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フォーミュラ計画

機動戦士ガンダムF91 > サナリィ > フォーミュラ計画

フォーミュラ計画(フォーミュラけいかく、またはフォーミュラプロジェクト、英語名はFormula Project)は、アニメーション映画機動戦士ガンダムF91』のバックボーンを描くために設定された架空の計画。S.N.R.I.(サナリィ)が発動した小型モビルスーツ (MS) 開発計画で、主役機であるガンダムF91などが開発されている。

メカニックデザイン大河原邦男

デザイン(ガンダムF91)

企画は当初、「平成ガンダム」として1989年2月にスタート。大河原は4月から実質的にラフ案作りに入り、バンダイとリンクしながら主役の新しいガンダムのデザインを進めていた[1][2]。監督の富野由悠季による新作の基本設定作業とは別の、メカ(MSのみ)のデザインという形でのプレ企画だった[1]。大河原が最初に描いたラフデザインは極めてオーソドックスなRX-78-2 ガンダムのイメージを受け継いでいたが、富野から「劇場作品ということでもっとチャレンジングな作品にしたいので今までのガンダムにはない流れを入れたい」と言われ、新たにデザインが起こされた[3][4][5]。一方、それまで主役として進めていたデザインは、模型企画の『機動戦士ガンダムF90』という形でバンダイのホビー事業部により、プラモデルや漫画のメディアミックスで展開させていくことになった[6][4][2]。富野の意向でMSの全高は15mに小型化された[3]

カラーリングに関しては、スタッフの共通認識として「(宇宙開発機を連想させる)白い機体にしよう」というものがあり、大河原もそのイメージでデザインを進めた[6]。当初はほぼ白一色といえる配色だったが、バンダイからの「製品上の都合もあるからもっと色味を付けて欲しい」という要望で胸を青くするなど、ある程度はガンダム的な配色が踏襲された[6][3][1]。ガンダムを含め、歴代のサンライズのヒーローロボットは日本の鎧武者がモチーフなのに対し、F91には西洋甲冑の格好良さが取り入れられた[6]

富野からは「材質が金属ではないようにしてほしい。F(フォーミュラ)という名前だからフォーミュラカーなどに使われるFRP的なイメージの外装」という要望が出され、当時HONDAの連勝などによって注目を集めていたF1などのイメージを取り入れることになった[6][3]。また、当時の一部の製品で使われ始めていたエッチングパーツガンプラでも使用できることになり、富野から「それなら細かいディテールを集約的に(全体的に使うのではなく部分的に)使おう」という話が出てきた[6]。その結果、大河原からは「最近の車のきれいなラインを使ってガンダムを描いた」というFRPなどの強化プラスチックの素材感をデザインラインで表現したラフスケッチが提出された[6][1][2]。胸部にはそれまでのスタンダードなツインエアインテークではなく、自動車のフロントグリルをイメージソースにした格子模様が取り入れられていた[6][7]。富野から「これいいじゃないか。これはいけるよ」とOKが出たうえ、サンライズのグランドプロデューサーの山浦栄二からも、「変えるならここまでやるしかない」「いろいろゴテゴテ付けて変えてしまったものはそれ以上変えることはできないんだから、シンプルでありながら変わった物が欲しいから」とゴーサインが出た[注 1][1]。その後、安彦良和の作画参考ラフなどを経てデザインは完成した。

富野からは、「分身」や「人の顔(に見える)」というオーダーがあった[8]。「人の顔に見える」というオーダーは、「バイオコンピュータが最大稼働時にフェイスマスクをオープンして冷却のためにダクトが露出する」という設定を作り、その時の顔が「人の顔に見える」という仕様で表現した[6][3][1]。「分身」というオーダーには、大河原から出た多重装甲にしたいという意見[注 2]が取り入れられた[4][1]。そして、「リミッターが解除されて普段制限されている機動性を解放すると、機体に塗布されている電子コーティングが剥がれ、帯電しているそれが質量のある残像として見える」という設定が作られた[3]。ヴェスバーは、デザイン的にはフィン・ファンネルのデザインに対する大河原流の回答である[3]。また背面にヴェスバーをマウントするデザインは『機動警察パトレイバー』に登場する(グリフォン)のフライトユニットを参考にしたことをパトレイバーのデザイナーである出渕裕に語っている[9]

なお、2017年にはアニメでの作画による各部パーツバランスの変更や、大河原による新たなアイデアを盛り込むといった構想のもとで制作されたアクションフィギュアが、METAL BUILDシリーズの1つとして発売されている[10]。また、2021年にはそのカラーリングやマーキングをアニメ寄りに変更したバージョンが、同シリーズの1つとして発売されている[11]

設定概要

宇宙世紀0102年、サナリィは連邦政府に対し、MS小型化の指針を提示[12]。これを受けて連邦軍はアナハイム・エレクトロニクス (AE) 社に小型MSの開発を要請し、初の小型MSとして「ヘビーガン」を完成させるが、その性能に不満を持ったサナリィは連邦議会の承認を経て「フォーミュラ計画」とする小型MS開発計画を進め[13]、宇宙世紀0111年9月にF90を完成させる。翌0112年(0111年10月とする資料もある)[13]に開催された連邦軍の次期主力機コンペにおいて、F90はAEが開発した試作機(MSA-0120)に圧勝し、MS開発の主導権をサナリィへと移した[14]。この背後には、AE社のMS開発独占を危惧した議会・参謀本部の「工廠派」とよばれる勢力の支持があったといわれる[15]。開発にはサナリィ幹部の(ジョブ・ジョン)が携わっている[16]

フォーミュラ計画によって開発された機体群は、それ以前のMSとは異なる規格となり、本格的な第2期MSと呼べるものである[17]。出力の効率はそのままに機体の小型化に成功しており、軍事費の削減にも寄与した[17]

型式番号
フォーミュラ計画は以下の分類でMSの設計開発が行われていたとされる。このうち、F6シリーズに属するMSは発表されていない。

開発番号はF9シリーズの場合、1番目に開発された機体がF90、2番目に開発された機体がF91と指定され、10番目に開発された機体はF99となる(11番目以降はF01から始まるという説もある[18])。

F8シリーズはヘビーガンの後継を目的としたMSなど、つまり汎用MSとされている[18][19]。このためF89は「汎用量産タイプとして10番目に開発された機体」となるが、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』においては「完成形の名称がF90であることを前提としての社内コードを付けられた実験機」が別途設定されている。

F5シリーズ

F50D

「F5シリーズ」の存在は書籍『SUPER MJ 機動戦士ガンダム最新MS造型資料集』で言及されている[18]。ジェネレータに核融合炉を採用したAFV型モビルスーツとされ、ガンタンクと関連付けられて紹介されている。

本種別の目的として戦闘支援兵器である(Gブル)と可変モビルスーツの発想をまとめ、長距離支援用の機体を従来の半分の機体サイズに収めようと試みられたものとされる[20]。ガンタンクR-44は「F50D」の改装機だったとの推測も存在する[18]

ガンダムUC」に登場する(D-50C ロト)はサナリィで開発された機体であり、後続のF50の系列に連なるMSと目されている。また、同機の開発を契機としてサナリィはMS小型化の研究を開始している[21]

ガンタンクR-44

諸元
ガンタンクR-44
GUNTANK R-44
型式番号 RXR-44
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 10.3m
本体重量 8.7t
全備重量 11.8t
出力 1,050kw
推力 14,000kg
武装 200mmキャノン×2
4連ミサイルポッド2基
フィンガーランチャー
搭乗者 (ロイ・ユング)
シーブック・アノー
その他 アポジモーター×28[22]

劇場アニメ『機動戦士ガンダムF91』に登場する可変MS。

フロンティア4の戦争博物館館長であった(ロイ・ユング)が、私的に所有していた可変MS。頭長高約10mと、小型化が主流であった当時においてもひと際小型なサイズが特徴となっている。「R-44」は、ロイが44歳の時に本機を入手したことにちなむとされている[23]

人型の2本脚の背面側にキャタピラを備えており、2足歩行するMS形態と、両脚を前に伸ばして座った姿勢でキャタピラを用いて走行する戦車形態(タンクフォーム)を使い分ける、簡素な変形機能を有している。タンクフォーム時は車高が抑えられることから被弾率が低下し、射撃安定性は向上するが、機動性は著しく落ちるとされている[23]。可変機構を採用した理由としては一年戦争時の支援兵器であった(Gブル)のコンセプトと可変MSの発想をまとめたためとされる[24]

