SASUKEオールスターズ(サスケオールスターズ)とは、TBS『SASUKE』に出場する有力選手たちを指す。メンバー達が結成したのではなく、番組側によって定義されたもの。メンバーはプロスポーツ選手やタレントではなく一般人である。
概要
「SASUKEオールスターズ」は番組のレジェンド選手であり[1]、メンバーは2004年春以降、後述の6人で固定されている[2]。第1期から第3期まで『SASUKE』の中心選手として番組を盛り上げた。
6人全員が単独での最優秀成績を経験しており、竹田以外の5人はFINAL進出の経験がある。また6人全員が複数回パイプスライダーに進出しており、全員に1度以上のリタイア経験がある。最終競技者も白鳥以外の5人が経験している。
2021年現在、最多出場記録(山本)、初出場から最多連続2nd進出記録(山田)最多2nd・3rd進出記録(竹田)、連続2nd進出記録(長野・竹田)、連続3rd進出記録(竹田)、最多FINAL進出記録(長野)、最多最優秀成績記録(長野)、最多STAGEクリア(竹田)などの記録を樹立している。
また第40回記念大会時点で、1stでジャンプハング[注 1]・そり立つ壁[注 2]、3rdでパイプスライダーのリタイアをオールスターズ全員が喫した経験を持っている。
メンバーの中では秋山和彦が第4回、長野誠が第17回に完全制覇を達成している。
それぞれ固有のテーマソングがあり、紹介VTRの際などに流れる。
メンバーがSASUKEを引退をした時期もあったが、SASUKEからの引退とオールスターズからの脱退は全くの別物である[注 3]。
歴史
『SASUKE』は開始当初、TBS『筋肉番付』の1コーナーで番組として独立していなかった。1997年の第1回大会に初出場した山田勝己が番組の虜になり、リタイアしたエリアのセットを自宅に再現して練習に打ち込む生き様を、番組総合演出の乾雅人が第3回大会の放送からストーリー仕立てにしたことを機に、番組が単なる競技の挑戦だけでなく、人間ドラマを描いたものに変わり、それがSASUKEの大きな柱になったと言う[3]。また、当番組のテーマ「名もなきアスリートたちのオリンピック」は第2回大会に初出場し、第4回大会で史上初の完全制覇を成し遂げた秋山和彦がその発端となっている[4]。
番組当初は常連の有力選手を指す言葉として「オールスターズ」が使われていた。そのためメンバーではない大森晃やケイン・コスギが流動的に紹介されてことがあったが、後に山田勝己・秋山和彦・山本進悟・竹田敏浩・長野誠の5人を指す固有名詞として用いられる。2004年の第14回大会で白鳥文平が仲間入りを果たし、6人で固定された[2]。
『SASUKE2006秋』第17回大会で長野誠が史上2人目の完全制覇を達成[5]。これにより秋山が引退を決意。現時点でオールスターズ6人が全員揃って出場した最後の大会となっている。また長野の完全制覇が放送された1週間後、大会の裏側に密着したドキュメント『SASUKEに生きる男たち』が放送された。竹田も引退を考えていたが撤回した。
長野の完全制覇によりリニューアルされた第18・19回は秋山以外の5人が出場。第19回で史上初めてオールスターズ全員が1st STAGEでリタイア。第20回記念大会に秋山が復活するも、白鳥が欠場。
2010年元日放送の第24回大会で山田が「1stをクリアできなければ最後のつもりで」と意を決して臨むも、結果はそり立つ壁でタイムアップ。「引退」と明言していないものの、番組中のテロップには「山田勝己 引退」と表記された。
2012年の第28回で秋山・山本・山田が引退を表明。翌大会に山本が復活。
2014年の第30回記念大会で白鳥が6年ぶりに復活。
2016年の第32回大会を以て長野が引退を表明した際に、6年ぶりにメンバー全員が緑山に集結した[6]。
2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)蔓延の時期に開催された第38回大会で、少しでも日本を元気づけようと長野が電撃復活を果たした。同時に山田も復帰を果たした。
2022年の第40回記念大会前に竹田が引退を表明。
2022年の第40回記念大会に秋山が10年ぶりに復帰。長野も息子と一緒に出場した。
メンバー
詳細は個人ページを参照。
