解説
- 全曲を東京とロサンゼルスの2ヶ所で、それぞれ現地のスタジオ・ミュージシャンを交えて1曲ごとに2回ずつレコーディングを行い、中島自身が気に入ったテイクを選んで収録した[1]。また、ライブ感を出すためにヴォーカルとバンド演奏の同時録音を行った。
- オリコンアルバムチャートでは最高7位を記録し、1977年にリリースされた3rdアルバム『あ・り・が・と・う』から本作品まで、中島のオリジナルアルバムが同チャートで22作連続で最高10位以内を獲得した。
- CDとAPO-CDの2種類のフォーマットで発売された。現行盤のCDは、2001年にヤマハミュージックコミュニケーションズから発売されたものである。
- このアルバムから、英訳歌詞カードが封入されるようになった。
- 本作の発売を記念して、渋谷パルコにてイベント『miss M.のパラダイス・カフェ』が1996年10月17日から27日まで開催された。イベントでは、本作の全収録曲をそれぞれイメージした11種類のオリジナルカクテルなどが提供された(カクテル名は各楽曲のタイトルだった)。
収録曲
- 旅人のうた〈2nd Version〉 - WANDERERS SOG[注 1]
- 1995年リリースのシングルで、日本テレビ系ドラマ『家なき子2』の主題歌だったが、シングルとはアレンジが大幅に異なるうえテンポも速く歌唱も少し落ち着いたものなっている。また、歌詞の構成もシングルバージョンと一部異なる。同曲のプロモーション・ビデオも、この2nd Versionが採用されている。
- 伝説 - LEGEND
- 永遠の嘘をついてくれ - LIE TO ME ETERNALLY
- 吉田拓郎に提供した曲のセルフカヴァーでオリジナルは1995年にリリースされた吉田のアルバム『Long time no see』に収録されている。
- 楽曲制作の経緯は、1994年に泉谷しげるの呼びかけでニューミュージックの御大が集まったチャリティー・コンサート『日本を救え!』で、吉田が、中島の「ファイト!」をカバーしたことに始まる[2]。演奏し終えて、自分の作風のような曲だと感じながらも、自分にはもう「ファイト!」のような曲を創れないと感じた[3][4]。その後、吉田は『Long time no see』のレコーディング中に、中島を食事に誘い、曲提供を依頼した。作風については「遺書のような曲を(お願いします)」とだけ頼んだ[3][4][5][6]。吉田のファンだった中島は、「これを(吉田の)最後の曲にはしない」という条件で楽曲の依頼を引き受けた[6]。
- 中島の歌詞は「あなたの歌に心を揺さぶられてきたのに、その歌が噓だったなんて言わないでくれ、噓なら噓で構わない、ならば永遠の噓をついてくれ」という叱咤の気持ちがこめられている[7]。
- 2006年のでは、この曲で吉田と共演を果たした[8]。
- ALONE,PLEASE - LEAVE ME ALONE, PLEASE
- それは愛ではない - THIS IN NOT LOVE
- なつかない猫 - UNTAMED CAT
- 曲中で中島が猫の鳴き声を真似ている箇所がある。
- SINGLES BAR
- 編曲:瀬尾一三、ストリングアレンジ:David Campbell
- 蒼い時代 - BLUE GENERATION
- たかが愛 - IT'S ONLY LOVE
- 阿檀の木の下で - UNDER THE SCREW PINE TREE
- 編曲:瀬尾一三、ストリングアレンジ:David Campbell
- パラダイス・カフェ - PARADICE CAFE
演奏者
- Vocals:中島みゆき
旅人のうた (2nd Version)
伝説
永遠の嘘をついてくれ
ALONE, PLEASE
それは愛ではない
| なつかない猫
SINGLES BAR
蒼い時代
たかが愛
阿檀の木の下で
パラダイス・カフェ
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脚注
注釈
- ^ 英語表記は、CDブックレットに記載されている。
出典
- ^ 「伝説」・「永遠の嘘をついてくれ」・「蒼い時代」の3曲は東京収録、それ以外の8曲はロサンゼルス収録
- ^ 中島みゆきと吉田拓郎の「ファイト!」カバーはオリジナルを超えるか? <後篇>
- ^ a b “”. 週刊女性PRIME. 主婦と生活社. p. 3 (2022年8月22日). 2022年8月22日時点のよりアーカイブ。2022年9月5日閲覧。
- ^ a b 矢野司 (2020年9月30日). “”. OTOKAKE. TechFactory. 2020年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月5日閲覧。
- ^ 永遠の嘘をついてくれ
- ^ a b サエキけんぞう (2022年4月30日). “”. NHKネットラジオ らじる★らじる. 日本放送協会. 2022年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月5日閲覧。
- ^ 桑原聡 (2022年9月3日). . サンケイスポーツ (産業経済新聞社). オリジナルの2022年9月3日時点におけるアーカイブ。 2022年9月5日閲覧。
- ^ “”. (ローリング・ストーン). CCCミュージックラボ (2022年4月30日). 2022年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月5日閲覧。
- ^ 朝日新聞 1996年11月11日夕刊