頭部は、主にMS形態で使用されるゴーグルカメラ部とタンク形態で使用される額のセンサーの2種類から構成されている。また、試作機ゆえにセンサーなどはジェガンタイプの内装部品を[23]、スラスターなどはギラ・ドーガの部品を流用している[24][20]

機体の位置づけとしては、宇宙世紀100年以降の次期主力MS開発プランとして挙がったものの1つとされている[23]。MSの小型化を模索している時期に、ミドルMSを改造して核融合炉を搭載することで小型化を達成しようと宇宙世紀0107年頃に開発された[20]

結局、小型MSが動くという以上の大きな成果は得られず、正式採用には至らなかった。この結果を受けサナリィの小型MS開発方針は従来型MSを縮小する方向で確定したといわれる。実験後に放棄されていたものをロイ将軍が引き取り、個人的に復元し有事に備えて改修を施していたとされている[23]。一方で、レストアの際は寄せ集めの部品を組み合わせてでっち上げたとしている資料も存在する[25]

本機体の開発はフォーミュラ計画の一環でもあり、核融合炉を搭載したAFV型MSであるF50シリーズの1つともいわれる[20]。また、ガンタンクの有用性を主張する高官が開発した核融合炉搭載型のAFV型MS「F50D」のうち、ロイ・ユングが私的に改装した機体がガンタンクR-44であると推定した資料もみられる[18]

コクピット
胸部前面ハッチから乗り込む上部コックピットには左右胸部と中央部に3名分の操縦席があるほか、股間部前面にも1名分のコックピットがあり[26]、設定上ではコックピットハッチ上部に多目的収納庫を備え、股間部背面にも乗員用ハッチが設けられている[26]
武装・装備
200mmキャノン砲2門とマニピュレータ兼用のフィンガーランチャー、外装式の4連ミサイルポッドを備える。200mmキャノンについては徹甲弾を使用している。開発時にはビームキャノンの搭載も検討されたが、開発方針として機体の小型化が優先されてスペースが確保できなかったことから、実体式となった[23]。ただし、本機体はロイ自身によって徹甲弾の炸薬や砲身に手が加えられているとされる[23]。4連ミサイルポッドについては汎用性を持たせるためにマニピュレータを装備することとなった結果、外装式になったとされる[23]
劇中での活躍
フロンティアIVが(クロスボーン・バンガード) (CV) の襲撃を受けた際にロイが起動させ、襲撃から逃れてきた難民であるシーブックたちを巻き込んで戦闘に参加しようとした。しかし、モニターが下がらなかったりコックピットハッチが閉じなかったりとろくに整備されていない状態であり、初撃時に左200mmキャノンの砲身が発砲の圧力に耐えられず破裂したうえ、右キャノンも(デナン・ゲー)の攻撃で爆砕して機体は中破し、ロイは死亡する。シーブックたちも、友人の1人であった(アーサー)を失うこととなった。小説版では、キャノンの誘爆によってアーサーと(ローバー)が戦死するが、ロイは死亡せず、(クリス)とともに連邦軍士官に説得され、本機体を放棄して避難した。
その後はシーブックたちがフロンティアIVから脱出するために使用し、スペースポートへ移動中に子供を盾として利用しようとした連邦軍のGキャノンと対峙するが、これをかわしている。スペースポートではCVに拉致されるセシリー・フェアチャイルドを奪還するためにシーブックが単独で搭乗したが、(シオ・フェアチャイルド)に銃撃された影響でまともに操練できず(ベルガ・ダラス)のショットランサーを脚部に受け、機能停止した。黎明期の小型MSの性能ではCVの最新型MSに太刀打ちできなかった(シーブックは本機を「10年以上前に製造されたMS」と称している)。セシリーは放棄された本機体のコクピットの血痕を見て、シーブックは死んだものと誤解してしまう。
デザイン
メカニックデザイン大河原邦男。変形ギミックは、かつてサンライズの特撮映画『ガンヘッド』の時に提案して没だったものを提案して採用された[6]
大河原は雑誌記事において、後年の『機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場した(ザウート)(ガズウート)に変形機構を流用したと語っている[27]

ガンタンクR-44 パワードウェポンタイプ

ガンダムマガジン』No.5が初出。

ガンタンクR-44の試作時に提出された、ビーム砲を装備するもうひとつのプラン。マニピュレーターは廃され、右手にはフィンガー・ランチャーと外装式の2連ビーム・キャノン、左手には地上用戦闘車両としての火力強化を図るためのモーターガン・ユニット(8銃身20ミリガトリングガン、35ミリ機関砲、20ミリ機関砲2基からなる)を装備。右肩にのみGキャノンの4連マシンキャノンを長銃身化し射程を延長したものを装備、これにともない頭部は対空精密照準システムに換装されている。左側頭部にはスモーク・ディスチャージャーを装備。カラーリングは通常型と同様のほか、オレンジに近いサンド・イエローとグレーを基調とした「野戦迷彩タイプ」も確認されている。最終的に、200ミリキャノン装備型が採用されている[28]

漫画『(機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ) (F90FF)』では、0112年の北米キャッツキルの山岳演習場で1機が登場。(ロト)4機とともに(ガンダムF90Sタイプ)の射撃テストのアグレッサーとなる予定のところを何者かに奪取され、実弾で攻撃を仕掛けるが、山頂に移動したSタイプから逆に砲撃を受けて全滅する。なお、このときの本機の右肩には4連マシンキャノンではなく200ミリキャノンを装備しており、ロトよりひと回り大きく描かれている。モノクロでしか確認できないが、塗り分けは野戦迷彩タイプと同様。

F6シリーズ

F60

『ガンダムエース』で連載された「月刊モビルマシーン」(漫画『F90FF』の関連企画)のGキャノンの記事内に登場。格闘型MSであるとされる以外は詳細不明[29]

F7シリーズ

キャノンガンダム

諸元
キャノンガンダム
CANNON GUNDAM
型式番号 F70
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 14.8m[30]
本体重量 8.2t[30]
全備重量 22.5t[30]
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材[30]
出力 3,850kW[30]
推力 2,860kg×2、2,550kg×4、3,840kg×3[30]
総推力:27,440kg[31][注 3]
武装 3連マシン・キャノン×2
ダブル・ビーム・ガン×2
バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・ライフル
シールド[32]
搭乗者 ジョブ・ジョン
(ハジメ・タスカー)
その他 アポジモーター×48[30]

雑誌『B-CLUB』の連載企画「月刊MSジャーナル」が初出。その後、漫画『F90FF』に登場。

第1期F9試験運用計画において[15]F90でテストされた(ミッションパック)のうち、評価が高かった(Sタイプ)は支援型のF7型として分岐[33](開発コードの "F7" は一年戦争時のガンキャノンを継承する形で付与[34])、その量産原型機が本機である[30]。単なるF90の量産型ではなく、耐弾性を強化したコックピット(上面装甲がスライドして乗降する[30])、背部と脚部の複合スラスター・ベーン[15]など、当時最終調整中であったF91からのフィードバックがあり、スペック的にも部分的に原型機をしのぐ[30]。「ガンダム」の名を冠しているが、頭部アンテナは両側面から上方に伸びており、メインカメラはゴーグル状となっている。

両肩の3連マシン・キャノンはビーム・キャノンや150ミリ高速砲に換装が可能なほか、非常時には強制排除できる[30]。また、主砲ユニットを取り外すことで格闘戦にも対応可能な設計となっている[15]。ビーム・ライフルやビーム・サーベルはヘビーガンのものを装備[30]

原型機同様、各種オプション武装用のハード・ポイントも充実しており[30]、腕部・肩部・腰部側面・脚部に同規格のものを有する[15]。腕部ハード・ポイントにはF90Sタイプの4連ビーム・キャノンを小型化した2連(ダブル)ビーム・ガンを標準装備する[15]

AA級軍事機密として1年近く秘匿されるが、本機の量産型であるGキャノンの配備を機に「月刊MSジャーナル ダイジェスト版」第1号(宇宙世紀0122年9月1日発行)で公表される[30]

作中での活躍
『F90FF』では、宇宙世紀0112年にジョブ・ジョンが「提出された性能数値だけでは読み取れない違和感をぬぐい去りたいときは、実際に搭乗して動かしてみる」とみずから搭乗してテストをおこなっている。ビーム・ライフルはF90のものを携行する。0115年にはF90 2号機やF89とともに連邦軍第2特別実験戦団「ファステストフォーミュラ」に配備され、ハジメ・タスカー少尉が搭乗、ビーム・ライフルに加えシールドもF90のものを装備する。暗礁宙域でF90(Oタイプ)と共にエグム残党掃討任務に就いた際、突如現れたMSA-0120にコックピットをビーム・サーベルで貫かれる。

