サンコウチョウ(三光鳥、学名:Terpsiphone atrocaudata)はスズメ目カササギヒタキ科に分類される鳥類[1]。日本へは夏鳥として渡来する。静岡県の鳥に指定されている。
サンコウチョウ |
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サンコウチョウ |
保全状況評価 |
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
分類 |
学名 |
Terpsiphone atrocaudata (Eyton, 1839) |
英名 |
Japanese Paradise Flycatcher |
分布
日本、台湾、フィリピンのバタン島とミンダナオ島に分布する。日本には、夏渡来し繁殖する。日本で繁殖した個体の多くは、冬季中国南部からスマトラへ渡り越冬する。
形態
全長は雄が約45cm(繁殖期)、雌が17.5cm。繁殖期のオスは、体長の3倍ぐらいの長い尾羽をもつ。羽色は、顔面部が黒紫色、腹部は濁白色、背面はやや赤みのある黒紫色、その他の部分は暗黒紫色で、アイリングと嘴は明るい水色である。 メスは、オスの色彩とほぼ同色であるが、オスと比較してアイリングと嘴の水色は不明瞭であり、更に、背部と尾部はかなり赤みの強い赤褐色をしている。尾羽は体長と同じくらいの長さにしか伸長しない。
生態
平地から低山にかけての暗い林に生息する。繁殖期には縄張りを形成する。
食性は昆虫食で、林内で飛翔中の昆虫を捕食する。
樹上の細枝にスギやヒノキの樹皮を用いたカップ型の巣を作り、外側にウメノキゴケをクモの糸で張り付ける。産卵期は5-7月。抱卵日数は12-14日で、雌雄ともに抱卵する。雛は孵化後、8-12日で巣立つ。
地鳴きは、「ギィギィ」と地味だが、囀声は、「ツキヒーホシ、ホイホイホイ」月・日・星、と聞えることから、三光鳥と呼ばれている[2]。また、他にも三光鳥と呼ばれる鳥としてイカルがいる。
亜種
3亜種に分類されている。
人間との関係
静岡県の県鳥であり、ジュビロ磐田のエンブレムにも月・日・星と共に描かれている。同クラブのマスコットであるジュビロくん、及びジュビィちゃんはサンコウチョウがモデルとなっている。
関連項目
- 日本の野鳥一覧
- 三光鳥
- 日本三鳴鳥(にほんさんめいちょう)
- 三光(Wiktionary)
脚注
参考文献
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥III』、平凡社、1986年、158頁。
- 高野伸二編 『山溪カラー名鑑 日本の野鳥 2版』 山と溪谷社、1993年、478頁。
- 黒田長久編監修 『改訂新版 世界文化生物大図鑑 鳥類』 世界文化社、2004年、240頁。
- 『山溪ハンディ図鑑7 日本の野鳥』、山と溪谷社、2001年、518頁。