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ビートブラック

ビートブラック (英: Beat Black)[1]は日本の競走馬。おもな勝ち鞍に2012年の天皇賞（春）。(馬名)の意味は「黒を打ち負かす」[5]。

ビートブラック
第145回天皇賞出走時
(2012年4月29日)
欧字表記 Beat Black[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 牡[1]
毛色 青毛[1]
生誕 2007年5月23日（16歳）[1]
登録日 2009年8月27日
抹消日 2014年4月11日[2]
父 ミスキャスト[1]
母 アラームコール[1]
母の父 ブライアンズタイム[1]
生国 日本（北海道新冠町）[1]
生産者 ノースヒルズマネジメント[1]
馬主 前田幸治[1]
調教師 中村均（栗東）[1]
厩務員 林喬之[3][4]
競走成績
生涯成績 34戦6勝[1]
獲得賞金 3億2021万7000円[1]
勝ち鞍
GI 天皇賞（春） 2012年
(テンプレートを表示)

戦績

  • 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[6]

2009年10月18日、京都競馬場での2歳新馬戦でデビューし、4着。続く5戦で2着2回、3着1回の成績を記録したのち、2010年2月27日の阪神競馬場での3歳未勝利戦で、7戦目で初勝利を挙げる。500万下条件クラスに上がり、このクラスも4戦目の夏木立賞を制して通過[7]。このあと2戦はさんで秋の兵庫特別を勝って3勝目をあげ、クラシック最終戦の菊花賞へ進み、13番人気で迎えたレースでは先行しビッグウィークの3着に入った[8]。12月のオリオンステークスを勝ってオープンクラスに上がったあと、重賞2戦を挟んで4月のオープン特別大阪-ハンブルクカップを制する[9]。その後は中距離以上の重賞を使われるが、京都大賞典でローズキングダムの2着となった以外は、3着以内の成績を残せなかった。

2012年に入っても初戦の日経新春杯4着を皮切りに3戦勝ち星はおろか4着以下の成績を続けたが、4月の天皇賞（春）では前年の三冠馬オルフェーヴルらが顔を揃える中で単勝159倍の14番人気でレースを迎え、逃げたゴールデンハインドの2番手ポジションから3コーナーの下りで一気にスパートし、2着トーセンジョーダンに4馬身差をつけて逃げ切って重賞初制覇をG1競走で記録[10][11]。鞍上の石橋脩もこれがG1競走初制覇となり[11]、石橋は後年、「攻める競馬」を心がけたことを回想した[12]。調教師の中村均は、調教師だった父の中村覚之助も1972年に天皇賞（秋）をヤマニンウエーブで制しており[13]、調教師の天皇賞父子制覇も達成した。天皇賞の勝利ののちは勝ち星から遠ざかり、2013年2月には右前繋部浅屈腱炎を発症して戦線を離脱[14]。翌2014年の産経大阪杯で復帰もレース後に古傷を再発させ[15]、4月11日付で競走馬登録を抹消[2]。引退後は京都競馬場で乗馬となり[2]、2015年からは同競馬場で誘導馬を務めている[16][17]。紹介文は『番長「世界は俺様を中心に回っている気がする。趣味、学生いじり。得意技、テケテケ歩き。」』である[18]。

