Kリーグ2(K리그 2、K League 2)は、大韓民国におけるサッカーの2部リーグである。2013年に設立された[1]。
歴史
2012年までの韓国のサッカーピラミッドではKリーグが1部、ナショナルリーグ(2005年まではK2リーグ)が2部に相当するリーグであった。かつて両リーグ間の昇降格制度の導入を目指していたが、2006年度のナショナルリーグ優勝を果たした高陽国民銀行が昇格権を放棄して以来、昇降格制度は形骸化しつつあった。2011年7月、韓国プロサッカー連盟は昇降格制度を含む1・2部制の2013年からの導入を発表した[2]。
2013年1月3日、韓国プロサッカー連盟は1部リーグのKリーグからKリーグクラシックへの改称、新設される2部リーグの名称がKリーグとなることを発表した[1]。そして3月11日、2部リーグはKリーグチャレンジという名称にし、1部リーグとの差別化を図ることにした。
初年度のKリーグチャレンジは旧Kリーグから降格した尚州尚武FC、光州FC、ナショナルリーグに参加していた高陽Hi FC、水原FC、忠州ヒュンメルFC、チャレンジャースリーグに参加していた富川FC 1995、Rリーグに参加していた韓国警察庁サッカー団、新設クラブのFC安養[3]の8チームで構成された。
2年目の2014年シーズンはKリーグクラシックに昇格した尚州尚武FCの代わりに、降格した大田シチズン、江原FC、大邱FCが加わり10チームで構成された。2015年シーズンよりソウルイーランドFC、2017年シーズンより安山グリナースFCが加入し、代わりに高陽ザイクロFC(旧高陽Hi FC)と忠州ヒュンメルFCが脱退したため以降は10クラブが所属している。2018年よりKリーグチャレンジからKリーグ2に改称された。
リーグ形式
2013年度
8クラブが参加し、開催期間は3月16日から11月30日[4]。各チーム5回ずつの総当たり(ホーム・アンド・アウェー2試合ずつ+どちらか一方での1試合)35試合を行う[4]。ただし、韓国警察庁サッカー団については本拠地の龍仁市警察学校グラウンドがKリーグの基準スペックを満たしていないため、例外としてホームゲーム扱いの試合も敵地での開催となっている。
後述のとおり2014年からKリーグ1が12チーム(2013年は暫定で14チーム)の固定大会となるため、この年は自動昇格はなく、Kリーグ2の優勝チームがKリーグクラシックの決勝リーグ・グループB(下位リーグ)で5位(通算12位)となったチームとホーム&アウェー方式の入れ替え戦を行う[4]。但し韓国警察庁が優勝した場合は入れ替え戦は行わず、2位のチームの繰り上げ出場も認められない。なお当面はKリーグ2と3部に当たるナショナルリーグとの直接の入れ替えは行わない予定である。
2014年度以後
2014年度からはKリーグクラシックは12チーム固定となっており、これに伴い2014年のKリーグチャレンジは10チームによる4回総当たりとなる。
入れ替えについては、クラシックの決勝リーググループB(下位6チーム)の最下位(通算12位)とチャレンジの優勝チームとの間で自動入れ替え、クラシックのグループBの5位(通算11位)とチャレンジ側は2位-4位の間による「入れ替え戦出場プレーオフ」を行い(1回戦は3位-4位、2回戦は2位-1回戦勝者の組み合わせで、いずれも一発勝負。日本のJ1昇格プレーオフ同様、90分間で引き分けの場合は上位順位のクラブが勝ち抜け)、そこで優勝したチームとの間でホーム&アウェー方式の入れ替え戦を行う。なおクラシックへの昇格権のないクラブが上位に入った場合、昇格の権利は下位クラブに移る。
2015年から2016年までは新規参加チームが加わり、11チームだった。2017年からは1チームが加盟、2チームが脱退により10チームとなった。
参加クラブ
2022年現在。斜体はKリーグ1部に過去所属経験のあるクラブ。
クラブ名 | ホームタウン | スタジアム | 2020年順位 | 参加年 |
---|---|---|---|---|
全南ドラゴンズ | 全羅南道光陽市 | 光陽専用球技場 | Kリーグ2 4位 | 2019- |
光州FC | 全羅南道光州広域市 | 光州ワールドカップ競技場 | Kリーグ1 12位 | 2022- |
忠南牙山FC | 忠清南道牙山市 | (李舜臣総合運動場) | Kリーグ2 8位 | 2020- |
富川FC 1995 | 京畿道富川市 | 富川総合運動場 | Kリーグ2 10位 | 2013- |
釜山アイパーク | 釜山広域市 | 九徳運動場 | Kリーグ2 5位 | 2021- |
ソウルイーランドFC | ソウル特別市 | ソウルオリンピック主競技場 | Kリーグ2 9位 | 2015- |
大田ハナシチズン | 大田広域市 | 大田ワールドカップ競技場 | Kリーグ2 3位 | 2016- |
慶南FC | 慶尚南道昌原市 | 昌原サッカーセンター | Kリーグ2 6位 | 2020- |
FC安養[3] | 京畿道安養市 | (安養総合運動場) | Kリーグ2 2位 | 2013- |
安山グリナースFC | 京畿道安山市 | 安山ワースタジアム | Kリーグ2 7位 | 2017- |
金浦FC | 京畿道金浦市 | (金浦ソルトサッカー競技場) | - | 2022- |
過去に参加していたクラブ
過去のリーグフォーマット
年 | リーグ名 | チーム数 | 試合数 | フォーマット |
