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鈴木昭汰

鈴木 昭汰(すずき しょうた、1998年9月7日 - )は、茨城県土浦市出身のプロ野球選手投手)。左投左打。千葉ロッテマリーンズ所属。

鈴木 昭汰
千葉ロッテマリーンズ #47
基本情報
国籍 日本
出身地 茨城県土浦市
生年月日 (1998-09-07) 1998年9月7日(24歳)
身長
体重
175 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2020年 ドラフト1位
初出場 2021年3月28日
年俸 1600万円(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

プロ入り前

土浦市立東小学校1年時から美浦ブレーブスで野球を始め、3年時からは永国東ジャイアンツでプレー[2]

土浦市立土浦第四中学校に進学し、土浦霞ケ浦ボーイズに所属。チームメイトかつ同級生に佐野如一がいた。全国大会で準優勝を果たし、U-15の日本代表入りした[2]

常総学院高校進学後は、1年秋からエースを務め、2年春の第87回選抜高等学校野球大会に出場。初戦の米子北戦で7回6安打無失点で勝利を収めると、続く今治西戦でも7回と1/3を1安打無失点で勝利し、ベスト8進出を果たした。準々決勝の、福田光輝擁する大阪桐蔭戦では8回6安打5失点(自責3)で完投するも、チームは5-3で敗退した[3]。2年夏の第97回全国高等学校野球選手権茨城大会では、4回戦で東洋大牛久に敗れ、甲子園出場はならなかった[4]。2年秋の秋季関東大会では、初戦で藤平尚真擁する横浜高校に勝利すると、2回戦、準決勝と勝ち上がり、3年春に第88回選抜高等学校野球大会に出場する[5]も、初戦で鹿児島実業に敗れた[6]。3年夏は第98回全国高等学校野球選手権大会に出場し、3回戦で高校BIG3の一角であった寺島成輝に投げ勝ち、ベスト8進出に貢献した[7]。準々決勝の九鬼隆平松尾大河擁する秀岳館戦では、3回4安打2失点で降板し、敗退した[8]

鈴木は元々高卒でプロ入りする意向を示していたが、プロスカウトからの評価が高くはないことを知った常総学院佐々木監督が大学進学を勧めた。鈴木は熟考した末に、プロ志望届を提出しなかった[9]

常総学院高校卒業後は法政大学に進学。リーグ戦では、1年秋に3試合に登板したが、2年時には登板なしに終わった[10]。3年秋は主に中継ぎとして登板し、規定投球回未達ながら、7試合で防御率0.56の活躍を見せた[10]新型コロナウイルス感染拡大の影響で4か月遅れて実施された4年春のリーグ戦では先発・中継ぎで4試合に登板し、防御率1.54と安定した成績でリーグ優勝に貢献[2]。4年秋のリーグ戦では、10月25日までの第6週が終わった時点で、6試合に登板し、早川隆久に次ぐ防御率0.84の成績を残した[10]

10月26日のドラフト会議では、早川を抽選で外した千葉ロッテマリーンズ東京ヤクルトスワローズの2球団から1位指名を受け、抽選の結果ロッテが交渉権を獲得した[10]。12月4日に、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1600万円で契約合意した(金額は推定)[11]。背番号は35[12]

ロッテ時代

2021年は開幕ローテーション入りを果たし、3月28日の福岡ソフトバンクホークス戦でプロ初登板初先発。5回1安打6奪三振2失点の好投もプロ初勝利とはならず[13]、その後も好投を続けたが白星に恵まれなかった[14][15]。4月25日のソフトバンク戦でも6回1/3を投げて2失点と好投し、5試合目にしてようやくプロ初勝利を手にした[16]。5月に入って佐々木朗希が先発ローテーションに加わると左の中継ぎが不足しているチーム事情もあり、鈴木はリリーフに配置転換され、5月16日の埼玉西武ライオンズ戦ではプロ初ホールドを記録した[17]。しかし、石川歩が右肘痛で離脱し、交流戦からは再び先発に配置転換されたものの、2試合連続で5回持たずに降板となり、6月5日に初の登録抹消となった[18]。同23日の一軍再昇格[19]以降は先発に中継ぎと流動的な起用法となり[20]、シーズン後半は特にロングリリーフで存在感を見せ[21][22]クライマックスシリーズでもチームの左腕で唯一リリーフ待機をするなど、流動的な登板も調整をこなして左投手が手薄なチームの力になった[23]。ルーキーイヤーは一軍で23試合(12先発)に登板し、1勝4敗1ホールド・防御率4.08を記録。オフに400万円増となる推定年俸2000万円で契約を更改した[24]

