カワノリ(学名:Prasiola japonica)は、(カワノリ目)(カワノリ科)に属する淡水性の藻類。かつては緑藻綱(アオサ目)に分類されていたが、系統学的な研究によりトレボウクシア藻綱に分類が改められた。
分布
日本に生息。岐阜県や栃木県、熊本県などの河川に生息し、日本海側の河川からは発見されていない[1]。渓流の岩石に着生して生活するが生息数は少なく[1]、日本では絶滅危惧種に指定されている。
生態
アオサのような緑色のうすい葉状体を形成し、長さはおよそ10-20cm[1][2]。主に無性生殖で繁殖するが、接合子をつくり有性生殖する例も知られている[2]。遊走子はもたない[2]。
利用
夏から秋にかけて採集され、川海苔として食用にされる[1]。産地の河川名を頭につけて呼ばれることもあり、大谷川のり、桂川のり、菊池のり[1]、芝川のりなどと呼ばれる川海苔が存在する。なお懐石料理の高級食材としても使われる水前寺のりは、植物ではなく、藍藻(シアノバクテリア)に分類される食用の念珠藻の一種である。