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2013 | 現代オイルバンクKリーグチャレンジ | 8 | 35 | 単一リーグ+入れ替え戦 |
2014 | 現代オイルバンクKリーグチャレンジ | 10 | 36 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2015 | 現代オイルバンクKリーグチャレンジ | 11 | 40 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2016 | 現代オイルバンクKリーグチャレンジ | 11 | 40 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2017 | 現代オイルバンクKリーグチャレンジ | 10 | 36 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2018 | 現代オイルバンクKリーグ2 | 10 | 36 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2019 | 現代オイルバンクKリーグ2 | 10 | 36 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2020 | ハナ1Q Kリーグ2 | 10 | 27 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2021 | ハナ1Q Kリーグ2 | 10 | 36 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
2022 | ハナ1Q Kリーグ2 | 11 | 40 | 単一リーグ+自動昇格・入れ替え戦 |
歴代優勝クラブ
年 | 優勝クラブ | MVP | 得点王 |
---|---|---|---|
(2013) | 尚州尚武FC | 李根鎬(尚州尚武) | 李根鎬(尚州尚武) |
(2014) | 大田シチズン | アドリアーノ(大田) | アドリアーノ(大田) |
(2015) | 尚州尚武FC | ジョナサン(大邱) | ジョナサン(大邱) |
(2016) | 安山ムグンファFC | (キム・ドンチャン)(大田) | キム・ドンチャン(大田) |
(2017) | 慶南FC | マルコン(慶南) | マルコン(慶南) |
(2018) | 牙山ムグンファFC | 羅相浩(光州FC) | 羅相浩(光州FC) |
(2019) | 光州FC | (フィリペ・シルバ)(光州FC) | フィリペ・シルバ(光州FC) |
(2020) | 済州ユナイテッドFC | 安柄俊(水原FC) | 安柄俊(水原FC) |
(2021) | 金泉尚武FC | 安柄俊(釜山) | 安柄俊(釜山) |
(2022) | 光州FC |
クラブ別優勝回数
過去に年間優勝を達成した回数。
過去の昇格・降格・新規参入クラブ
- Kリーグ間の昇格・降格チーム
- 太字=自動昇・降格(Kリーグクラシック最下位<12位>とKリーグチャレンジ1位クラブ間(ただし2012年はチーム数削減のため、下位2チーム<15・16位>自動降格のみで、昇格はなし、2013年は自動昇格はなく、下位2チーム<13・14位>が自動降格)
- 普通字体=入れ替え戦の結果による昇・降格(Kリーグクラシックの11位とKリーグチャレンジ2位クラブ間 ただし2012年は昇格なし、2013年は自動昇格がなく、Kリーグクラシック12位とKリーグチャレンジ1位クラブの入れ替え戦によって決定)
- Kリーグ新規参入チーム
- 太字=新結成チーム
- 普通字体=下部リーグ(ナショナルリーグ、チャレンジャーズリーグ)からの昇格
年度 | 次年度チャレンジ→クラシックへの昇格 | 次年度クラシック→チャレンジへの降格 | 次年度チャレンジへの新規参入 | 次年度からの脱退 |
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2012 | なし | 光州FC、尚州尚武FC | 水原FC、高陽Hi FC、忠州ヒュンメルFC 富川FC、警察蹴球団、FC安養[3] | なし |
2013 | 尚州尚武FC | 大田シチズン、江原FC、大邱FC | なし | なし |
2014 | 大田シチズンFC、光州FC | 尚州尚武FC、慶南FC | ソウルイーランドFC | なし |
2015 | 尚州尚武FC、水原FC | 大田シチズン、釜山アイパーク | なし | なし |
2016 | 大邱FC、江原FC | 水原FC、城南FC | 安山グリナースFC | 高陽ザイクロFC、忠州ヒュンメルFC |
2017 | 慶南FC | 光州FC | なし | なし |
2018 | 城南FC | 全南ドラゴンズ | なし | なし |
2019 | 光州FC、釜山アイパーク | 済州ユナイテッドFC、慶南FC | なし | なし |
2020 | 済州ユナイテッドFC、水原FC | 釜山アイパーク、尚州尚武FC | なし | なし |
2021 | 金泉尚武FC | 光州FC | 金浦FC | なし |
2022 | 光州FC、大田シチズン | 城南FC、金泉尚武FC | 天安シティFC、忠北清州FC | なし |