» www.Giftbox.Az - Bir birindən gözəl hədiyyə satışı
ウィキペディアランダム
毎日カテゴリ
共有: WhatsappFacebookTwitterVK

EA-18G (航空機)

EA-18G グラウラー

EA-18Gは、アメリカ合衆国電子戦機で、EA-6B プラウラーの後継機として複座型のF/A-18F スーパーホーネットをベースに開発された。愛称はグラウラー(Growler:「うなる者」の意、「グロウラー」と読む場合もある)。

開発経緯

アメリカ海軍では、2010年から減勢が始まるEA-6Bの後継機としてF/A-18F ブロック II戦闘攻撃機をベースとした電子戦機を開発することとし、F/A-18F(F-1)を使用して初期の飛行デモンストレーションが実施され、2001年11月15日に完了した。2003年12月29日にはアメリカ海軍が、5年間のシステム設計および開発(SDD)契約をボーイング社に与え、海軍の正式プログラムとしてスタートした。

アメリカ海軍はボーイング社に試作機2機の開発契約を与え、2006年8月16日に試作初号機(EA-1)がボーイング社セントルイス工場に隣接するランバート国際空港で初飛行し、9月22日にアメリカ海軍に引き渡されてパタクセント・リバー海軍航空基地(海軍航空戦センター)(英語版)(Naval Air Warfare Center)で試験が開始され、試作2号機(EA-2)も2006年11月13日にランバート国際空港で初飛行を行い、11月29日に海軍航空戦センターへ引き渡されている。

EA-18G量産機は2006会計年度に4機の初期生産型が発注され、2007年1月には試作機を使用してのAN/ALQ-99戦術妨害装置ポッドによる妨害飛行試験にも成功している。

2007年9月24日に量産初号機(G-1)がアメリカ海軍へ引き渡され、2008年6月4日には艦隊即応飛行隊(FRS)向けの量産機の引き渡しが開始され、まず(ホイッドビー・アイランド海軍航空基地)(英語版)の(第129電子戦飛行隊)(VAQ-129 Vikings)に配備されて乗員訓練が開始された。続いて最初の実戦部隊となる(第132電子戦飛行隊)(VAQ-132 Scorpions)への配備が開始され、2009年9月に初期作戦能力(IOC)を獲得した。

2021年3月19日より、F/A-18F ブロック III相当に改修された機体の納入が行われている[2]

機体構成

EA-18Gはスタンドオフ電子妨害、護衛電子妨害、自己防御電子妨害などのミッションをこなす機体となるもので、EA-6B(ICAPIII)を基本にした能力を備えている。

電子戦装備としては、AN/ALQ-99戦術妨害装置(TJS)ポッド、AN/ALQ-218(V)2無線周波受信システム、AN/ALQ-227通信対抗手段セット(CCS)を搭載する。また、火器管制レーダーAN/APG-79アクティブ電子走査アレイ(AESA)レーダーで、F/A-18E/F Block2と変わらない。本機では固定武装はオミットされており、F/A-18E/FではM61 20mmバルカン砲が搭載されることになる機首内スペースにも電子戦用機器を搭載している。また、F/A-18E/Fと共通する部分が多いため、高い対地攻撃能力と対空脅威に対する自己防御能力も有する。

ハードポイントはF/A-18E/Fの11箇所から両翼端のミサイルランチャーが電子戦用ポッドに変更されたため9箇所になり、うち胴体中心線下のステーションナンバー5と両主翼下中央のステーションナンバー2と8にはAN/ALQ-99戦術妨害装置ポッドが装備される。胴体下のものは低バンドの妨害装置ポッドで、両主翼下のものは高バンドのポッドである。残りのステーションにはミッションに応じた装備品が搭載され、うち2箇所は原則としてAGM-88 HARM対レーダーミサイルの搭載ステーションとされている。また、ステーション4と6にはAIM-120 AMRAAM空対空ミサイルを搭載できる。フェリー飛行の際には胴体下と翼下に480ガロン(約1,817リットル)タンクを計5個装着して1,800海里(約3,334km)飛行できる。

コックピットはF/A-18Fと基本的に変わらないが、後席には電子妨害士官(ECMO)が搭乗し、多機能表示装置にECM状況などの表示が行える。また、前席のパイロットも同じ情報を多機能表示装置に映し出すことが可能である。

