サキシマハブ(学名:Protobothrops elegans、先島波布または先島飯匙倩)は、クサリヘビ科ハブ属に分類されるヘビ。有毒。
分布
日本(与那国島および波照間島を除く八重山列島)固有種[2][3]。沖縄本島の南部に、薬用などの目的で持ち込まれた個体が逸出し分布している[3]。
形態
全長60-120センチメートル、頭胴長は50-100センチメートルで、雌雄差はない[2][3]。体色は褐色から灰褐色[2][3]。鎖状に暗褐色の鎖状の斑紋が入るが、個体変異も大きく斑紋が不明瞭な個体もいる[2]。種小名elegansは「優雅な」の意。毒性はハブよりも弱いとされているが、噛まれた場合には重症に陥ることもある[3]。体鱗数は23-25列[3]。
生態
平地から山地にかけて生息する[2]。地表棲だが樹上に登ることもある[2]。夜行性[2]。
食性は動物食で、死体を含め哺乳類、トカゲ、カエルなどを食べる[2][3]。
繁殖形態は卵生。繁殖期は7月頃で、1回に3-13個の卵を産む[2][3]。移入された沖縄本島では、ハブとサキシマハブの交雑個体も確認されている[3]。
脚注
- ^ Ota, H. & Kidera, N. (2018). Protobothrops elegans. The IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T96265465A96265478. doi:10.2305/IUCN.UK.2018-2.RLTS.T96265465A96265478.en Downloaded on 19 March 2019.
- ^ a b c d e f g h i 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、328頁。
- ^ a b c d e f g h i 富田京一、松橋利光『日本のカメ・トカゲ・ヘビ、』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2007年7月、228-231頁。ISBN (978-4-635-07010-2)。
- ^ 宮古でハブ初捕獲 県、注意呼び掛け、琉球新報2013年4月24日。
- ^ 宮古島でハブ初捕獲/平良港近くの公園内、宮古毎日新聞2013年4月24日。