この記事は現役競走馬を扱っています。 |
スターズオンアース(欧字名:Stars on Earth、2019年2月27日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2022年の桜花賞、優駿牝馬。
スターズオンアース | |
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2022年優駿牝馬(鞍上:クリストフ・ルメール) | |
欧字表記 | Stars on Earth[1] |
品種 | サラブレッド[1] |
性別 | 牝[1] |
毛色 | 黒鹿毛[1] |
生誕 | 2019年2月27日(4歳)[1][2] |
父 | ドゥラメンテ[1] |
母 | サザンスターズ[1] |
母の父 | Smart Strike[1] |
生国 | 日本(北海道千歳市)[1] |
生産者 | 社台ファーム[1][2] |
馬主 | (有)社台レースホース[1] |
調教師 | 高柳瑞樹(美浦)[1] |
競走成績 | |
タイトル | JRA賞最優秀3歳牝馬(2022年)[1] |
生涯成績 | 10戦3勝[1] |
獲得賞金 | 5億945万7000円[1] (2023年5月14日現在) |
WBRR | L115 / 2022年[3] |
2022年のJRA賞最優秀3歳牝馬である。
戦績
北海道千歳市の社台ファームで生産された。社台レースホースの所有馬となり、母馬の馬名(サザンスーズ)からの連想で「地球上の星」を意味する「スターズオンアース」と命名され[4][2]、美浦トレーニングセンターの高柳瑞樹厩舎に入厩した。
2歳(2021年)
8月1日の2歳新馬戦でデビュー。圧倒的1番人気のルージュスティリアに次ぐ2番人気に推された。最後の直線ではルージュスティリアとの競り合いになったが、3⁄4馬身及ばず2着に敗れた[5]。
続いて、10月9日の2歳未勝利戦に出走。1番人気に推されたレースでは、スタートを決め5番手の外に構えた。道中は抜群の手応えで追走し、直線に向きラスト400m過ぎで追い出されると、上がり3ハロン最速の33秒9の末脚を披露。最後は手綱を緩める余裕で2着ユイノゴトクに2馬身差をつけ勝利した[6]。
その後、11月21日、1勝クラスの赤松賞に出走。1番人気となり、道中3番手と好位で追走したが、逃げるパーソナルハイを捉えきれず、さらに優勝馬ナミュールに差されて3着となった[7][8]。
3歳(2022年)
3歳初戦として、フェアリーステークスに出走。レースでは好スタートから一旦控えて先団の後ろを追走。直線では前が詰まるも進路を見つけてからは鋭い伸び脚を見せたが、最後は内にモタれ勝ち馬ライラックには及ばずクビ差の2着に敗れた[9]。
続いて、鞍上に横山武史を迎えてクイーンカップに出走。1番人気に推されたレースでは好スタートを決め先団を見る絶好の位置。直線では内めから抜け出しゴールに迫るも、外から勝ち馬プレサージュリフトに差され、2戦連続でクビ差の2着に敗れた[10]。
映像外部リンク | |
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2022 桜花賞 レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画 |
4月10日、牝馬クラシック初戦である桜花賞に出走。新コンビとなる川田将雅を鞍上に迎えた。道中は中団でレースを進める。直線では狭いスペースを割り、先に抜け出したウォーターナビレラを捉え馬体を並べてゴール。写真判定となる大接戦だったが、ハナ差でGI初勝利を果たした。管理する高柳瑞樹調教師は、開業12年目にしてGI初制覇。鞍上の川田は、「スペースも狭く、他馬とも接触しながら、それでも気持ちが強く最後まで走り切ってくれたことが勝ち切ることに繋がったので、彼女の気持ちの強さが最後前へ出ることに繋がったのだと思います」とコメントした[11]。
2週間ほどの放牧を挟み、次走は牝馬二冠を目指して優駿牝馬(オークス)に出走することを表明した[12]。5月4日、桜花賞で鞍上を務めた川田がアートハウスに騎乗する為、クリストフ・ルメールに乗り替わることが発表された[13]。
映像外部リンク | |
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2022 オークス レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画 |
5月22日、予定通り優駿牝馬(オークス)に出走。大外8枠18番に入り、単勝6.5倍の3番人気の支持を受けた[14]。レースでは好スタートから中団外目につけ、4コーナーで大外に持ち出し進出を開始。しぶとく差し脚を伸ばし、残り100メートル付近で先頭に立ち、追うスタニングローズに1+1⁄4馬身の差をつけ優勝。2020年のデアリングタクト以来、2年ぶり史上16頭目となる牝馬クラシック二冠を達成した[15]。叔母のソウルスターリングも同じくオークスを制覇しており、それに続く形となった。鞍上のルメールは、本年のGI初制覇となった。
5月28日、右前脚第1指骨の剥離骨折が判明したと馬主である社台レースホースが発表した。軽症の部類としており、快復の調子を見て三冠を目指し秋華賞に出走することを視野に入れて調整を続ける[16]。6月2日、美浦トレセンの競走馬診療所で両前肢第1指骨剥離骨折の骨片摘出手術を行い、無事に終了したことが分かった[17]。
次走として予定通り秋華賞に直行することを表明した。剥離骨折については、7月には療養中であるが、治療後の経過は順調であるという報告がなされた[18]。9月13日に秋華賞に向けて帰厩したことが報じられると、翌14日にはクリストフ・ルメールの継続騎乗が公式に発表された[19]。
予定通り秋華賞に出走。スタートでやや出遅れ、道中は後方3番手を追走、四角でもそのままであったが鞍上のクリストフ・ルメールが内をつき、馬群を縫うようにして進出し、残り200メートルから先頭のスタニングローズと同馬を猛追する2番手のナミュールを上がり最速の33秒5で強襲したが、結局、1着スタニングローズには半馬身差、2着ナミュールとはタイム差なしハナ差の3着となり、牝馬三冠の達成はならなかった。