バリエーション(キャノンガンダム)

ビーム・キャノン搭載型
「月刊モビルマシーン」に登場。キャノンガンダムが(F90Bタイプ)のミッションパックを装備した仕様。0115年に作成された概念図のみ確認できる。重爆撃仕様だが、低強度紛争では不要とされ量産型のGキャノンでは採用されていない[15]
レールキャノン搭載型
「月刊モビルマシーン」に登場。キャノンガンダムがF90Sタイプのミッションパックを装備した仕様。こちらも概念図のみ確認できる。Gキャノンには採用されていないが、コスモ・バビロニア独立戦争の激化にともなって再設計された機体が存在するという説もある[15]

Gキャノン

諸元
Gキャノン
G-CANNON
型式番号 F71 (F-71)
所属 地球連邦軍
建造 アナハイム・エレクトロニクス
生産形態 量産機
頭頂高 14.3m
本体重量 8.7t
全備重量 23.1t
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材
出力 3,350kW
推力 27,840kg×2
16,790kg×2
(総推力)89,260kg
武装 バルカン砲×2
4連マシンキャノン×2
ダブルビームガン×2
ビームサーベル×2
ビームライフル
搭乗者 地球連邦軍一般兵士
その他 アポジモーター×50

『F91』に登場。

かつてのガンキャノンを想起させる大型のマシンキャノンを両肩に装備した、ガンダムF90サポートタイプの量産モデルに相当する機体である[35]。宇宙世紀0110年代初頭のコンペによりサナリィが連邦軍の次期主力MS調達先に内定した際、同社はF70キャノンガンダムをそのままの仕様で量産化する予定だった。しかし当時同社は量産能力・製造コスト低減要求において連邦軍の需要を満たせず[30]、さらに長年のMS供給実績を持つAEを無視することができないという連邦側の政治的思惑により[36]、生産はAEに委託するという体制が採られた。AEは委託生産にあたり量産性を向上させるためF70を再設計し[30]、すでに量産体制を確立していたヘビーガンと機構を共通化した[37][36]

このような経緯で生まれたF71 Gキャノンは、宇宙世紀0115年にロールアウトした[38][注 4]

しかし、この一部の連邦軍サイドからの要求に応えたAEによる大幅な設計変更はサナリィのF70開発陣にとっては不本意なものであり[37]、彼らはロールアウトしたF71に対し不快な表情をあらわにしたと伝えられている[37]。実際のところAEに製造を委託しているとは言いながらも、機体制御コンピューター等の技術提供をサナリィ側が拒否するなど、過度の秘匿主義がAE側の反発を呼んだとも噂されており、両者の関係は良好と言えるものではなかったという[30]

F71は設計にあたり汎用機体であったF90Sから支援攻撃MSとして徹底的に最適化され、機体の軽量化・効率化に成功[40]。使用しているジェネレーターやスラスターはAEの既製品[36]だが、サポートに必要ない機能をそぎ落としたことで、同時期の主力機であるヘビーガンよりも全長を頭一つ分弱コンパクトにまとめつつ、より大型のジェネレーターを搭載できる容積を確保した。マッチングの問題からF70ほどの性能は発揮できなかったものの、推力重量比を含めた性能はそれまでのMSとは一線を画し[36]、数値上はサナリィ純正機やブッホ製MSに匹敵する性能を得ており連邦軍の要求する水準は十分満たした。また、先に実戦配備されたヘビーガンの機構を部分的に使用したことで作動機構のトラブルも減少、パーツも流用できるため現場のメカマン達からも好評で[37]生産性だけでなく整備性にも優れた機体となっている。その一方で、F91からフィードバックされていた胸部構造はオミットされる[37]など、キャノンガンダムの持つ様々な革新的機構は失われた[30][31]。ただし本機には肩部装備や肩アーマーのユニット換装機構、腕部および脚部にハードポイントが備えられており[41]、拡張性には優れている。ハードポイントにはガンダムF90の(ミッションパック)のうち腕部、脚部の一部が装備可能であるとされる[42]

しかし当時の連邦軍の仮想敵はあくまで暴動レベルの反政府勢力であった為、基本兵装が暴徒鎮圧の対人戦闘に重点が置かれており、またコロニー内での戦闘に考慮してあえて大口径の火器は標準装備されておらず、本格的な対MS戦闘ではいささかの見劣りは否めない[34]。また中距離支援用MSであるもののビームサーベルを標準装備しており、格闘性能も高い事から初めからマシンキャノンをオミットして配備される場合もある[34]。頭部はF70(一説にはF90[34])と同タイプのものが装備される予定だったが、ヘビーガンと共通化されたことで往年のRX-77に似たゴーグルタイプのセンサーになったといわれる[37]。コックピットの仕様はヘビーガンと同一となっている[43]

武装(Gキャノン)

4連マシンキャノン
暴徒鎮圧の対人戦闘の兵器。カートリッジ式で、中口径徹甲弾が装てんされる[34]。銃身は4門だが排莢口は一つである[34]。コロニー内戦闘用の非ビーム兵器として装備される。状況によりユニットごと排除可能で、最初から装備しない運用も選択できる[34]
ダブルビームガン
腕部に装着された小口径のビーム兵器。近接戦闘用の補助火器で、片腕に2門ずつ装備する[41]。本来支援用として設計されたF71だが、キャノン砲排除時に格闘戦を行う想定で採用された[34]。腕部ハードポイントによって装着される[41][44]
頭部バルカン砲
近接戦闘用に2門標準装備。
ビームライフル
ヘビーガンと共用のフルバレルタイプのビームライフル。
シールド
ヘビーガン用のシールドと同一。腕部ダブルビームガンの上から装備可能[41]。ビームシールドと比べると防御力は低いが、本機においては貴重な防御兵装となっている[41]

劇中での活躍(Gキャノン)

フロンティアコロニー防衛隊として数機が登場した。本編では設定やスペックほどの活躍を見せることはなく、ジェガンと同じくクロスボーン勢MSに一方的に撃破された。さらには周囲の警戒を怠り、両肩の4連マシンキャノンを発射した際に落下した薬莢が避難中の民間人(コチュン・ハイン)の母親を直撃、これを死亡させ、またコロニー自体も誤射で損傷させてしまう。その他にもガンタンクR-44に乗って避難中のシーブック達を逆に威嚇する等、防衛隊本来の役割を果たせなかった。 「月刊モビルマシーン」では、宇宙世紀0146年頃のサイド2コロニー「(アメリア)」の国防軍に配備されており、サイド2連合を相手に赫々たる戦果を挙げているとされる[29]

バリエーション(Gキャノン)

