みちのくYOSAKOIまつり(みちのくよさこいまつり)は、宮城県仙台市で開催されているYOSAKOI形式の祭りである。近年は、10月初旬の体育の日の前日と前々日にあたる土日の計2日間開催されている。
概要
2008年(平成20年)には2日間で75万人の観客を集めており、仙台の秋の風物詩として定着してきている。参加チームは北海道から関西まで広がり[2]、また、過半数のチームが宮城県外からの参加となっている[3]など、名称に違わず広域的な祭りとなっており、全国5番目の規模まで成長した[4](→(参照))。
例年、仙台クラシックフェスティバル(「せんくら」。こちらは体育の日を含む3日間)と開催日程および開催地区が重なっていた。2008年(平成20年)は、せんくらに加えてMEGA☆ROCKSおよび仙台短篇映画祭、劇団四季ミュージカル「美女と野獣」のロングラン公演とも開催日程が重なり、仙台の街中各所が音楽や芸術で満たされた[5]。
基本ルール
- ステージ入退場はテキパキした動作であったか、演舞前後の挨拶をきちんとしていたか
- 鳴子を効果的に使用していたか(音が揃っている・メリハリがある)
- 楽曲に民謡がわかりやすく組み込まれていたか
沿革
- 1997年(平成9年)4月 ある宮城県出身の高知大学生が「よさこい祭り」(高知県高知市)に参加し、同様な祭りを仙台に立ち上げようと活動をし始めた[6]。
- 1997年(平成9年)8月 仙台七夕まつりに「よさこい祭り」の常連チームを招待し、「よさこい踊り」を披露した[7]。
- 1997年(平成9年)12月 SENDAI光のページェントに「YOSAKOIソーラン祭り」(北海道札幌市)の常連チームを招待し、公募で集まった踊り手150名と共に定禅寺通で「よさこい踊り」を披露した。
- 2002年(平成14年)3月、東北7県の関連団体でとうほくYOSAKOI協議会を設立。
- 2003年(平成15年)より「一番町パレード」を実施。
- 2004年(平成16年)台風22号のため10月9日(土)は中止。10月10日(日)のみ開催。
- 2005年(平成17年)「(どんGALA!祭り)」(新潟県)の優秀団体に「とうほくYOSAKOI協議会会長賞」を授与。
- 2006年(平成18年)台風のため初日を繰り下げ開催。
- 2007年(平成19年)より「みちのくYOSAKOIコンテスト」および「定禅寺YOSAKOIパレード」を実施
- 2008年(平成20年)「杜の翔」が総踊りの曲として発表・追加される。(今は踊られていないので練習DVD,曲の入手は困難)この数年後、震災をきっかけに『踊るよさこい愛日本』が発表される。
- 2009年(平成21年)第10回(YOSAKOIソーラン日本海)本祭(石川県)の優秀団体に「みちのくYOSAKOIまつり賞」および「とうほくYOSAKOI協議会賞」を授与[8]。
- 2018年(平成30年)『PEPSI スペシャルチーム「怪物舞踏団」東北エリア選抜』参加。エンターテイメント賞が授与される。
- 2019年(令和元年)令和元年東日本台風の接近に伴い10月12日(土)10月13日(日)両日共に開催中止。
- 2020年(令和2年)新型コロナウイルスの感染拡大に伴い開催中止。
開催概要
回 | 年月日 | 参加数 | 会場数 | 観客動員数 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
チーム | 踊り手 | |||||
1 | 1998年10月31日・11月1日 | 34 | 1200 | 4 | 10万人 | |
2 | 1999年10月2日・3日 | 61 | 3100 | 8 | 16万人 | |
3 | 2000年10月7日・8日 | 81 | 4000 | 7 | 33万人 | |
4 | 2001年9月22日・23日 | 114 | 5100 | 10 | 45万人 | |
5 | 2002年10月12日・13日 | 145 | 5800 | 11 | 60万人 | |
6 | 2003年10月11日・12日 | 180 | 7000 | 13 | 70万人 | |
7 | 2004年10月9日・10日 | 220 | 7500 | 11 | 50万人 | 台風22号のため10日のみ開催 |
8 | 2005年10月8日・9日 | 240 | 8000 | 12 | 65万人 | |
9 | 2006年10月7日・8日 | 250 | 8200 | 12 | 45万人 | 台風のため7日は繰り下げ開催 |
10 | 2007年10月6日・7日 | 260 | 8500 | 11 | 70万人 | 当回よりコンテストを実施 |
11 | 2008年10月11日・12日 | 250 | 10000 | 9 | 75万人 | 仙台・宮城DC期間中の開催 |
12 | 2009年10月10日・11日 | 200 | 10000 | 9 | 60万人 | |
13 | 2010年10月9日・10日 | 190 | 10000 | 8 | 46.6万人 |
演舞会場
(過去に開催された会場も含む)
ステージ形式
- 泉中央副都心
- 泉区民広場
- その他
パレード形式
特徴
総踊り