同年10月20日、左前肢がむくんでいたため、同月23日にエコー検査にかけた所、繋靭帯に若干の炎症が確認され[20]、後に、両第1指骨剥離骨折が再発したため、年内は休養にあてた[20][21]。
桜花賞
優勝レイ
馬服
オークス
優勝レイと馬服
4歳(2023年)
始動戦として大阪杯に出走すると表明した。鞍上はクリストフ・ルメールが引き続き務める[22]。「ラストは脚を使う」(C.ルメール) も、逃げたジャックドールにハナ差及ばずの2着であった[23]。
競走成績
以下の内容は、JBISサーチ[24]およびnetkeiba.com[25]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 | 枠 番 | 馬 番 | オッズ (人気) | 着順 | タイム (上がり3F) | 着差 | 騎手 | 斤量 [kg] | 1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2021. 8. 1 | 新潟 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 10 | 8 | 9 | 4.9 (2人) | 2着 | 1:51.3(32.6) | 0.1 | 石橋脩 | 54 | ルージュスティリア | 464 | |
10. 9 | 東京 | 2歳未勝利 | 芝1800m(良) | 12 | 5 | 5 | 2.6 (1人) | 1着 | 1:47.3(33.9) | -0.3 | 石橋脩 | 54 | (ユイノゴトク) | 462 | |
11.21 | 東京 | 赤松賞 | 1勝 | 芝1600m(良) | 9 | 8 | 9 | 2.3 (1人) | 3着 | 1:34.3(33.8) | 0.5 | 石橋脩 | 54 | ナミュール | 468 |
2022. 1.10 | 中山 | フェアリーS | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 2 | 3 | 4.3 (1人) | 2着 | 1:35.3(35.1) | 0.1 | 石橋脩 | 54 | ライラック | 474 |
2.12 | 東京 | クイーンC | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 5 | 9 | 3.4 (1人) | 2着 | 1:34.2(34.2) | 0.1 | 横山武史 | 54 | プレサージュリフト | 474 |
4.10 | 阪神 | 桜花賞 | GI | 芝1600m(良) | 18 | 4 | 8 | 14.5 (6人) | 1着 | 1:32.9(33.5) | 0.0 | 川田将雅 | 55 | (ウォーターナビレラ) | 470 |
5.22 | 東京 | 優駿牝馬 | GI | 芝2400m(良) | 17 | 8 | 18 | 6.5 (3人) | 1着 | 2:23.9(33.7) | -0.2 | C.ルメール | 55 | (スタニングローズ) | 464 |
10.16 | 阪神 | 秋華賞 | GI | 芝2000m(良) | 16 | 5 | 9 | 3.0 (1人) | 3着 | 1:58.7(33.5) | 0.1 | C.ルメール | 55 | スタニングローズ | 472 |
2023. 4. 2 | 阪神 | 大阪杯 | GI | 芝2000m(良) | 16 | 6 | 11 | 3.4 (1人) | 2着 | 1:57.4(34.4) | 0.0 | C.ルメール | 56 | ジャックドール | 484 |
5.14 | 東京 | ヴィクトリアM | GI | 芝1600m(良) | 16 | 1 | 2 | 2.5 (1人) | 3着 | 1:32.3(33.6) | 0.1 | C.ルメール | 56 | ソングライン | 484 |
- 競走成績は2023年5月14日現在
血統表
スターズオンアースの(血統) | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | キングマンボ系(ミスタープロスペクター系) | [§ 2] | ||
父 ドゥラメンテ 鹿毛 2012 北海道安平町 | 父の父 キングカメハメハ鹿毛 2001 | Kingmambo | Mr. Prospector | |
Miesque | ||||
*マンファス | *ラストタイクーン | |||
Pilot Bird | ||||
父の母 アドマイヤグルーヴ鹿毛 2000 | *サンデーサイレンス | Halo | ||
Wishing Well | ||||
エアグルーヴ | *トニービン | |||
ダイナカール | ||||
母 *サザンスターズ 鹿毛 2013 イギリス | Smart Strike 鹿毛 1992 | Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | ||||
Classy'n Smart | (Smarten) | |||
No Class | ||||
母の母 *スタセリタ青鹿毛 2006 | Monsun | Konigsstuhl | ||
Mosella | ||||
Soignee | (Dashing Blade) | |||
Suivez | ||||
母系(F-No.) | 16号族(FN:16-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Mr. Prospector 4×3=18.75% | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “スターズオンアース”. JBISサーチ. 公益財団法人日本軽種馬協会. 2023年5月14日閲覧。
- ^ a b c “スターズオンアース(JPN)”. インターネット血統書データベースサービス. 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年4月11日閲覧。
- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. IFHA. 2023年1月18日閲覧。
