概要
低予算映画やB級映画において“帝王”という異名を持つロジャー・コーマンが『失われた週末』でアカデミー主演男優賞を獲得したレイ・ミランドを主役に起用して製作した本作。ハリウッド映画ならではの娯楽性をふんだんに盛り込んでおり、終盤のカーチェイスシーンは一つの特色にもなっている。
リメイク
かつて『シザーハンズ』などの監督で、本作品のファンと自称するティム・バートンが本作品のリメイクをドリームワークス製作で企画していたが、『猿の惑星』のリメイク『PLANET OF THE APES/猿の惑星』を優先させたため、実質リメイク企画は頓挫している。
あらすじ
可視能力を向上させる研究に打ち込むエグザビア博士(レイ・ミランド)。研究はほぼ成功まで近づいていたにもかかわらず、周囲の理解は得られずに助手のダイアン(ダイアナ・ヴァン・ダー・ヴリス)の応援も空しく財団からの研究資金は打ち切りになってしまう。だがそれでも諦めないエグザビア博士は、開発した点眼薬を自分で試し始める。副作用として様々な物が透視できる能力を得た博士だったが、周りからは狂人扱いされ始め、あげく実験の危険性を察知した同僚のサム(ハロルド・ストーン)を誤って殺してしまう。あえなく逃亡生活を余儀なくされた博士は、見世物小屋へ身を潜めるのだが、その頃には彼の視力は手に負えない状況にまでなっていた。
スタッフ・キャスト
出演者
※括弧内は日本語吹替(初回放送1971年10月11日 東京12ch)
- ジェームズ・エグザビア博士:レイ・ミランド Ray Milland(川久保潔)
- ダイアン・フェアファックス博士:ダイアナ・ヴァン・ダー・ヴリス Diana Van der Vlis(武藤礼子)
- サム・ブラント:ハロルド・ストーン Harold J. Stone
- ウィラード・ベンソン:ジョン・ホイト John Hoyt(藤本譲)
- クレイン:ドン・リックルズ Don Rickles
- ヘッカー:ディック・ミラー Dick Miller
- ヘックラー:ジョナサン・ヘイズ Jonathan Haze
スタッフ
- 監督:ロジャー・コーマン
- 製作:ロジャー・コーマン
- 製作総指揮:サミュエル・Z・アーコフ、ジェームズ・ニコルソン
- 脚本:ロバート・ディロン、レイ・ラッセル
- 音楽:レス・バクスター
- 撮影:フロイド・クロスビー
- 編集:アンソニー・カラス