2022年も2月の実戦から起用法が定まっていなかったが[25]、前年24ホールド(チーム2位)を記録したハーマンが退団し[26]佐々木千隼(同1位)と唐川侑己(同3位)は開幕に間に合わず、さらにトレードによる途中加入から後半戦のセットアッパーを務めた国吉佑樹はオープン戦で不安定な投球が続いた[27]。このようなチーム事情に加え、鈴木自身はオープン戦で6試合に登板し、6回1/3を被安打0・奪三振7・防御率0.00と好投したことから[28]、中継ぎとして開幕を一軍で迎えた[29]。しかし、のちに本人が「最初はもう、思い出したくないですね」と苦笑いしながら語ったほど、開幕後は大きく状態を落とし[30]、制球を乱して1アウトも奪えずに降板する試合があったなど[31]結果を残せず、4月16日に出場選手登録を抹消された[32]。その後は二軍でストレートの球威を徐々に取り戻し[30]イースタン・リーグで14試合に登板して防御率2.69[33]、特に8月は3試合・16回2/3を投げ、奪三振23・与四球2・防御率1.08と結果を残し[34]、8月25日の西武戦でシーズン初先発[30]。4回途中3失点で勝敗は付かず[35]、翌26日に出場選手登録を抹消されたが[36]、二軍で結果を残し[37]、9月12日の北海道日本ハムファイターズ戦で再び一軍での先発機会を掴むと[38]、6回0/3を無失点と好投し、シーズン初勝利を挙げた[39]。ただ、この年は6試合(3先発)の一軍登板にとどまり、オフに400万円減となる推定年俸1600万円で契約を更改[40]。また、11月23日に背番号が47へ変更となることが球団から発表された[41]

選手としての特徴

ストレートの最速は153km/h[42]、変化球は主にスライダーと(ツーシーム)を投じる[9]。「とにかく直球で押せる」、「左腕プラス先発」といった投手はロッテ球団が1年間探し続けていた[43]

人物・エピソード

愛称は「すずしょー[44]

オリックス・バファローズ在籍の佐野如一とは幼馴染の親友で、中学時代は同じ陸上部に入り、土浦霞ケ浦ボーイズではバッテリーを組んでいた[45]

ロッテでチームメイトの種市篤暉は、生年月日が同じ(共に1998年9月7日生)。

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2021 ロッテ 23 12 0 0 0 1 4 0 1 .200 341 79.1 78 10 28 0 2 76 2 0 38 36 4.08 1.34
2022 6 3 0 0 0 1 3 0 0 .250 65 12.1 22 1 9 0 0 5 0 0 10 10 7.30 2.51
通算:2年 29 15 0 0 0 2 7 0 1 .222 406 91.2 100 11 37 0 2 81 2 0 48 46 4.52 1.49
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績



投手












2021 ロッテ 23 2 5 0 1 1.000
2022 6 1 1 0 0 1.000
通算 29 3 6 0 1 1.000
  • 2022年度シーズン終了時

記録

初記録
投手記録
打撃記録

背番号

  • 35(2021年 - 2022年)
  • 47(2023年 - )