- ^ “スターズオンアースの情報”. shadaitc.co.jp. 社台サラブレッドクラブ. 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【新潟5R新馬戦結果】ルージュスティリアが断然の人気に応えて新馬勝ち | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ (2021年8月1日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【東京2R・2歳未勝利】ドゥラメンテ産駒スターズオンアースが2馬身差V 石橋脩騎手「完勝です」”. スポーツ報知. 株式会社報知新聞社 (2021年10月9日). 2022年4月16日閲覧。
- ^ “赤松賞(1勝クラス) 結果・払戻 | 2021年11月21日 東京9R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【赤松賞】ナミュールが差し切りV!デビュー2連勝”. サンスポZBAT!競馬. 株式会社産経デジタル (2021年11月21日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【フェアリーS】スターズオンアースは最後内にモタれ2着 石橋脩「この馬の力は出せていると思う」”. サンスポZBAT!競馬. 株式会社産経デジタル (2022年1月10日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【クイーンC】1番人気スターズオンアースは2着 横山武「右に張る面が今後の課題」”. サンスポZBAT!競馬. 株式会社産経デジタル (2022年2月12日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【桜花賞】スターズオンアース逆襲1冠 ハナ差大接戦、ニューヒロイン誕生”. デイリースポーツ online. 株式会社デイリースポーツ (2022年4月11日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “【JRA】桜花賞馬スターズオンアースは放牧、次走はオークスへ | 競馬ニュース”. netkeiba.com (2022年4月13日). 2022年5月22日閲覧。
- ^ “桜花賞馬スターズオンアースはルメールとの新コンビでオークスへ”. デイリースポーツ online. 株式会社デイリースポーツ (2022年5月4日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “オークス(G1) 出馬表 | 2022年5月22日 東京11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年5月22日閲覧。
- ^ “【オークス結果】スターズオンアースが差し切り牝馬クラシック二冠達成! | 競馬ニュース”. netkeiba.com (2022年5月22日). 2022年5月22日閲覧。
- ^ “桜&樫の2冠牝馬スターズオンアース、右前第1指骨を剥離骨折 2冠後骨折は父ドゥラメンテと同じ”. スポニチ Sponichi Annex. 株式会社スポーツニッポン新聞社 (2022年5月28日). 2022年5月28日閲覧。
- ^ “2冠牝馬スターズオンアース手術成功”. デイリースポーツ online. 株式会社デイリースポーツ (2022年6月2日). 2022年6月2日閲覧。
- ^ “【次走報】骨折の2冠牝馬スターズオンアースは3冠目指し秋華賞直行プラン 高柳瑞調教師「今のところ順調にきています」”. 東スポ競馬. 株式会社東京スポーツ新聞社 (2022年7月11日). 2022年7月11日閲覧。
- ^ “スターズオンアースは引き続きルメール騎手で秋華賞へ”. サンスポZBAT!. 株式会社産経デジタル (2022年9月14日). 2022年9月15日閲覧。
- ^ a b “2冠牝馬スターズオンアース、左前肢の繋靱帯炎で年内休養”. スポニチ Sponichi Annex. 株式会社スポーツニッポン新聞社 (2022年10月23日). 2022年10月23日閲覧。
- ^ “最優秀3歳牝馬はスターズオンアース 2冠牝馬大差で受賞、高柳瑞師「頑張りのおかげ」”. スポニチ Sponichi Annex. 株式会社スポーツニッポン新聞社 (2023年1月11日). 2023年1月13日閲覧。
- ^ “最優秀3歳牝馬スターズオンアースはルメールとのコンビ継続で大阪杯へ 春の中距離王決定戦に好メンバー揃う”. 東スポ競馬. 株式会社東京スポーツ新聞社 (2023年3月8日). 2023年3月11日閲覧。
- ^ “【大阪杯】(阪神)ジャックドールが待望のGI初制覇”. ラジオNIKKEI. 株式会社日経ラジオ社 (2023年4月2日). 2023年4月11日閲覧。
- ^ “スターズオンアース 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年5月14日閲覧。
- ^ “スターズオンアースの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年5月14日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|スターズオンアース”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年4月10日閲覧。
- ^ a b c d “スターズオンアース (Stars on Earth)の血統表 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年4月10日閲覧。
- ^ “スターズオンアース - 競走馬詳細 - UMATOKU”. 馬トク. 株式会社報知新聞社. 2023年4月11日閲覧。
- ^ “スターズオンアース - Stars on Earth - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 株式会社ドゥイノベーション. 2023年4月11日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post