各演舞会場にて祭りの期間中「総踊り」と呼ばれる時間枠を設けており、踊り子の他、観客も自由に参加しての踊りが繰り広げられている。
総踊り曲:「みちのくYOSAKOI踊り」「よっちょれ」「乱舞」
第5回(2002年)「みちのくキッズYOSAKOI」 子供向け総踊り曲。
第8回(2005年)「楽天イーグルスGO!GO!GO!GO!」 東北楽天ゴールデンイーグルス公式応援歌。
第11回(2008年)「杜の翔」 初披露の際には、仙台のローカルアイドル「SPLASH」と仙台の女子プロレス団体「センダイガールズプロレスリング」が演舞を行った。
第15回(2012年)「踊るYOSAKOI愛日本」 日本全国のYOSAKOI仲間からの寄付金をもとに【日本を元気にするYOSAKOI絆踊り】制作。
みちのくYOSAKOIコンテスト
第10回(2007年)から、希望する団体に対してコンテストが開催されるようになった。数団体ずつブロック審査を行い、予選ブロック、復活ステージを突破したチームが集まった決勝ステージにて
みちのくYOSAKOI 大賞、宮城県知事賞、仙台市長賞、優秀賞、河北新報社賞の各賞が授与される。
なお、「あきたYOSAKOIキッズ祭り」の大賞チームはジュニアブロックへの代表出場権が得られる[9]。
歴代大賞チーム
- 第10回(2007年) - AOMORI花嵐桜組「『よされ恋慕情』~愛郷興起の舞~」
- 第11回(2008年) - AOMORI花嵐桜組「敬仰「お岩木山」~清籟清浄の祈り~」
- 第12回(2009年) - AOMORI花嵐桜組「「さくら」~鷹揚の郷、花歴伝~」(殿堂入り決定)
- 第13回(2010年) - REDA舞神楽「祝!天晴れ!日本晴れ!「狐の嫁入り」」
- 第14回(2011年) - 東日本大震災発生年、コンテスト無し
- 第15回(2012年) - REDA舞神楽「鬼と福~それでいいのじゃっ!~」
- 第16回(2013年) - REDA舞神楽「がむしゃらむしゃらっ!~千葉は木更津、証城寺の大狸に捧ぐ~」(殿堂入り決定)
テレビ放送
例年、祭りの模様を仙台放送が1時間程度生放送し、仙台市内のケーブルテレビであるCAT-VおよびJ:COM 仙台キャベツも生放送している[7]。また、FOMAのVライブでも配信されている。なお、生放送はしていないが、祭りの模様をCAT-Vが撮影し、岩手ケーブルテレビ(岩手県盛岡市)、ニューメディア(山形県米沢市)に送信したこともある[10]。
三大祭り
仙台市は『高知・札幌と並び「よさこい三大祭り」の1つ』としている[11]が、名古屋のにっぽんど真ん中祭りが規模を拡大したので、
現在は『東北を代表するよさこい祭り』と称するのが妥当である。(→(YOSAKOI#主なよさこい祭りの規模))。
とうほくYOSAKOI協議会
2002年(平成14年)3月に、東北7県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島・新潟)の関連団体で「とうほくYOSAKOI協議会」が設置された[12]。
脚注
- ^ 仙台の5大イベント 協賛金が大幅減 企業頼み見直し必要 2010年1月2日, at the Wayback Machine.(河北新報 2009年12月31日)
- ^ 華やかに乱舞 みちのくYOSAKOIまつり開幕[](河北新報 2008年10月11日)
- ^ ケヤキ揺らし1800人群舞 YOSAKOI閉幕[](河北新報 2008年10月13日)
- ^ 仙台の9会場で「みちのくYOSAKOIまつり」-新演舞曲お披露目も(仙台経済新聞 2008年10月9日)
- ^ 杜の都 躍動、感動 イベント開幕[](河北新報 2008年10月12日)
- ^ みちのくYOSAKOIまつり事務局長インタビュー
- ^ a b 「みちのくYOSAKOIまつり」の概略 2005年2月25日, at the Wayback Machine.(宮城ネットワーク)
- ^ 2009年大会結果 2012年12月5日, at the Wayback Machine.(YOSAKOIソーラン日本海)
- ^ あきたYOSAKOIキッズ祭り 開催要項 2009年2月10日, at the Wayback Machine.
- ^ JGNⅡイベント利用報告書
- ^ 四季の祭りの華。 2008年12月12日, at the Wayback Machine.(仙台市姿勢要覧)
- ^ 第1回~第10回までの開催実績 2008年10月12日, at the Wayback Machine.(みちのくYOSAKOIまつり)
- ^ 日程 2009年12月11日, at the Wayback Machine.(みちのくYOSAKOIまつり)
- ^ さくらYOSAKOI 2010年3月5日, at the Wayback Machine.
- ^ とわだYosakoi夢まつり
- ^ ヤートセ秋田祭実行委員会 2009年9月1日, at the Wayback Machine.
- ^ とよさと「YOSAKOI&ねぷた」
- ^ NPO法人うつくしまYOSAKOI振興会
関連項目
外部リンク
- みちのくYOSAKOIまつり - 公式ウェブサイト