 
誘導馬時代

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[6]およびnetkeiba.com[19]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 格 距離（馬場） 頭
数		 枠
番		 馬
番		 オッズ
（人気）		 着順 タイム
（上り3F）		 着差 騎手 斤量
[kg]		 1着馬（2着馬）
2009.10.18 京都 2歳新馬 ダ1800m（良） 9 1 1 008.7（05人） 04着 1:57.6 (39.3) -0.6 鮫島良太 55 ピサロナイト
0000.11.22 京都 2歳未勝利 ダ1800m（良） 16 4 7 024.2（05人） 11着 1:57.7 (42.3) -3.4 浜中俊 55 ブルーライトニング
0000.12.05 阪神 2歳未勝利 ダ1400m（稍） 15 6 11 054.4（10人） 02着 1:26.1 (37.9) -0.1 鮫島良太 55 ドビュッシー
0000.12.19 阪神 2歳未勝利 ダ1400m（良） 14 3 4 003.3（02人） 02着 1:27.3 (38.4) -0.0 岩田康誠 55 シゲルケンシン
2010.01.09 京都 3歳未勝利 ダ1400m（良） 16 1 1 004.2（02人） 05着 1:26.4 (38.2) -1.0 岩田康誠 56 エリモエポナ
0000.01.24 中京 3歳未勝利 ダ1700m（良） 16 5 9 003.8（02人） 03着 1:49.8 (39.5) -0.7 鮫島良太 56 ウインブシドウ
0000.02.27 阪神 3歳未勝利 ダ1400m（重） 16 2 4 004.4（02人） 01着 1:25.5 (37.2) -0.0 鮫島良太 56 （サクラシリアス）
0000.03.14 阪神 3歳500万下 ダ1400m（良） 16 7 14 004.9（03人） 11着 1:27.6 (37.9) -1.4 横山典弘 56 ケイアイブリザード
0000.04.04 阪神 3歳500万下 芝2200m（良） 8 2 2 021.9（04人） 03着 2:15.1 (35.3) -0.2 鮫島良太 56 トゥザグローリー
0000.04.24 東京 新緑賞 500 芝2300m（稍） 12 7 10 008.8（04人） 02着 2:21.7 (34.8) -0.1 吉田豊 56 ブレイクアセオリー
0000.05.15 東京 夏木立賞 500 芝2000m（良） 12 1 1 002.8（01人） 01着 2:02.5 (33.7) -0.1 内田博幸 56 （マイネルレイン）
0000.05.29 京都 白百合S OP 芝1800m（良） 10 7 7 007.4（03人） 05着 1:46.3 (36.1) -1.0 幸英明 56 ワイルドラズベリー
0000.09.04 新潟 弥彦特別 1000 芝2000m（良） 10 8 9 012.2（06人） 07着 2:00.5 (34.3) -0.9 松岡正海 54 マッハヴェロシティ
0000.10.03 阪神 兵庫特別 1000 芝2400m（稍） 9 3 3 006.9（05人） 01着 2:28.6 (36.3) -0.1 浜中俊 54 （ブレイクアセオリー）
0000.10.24 京都 菊花賞 GI 芝3000m（良） 18 6 12 076.0（13人） 03着 3:06.3 (34.4) -0.2 幸英明 57 ビッグウィーク
0000.12.12 阪神 オリオンS 1600 芝2400m（良） 17 5 9 002.3（01人） 01着 2:27.0 (34.9) -0.0 M. デムーロ 56 （キクカタキシード）
2011.01.16 京都 日経新春杯 GII 芝2400m（良） 13 8 13 009.3（04人） 10着 2:26.3 (36.2) -1.7 幸英明 55 ルーラーシップ
0000.02.19 東京 ダイヤモンドS GIII 芝3400m（良） 16 8 16 004.6（01人） 04着 3:32.5 (34.9) -0.6 M. デムーロ 55 コスモメドウ
0000.04.09 阪神 大阪-ハンブルクC OP 芝2400m（良） 18 1 2 003.4（01人） 01着 2:26.4 (35.3) -0.0 岩田康誠 56 （キングトップガン）
0000.05.01 京都 天皇賞（春） GI 芝3200m（稍） 18 1 1 020.8（09人） 07着 3:21.3 (35.8) -0.7 岩田康誠 58 ヒルノダムール
0000.06.26 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m（良） 16 8 16 074.5（12人） 11着 2:11.6 (35.9) -1.5 武豊 58 アーネストリー
0000.10.09 京都 京都大賞典 GII 芝2400m（良） 8 8 8 010.0（04人） 02着 2:24.3 (33.2) -0.2 安藤勝己 57 ローズキングダム
0000.11.06 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m（良） 18 8 18 005.6（02人） 05着 2:32.5 (36.1) -1.0 松岡正海 57 トレイルブレイザー
0000.12.03 中山 ステイヤーズS GII 芝3600m（不） 16 1 2 002.7（01人） 11着 3:53.7 (40.0) -2.9 安藤勝己 57 マイネルキッツ
2012.01.15 京都 日経新春杯 GII 芝2400m（良） 12 6 7 011.9（04人） 04着 2:24.1 (35.4) -0.4 浜中俊 57 トゥザグローリー
0000.02.18 東京 ダイヤモンドS GIII 芝3400m（良） 16 3 6 006.9（04人） 06着 3:37.6 (35.4) -0.8 岩田康誠 57 ケイアイドウソジン
0000.03.18 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m（稍） 12 7 10 044.4（06人） 10着 3:15.8 (41.2) -4.0 浜中俊 56 ギュスターヴクライ
0000.04.29 京都 天皇賞（春） GI 芝3200m（良） 18 1 1 159.6（14人） 01着 3:13.8 (36.5) -0.7 石橋脩 58 （トーセンジョーダン）
0000.06.24 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m（良） 16 5 9 027.5（09人） 09着 2:13.7 (38.1) -2.8 石橋脩 58 オルフェーヴル
0000.10.08 京都 京都大賞典 GII 芝2400m（良） 13 6 10 出走取消 幸英明 58 メイショウカンパク
0000.11.04 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m（良） 15 1 1 022.8（07人） 04着 2:30.6 (34.8) -0.7 石橋脩 59 ルルーシュ
0000.11.25 東京 ジャパンC GI 芝2400m（良） 17 1 1 043.2（08人） 07着 2:24.0 (35.6) -0.9 石橋脩 57 ジェンティルドンナ
0000.12.23 中山 有馬記念 GI 芝2500m（良） 16 7 14 023.6（08人） 09着 2:33.4 (37.4) -1.5 石橋脩 57 ゴールドシップ
2013.02.10 京都 京都記念 GII 芝2200m（良） 11 2 2 009.0（05人） 04着 2:13.0 (34.9) -0.5 石橋脩 58 トーセンラー
2014.04.06 阪神 産経大阪杯 GII 芝2000m（良） 8 6 6 076.4（07人） 08着 2:03.8 (39.4) -3.5 石橋脩 57 キズナ

