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JR貨物20D形コンテナ(JRかもつ20Dがたコンテナ)は、日本貨物鉄道(JR貨物)が2005年(平成17年)より20B形と20C形の増備型として製作・運用している12ft有蓋コンテナである。2018年(平成30年)以降は19D形と20B形と20C形の置き換えも兼ねている。2022年(令和4年)以降は、通風コンテナの需要が低下していることから、V19C形の置き換えも兼ねている。
概要
塗装
外部塗装はJRFレッドと称されるフロンティアレッド一色である。 その後、2013年(平成25年)度に製造された個体より、「環境にやさしい鉄道コンテナ」の表記が消されている。 更に、2018年(平成30年)度に製造された個体より、デザインが大幅変更され、向かって右上に配されるJRFのロゴマークは、小型のJRマークとその下にJR貨物の文字が配されているようになった。また、製造段階で背高を示す上部の帯の一部省略が進んでいる。
構造
両側開きで、全高は2,600mmと、通常のコンテナよりも高くなっており、かさ高品の輸送に対応している。内容積は19.5m3、荷重は5.0t。本形式では、新たに妻面上部に鋼製の簡易通風器が設けられたことが大きな特徴である。また、本形式は規格外コンテナであるため、それを示す白色の帯が全ての面の上部に引かれているほか、規格外であることを示す菱形マーク(通称ハローマーク)と『全高H=2600』の表記がコンテナ側面に記されている。
さらに、通常のコンテナよりも地上高の寸法が大きく、車両限界の関係からコキ50000形貨車への積載が禁止されており、コキ50000形の営業運転終了までは、オレンジ色で『コキ50000積載禁止』の注意書きも記されていた。ただし、車両限界に余裕がある線区や特認区間ではこの限りではなく、緊締金具などの設計を19D形コンテナなどと同一設計にして、問題なく積載できるように工夫している。
沿革
- 外部塗装は向かって右上に配されるJRFのロゴマークは、20C形に比べて大きくなったため、デザインは大きく変化している。
- 2006年 (平成18年)- 東急車輛(現在の総合車両製作所)和歌山製作所にて第11号から第200号が落成。
- 2007年(平成19年)3月のダイヤ改正から使用を開始し、以降、エコレールマークのシールが順次貼り付けられている。
- 2013年(平成25年)- 総合車両和歌山製作所にて第201号から第450が落成。
- 2018年(平成30年)- 20年以上増備を行ってきた19D形の後継及び初期個体の置き換え用として総合車両和歌山製作所にて第1001号から第2500号が落成。CIMCにて第2501号から第3650号が落成。
- 2019年(平成31年・令和元年)- 総合車両和歌山製作所にて第3651号から第5650号が落成。CIMCにて第5651号から第7250号が落成。また、7月以降、アスベストが含まれている第1号から第200号までの廃棄処分が進んでいる。
- 2020年(令和2年)- 新型コロナウイルス感染症 (2019年)によるコンテナ輸送低迷の影響で中止された。
- 2021年(令和3年)- CIMCにて第7251号から第8200号が落成。総合車両和歌山製作所にて第8201号から第9700号が落成。
- 2022年(令和4年)- 総合車両和歌山製作所にて第10001号からが落成。同時に10000番台を突破した。
番台区分
新造区分
0番台
2005年度試作コンテナ 20D-5。
(栃木県/矢板ORS(オフレールステーション)にて、2023年1月7日撮影)2013年度増備コンテナ 20D-213。
(栃木県/矢板ORS(オフレールステーション)にて、2023年1月7日撮影)
2005年(平成17年)度当時、JR貨物では、背高コンテナの増備を20C形で行っていた。しかし、山間部などの車両限界に余裕がない線区を除きコキ50000形に積載が可能であることが判明した。それにより、コキ50000形が残っているうちでも、背高コンテナの増備を出来るため、2006年(平成17年)1月に東急車輛製造和歌山製作所により10個 (1~10) 製作され、背高コンテナの本格的な増備を前に、車両限界に余裕がある線区でコキ50000形との併用試験を行った。 その後、増備分として、2006年(平成18年)4月に、190個 (11 - 200) 作られた。 2013年(平成25年)度に総合車両製作所和歌山事業所での製造により250個 (201 - 450) 増備された。この年の製造分より、エコレールマークのシールが、製造時より貼られてる。
