クサイチゴ

クサイチゴ（草苺^[5]、学名: Rubus hirsutus）は、バラ科キイチゴ属の落葉小低木である。別名、ワセイチゴ（早稲苺）^[1]、ナベイチゴ（鍋苺）^[5]。

クサイチゴ

Rubus hirsutus
（東京都町田市、2007年3月14日）

Rubus hirsutus Thunb. (1813)^[1]

クサイチゴ（草苺）、ワセイチゴ（早稲苺）、ナベイチゴ（鍋苺）

分布と生育環境

中国、朝鮮半島、日本に分布する。日本では、本州、四国、九州と広く分布し^[5]、山野に普通に目にすることができる^[5]。

落葉広葉樹の低木で、高さが20 - 60センチメートル (cm) ^[5]。樹高が低く草本のように見えるため「草」と名がつくが、実際は木本である^[5]。地下茎が長く横に這い、新苗を出して繁殖する^[5]。生命力は強く、刈っても、根から生えてくる。

枝や葉の全体に短い軟毛が密生し、まばらに腺毛やトゲがある^[5]。葉は奇数羽状複葉で^[5]、(花枝)には3小葉、徒長枝には5小葉がつく。頂小葉は卵形または長楕円状卵形、側小葉は卵形で先はとがり、長さは3 - 7 cm^[5]。葉縁には細かい重鋸歯がある。

花期は4 - 5月^[5]。花は白色で、直径40ミリメートル (mm) ほどの5弁花をつける^[5]。花弁は卵円形で、長さは15 - 20 mm。花の中央に雌蕊が多数あり、その周囲にやはり多数の雄蘂を持つ。

果期は5月^[5]。果実は集合果で大型で赤熟し、食用となり、酸味は少なく甘い味がする^[5]。

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^ ^a ^b ^c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rubus hirsutus Thunb. クサイチゴ（標準）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2022年12月26日閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rubus thunbergii Siebold et Zucc. クサイチゴ（シノニム）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2022年12月26日閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rubus ohmatiensis Nakai クサイチゴ（シノニム）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2022年12月26日閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rubus hirsutus Thunb. f. ohmatiensis (Nakai) Ohwi クサイチゴ（シノニム）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2022年12月26日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ 西田尚道監修学習研究社編 2009, p. 63.

西田尚道監修学習研究社編『日本の樹木』 5巻、学習研究社〈増補改訂ベストフィールド図鑑〉、2009年8月4日、63頁。ISBN (978-4-05-403844-8)。

佐竹義輔ほか編『日本の野生植物木本 1』平凡社、1989年。ISBN (4-582-53504-6)。
茂木透写真『樹に咲く花離弁花1』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、600頁。ISBN (4-635-07003-4)。

"Rubus hirsutus". National Center for Biotechnology Information (NCBI) (英語). （英語）
"Rubus hirsutus" - Encyclopedia of Life （英語）
波田善夫. “クサイチゴ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学総合情報学部. 2012年5月2日閲覧。
福原達人. “クサイチゴ(キイチゴ属)”. 植物形態学. 福岡教育大学教育学部. 2012年5月2日閲覧。
木下武司. “クサイチゴ”. 生薬、薬用植物（薬草）と身近な野生植物（野草）のページ. 2012年5月2日閲覧。

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