長池駅(ながいけえき)は、京都府城陽市長池北裏にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)奈良線の駅である。駅番号はJR-D13。
概要
城陽市の南の玄関口として位置づけられている[2]。
宇治駅が管理し、JR西日本交通サービスが駅業務を受託[3]している(業務委託駅)である。ICカード乗車券「ICOCA」利用エリアの近畿圏エリアに含まれている[4]。
歴史
- 1896年(明治29年)1月25日:奈良鉄道の桃山駅 - 玉水駅間延伸と同時に開業[1]。
- 1905年(明治38年)2月7日:合併により関西鉄道の駅となる[5]。
- 1907年(明治40年)10月1日:関西鉄道が国有化[1]。帝国鉄道庁の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定により、奈良線の所属となる[5]。
- 1972年(昭和47年)4月1日:貨物の取り扱いを廃止[1]。
- 1984年(昭和59年)10月20日:駅員無配置駅となる[6]。荷物扱い廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[1]。
- 2003年(平成15年)11月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[7]。
- 2012年(平成24年)5月27日:橋上駅舎および南北自由通路の使用が開始される。
- 2018年(平成30年)3月17日:駅ナンバリングが導入され、使用を開始。
駅構造
相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を持つ。コンコースは駅の南北を結ぶ自由通路を兼ねており、駅舎および地域住民が活用する交流スペースとともに2012年5月27日より使用を開始した[8][9]。駅舎の意匠は、地名(駅名)に因んだ「池」や市の木となっている「梅」のイメージが取り入れられているほか、紫色のアクセントカラーは市の花である「花しょうぶ」に因んでいるとされる[10]。
なお、駅舎改築前は、駅本屋が1番のりば(上り)側に設けられ、2番のりば(下り)とは無蓋跨線橋(道路の歩道橋と同じタイプ)で結ばれていた。このほか、さらに以前は2線の間に貨物列車用の中線が敷設されていた。
簡易式の自動改札機が設置されている。
下りは、当駅から上狛駅まで「みどりの窓口」「みどりの券売機」「定期券がお求めになれる発券機」が全くないため、この区間の定期券を購入するには、区間外にある城陽駅や木津駅などにある、上記3ついずれかを使うしかない。
のりば
ホーム(2008年1月)
利用状況
京都府統計書によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1999年 | 1,181 |
2000年 | 1,110 |
2001年 | 1,137 |
2002年 | 1,118 |
2003年 | 1,129 |
2004年 | 1,186 |
2005年 | 1,222 |
2006年 | 1,249 |
2007年 | 1,246 |
2008年 | 1,184 |
2009年 | 1,129 |
2010年 | 1,121 |
2011年 | 1,082 |
2012年 | 1,265 |
2013年 | 1,219 |
2014年 | 1,214 |
2015年 | 1,243 |
2016年 | 1,230 |
2017年 | 1,230 |
2018年 | 1,197 |
2019年 | 1,210 |
駅周辺
駅南側には大和街道(府道70号上狛城陽線)沿線に発展した宿場町を起源とする伝統的な住宅地があるほか、北側には昭和40年代から50年代前半ごろにかけて造成された新興住宅地などの街区を有している[2]。
当駅周辺の奈良線は地上構造であるほか、かつての当駅は地上駅であり駅出入口も一方にしか無かったため、駅利用者や周辺を往来する住民が任意の通路(正規に設置されたものではない『勝手踏切』)を利用する事例もあり危険性が指摘されていたほか、駅を交通結節点として機能向上を図る必要から周辺街区の整備などを行う「都市再生整備計画」が城陽市によって策定され、事業が行われている(駅橋上化もこの事業の一環として実施された)[2][9]。
- 荒見神社
- 森山遺跡
- 大蓮寺(嶋利兵衛の碑)
- 旧長池宿
- 木津川右岸運動公園(仮称)[10][12]
- 京都城陽プレミアム・アウトレット(仮称)
- 城陽長池郵便局
- 南部コミュニティセンター(図書室併設)
- アル・プラザ城陽(平和堂)
バス路線
- 城陽さんさんバス
駅南側出入口を南下したのち、府道70号線を西進した場所に「長池駅口」停留所が設置されている(駅から250 m程度)。
- プラムイン城陽長池線:アル・プラザ城陽 / プラムイン城陽
- 城陽市 青谷方面乗合タクシー
駅前に「JR長池駅」停留所が設置されている。
- 城陽市役所 / 多賀口
2012年3月をもって休止された京阪宇治バス(当時)の国立病院線代替として、1日3往復、火・木に運行されている。多賀口にて、京都京阪バス(近鉄新田辺 - 宇治田原町)の路線と接続している。また、アル・プラザ城陽西口 - 城陽市役所は、北行きは降車のみ、南行きは乗車のみのクローズドドア制となっている。
隣の駅
脚注
- ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、350頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ a b c 都市再生整備計画 長池駅周辺地区(2009年3月)・長池駅周辺整備事業について (PDF) (プレゼン用資料) - 城陽市(2012年6月22日閲覧)
- ^ 会社概要 - ジェイアール西日本交通サービス(2012年6月22日閲覧)
- ^ ご利用可能エリア 近畿圏エリア|ICOCA:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- ^ a b 曽根悟(監修)「関西本線・草津線・奈良線・おおさか東線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第8号、朝日新聞出版、2009年8月30日、24頁。
- ^ “「通報」●奈良線上狛駅ほか17駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1984年10月19日)
- ^ (インターネットアーカイブ) - 西日本旅客鉄道(プレスリリース、2003年8月30日付)
- ^ 奈良線長池駅がリニューアル(広報だより「トレナビ」) - 西日本旅客鉄道(2012年6月7日付、同月22日閲覧)
- ^ a b JR長池駅、新駅舎が完成 交流スペースも設置 京都 - 朝日新聞デジタル(2012年5月26日付、同年6月22日閲覧)
- ^ a b 広報じょうよう(2012年6月15日号) (PDF) p.1 - 城陽市(通巻1457号、2012年6月22日閲覧)
- ^ a b “長池駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月16日閲覧。
- ^ 府民参加の公園づくりを目指して!木津川右岸運動公園(仮称)整備事業 - 京都府山城広域振興局(2012年6月22日閲覧)
関連項目
外部リンク
- 長池駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道