1000番台
2018年度増備コンテナ 20D-1066。
(栃木県/矢板ORS(オフレールステーション)にて、2018年9月16日撮影)2019年度増備コンテナ 20D-4459。
(栃木県/矢板ORS(オフレールステーション)にて、2023年1月7日撮影)
2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正でコキ50000形の営業運転が終了し、国内鉄道用(背高コンテナ(いわゆる背高仕様))の運用上の制限がなくなる[注 1]ために[1]、一般的な天地寸法である19D形の後継として、製造されるようになった。2018年(平成30年)度には、形状変更と製造番号の繰り上げをし、1001番からの附番( いわゆる、1000番台区分 )となった個体が、総合和歌山で、1500個 (1001 - 2500)、CIMCで1650個 (2501 - 3650)の併せて2650個製造された。 2019年(令和元年)度増備分より、妻面の白帯が省略された個体が総合和歌山で、2000個 (3651 - 5650)、CIMCで1600個 (5651 - 7250)の併せて3600個製造された。2020年(令和2年)度の増備は新型コロナウイルス感染症 (2019年)によるコンテナ輸送低迷の影響で中止された。ただし、2021年(令和3年)度に増備されたコンテナの一部は、総合車両製作所和歌山事業所にて2020年度下半期に製造されたものである。2019年(令和元年)7月現在、アスベストが含まれている1 - 200までの廃棄処分が進んでいる。 2021年(令和3年)度増備分より、側面中央の白帯が省略された個体がCIMCで950個 (7251 - 8200)、総合和歌山で、1500個 (8201 - 9700)の併せて2450個製造された。
10000番台
2022年(令和4年)度増備分より、10000番台に繰り上げられ9700迄仕様とのデザインの変更はなく10001より製造されている。10000番台の変更点は不明である。 11000番台も登場し、番号は10001 - 10800、11001 - 11800となっている。 2022年度には1,600個の新製が予定されている[2]。
11000番台、20D-11411。
(栃木県/矢板ORS(オフレールステーション)にて、2023年1月7日撮影)
製作状況・現状
- 2005年(平成17年)度 - 10個(東急和歌山1 - 10)
- 2006年(平成18年)度 - 190個(東急和歌山11 - 200)
- 2013年(平成25年)度 - 250個(総合和歌山201 - 450)
- 2018年(平成30年)度 - 2,650個(1001 - 2500=総合和歌山、2501 - 3650=CIMC)
- 2019年(令和元年)度 - 3,600個(3651 - 5650=総合和歌山、5651 - 7250=CIMC)
- 2021年(令和3年)度 - 2,450個(7251 - 8200=CIMC、8201 - 9700=総合和歌山)
- 2022年(令和4年)度 - 1,600個(10001 - 10800、11001 - 11800 =総合和歌山)
2023年(令和5年)1月5日現在、10,684個(0番台・384個、1000番台・8700個、10000+11000番台・1600個)が保有されている。尚、1~200は、アスベスト含有の為、常備駅が無いものより順に解体処分が進められている。倉庫となったものもある。
脚注
注釈
出典
参考文献
この節にはや(外部リンク)の一覧が含まれていますが、(脚注)による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。 |
- 「車両のうごき 2006-2007」『鉄道ファン』第556号、交友社、2007年8月、75頁。
- 「JRコンテナ」『JR貨物時刻表2012』公益社団法人鉄道貨物協会、2012年3月、310頁。(全国書誌番号):(22067513)。
- “”. 日本貨物鉄道株式会社 (2015年4月1日). 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月4日閲覧。
- 「JRコンテナ」『貨物時刻表2023』公益社団法人鉄道貨物協会、2023年3月、199頁。(全国書誌番号):(23204476)。
- 編集部「JRグループ 2023年3月18日ダイヤ改正の概要」『鉄道ファン』第63巻第743号、交友社、2023年3月、63頁。