血統表

ビートブラックの(血統) （血統表の出典）[§ 1]
父系 ヘイロー系
 [§ 2]
父

ミスキャスト
1998 鹿毛
父の父
* サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛 		Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
ノースフライト
1990 鹿毛 		* トニービン *カンパラ
Severn Bridge
シヤダイフライト *ヒッティングアウェー
*フォーワードフライト
母

アラームコール
1996 黒鹿毛 		*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛 		Roberto Hail to Reason
Bramalea
Kelley's Day Graustark
Golden Trail
母の母
*インワンズジョイ
1990 黒鹿毛 		Rainbow Quest Blushing Groom
I Will Follow
Kaweah Maid General Assembly
Janina
母系(F-No.) インワンズジョイ(GB)系(FN:22-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Hail to Reason 4 × 4 = 12.50% [§ 4]
出典
  1. ^ [20]
  2. ^ [21]
  3. ^ [20]
  4. ^ [20][21]


脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ビートブラック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年6月13日閲覧。
  2. ^ a b c “ビートブラックが引退、乗馬へ”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2014年4月10日). 2021年6月13日閲覧。
  3. ^ “最強世代の菊花賞３着馬ビートブラック”. 競馬ラボ. 2022年6月25日閲覧。
  4. ^ “仙田アナが、滋賀県のJRA栗東トレーニングセンターで、中村均厩舎の林喬之厩務員にインタビュー。”. facebook. 2022年6月25日閲覧。
  5. ^ “【天皇賞（春）】14番人気ビートブラックが押し切り勝ち”. 競馬ラボ. KEIBA LAB (2014年4月29日). 2021年6月13日閲覧。
  6. ^ a b “ビートブラック 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年6月13日閲覧。
  7. ^ “1番人気ビートブラックが抜け出す/夏木立賞”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2010年5月15日). 2021年6月13日閲覧。
  8. ^ “【菊花賞】7番人気の伏兵・ビッグウィークが大金星！ローズは2着”. 競馬ラボ. KEIBA LAB (2010年10月24日). 2021年6月13日閲覧。
  9. ^ “1番人気ビートブラックがVも150万馬券の波乱に/大阪-ハンブルクC”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2011年4月9日). 2021年6月13日閲覧。
  10. ^ “あっと言わせる先行策で大金星 2012年　ビートブラック”. 天皇賞（春） 歴代優勝馬ピックアップ. JRA-VAN. 2021年6月13日閲覧。
  11. ^ a b “「信じられない」ビートブラック“一か八か”の大激走Ｖ=天皇賞・春 敗因は馬場？ 大敗オルフェーヴル、凱旋門賞も暗雲”. スポーツナビ. Sportsnavi Inc. / Yahoo Japan Corporation. (2012年4月29日). 2021年6月13日閲覧。
  12. ^ “【盾の記憶】ビートブラック石橋、攻め攻め騎乗で唯一単勝万馬券演出”. サンスポZBAT！競馬. サンケイスポーツ (2019年4月25日). 2021年6月13日閲覧。
  13. ^ “【天皇賞・春（ＧＩ）】（京都）～オルフェ惨敗、１４番人気ビートブラックが制し大波乱 [News]”. 中央競馬実況中継 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2012年4月29日). 2021年6月13日閲覧。
  14. ^ “ビートブラックが右前脚に浅屈腱炎を発症、長期戦線離脱へ”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2013年2月27日). 2021年6月13日閲覧。
  15. ^ “ビートブラック、屈腱炎を発症”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2014年4月9日). 2021年6月13日閲覧。
  16. ^ “サクセスブロッケン・ビートブラックなどのGⅠ馬、元プロ野球選手所有馬も活躍中 華麗なる転身を遂げた誘導馬たち｜競馬×AI×データ分析【SPAIA競馬】”. SPAIA競馬. 2022年1月26日閲覧。
  17. ^ “https://twitter.com/kyotokeibajo/status/1256527187215171585”. Twitter. 2022年1月26日閲覧。
  18. ^ “誘導馬紹介：京都競馬場　JRA”. www.jra.go.jp. 2022年1月26日閲覧。
  19. ^ “ビートブラックの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年6月13日閲覧。
  20. ^ a b c “ビートブラック 血統情報：5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年6月13日閲覧。
  21. ^ a b “ビートブラックの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年6月13日閲覧。

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
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