F71ネイキッド
名称は現場の兵士による呼称である[29]。もともと支援用機体として造られたF71 Gキャノンだが、格闘性能の高さから最初からキャノン・パックを外して運用されることもあった[34]。映画『機動戦士ガンダムF91』の劇中でもキャノン・パック非装備のGキャノンがヘビーガンのビーム・ライフルとシールドを携行して3機編隊で飛行しているシーンが描かれている。
パワードウェポンタイプ[44]
「月刊MSジャーナル」および『F91-MSV』に登場。フル装備[45]または長距離支援仕様ともいう。Gキャノンの迎撃仕様で、(F90L)を参考に設計されたといわれる[30]
F計画の次点として検討されたのがハード・ポイントの有効活用であった[46]。連邦軍幹部は、MSの機動性の高さだけでは敵MSとの決定的差が生まれないと考えていたため、ハード・ポイントを積極活用した重武装化の強化案を進めることで、戦力の向上を図った[46]。開発はFシリーズで実績のあるサナリィが行い、約3か月で完成させている[46]
航空近接支援攻撃(クローズエアサポート、CAS)と対空攻撃能力の向上を目的としている[44]。機体各部に火器、脚部に推進器が増設されているほか、右肩部には対空管制照準システム、左肩部には照準センサーを備える[44]
武装・装備
ツインビームキャノン[44] / 超長距離用ビームシューター[30]
右肩部に装備。かつて(ガンキャノンII)にも試験装備された[44]
地対空ミサイル[44] / 大型ミサイルランチャー[30]
左肩部に装備[44]
ガンユニット[44] / 2連装グレネードランチャー[30]
右腕部に装備[44]
2連電磁レールガン[44] / 2連装88mmヘビィマシンガン(高速徹甲弾)[30]
左腕部に装備[44]
スラスターユニット[44] / 追加増速用ブースターパック[30]
両脚に装備。推力は16,290kg[30][44]
ヴェスバータイプ(V.S.B.R. Type、新型火器試験仕様)
『F91-MSV』に登場。メカニックデザインは大河原。追加ジェネレーターと試作型の(ヴェスバー)を装備した試験運用型[47][注 5]。このタイプに装備されたヴェスバーはプロトタイプであるために出力が低く、実戦運用に適さない。また、装備配置の重心が悪い事から、F91で装備されたヴェスバーの配置は変更されている[47]
バズ・ガレムソン専用機
漫画『F90FF』に登場。特殊部隊「ファステストフォーミュラ」に編入された(バズ・ガレムソン)大尉が搭乗する。カラーリングは黒を基調に一部白とライト・グレーで塗り分けられている。
0116年初春のオールズモビルによるフロンティアI襲撃の際には、コロニー内での近接格闘戦を主眼としたセッティングがほどこされており、一説にはF60の開発データ収集が目的ともいわれる[29]。武装は両肩にビーム・キャノン、両前腕部には(F90Fタイプ)のビーム・スパイクを装備する[29]。両脚のハードポイントには長距離支援仕様と同型のスラスター・ユニットを装備。全備重量は21.4トン[29]
その後のサイド1コロニー「(バーラト)」で暴動を起こしたエゥーゴOBの鎮圧では、右肩に長距離支援仕様の対空管制照準システムを装備、(F90 Lタイプ)のロング・ライフルを携行。左前腕部のビーム・スパイクは残されるが、右前腕部とバックパックはネイキッド仕様に戻されている。哨戒機のネモと(ジム・キャノンII)を狙撃し撃破している。
Gキャノン・マグナ
F71生産の経験からノウハウを蓄積し、サナリィから不正手段で取得した技術も加えて制作した発展型。

以下は『ガンダムマガジン』第2号に掲載された、模型作例によるバリエーション。改造案は大河原による[49]

ビームキャノン&精密照準システム搭載タイプ
右肩にビーム・キャノン、左肩に精密照準システムを装備、いずれもガンキャノンIIのを小型化したものである。両脚のハードポイントにはF90Sタイプのクルージング・ミサイルを装備している。原型機よりも長距離の目標を撃破可能となっている[49]
改良型200ミリキャノン砲搭載タイプ
両肩に(ガンキャノン重装型)の240ミリキャノン砲を200ミリに小型化したものを装備する。両脚のハードポイントには(F90D)タイプの5連ロケット弾パックを装備。火力は劣るものの軽量化され、接近戦向きの機体となっている[49]
200ミリ長距離砲搭載タイプ
右肩にジム・キャノンの240ミリ長距離砲を200ミリに小型化したものを装備する。小口径になったことで装弾数が増加し、マガジン式であるため各ハードポイントに予備弾倉を装備することも検討されている[49]

F8シリーズ

F89

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』が初出。メカニックデザインは大河原邦男。月刊ガンダムエース2018年8月号には、大河原が描き下ろした腰から上のイラストが掲載された[50]

ここでは便宜上F8シリーズに分類しているが、サナリィがF90を開発する前段階として検証実験用に製造した18メートル級MSである。完成体がF90とされていたため社内的に付けられたコードネームで、F90完成後に連邦によって承認されたF8ナンバー系生産機とは関係がない。

サナリィでも小型MSをいきなり開発するのは技術的な観点からハードルが高く、まずは宇宙世紀110年代の技術で18m級の機体を制作する必要があった。また、同時に18m級の機体の最高性能を目指して開発されており、F90では小型化の際に実装を諦めた機能や性能があるため、総合的な性能はF90以上F91以下とされている。データ採取用に2機が制作され、模擬戦闘を繰り返して収集したデータを基にダウンサイジングすることでF90が生み出されている。機体カラーリングは青と赤の2種類。頭部アンテナも遠方からの目視確認を目的に曲線状と直線状の2種類が用意されている。

補給パーツは初期に6機分が製造され、F90完成直前に追加で4機分のパーツが製造されている。フレームそのものは新規に設計されているが、消耗の激しい部品はAE社製のパーツを転用可能。F90のミッションパック換装機構はこの段階で組み込まれており、遠距離攻撃型と高機動型の2種類のバックパックが試作されている。遠距離攻撃型パックはのちのヴェスバーの原型となるビーム・キャノンを搭載しているが、試作品のさらに試作品という事もあり3発撃てば機体が機能を停止してしまう欠陥品である。

製造された2機のうち、1機が(フランク・オズ)により「(アンカー)」の基礎フレームに流用されている。宇宙戦国時代後期の技術力が低下した時代に作られたため複数の機体や重機等のパーツが組み込まれており、破損したパーツをありあわせの部品で修理を重ねているため原型の面影はほとんど無い。もう1機は原型を留めたままオズが保有しており、ルナツーで彼の娘である(ジャン・ドーヴァン)が搭乗している。

漫画『F90FF』では、宇宙世紀0112年に頭部アンテナが曲線状の機体が(ギデオン・ブロンダン)中尉をテスト・パイロットとして、フロンティア・サイドで(パッツィ・アンゲリカ)少尉が搭乗するF90(2号機)(Fタイプ)と近接戦闘の模擬戦をおこない敗れている。その後は宇宙での(F90Kタイプ)の試験の際にオフェンス側としてヘビーガンとともに参加するが、(傭兵集団GBGのジムIII)隊の襲撃を受け迎撃に回る。

F89・カスタム

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』に登場。大破したガンダムF89を復元・改修した機体。一部カラーが変更され、ツインアイの色も黄色に変更されている。

背部には高機動型パックが装備されており、携行武装として当初アンカーが装備していたアックス・ガンを装備する。また、マック・ストームが以前搭乗していたヴェルダンの前面装甲を携行式のシールドに再改造して装備している。

この機体が復元された時点でF89用の予備パーツは残っておらず、これが最後の復元機とされている。

アンカー

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』に登場する、F89のフレームに工業機械の部品などを用いてミキシングビルドされた改造機(改良では無い)。当該作品世界で生じている技術退行に適応しながらも、比較的高い性能を維持する。

F80

漫画『F90FF』の台詞で語られるが、実機は登場していない。「F9量産タイプ」とされる。0116年初頭にFF隊に配備予定であり、編入されたバズ・ガレムソン大尉が慣熟訓練を兼ねた模擬戦闘をおこなうはずであったが、ジョブ・ジョン曰く最終段階で教育型コンピューターにエラーが発見され(正確にはF90のAIはコピーできず、実働データを旧来型のコンピューターに落とし込む過程で未解決の不具合が生じている)、配備に至っていない。

F9シリーズ

ガンダムF90

ガンダムF91

諸元
ガンダムF91
GUNDAM FORMULA 91
型式番号 F91
所属 地球連邦軍
建造 サナリィ
生産形態 試作機
頭頂高 15.2m[51]
本体重量 7.8t[51]
全備重量 19.9t[51]
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材[51]
出力 4,250kW[51]
推力 15,530kg×4[51]
4,380kg×6[51]総推力:88,400kg
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
メガ・マシン・キャノン×2
(ヴェスバー)×2
ビーム・ライフル
ビーム・シールド×1 (1)
ビーム・ランチャー
搭乗者 シーブック・アノー
(ベルフ・スクレット)
その他 アポジモーター×51 (8)[51]

『F91』およびゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。

地球連邦軍からの高性能小型MS開発要求に対し、サナリィによって開発されたF9(のちのガンダムF90)はAE社のMSA-0120を下して採用される。ただ、性能面では満足されたものの、主力MSとして見た場合は不都合な点が散見されることから、実績のないサナリィの機体を量産するには時期尚早と判断され、同機の改良とそのためのデータ収集および評価試験の続行が命じられる[33]。その後、ビーム・シールドやヴェスバーといった新兵器を装備した(F90Vタイプ)の試験運用結果を経て[52][53][注 6]、次期主力機、そしてF9型1号機としてF91が設計・開発される[33]

ハードウェア的には宇宙世紀0116年7月にはほぼ完成し[38][注 7]、宇宙世紀0121年2月[38]から0122年にかけて戦艦(エイブラム)で運用テスト(実戦も含む)がおこなわれるが、バイオ・コンピューターの調整が難航して完成には至っていない。同年11月20日には月のサナリィ開発部によって試作1号機が公開され[55]、12月にはフロンティアサイドのサナリィ施設に陣を移し継続される[38]。普遍的な高性能機として開発されたへビーガン、Gキャノン、F90とは異なり、その時点での限界性能を達成するというコンセプトを有しており、モードを切り替えることによって並のパイロットでは制御に窮するほどの高性能を発揮することが可能である。これは、かつてニュータイプと呼ばれたような者でしか最大性能を発揮できないポテンシャルを有した超高性能機体であることを意味する[56]