登場曲

代表歴

  • U-15 アジアチャレンジマッチ2013

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “ロッテ - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月16日閲覧。
  2. ^ a b c “【ドラフト】千葉ロッテマリーンズ・1位 鈴木昭汰(法大) 大舞台での経験も光る快速サウスポー/プロ野球ドラフト会議”. 週刊ベースボール (2020年10月26日). 2020年12月10日閲覧。
  3. ^ “センバツで光った注目投手8人”. 週刊ベースボール (2015年4月11日). 2020年12月10日閲覧。
  4. ^ “2015年 第97回全国高等学校野球選手権茨城大会”. 高校野球ドットコム. 2020年12月10日閲覧。
  5. ^ “ロッテ1位の鈴木が母校・常総学院に凱旋報告 恩師が思い出した「取らせた責任」”. Full-Count (2020年4月11日). 2020年12月10日閲覧。
  6. ^ “鹿児島実vs常総学院”. 高校野球ドットコム (2016年3月20日). 2020年12月10日閲覧。
  7. ^ “常総学院・鈴木昭、“ビッグ3”履正社・寺島に投げ勝った!”. サンケイスポーツ (2016年8月17日). 2020年12月10日閲覧。
  8. ^ “常総学院・鈴木昭汰敗れる「甲子園が育ててくれた」”. 日刊スポーツ (2016年8月18日). 2020年12月10日閲覧。
  9. ^ a b “【始動左の本格派 鈴木昭汰】公式戦初登板 まっすぐに自信 失投は反省”. 産経新聞 (2021年4月13日). 2021年9月17日閲覧。
  10. ^ a b c d “ロッテ1位・鈴木昭汰、プロ断念から4年。挫折を経て身につけたスキル”. sportiva (2020年10月30日). 2020年12月10日閲覧。
  11. ^ “ロッテ1位鈴木昭汰と合意、信頼される投手目指す”. 日刊スポーツ (2020年12月4日). 2020年12月10日閲覧。
  12. ^ “ドラ1の鈴木は「35」、ロッテが新人背番号発表”. 日刊スポーツ (2020年12月9日). 2020年12月10日閲覧。
  13. ^ “【ロッテ】ドラ1鈴木昭汰が1軍デビュー戦で5回1安打2失点6奪三振の力投”. スポーツ報知 (2021年3月28日). 2021年9月4日閲覧。
  14. ^ “ロッテのドラ1鈴木7回2安打無失点 11Kの快投も白星飾れず”. Sponichi Annex (2021年4月4日). 2021年12月15日閲覧。
  15. ^ “【ロッテ】ドラ1・鈴木昭汰が6回2失点 4度目の先発も勝ち星つかず”. スポーツ報知 (2021年4月18日). 2021年12月15日閲覧。
  16. ^ “【ロッテ】鈴木昭汰「やっと勝てた~」悲運のルーキー5度目の登板で待望の初勝利”. スポーツ報知 (2021年4月26日). 2021年9月4日閲覧。
  17. ^ “「長く野球をやりたい」ロッテのドラ1左腕・鈴木昭汰 理想の投手像は“和田毅””. ABEMA TIMES (2021年5月20日). 2021年9月4日閲覧。
  18. ^ “ロッテD1位・鈴木、初の登録抹消”. サンスポ (2021年6月5日). 2021年9月4日閲覧。
  19. ^ “ロッテ今季10度目のドロー ドラ1ルーキー鈴木は6回1失点好投も2勝目ならず”. Sponichi Annex (2021年6月23日). 2021年11月14日閲覧。
  20. ^ “【始動左の本格派 鈴木昭汰】後半戦の課題 任された場面で役割全う”. 産経新聞 (2021年9月17日). 2021年11月14日閲覧。
  21. ^ “鷹の勢い止めたロッテドラ1鈴木昭汰 「しっかり抑えてくれた」井口監督”. 日刊スポーツ (2021年9月16日). 2021年11月14日閲覧。
  22. ^ “地味ながらも重要な役割 ロッテを支えたロングリリーフたち”. BASEBALL KING (2021年11月30日). 2021年12月10日閲覧。
  23. ^ “【新人採点】楽天80点、日本ハム85点、オリックス75点…パ・リーグ6球団のルーキーの評価は?”. 週刊ベースボールONLINE (2021年11月6日). 2021年11月14日閲覧。
  24. ^ “ロッテ鈴木昭汰400万円増「内容の濃い1年」先発からリリーフもこなす”. 日刊スポーツ (2021年12月10日). 2021年12月10日閲覧。
  25. ^ “ロッテ鈴木昭汰が2イニングを完全投球、先発でも中継ぎでも「1年間戦えるように対応しないと」”. 日刊スポーツ (2022年3月5日). 2022年3月24日閲覧。
