サリチルアルコール (Salicyl alcohol) またはサリゲニン (Saligenine) は、フェノール配糖体のサリシンのアグリコンで、1860年にサリシンの加水分解によって得られた有機化合物である。サリチルアルコールを酸化するとサリチル酸が得られる。
存在
サリシンの形でヤナギ科植物の樹皮に含まれる。
これらの植物を食べるハムシの一部には、(サリチルアルコールオキシダーゼ) (SAO) という酵素を持つものがいる。この虫の幼虫は、β-グルコシダーゼを用いて餌中のサリシンをサリチルアルコールとした後、SAOによって揮発性のサリチルアルデヒドを生産し、抗菌・防御物質として用いている[2]。
合成
関連項目
参考文献
- ^ a b Merck Index 14th ed., 8325.
- ^ Roy Kirsch, Heiko Vogel, Alexander Muck, Kathrin Reichwald, Jacques M. Pasteels, and Wilhelm Boland (2011). “Host plant shifts affect a major defense enzyme in Chrysomela lapponica”. PNAS 108 (12): 4897-4901. doi:10.1073/pnas.1013846108.