「ガンダム」の名は、(頭部デザインが似ているということから)過去の機体にあやかり、(スペース・アーク)艦長代理(レアリー・エドベリ)が命名したもの[57]。正式な名称はF90と同様、型式番号そのままの「F91」であり[58][注 8]、シーブックは出撃時に「F91ガンダム」とも呼称している。

機体構造(F91)

頭部
2門のバルカン砲、バイオコンピューターを搭載。メインカメラはハイブリッドデュアルセンサーとなっており、高精度の射撃・索敵を可能としている[60]。バイオコンピューターの最大稼働の折には、フェイスガード部が展開してダクトが露出し、冷却用触媒の排出を行う[60]
胸部
MS小型化計画に伴い、各種機器の配置・設備・コクピットなどそのレイアウトは従来式から改められた。コクピットハッチは胸部に設置。上面はガンダリウム合金によって覆われている。胸部前面は正面からの攻撃に対し脆弱な印象を与えるが、機体そのものの機動性によって被弾率を低減するため、運用上の問題はない[60]。胸部から腹部にかけてのフロントグリルヒートシンクであり、出力時には発光現象を起こす[61]
コクピット
球形のコクピッドポッドを採用。脱出カプセルを兼ねる[62]。MSの小型化に伴い、このポッド自体も直径2m程度[63]に小型化しているが、強度はより向上している。操縦席はリニアシートであり、ある程度の加速Gや衝撃を緩和。操縦桿はアームレイカー式がパイロットのコンディションによって支障が出るケースがあったことから、従来のレバー式を採用した[60]。また、リニアシートには(バイオセンサー)を導入[60][注 9]。パイロットの意思や感情をピックアップし、追従性や反応速度の向上をもたらしている。また、このバイオセンサーは頭部のバイオコンピューターとリンクしており、機体の最大稼働フェイズの判定を行っている[60]
マルチプル・コンストラクション・アーマー構造
かつてのサイコフレームの生成技術の応用により、構造材にコンピューターチップ以外の電子回路も鋳込んだ(マルチプル・コンストラクション・アーマー) (MCA) 構造と呼ばれる新技術が採用されている[64][65]。次期主力MS開発計画(ATMS)において連邦軍から要求された「最大出力」を達成するため、(アルマイア・グッゲンバイガー)はパワーウェイトレシオの改善を推し進めた[66]が、従来のモノコックやムーバブルフレームではこれ以上の軽量化は限界に達しており、これを打開すべくフレームの構造そのものを見直したことでMCA構造が生まれた[66]
MCAの採用により、従来は不可能であった小型化や高性能化が可能となった[64]。また、損傷や故障も想定してブロックごとにフェイルセイフシステムが織り込まれているため、他のブロックで補って一部の故障で作動不能になることはない[64]
バイオ・コンピューター
生物細胞の活動を模したコンピューターと、有機材料の性質を併せ持つコンピューター双方の性質を併せ持つ。MSではF91において初めて採用された[67][注 10]。本来は兵器への搭載を前提とした技術ではなく、操縦者に負担をかけないサイコミュデバイスの雛形として開発されていた[68][69][注 11]ニューロン系の構造を有しており、(マルチプル・コンストラクション・アーマー)やフェイルセイフ機構で複雑に構成された機体を統括するのに最も適していると判断され、搭載が決定した[64]
光学カメラや触感、温度の各種センサーなど機体が得た情報をパイロットの脳に直接伝え、パイロットの思考を機体に反映させる[71]。サイコミュが人間の脳に干渉する際の作用を利用しており、その繋がりによって操縦せずとも機械を作動することが可能である一方、マニュアル操縦が行われるとそちらを優先する[72]。また、ユニットの素子構造が人間の脳に近似しているため、パイロットの記憶や感情の領域にまで踏み込んで各種の判断を行う[71][73][注 12]
そしてバイオ・コンピューターのもう1つの役割は、パイロットの技量を分析し、機体のリミッターをコントロールすることである[71]。これは機体の限界性能が常人にコントロールできるものではないため、パイロットを保護する目的で設置されている。バイオ・コンピューターがバイオセンサーを介してパイロットが最大稼働に対応できると判断すれば、機体のリミッター解除を行う。従来のサイコミュとの併用の効果は前例がないため、未知数とされている[67]。F91は、このバイオコンピュータのための冷却用触媒が機体各所に添加されており、最大稼働の際は機体各部からそれを放出する[60][注 13]
最大稼動モード
「現時点での限界性能の達成」を目指して建造されたF91だが、カタログスペックと言われるジェネレーターの総出力や総推力は、同年代のクロスボーン・バンガードのハイスペックMSと同程度である。これは本機の限界性能が常人には扱えないため、リミッターを設置されているためである[75][76]。しかし、パイロットが適正であるとバイオ・コンピューターが判断し、リミッターを解除した最大稼動モードに移行することにより[76]、U.C.0120年代のMSの限界性能を達成するのである。このバイオセンサー稼働状態のリミッター解除時の機動は、F91を“たたき台”として造られたMSであるAE社の(ネオガンダム)を抜きん出るであろう[77]と推測される。そして、最大稼働時は機体表面が高熱を帯びるために機体の冷却が追い付かなくなり[78]、機体各部を強制冷却するMEPEが発生する。
MEPE
MCA構造の副産物であり、装甲表面のビームコーティングに近似する特殊な加工材(主な材料は金属粒子)を剥離させ、機体の強制冷却を行う[68]。この「MEPE(MEtal Peel-off Effect = 金属剥離効果)によって剥離した金属片は、機動慣性方向に機体の輪郭とある程度の質量をもった残像を発生させる。これは金属片によるレーダーのかく乱のみならず、パイロットの肉眼も欺瞞するもので、同時代のMSやMAにおいてはコクピットのモニター画面はコンピューターグラフィックスによって補正されていることから、より一層錯覚に陥りやすいものとなった[68][注 14]
(バイオセンサー)
F91には通常の運用にあたってリミッターが採用されており、その解除はリニアシートに搭載されたバイオセンサーを介してバイオ・コンピューターが判断する[60]。劇中では二度目の出撃でシーブックがバイオセンサーと自身のバイオリズムが合っていることを機体内で確認し、それが母の調整によるものであろうことを推測している。
サイコフレーム
サイコミュの主増幅器としてコックピット周辺に配置されており、バイオコンピューターと連動してパイロットの思考を伝達する。
ジェネレーター
胴体に内蔵されておらず、背部に突き出した形で搭載されており[62]、その周囲にはメインスラスターやヴェスバーの部材が取り付けられている。
従来型のAE製MSの基本構造では(融合炉)とジェネレーターを隔離できなかったことから本体内にコンポーネントするしかなく、性能を維持したまま小型化することが不可能だった[63]。それに対し、サナリィはジェネレーターを外付けにする設計案を実行した[63]。回路や伝動装置のとり回しが困難さを伴ったものの、MCA構造が導入されたことによって高密度実装が可能となり、解決した[63]。躯体の軽量化やジェネレーターの高性能化が進んだため、F91はビームシールドやジェネレーターを稼働させる余力が生まれた[79][注 15]。動力には小型の新世代MSに採用された(新型熱核反応炉)を採用[62]。Iフィールドによってヘリウム3や重水素を縮退寸前まで圧縮・貯蔵し、炉心で反応させる方式を取り、これにより燃料搭載スペースが縮小されたほか、小さな炉心で大エネルギーを発生させることが可能となった。一方、反応炉のシステムが破壊された場合には、縮退された燃料が核爆発を起こすリスクも孕んでいる[65]。この問題は反応炉の原理に関わっていたことから解決できず、後の時代まで引き継がれることになった[62]
肩部
バイオ・コンピューターを冷却するための展開式の放熱フィンが格納されている。これは大気圏内においては安定翼のスタビライザーとして機能する[60]。そのため飛行時は基本展開している。右肩に「F」、左肩に「91」と赤で形式番号が記された特徴的なマーキングは、劇中中盤の出撃時はあったものの途中でなくなって、それ以降記載されなくなる。
マイクロハニカム技術による構造材
前身のF90で採用されたヤシマ重工のマイクロハニカム技術を引き続き導入している[81][注 16]
スラスター
機体各部の計51か所にアポジモーターが存在[82]。背部にはスラスターコンポジットを有し、高い機動力を誇る[61][注 17]

