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ラズベリーケトン

ラズベリーケトン: Raspberry ketone)は、ヨーロッパキイチゴ Rubus idaeus に含まれる主な芳香族化合物である[3]。香料[4]。略称HPB[5]キウイフルーツリンゴカエデの木の樹皮などにも含まれる[4]。体重減少をうたうサプリメントに利用されるが、ラズベリーケトンのみで効果を実証した利用できる研究はない[4][6]。安全性についての検証も十分でない[6]

ラズベリーケトン[1]
識別情報
略称 RK
CAS登録番号 5471-51-2
PubChem 21648
ChemSpider 20347 
EC番号 226-806-4
ChEMBL CHEMBL105912 
特性
化学式 C10H12O2
モル質量 164.2 g mol−1
外観 White needles[2]
融点

82-84 °C

沸点

140-146 °C (at 0.5 mmHg)

危険性
Rフレーズ (R22)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

分布

キウイフルーツリンゴカエデの木の樹皮などにも含まれる[4]

利用

香料として用いられる[4]。ソフトドリンクやお菓子によく使用される[7]

唐辛子に含まれるカプサイシンや、柑橘類のシネフリンに分子構造が似ている[3]

2002年3月には旧・カネボウ研究所の女性研究員がカプサイシンとの構造の違いに注目し、日本薬学会で試験結果を発表した[8]。ラズベリーケトンを原料にしたダイエット用サプリメントを発売し、同社は1週間で効果が見られたという臨床試験を説明したが、参加人数など詳しい情報は明かされなかった[9]。当時の効果表示についての法規制は弱く、日本で販売されるサプリメントには誇大宣伝が多いと欧州大衆薬協会は指摘し、ラズベリーケトンを香料として研究してきたラトガーズ大学教授のヘンリック・ペダーセンは、本当に大きな効果があるならそのことが判明していくはずだと語った[9]

2012年には、米国発のテレビ番組であるドクター・オズ・ショーにて、脂肪を燃焼させるとして取り上げられ体重減量のために普及したが、(WebMD)(英語版)の調査では、ビタミンCやカフェインと併用した研究があり、ラズベリーケトン単体でのヒトを対象とした信頼できる科学的証拠がないと記載している[4]。なお、カフェインでは体重減少作用を確認した研究がある[10][6]

安全性

カフェインと併用した8週間までの試験があるが、ラズベリーケトン単独で飲んだ場合の安全性についての十分な資料はなく、興奮作用のあるシネフリンに化学構造が似ているため懸念があり、血圧上昇作用の可能性がある[4]。2017年時点で、安全性について十分研究されていない[6]

1992年にはラズベリーケトンを扱う労働者に白斑症状が見られた[11]。これについて福田吉治は3人中2人は完治していないことを論文で報告した[5]

ラズベリーケトンを還元することによって製造されるロドデノール (4-HPB) は、カネボウ化粧品が美白成分として申請し化粧品に配合されて販売された後、白斑の被害を引き起こし2013年に回収された[11]。ロドデノールはラズベリーケトンのケトン基水酸基に置換したものである[12]。福田の論文の存在が報道された[11]

出典

  1. ^ Catalog of Organics and Fine Chemicals, Acros Organics, 2004/05, page 1250.
  2. ^ Opdyke, D. L. J. (1978). “4-(p-Hydroxyphenyl)-2-butanone”. Fd. Cosmet. Toxicol. 16: 781–782. doi:10.1016/S0015-6264(78)80113-8. 
  3. ^ a b Chie Morimoto, Yurie Satoh, Mariko Hara et al. (2005-5). “Anti-obese action of raspberry ketone”. Life sciences 77 (2): 194–204. doi:10.1016/j.lfs.2004.12.029. PMID (15862604). 
  4. ^ a b c d e f g “Raspberry Ketone”. (WebMD). 2019年6月20日閲覧。
  5. ^ a b Fukuda Yoshiharu、Nagano Megumi、Futatsuka Makoto「Occupational Leukoderma in Workers Engaged in 4-(p-Hydroxyphenyl)-2-Butanone Manufacturing.」『Journal of occupational health』第40巻第2号、1998年、118-122頁、doi:10.1539/joh.40.118。 
  6. ^ a b c d 「減量用ダイエタリーサプリメント(更新2017年11月)米国国立衛生研究所」(PDF)『食品安全情報(化学物質)』第2018巻第3号、国立医薬品食品衛生研究所、2018年1月31日。 
  7. ^ Jules Beekwilder, Ingrid M. van der Meer, Ole Sibbesen, Mans Broekgaarden, Ingmar Qvist, Joern D. Mikkelsen, Robert D. Hall (2007-10). “Microbial production of natural raspberry ketone”. Biotechnology journal 2 (10): 1270–1279. doi:10.1002/biot.200700076. PMID (17722151). 
  8. ^ 河口哲也 (2002年5月21日). “ラスベリーでダイエット ヴィタロッソ(VITA ROSSO)!”. All About Beauty. 2019年6月19日閲覧。
  9. ^ a b Kristen Philipkoski、藤原聡美、小林理子 (2002年3月1日). “カネボウの新サプリメントはダイエットの救世主になるか?”. WIRED. 2019年6月19日閲覧。
  10. ^ F. L. Greenway (2001-8). “The safety and efficacy of pharmaceutical and herbal caffeine and ephedrine use as a weight loss agent”. Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity 2 (3): 199–211. PMID (12120105). 
  11. ^ a b c “Editorials: Kanebo's costly scandal”. Japan Times (2013年9月16日). 2019年6月19日閲覧。
  12. ^ NHK総合クローズアップ現代 最新報告 カネボウ"美白"問題』(2013年9月3日放送)
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