氏名 | 初出場 | 最終出場 | 出場数 | 2nd進出 | 3rd進出 | Final進出 | 完全制覇 | 最優秀成績 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
山田勝己 | 第1回大会 | 第40回記念大会 | 31回 | 10回 | 4回 | 1回 | 0回 | 3回 |
山本進悟 | 第1回大会 | 第40回記念大会 | 40回 | 17回 | 11回 | 2回 | 0回 | 2回 |
秋山和彦 | 第2回大会 | 第40回記念大会 | 21回 | 6回 | 3回 | 1回 | 1回 | 1回 |
竹田敏浩 | 第5回大会 | 第38回大会 | 31回 | 19回 | 13回 | 0回 | 0回 | 1回 |
長野誠 | 第7回大会 | 第40回記念大会 | 28回 | 14回 | 11回 | 5回 | 1回 | 8回 |
白鳥文平 | 第9回大会 | 第30回記念大会 | 12回 | 8回 | 5回 | 1回 | 0回 | 1回 |
- 2022年第40回大会終了時
- 太字は最高記録
また、22回大会以降では、予選会から勝ち上がってきた有力選手、SASUKE新世代と呼び、さらに第36回以降では新世代組よりさらに若い1990年代以降に生まれた選手たちを「森本世代」あるいは「サスケくん世代」などと呼ぶようになっている。
影響
- 第31・38回完全制覇者の森本裕介はSASUKEオールスターズの大ファンで、実家には森本が16歳の時に6人と撮影した写真が飾られている[7]。
- 竹田は消防士時代の2006年に全国消防団員募集のイメージモデルに抜擢。消防士を象徴する存在となった功績から、同年7月には当時の消防庁長官から感謝状を授与された[注 4]。
- 山本はガソリンスタンドのエリアマネージャー時代に担当していた店舗が、オイルの売り上げ日本一だった[8]。
- 樽美酒研二は自身のブログで好きなタレントに「SASUKEオールスターズ」と綴った[注 5]。
- 第17回ファイナリストの長崎峻侑は自身の師匠に白鳥の名を挙げている[注 6]。
- 第27・30回ファイナリストの又地諒は、長野への憧れからタンクトップを着用することが多い[9]。その又地は長野が引退する際に、ペナント作成を提案した張本人である。
- 栄光ゼミナール塾講師の山本桂太朗は憧れの選手に山田の名を挙げている[10]。
脚注
注釈
- ^ 白鳥文平はジャンプハング改でのリタイアのみ。
- ^ 山本進悟は2004年のSASUKEトライアルによるリタイアのみ。
- ^ 現時点で脱退が起きた事例は存在しない。
- ^ 『SASUKEに生きる男たち』より。
- ^ 第28回大会 1st STAGE挑戦中の実況より。
- ^ 第30回記念大会 3rd STAGEでのインタビューより。
出典
- ^ “SASUKEの伝説、山田勝己。復帰への困難な道のりと、"孤高の男"に芽生えた変化。”. 2021年3月11日閲覧。
- ^ a b “『SASUKE』SP動画 白鳥文平 6人目のSASUKEオールスターズ【TBS】”. 2021年3月11日閲覧。
- ^ “「SASUKEが生んだモンスターはふたりだけ。山田勝己と…」ーー総合演出が語った番組誕生&制作秘話 - エンタメ - ニュース”. 週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト] (2018年3月22日). 2022年9月25日閲覧。
- ^ “海外でも爆発人気、「SASUKE」の魅力”. 東洋経済オンライン (2014年7月2日). 2022年9月25日閲覧。
- ^ (日本語) 【史上最強の漁師】4度目のFINAL進出で雪辱を果たす【長野誠】1st〜3rd | TBS『SASUKE』公式ベスト動画2022年9月25日閲覧。
- ^ “SASUKE TBS公式 on Twitter”. Twitter. 2022年9月25日閲覧。
- ^ “森本裕介【サスケくん】SASUKE on Twitter”. Twitter. 2022年9月25日閲覧。
- ^ (日本語) 【知られざる苦悩】皆勤賞男はもう1st STAGEクリアできないのか? 【山本進悟】2022年9月25日閲覧。
- ^ (日本語) 【SASUKE 直前】放送まであと1時間!2022年9月25日閲覧。
- ^ (日本語) 【選手深堀】山本桂太朗ってどんな人~?2022年9月25日閲覧。