| 1995年 | 愛のめぐりあい Al di là delle nuvole | ミケランジェロ・アントニオーニ ヴィム・ヴェンダース | イタリア フランス ドイツ |
| シクロ Xích lô | トラン・アン・ユン | ベトナム | |
| 1996年 | ポネット Ponette | ジャック・ドワイヨン | フランス |
| (a.b.c.の可能性) L' Âge des possibles | パスカル・フェラン | フランス | |
| (ドレス) De jurk | アレックス・ファン・ヴァーメルダム | オランダ | |
| 1999年 | (風が吹くまま) باد ما را خواهد برد | アッバス・キアロスタミ | イラン |
| マルコヴィッチの穴 Being John Malkovich | スパイク・ジョーンズ | アメリカ合衆国 | |
| 2000年 | チャドルと生きる دایره | ジャファール・パナヒ | イラン |
| 2001年 | 白と黒の恋人たち Sauvage Innocence | フィリップ・ガレル | フランス |
| 2002年 | オアシス 오아시스 | イ・チャンドン | 韓国 |
| 2003年 | (楽日) 不散 | ツァイ・ミンリャン | 台湾 |
| 2004年 | うつせみ 빈집 | キム・ギドク | 韓国 |
| 2005年 | Good Night, and Good Luck. | ジョージ・クルーニー | アメリカ合衆国 |
| The Wild Blue Yonder | ヴェルナー・ヘルツォーク | ドイツ | |
| 2006年 | クイーン The Queen | スティーヴン・フリアーズ | イギリス |
| (ウェン・ザ・リーブス・ブローク) When the Levees Broke: A Requiem in Four Acts | スパイク・リー | アメリカ合衆国 | |
| 2007年 | (クスクス粒の秘密) La graine et le mulet | アブデラティフ・ケシシュ | フランス |
| Man from Plains | ジョナサン・デミ | アメリカ合衆国 | |
| 2011年 | SHAME -シェイム- Shame | スティーヴ・マックイーン | イギリス |
| 2012年 | ザ・マスター The Master | ポール・トーマス・アンダーソン | アメリカ合衆国 |
| 2013年 | (トム・アット・ザ・ファーム) Tom à la ferme | グザヴィエ・ドラン | カナダ |
| 2014年 | (ルック・オブ・サイレンス) The Look of Silence | ジョシュア・オッペンハイマー | デンマーク |
| 2015年 | Sangue del mio sangue | マルコ・ベロッキオ | イタリア |
| 2016年 | 女の一生 Une Vie | ステファヌ・ブリゼ | フランス |
| 2017年 | エクス・リブリス ニューヨーク公共図書館 Ex Libris: The New York Public Library | フレデリック・ワイズマン | アメリカ合衆国 |
| 2018年 | (サンセット) Napszállta | ネメシュ・ラースロー | ハンガリー |
| 2019年 | オフィサー・アンド・スパイ J'accuse | ロマン・ポランスキー | フランス イタリア |
| 2020年 | (夢追い人) | (チャイタニヤ・タームハネー) | インド |
| 2021年 | L’Événement | (オードレイ・ディヴァン) | フランス |