武装(F91)

ヴェスバー
V.S.B.R.(Variable Speed Beam Rifle[85]=可変速ビーム・ライフル[79])。F91の両脇から背面に掛けて備えられているレールに一門ずつ懸架されている稼働砲。高速で貫通力の高いビームから、低速で威力を重視したビームまでを状況に応じて撃ち分けることができ、戦艦の主砲クラスの威力を発揮する[60]。F91のヴェスバーは(小型高出力熱核反応炉)(ジェネレーター)に直結する[86]形で配置されており、ビームライフルと同等の大きさながら威力と稼働時間の向上に成功している[60][注 18]。また、懸架時はAMBAC作動肢として機能する[87][56]。一方、発砲時はAMBAC機能を失うため、機体そのものが肩部スタビライザーと脚部ストレートバーニアを展開し、準最大稼働状態をとる[60]。また、新開発された大容量のコンデンサーにより本体から分離した状態でも数発は発砲可能である[88][注 19]。なお、ヴェスバーを本体から分離した場合のみ、バックパックの側面スラスターが使用可能となる[90]とする資料がある一方、外側に約30度傾けて取り付けられているので、バーニアの噴射炎を浴びることはないとした資料もみられる[85][87]。『機動戦士ガンダムF91』作中ではビームライフルやビーム・ランチャーのトリガーに連動させてグリップを保持せずに発砲したほか、グリップをマニピュレータで保持しても銃身がブレてパイロットが発砲を躊躇う場面も見られた。また、フロンティアI脱出時には四方八方から迫る無人殺戮兵器(バグ)に対処するため、背面に懸架したままグリップを展開せずに数発続けて発砲している。また、(ラフレシア)からの最初の攻撃を避ける際にセシリーのビギナ・ギナを背面越しに押し上げて回避したため背面から見て左側の1門のマウントレールジョイントが破損したためそのまま投棄している。
マウントレールには他の武装を換装可能としており、ウェポンシステムも用意されていた[80]
ビーム・サーベル
左腰内部に2基収納されている。宇宙世紀0090年代の「シャアの反乱」時におけるアイドリング・リミッターは廃止され、逆にビーム刃形成持続時間が向上している[91][92]。ビーム生成をある程度任意でコントロールすることが可能であり、間欠式ビーム生成機能や高出力稼働に対応したエミッターを内蔵する[93]。ビームを細く絞ることでエネルギー消費を抑えつつ従来型以上の出力を発揮し、軽量化と高効率化によって高速回転させて防御壁として使用することも可能となった[65]。背部ジェネレーターやスラスターによって装着位置は従来の連邦軍製MSのようなバックパックとは異なり、腰部となった。結果的に、取り回しの面で背部装備の方式よりも有利な面が確認されている[56]
また、刀身を通常の倍以上に形成させることが可能で、バグとの交戦の際には前述の高速回転と合わせて多数を巻き込み破壊している。
ビーム・ライフル
専用のビーム・ライフル。15m級のMS用のバランスで構成されており、出力の微調整が可能なため通常の長射程ビームのほか、ビームマシンガンのような速射も可能[93][注 20]。また、同時期の連邦軍製ビームライフルがプルバレル式の廉価型が主流であったのに対し、F91のものはサブセンサーを備えて安定した照準精度を確保したモデルとなっている[60]
ビーム・ランチャー
威力が高いビーム兵器。砲身後部にEパックを配する。背面腰部にあるマウントラックにて携行できる。ビーム・ライフルと同原理のビームをパルス状に圧縮して発射するバズーカ型のビーム兵器であり、その形状はMS用のバズーカに近い[94][注 21]。出力・収束率はビーム・ライフルよりも高く、取り回しを気にしなければ接近戦でも使用可能としている[65]。『機動戦士ガンダムF91』作中では詳しい装備の経緯は描写されておらず、ガル・ブラウを沈めたビギナ・ギナと合流した際には所持していなかったが、次の登場シーンであるラフレシアに遭遇した際には既に装備していた。
バルカン砲
頭部両側に1門ずつ、2門設置されている機銃。牽制や威嚇を想定した装備[93]
メガマシンキャノン
本機の胸部両側に1門ずつ、計2門設置されている。既存連邦軍製バルカンよりも強力で、接近戦で用いることにより、MSをも破壊する威力を発揮する[93]
ビーム・シールド
本機の左腕部に設置されている防御兵装。右腰の装甲内に予備発振器を携行する[60]。機体の軽量化とジェネレーターの高出力化に伴い装備可能となったもので、連邦軍のMSとしてはF91ではじめて採用された[56]。機体と接触する部分は機体側のフィードバック回路により自動的にカットされる[67]。F91に装備されているビーム・シールドはコンデンサを搭載し、機体から離れた状態でも短時間は稼動させることが可能[56]。シールドを展開した発生器を敵機に投擲し、攻撃することも可能[96]。『機動戦士ガンダムF91』作中では、バグとの交戦時にシールドのビームを一方向に限定し、これで切断している。
(デナン・ゲー)のビーム・ライフル
バグと交戦し終えたガンダムF91が坑道移動中に拾得し、(ラフレシア)戦で使用している。連邦軍の装備とCVの装備が共通規格となっていることから、使用できた[97]。『機動戦士ガンダムF91』作中では、カラーリングが元の緑色のままのカットとF91用のビーム・ライフルと似た白色となっているカットが混在している。

劇中での活躍(F91)

小説版『F91』によれば、練習艦スペース・アークを母艦として、カタパルト・デッキから数回発進テストをおこなっており、クロスボーン・バンガード (C・V) によるフロンティアIV襲撃の際には、戦闘に参加するため出撃するが、コンピューターと機械操作の連携が悪く、すぐに引き返したとされる[98]。このときのパイロットは不明であり、練習生以外のスペース・アークの正規クルーは皆逃げ出している[99]

アニメ版『F91』では、その後連邦軍本隊より取り残され、住民によるゲリラ活動の拠点となったスペース・アーク内で整備されているが、正規の整備マニュアルがほとんど無く、代わりに残されていた開発者の(モニカ・アノー)の録画映像によるバイオコンピューター接続方法の口頭説明に理解不能の部分があり、起動不能であった。その映像を見せられたモニカの娘(リィズ・アノー)は、その説明がかつて母に教えられていたあやとりの用語だと気付き、無事起動に成功する。

そして、工学科の学生でMS操縦実習の経験がある上に「母親が作ったコンピューターだから相性がいいだろう」という理由でリィズの兄であるシーブック・アノーがパイロットを任せられることになり、C・Vとの戦いで多大な戦果をあげる。最終的にラフレシアとの戦闘では機体の各部が破壊されるが、最大稼働モードに達した結果、これを撃破する。その後は稼働停止状態に陥るが、バイオセンサー熱感知機能とサイコミュを組み合わせたセンサーに、シーブックのニュータイプとしての感知能力を併せて使い、宇宙空間に放り出されたセシリー・フェアチャイルドを発見することに成功した。小説版では半壊状態になっている。

ゲーム『フォーミュラー戦記0122』では、運用試験のために連邦軍ラー・カイラム級機動戦艦エイブラムに搬入されたが、オールズモビルとの戦闘に突入したため、ベルフ・スクレット少尉機として運用されている。この時点ではバイオコンピューターは搭載されておらず、通常の学習型コンピューターを搭載していたため、100%の性能は引き出せない状態であった。オールズモビルとの戦闘が終結した後の宇宙世紀0122年12月にフロンティアIに搬入され、頭部コンピューターの換装が行われる。

なお、『機動武闘伝Gガンダム』の終盤に登場する「ガンダム連合」の中に本機も混ざっており、一瞬だけ姿を見ることができる。

装備バリエーション(F91)

