呼称
音素
本来は[æ:]もしくは[ie:]という独自の音を持っていたが、Ѣが表していた音は後に別の音に吸収されていった。
- ブルガリア語ではЕ(エ/e/、西部)もしくはЯ(ヤ/ja/、東部)になった。
- マケドニア語ではЕ(エ/e/)になった。
- セルボクロアチア語では方言により、エ/e/、イェ/je/もしくはイ/i/になった(詳細はシュト方言を参照)。
- ロシア語ではЕ(イェ/je/)になった。
- ウクライナ語ではІ(イ/i/)になった。
- ベラルーシ語ではЕ(イェ/je/)もしくはЯ(ヤ/ja/)になった。
なお、キリル文字を使用しないスラヴ語では、Ѣに相当する音は以下のようになった。
使用状況
前述のとおり現在では用いられていない。
アルファベット上の位置
Ьの次に位置していた。
Ѣに関わる諸事項
半軟音のҌとは別の文字である。
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
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Ѣ | U+0462 | ‐ | Ѣ Ѣ | ѣ | U+0463 | ‐ | ѣ ѣ |