採用国

  オーストラリア

オーストラリア空軍は、F-111C戦闘機の後継機として導入を予定していたF-35の開発遅延により、更新計画を予定通り進めるため代替機(F-35の採用は既に決定しているため、同機が導入されるまでの「つなぎ」)としてF/A-18Fを24機導入しているが、これらF/A-18Fのうち12機には、将来F-35が導入された際にはEA-18Gへの改修・転換を図ることを考慮して、電子戦機への改修に必要な配線等が既になされている。
2012年8月にオーストラリア政府がこの改修案を正式決定したため、将来的にオーストラリア空軍がEA-18Gの運用国となることが決定した[3]。当初の計画通り12機がEA-18Gへの改修・転換を受け、運用能力獲得に必要な機体改修費や訓練システム導入費などの経費は15億ドルと予定されている[3]。しかし、その後オーストラリア政府は24機をそのまま戦闘攻撃機として使用し、新たにEA-18G 12機を導入する計画に変更したため改造は行われないことになった[4]
オーストラリア空軍向けEA-18G初号機は2015年7月30日に初飛行し、アメリカ本土でオーストラリア空軍へ引き渡された後、アメリカ海軍(第9試験評価飛行隊)(英語版)(VX-9 Vampires)で6ヶ月間の実用試験が行われた。オーストラリア本土へは2017年2月からフェリーフライトを開始[5]クイーンズランド州(アンバレー空軍基地)(英語版)に全機配備されており、2019年4月30日に初期作戦能力(IOC)を獲得した[6]。EA-18Gはアメリカでも機密度の高い機体であるが、これを導入できたのはオーストラリアがUKUSA協定に参加していることと無縁ではない[7]

2021年、オーストラリアはアメリカにEA-18Gの追加購入を提案、認められている[8]

検討国

  日本

2018年1月1日、日本政府が電子戦用の攻撃機を導入する検討に入り、EA-18Gが候補に入っていると報じられた[9]

  フィンランド

フィンランド空軍が運用しているF/A-18C/D戦闘機の後継機となる、新戦闘機導入計画「HX」に対して、ボーイング社とアメリカ海軍がF/A-18E/FとEA-18Gをパッケージとして提案する意向を示しており、2019年2月18日にアメリカ国防総省はフィンランドへのEA-18G輸出を承認した[10]
  ドイツ
2020年4月19日、トーネード ECRの後継機として、15機を購入する方針を示した[11]

性能諸元

脚注

[脚注の使い方]

注釈

出典

  1. ^ https://seapowermagazine.org/u-s-navy-on-track-to-sell-replacement-ea-18g-growler-aircraft-to-australia/
  2. ^ “電子戦機EA-18Gグラウラー、F/A-18FブロックIII相当に改修 | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2021年9月28日閲覧。
  3. ^ a b “Defence to acquire Growler electronic attack capability” F/A-18FをEA-18Gに転換するための改修計画が正式決定したことを公表するオーストラリア国防省のリリース。2012年8月23日発表
  4. ^ “オーストラリア空軍、EA-18Gを12機追加導入”. http://flyteam.jp/news/article/22175 
  5. ^ 青木謙知『戦闘機年鑑2017-2018』イカロス出版、51頁。ISBN (978-4-8022-0312-8)。 
  6. ^ 「航空最新ニュース」『航空ファン』第799号、文林堂、2019年7月、111-121頁。 
  7. ^ 航空ファン』、文林堂、2015年10月、63頁。 
  8. ^ “米、豪に攻撃ヘリ12機など売却へ 総額1100億円超”. AFP (2021年10月9日). 2021年10月9日閲覧。
  9. ^ “電子攻撃機の導入検討 政府、電磁波で通信網無力化”. 日経新聞. (2018年1月1日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25274060R31C17A2MM8000/ 
  10. ^ 「行くぞ!NEWSマン 海外軍関係NEWS」『Jwing』第249号、イカロス出版、2019年5月、86-91頁。 
  11. ^ “ドイツ、ボーイングに戦闘機計45機を発注へ-シュピーゲル誌”. bloomberg (2020年4月20日). 2021年2月13日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • Boeing's Growler: Radar Jamming Attack Fighter Based on F/A-18 Super Hornet - ボーイング公式動画(英語)
  • EA-18G Airborne Electronic Attack Aircraft - ボーイング
ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。