バックキャノン装着型[32] (F91 BACK CANNON TYPE[32])
「F91 MSV」に登場(型式番号:F91 / HWF91[100])。名称は『MS大全集2013』により、プレミアムバンダイによってMGでプラモデル化された際の商品名にも使われた[101]。初出の『ガンダムマガジン』では「ガンダムF91パワードウェポンタイプ[102]、直後の雑誌『B-CLUB』では「F91 バックキャノン装着[103]とされた。
ヴェスバーが予定の性能を発揮できなかった場合を想定して考案された補助的装備[103]。ヴェスバーに替わって、4連ビーム・ガトリングガンとミサイル・ランチャー2門(対艦ミサイル装填)からなるウェポン・ユニットを装備する[102]。ビーム・ガトリングガンの砲身は、発射時に前方に延伸する[102]。独立したエネルギーCAPを用いるため、破壊力はヴェスバーほど期待できない代わりに連装砲にして速射性を高めており、拡散散布による弾幕効果により遠距離の敵の威圧、および中・近距離の敵の消滅が期待されている[103]。さらに、このビームをミサイルのポインター代わりにすることも可能[103]。また、肩部アーマーは通常型と異なり、放熱フィンは「強化型ショルダー・フィン」と呼ばれる4枚となり、アポジモーターが増設されて機動性が高められている[102]
なお、この兵装は0123年4月に一時的に装備されたともいわれる[104]
ツイン・ヴェスバー装着型 (F91 TWIN V.S.B.R SET UP TYPE[32])
「F91 MSV」に分類される(型式番号:F91)。名称はMGでプラモデル化された際の商品名により[101]、初出の『B-CLUB』第66号では「ツウィン・ヴェスバー装着型」と表記され、『MS大全集2013』でもこれを踏襲していた。
背部の新型バックパックに新たにヴェスバーを2基追加し、合計4基のヴェスバーを装備している。この改良型ヴェスバーは補助スラスターが装備されている。ジェネレーターにも改良があるとされ、その余剰エネルギーによってビームシールドを両前腕部に1基ずつ計2基装備する。ツイン・ヴェスバー非使用時の折りたたんだ形は、H字状に収納したり、VSBRの根元の接続部分の横軸を回転させて二重のハの字形に収納したりする。

F91(ロールアウト仕様)

模型雑誌『ホビージャパン』1993年3月号掲載の特集「機動戦士ガンダム GUNDAM FORMULA U.C.0093-0123」に登場。白を基調に胸部やソール部などがオレンジで塗り分けられており、マスクのスリットは見られない。0116年7月のロールアウト後、サナリィ近郊における飛行試験では予想以上の数値をはじき出すが、バイオ・コンピューターの調整に手間取り、スケジュール通りに試験項目をこなせずに終わる[104]

F91ヴァイタル

アニメ版『F91』の前日譚を描いた漫画『(機動戦士ガンダムF91プリクエル)』に登場(型式番号:F91[105])。名称は漫画連載開始時の『ガンダムエース』により[106]、作中では単に "F91" とよばれる。また、プレミアムバンダイよりHGUCとしてプラモデル化された際の商品名は「ガンダムF91ヴァイタル」とされた[105]

2機が登場するが、アニメ版に登場する機体と異なり胸部も白で塗装されており、1号機はソール部が青で額部アンテナ基部と股間部ユニット上部が赤、2号機は1号機と逆に塗り分けられている[注 22]。この「白いF91」は、前述の通りもともとアニメ版制作時に最終稿直前まで検討されていたカラーリングであるが(塗り分けは1号機と同じ)、のちに展覧会「富野由悠季の世界」開催記念として『MG ガンダムF91 Ver.2.0 ORIGINAL PLAN Ver.』の商品名で会場限定でプラモデル化され、直後に『F91プリクエル』の連載も開始される。

カラーリングを除いた外観はアニメ版と同じであり、頭頂高および本体重量も変わらない[105]。武装は、専用のビーム・マシンガンを携行する[105]。威力は通常のビーム・ライフルに劣るが連射性に優れ、エネルギー・レベルを調整することで単発での発射も可能[107]。銃身下部にグレネード・ランチャーを装備し、弾丸5発を装填する[107]。また、のちに採用される新型ビーム・ライフル(細部がやや異なる)や試作品のバズーカを携行してのテストもおこなっている。

C・V侵攻前の0123年のフロンティア・サイド宙域で、クラップ級の改修艦「(ラフィン・ブル)」を母艦として稼働実験がおこなわれる。テスト・パイロットは1号機が(ピケット)中尉、2号機が(カシム・ベガ)。(サナリィ・ザク)を標的として追跡をおこなうが、2機ともバイオ・コンピューターが安定せず操縦もままならない。2号機は機体の揺れが激しく停止、1号機は暴走してMEPEを発現させるが[105]、最大稼働時ではないため航跡に沿って帯状に発生している。その後は再塗装され、バイオ・コンピューターにリミッターをかけることで安定した1号機のみでUCAVとの模擬戦をおこない、全機撃墜に成功する。その後、脱落したカシムに替わって(レニ・デリンジャー)中尉が着任し、2号機もテストに復帰する。

量産型ガンダムF91

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する機体。

F91を量産するために性能を調整された機体である。F91はその高性能に比例してニュータイプのようなパイロットでなければ性能を最大限に発揮できない機体であった。しかしながら、対ラフレシア戦のような最大性能が必要とされる戦闘はたびたび発生するものではなかったことや、そもそも機能がトライアル的な側面が強かったことから量産化の際はオミットされている。量産型F91の基本仕様では、フェイスガードの開閉機能による冷却やMEPEは想定されていないが、フェイスガードの開閉機構そのものは組み込まれている[108]。金属剥離機能を有する装甲とともに、フルスペックのバイオコンピューターはオミットされた[109]

量産型ガンダムF91(ハリソン・マディン専用機)

F91部隊の指揮官である(ハリソン・マディン)大尉の搭乗機。

増加試作機を改修した機体であり、青いパーソナルカラーで塗られている。ハリソン機はヒートシンクなどの強化やバイオコンピューターの改良により、MEPEを起こさずにフェイスオープンと放熱フィンのみでの限界稼働を経て、最大稼動モードが可能である[110]

初代ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
地球圏に現れた海賊クロスボーン・バンガードを討伐する際にハリソン・マディンが搭乗した機体。
搭載武器のヴェスバーは、(コスモ・バビロニア建国戦争)から10年経ってもなお強力無比なビーム兵器であり、キンケドゥ・ナウのクロスボーン・ガンダムX1と互角の勝負を繰り広げるが、僅差で敗れて大破した[注 23]
2代目ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91
2代目ハリソン・マディン専用量産型ガンダムF91には時期により3つの種類が存在するが、どれも同一機体であり、カラーリングやチューニングが異なるだけである。
木星戦役時
キンケドゥのクロスボーン・ガンダムX1との勝負後にハリソンは、木星帝国総統(クラックス・ドゥガチ)との最終決戦時である木星戦役においてハリソン・マディン専用量産型F91と同一カラーリングの機体に乗って登場するが、これは別の機体を青く塗り替えた2代目であることが『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』の設定資料集で明言されている。
木星残党軍討伐時
『スカルハート』に登場する新規色替え機。青と黄色で塗られていたハリソン・マディン専用F91の2代目に、白色が追加塗装された。木星戦役に使用されたハリソン・マディン専用F91と性能は変わらず、色だけを替えたまったくの同型機体である。連邦軍の機密文書を積んだ輸送船が木星軍の残党に襲われた際、これを防ぐべく連邦軍のハリソン大尉らが出撃した。また、後に謎のMSが出没する宙域の調査を命じられた際にもこの機体で出撃している。
木星決戦時
別名は『(ミッチェル・ドレック・ナー)搭乗 木星決戦仕様F91』である。『鋼鉄の7人』においても当初はハリソンが搭乗していたが、連邦軍上層部からの命令がなければ動けない彼に代わり(ミノル・スズキ)が乗り、後にミッチェル・ドレック・ナーが搭乗し、木星帝国残党との戦いに使用された。木星強襲作戦「鋼鉄の7人」では、サナリィで行われたチューニングにより量産化の際にオミットされた機能のいくつかが再現されており、試作機であるF91に近い性能を有するに至っている。また、木星圏内での活動を想定して推力も上げられている。本作の描写では「質量を持った残像」たるMEPEを起こしたともとれる動きにより、木星帝国総統・(影のカリスト)が乗る(リーベルダス・デクストラ・ディキトゥス)に致命傷を与える戦果を挙げるも、反撃を受けて相打ちの形で撃破されている。
ドレックがこの機体に乗ることになったのは「鋼鉄の7人」実行直前であったため、チューン済みの機体にはすでに当初乗る予定だったミノル・スズキの「M」のマーキングがされていた。しかし、ドレックのファーストネームがミッチェルであることが分かったため、書き換えられることなくそのまま使用された。
補足
ハリソン専用機は玩具「GUNDAM FIX FIGURATION」でパーツ組み換えによるガンダムF90とのコンパチ仕様として発売されたが、ギミックの都合によって漫画版とは一部の塗装パターンが変更されている。『スカルハート』以降の関連作品ではGUNDAM FIX版に準じている。『スカルハート』収録の「海賊の宝」では雑誌連載時は上記玩具の発売前ゆえに旧カラーで描かれていたが、単行本では新カラーに修正された。