  26. ^ “【ロッテ】ハーマンが米国帰国 CSファーストステージには登録されず”. 中日スポーツ (2021年11月9日). 2022年3月24日閲覧。
  27. ^ “ロッテ井口監督が唐川侑己開幕1軍に「間に合わない感じ」 佐々木千隼も微妙でゲレーロら代役か”. 日刊スポーツ (2022年3月16日). 2022年3月24日閲覧。
  28. ^ “ロッテ、OP戦は9位も…新戦力、若手、中堅、復活組のアピールで戦力に厚み”. BASEBALL KING (2022年3月22日). 2022年3月24日閲覧。
  29. ^ “【一覧】パ・リーグ開幕1軍登録選手”. 日刊スポーツ (2022年3月24日). 2022年3月24日閲覧。
  30. ^ a b c “【ロッテ】鈴木昭汰、25日西武戦で今季初先発 プロ2勝目へ開幕当初の悔しさぶつける”. 日刊スポーツ (2022年8月24日). 2022年9月18日閲覧。
  31. ^ “【ロッテ】すべて1点差で3連敗、鈴木昭汰2度押し出しで逆転負け「1軍では使えない」井口監督”. 日刊スポーツ. (2022年3月30日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202203300000923.html 2022年8月6日閲覧。 
  32. ^ “【16日の公示】広島・松山、曽根が特例2022により抹消”. Sponichi Annex (2022年4月16日). 2022年9月18日閲覧。
  33. ^ “ロッテの2年目左腕・鈴木が25日西武戦で今季初先発”. Sponichi Annex (2022年8月23日). 2022年9月18日閲覧。
  34. ^ “ロッテ、前日の勝ちを今夜の試合に繋げるんだ!”. BASEBALL KING (2022年8月25日). 2022年9月18日閲覧。
  35. ^ “【ロッテ】2軍落ちから復活登板果たした鈴木昭汰…横浜高で甲子園出場の7歳離れた弟からの刺激”. 日刊スポーツ (2022年8月26日). 2022年9月18日閲覧。
  36. ^ “【26日の公示】オリックスが杉本を抹消 DeNAは大和を登録、 田中俊を抹消”. Sponichi Annex (2022年8月26日). 2022年9月18日閲覧。
  37. ^ “【ファーム情報】ロッテ鈴木が4勝目 楽天ドラ5・松井友が4勝目 広島正随が5号3ランなど3安打4打点”. Sponichi Annex (2022年9月3日). 2022年9月18日閲覧。
  38. ^ “ロッテ・鈴木昭汰―日本ハム・加藤貴之…スタメン発表”. スポーツ報知 (2022年9月12日). 2022年9月18日閲覧。
  39. ^ “【ロッテ】2年目左腕、鈴木昭汰が505日ぶり白星「やるしかないという気持ちしかなかった」”. 中日スポーツ (2022年9月12日). 2022年9月18日閲覧。
  40. ^ “【ロッテ】鈴木昭汰400万円減 今季登板6試合「来年はオープン戦からアピールしていきたい」”. 日刊スポーツ (2022年11月15日). 2022年12月12日閲覧。
  41. ^ “ロッテが4選手の背番号変更を発表 田村龍弘が「27」、鈴木昭汰が「47」に”. Full-Count (2022年11月23日). 2022年12月12日閲覧。
  42. ^ “ロッテ、ドラフト1位の法大・鈴木昭汰と契約 最速153キロ左腕「柳田選手と対戦したい」”. スポーツニッポン. (2020年12月4日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/12/04/kiji/20201204s00001173445000c.html 2021年1月23日閲覧。 
  43. ^ 日刊スポーツ発行 プロ野球選手写真名鑑2021
  44. ^ “47 鈴木 昭汰 選手名鑑2023”. 千葉ロッテマリーンズ. 2023年5月21日閲覧。
  45. ^ “ロッテ・鈴木「モチベーションになる」 幼なじみの親友オリックス・佐野如との対決心待ち”. Sponichi Annex. (2021年4月26日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2021/04/26/kiji/20210426s00001173021000c.html 2021年4月28日閲覧。 

関連項目

外部リンク

  • 個人年度別成績 鈴木昭汰 - NPB.jp 日本野球機構
  • 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
  • 35 鈴木 昭汰 選手名鑑 - 千葉ロッテマリーンズオフィシャルサイト
  • 鈴木昭汰 (@suzu_sho.35) - Instagram
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