フッド山(フッドさん、Mount Hood)は、アメリカ合衆国オレゴン州のポートランド市から東南東80kmに位置にある成層火山。クラカマス郡とフッドリバー郡の郡境に位置し、同州の最高峰である。
概要
英国の海軍のサミュエル・フッド提督にちなんでウィリアム・ロバート・ブロートンが命名した。日本人や日系人の間ではオレゴン富士とも呼ばれる。
山体上部へのアクセスが非常に容易であるため、夏は登山客、冬はスキー客で込み合う[2]。カスケード山脈の中では、最も人気の高いリゾート地域である[2]。
山体は安山岩質溶岩と火山砕屑物から成り[2]、火口の中央部には、200-300年前の噴火によって生じた幅300-400m、高さ170m程度の溶岩ドームが形成されている[2]。
伝承
歴史
国有林としての歴史は古く、まず1892年にブルラン森林保護区(Bull Run Forest Reserve)として指定された。1908年にカスケード国有林(Cascade National Forest)の一部と合併しオレゴン国有林(Oregon National Forest)となった。1924年にマウント・フッド国有林(Mount Hood National Forest)と改名された[3]。
1906年には(フッド山鉄道)が開業し、2018年現在もフッド山を望む観光鉄道として営業している。
1952年の映画『怒りの河』(Bend of the River)は一部マウント・フッド国有林で撮影された[4]。
1984年から1996年までフジテレビ系で放映されたテレビドラマ「オレゴンから愛」はセントラル・オレゴンを舞台としており、フッド山の映像がオープニングや作中で用いられた。
2010年にアメリカ・ザ・ビューティフル25セント硬貨に採用されている。
スキー場
2009年現在、下記の6施設がある。中でもティンバーラインスキー場は年間を通してスキーを楽しめる北米唯一のスキー場である。
- ティンバーラインスキー場
- マウントフッドメドウススキー場
- スキーボウルスキー場
- クーパースパースキー場
- スノウバニースキー場
- サミットスキー場
ポートランド市から
南西にある(ミラー湖)から
Oregon Skyline Trail から
北から空撮
山頂部を北から
山頂部を上空から
上空から
ISSから
脚注
- ^ Hood - Smithsonian Institution: Global Volcanism Program
- ^ a b c d 山田孝、米国アラスカ, カスケード山脈の火山 『砂防学会誌』 1995年 48巻 4号 p.49-57, doi:10.11475/sabo1973.48.4_49
- ^ Davis, Richard C. (September 29, 2005) (pdf). National Forests of the United States. The Forest History Society .
- ^ Maddrey, Joseph (2016). The Quick, the Dead and the Revived: The Many Lives of the Western Film. McFarland. Page 184. ISBN (9781476625492).
関連項目
外部リンク
- Mount Hood Cascades Volcano Observatory - USGS (英語)
- Hood - Smithsonian Institution: Global Volcanism Program (英語)
- フッド山地域の歴史 (英語)