ガンダムF91RR

トレーディングカードアーケードゲーム『ガンダムトライエイジ』に登場するオリジナル機体(型式番号:F91RR、頭頂高18.1m、本体重量16.4t[111])。名称の "RR" は「ダブルアール」と読む。

F91に新開発のグローアップ・ユニットを組み込んだ総合重装仕様。両手両足に小型のヴェスバーと大型ビーム・シールドを追加し、肩関節部にはビームサーベルの機能を備えたヴェスバーサーベルを新たに装備している。重武装化したため、原型機のF91より機体サイズは一回り大型化している。フルアーマーのように追加装甲を纏うのではなく、四肢やバックパックなどにパーツ追加や換装を施すため、任意に各装備を取り外すことはできない。

機体性能こそ向上してはいるものの、四肢の末端や関節部に対する根本的な機能付加という方向性は、小型の機体を従来の大型規格へと再び引き戻すという本末転倒なものであった。このような矛盾を抱えた本機体が開発された理由は、機体小型化への変革を良しとしない一部の連邦高官たちの意向が強く働いたものと言われている。メカニックデザインは大河原邦男[112]

クロスボーン・ガンダム

(サナリィでの型式番号:F97

フリント

(サナリィでの型式番号:F97-E

レコードブレイカー

(型式番号:F99

Rガンダム

バンダイのガシャポンシリーズ『SDガンダムR』に登場(型式番号:F99R / F99-R)。

R型のエンブレムを額にかざすことにより、状況に応じた形態に変身する。なお、『SDガンダムR』には、他にもアルファベットを冠したガンダムが多数登場している。

SDガンダム』の登場機体であったが、後にリアル等身にデザイン(アスキーの雑誌「G20」にデザイン画が掲載された)されており、"F99R (F99-R)" の型式番号が付けられている[113]

脚注

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注釈

  1. ^ 最初、胸のダブルエアインテーク以外にも、Vアンテナ、ふくらはぎなど、ガンダムの特徴とされるものをすべて無くして描いてみたらガンダムに見えなくなったため、それは元に戻した。
  2. ^ 大河原からは、被弾した際に表面全体に衝撃を散らして表層だけ日焼けの皮みたいにふるい落とせるチョバム・アーマーの進化系という案が出ていた。[1]
  3. ^ 総推力を113,300kgとする資料もある[15]
  4. ^ 一方、MSA-0120とF90のコンペティション以降、A・Eに対して連邦軍から提示された数年後以降の開発計画として、F90の兵装バリエーションであるF90S簡易生産バージョンのGキャノンのライセンス生産、および自社開発のヘビーガンの暫定量産にとどまり、次期主力MSの開発計画は、事実上棚上げされたとした資料もみられる[39]
  5. ^ 胸部ユニットに大改造を施したほか、ジェネレーターを増設したバックパックを追加装備し(ヴェスバー)を使用可能としたタイプとした資料もみられる[48]
  6. ^ Nタイプをベースにしたとする資料もあるが[33]、「ビーム・シールドとヴェスバーを装備した」とVタイプの特徴が記されている。
  7. ^ 同月をロールアウトとする資料もある[54]
  8. ^ 開発時にも「ガンダム」というコードネームの候補は挙がったが、サナリィの正規開発品であるために却下された[59]
  9. ^ 劇中では二度目の出撃でシーブックがバイオセンサーと自身のバイオリズムが合っていることを機体内で確認、それが母の調整によるものであろうことを推測している。
  10. ^ バイオマトリクスで構成されたコンピュータとした資料もみられる[68]
  11. ^ 障碍者用のデバイスとして開発されていたものを軍事転用したとする資料も見られる[70]
  12. ^ 敵MSを撃墜した際にパイロットの生死をシーブックに伝える、劇中中盤にV.S.B.R.の存在をシーブックへ認識させる、(ラフレシア)との決戦前に連邦の月軌道艦隊の被害状況を伝えるなどの描写がある。また、ラフレシア撃破後にはバイオ・コンピューターの回路を用い、セシリーを探し出すのに使われた[74]
  13. ^ 宇宙空間においては大気圏内のような冷却が行えないため、採用された[68]
  14. ^ 劇中では残像に攻撃するラフレシアを見てシーブックはMEPEに気づいている。相対したカロッゾ・ロナは「質量を持った残像」と称した。また、この戦闘をレーダー画面で見ていたザビーネ・シャルはMSの大部隊がいるものと誤認したが、現場では破損したF91しか確認できず困惑していた。なお、劇中で1時間46分頃に機体すべてを金色のオーラ状のものが覆い始めているが、これに関して説明する資料は見当たらない。『機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』における設定担当の井上幸一へのインタビューでは「熱放出時の温度によって色が多少違って見えたりもする」と述べている[78]
  15. ^ 機体が小型化したため、外付け方式を取ったとする資料も見られる[80]
  16. ^ ミノフスキー粒子による立方格子を核に軽量かつ強固な金属素材を作り上げるもので、従来のガンダリウム合金を凌駕する強度を達成したほか、装甲やムーバブルフレームを薄くして重量軽減することが可能な技術[16]
  17. ^ 一方、F91には試験型のミノフスキー・ドライブを搭載したとする資料[83]、フォーミュラ計画において開発された機体には戦艦用であったミノフスキードライブを小型化し、試験的に導入。F91においては短時間のスラスター出力を補うと推察した資料もみられる[84]
  18. ^ 劇中ではビーム・シールドを展開したデナン・ゲーを貫通し、撃墜している。
  19. ^ 一方、ビームライフルのようにコンデンサーを持たないことから、機体のエネルギー切れや接続を断たれた際に発砲できなくなるとした資料もみられる[89]
  20. ^ 宙返りをしながらアサルトライフルのように連射する場面もあるが、バグとの交戦で失われている。
  21. ^ エネルギーコンデンサーを内蔵したとする資料もみられる[95]
  22. ^ 3号機も登場し、こちらはモノクロでしか確認できないがアニメ版と同様の塗り分けとなっている。『F91プリクエル』では動作不能の状態である。
  23. ^ 『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』では、この時の戦いが『月刊MS』なる雑誌に「名勝負10選」として選出されたと語られている。

出典

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    • 『週刊 ガンダム・モビルスーツ・バイブル 第24号 (F91 ガンダムF91)』デアゴスティーニ・ジャパン、2019年8月20日。 
  • 漫画
    • 『機動戦士ガンダムF91プリクエル』 第3巻、KADOKAWA、2021年11月26日。ISBN (978-4-04-112102-3)。 
  • プラモデル付属説明書
    • 『1/100 ガンダムF-90 増装ウェポン・バリエーション タイプA. D. S. 3点セット』バンダイ、1990年10月。 
    • 『1/100 ガンダムF91 No.1 Gキャノン』バンダイ、1990年12月。 
    • 『1/100 F91 No.2 ビギナ・ギナ』バンダイ、1990年12月。 
    • 『1/100 ガンタンクR-44』バンダイ、1991年2月。 
    • 『1/100 ガンダムF91』バンダイ、1991年3月。 
    • 『1/60 ガンダムF91』バンダイ、1991年8月。 
    • 『1/100 ガンダムRXF91改』バンダイ、1992年12月。 
    • 『HGUC 1/144 ガンダムF91』バンダイ、2013年12月。 
    • 『HGUC 1/144 ガンダムF91 ハリソン・マディン専用機』バンダイ、2013年12月。 
    • 『MG 1/100 ガンダムF91』バンダイ、2006年7月。 
    • 『MG 1/100 ガンダムF91 ハリソン・マディン専用機』バンダイ、2006年11月。 
    • 『MG 1/100 ガンダムF91 Ver2.0』バンダイ、2018年5月。 
  • プラモデル付属冊子
    • 『モビルスーツハンドブック(1/100 機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ No.5 ネオガンダム 付属冊子)』バンダイ、1992年3月。 
  • ウェブサイト
    • “MG 1/100 ガンダムF91 Ver.2.0 バックキャノン装着型 & ツイン・ヴェスバー装着型(特集ページ)|ホビーオンラインショップ”. プレミアムバンダイ. BANDAI SPIRITS. 2018年9月14日閲覧。
    • “HGUC 1/144 ガンダムF91ヴァイタル 1号機&2号機セット”. プレミアムバンダイ. BANDAI SPIRITS. 2021年6月25日閲覧。

関連項目

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