部曲 (かきべ、ぶきょく)は、古代の中国、朝鮮、日本の私有民や私兵などの身分のことである。日本では民部とも書く[1]。中国が起源で、賤民であり、隷属的集団。
中国
部曲は古代中国の漢代から魏晋南北朝時代において、人間集団の組織、とくに軍隊組織において大隊を部、中隊を曲といい、部曲は軍団を意味した[2]。南北朝時代には私兵を意味していた。
その後、北周の時代から私賤民の呼称として用いられ、唐の時代に賤民としての用法が定着した[2][3]。奴婢とは違って売買されず、法的には奴婢より上位に置かれた。
日本
部曲(かきべ、かきのたみ、かき)は、大化の改新以前の豪族の私有民である。天武朝以後は公民となった[1]。
詳細は「部民制」を参照
朝鮮
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部曲(プゴク)は、新羅、高麗の賤民である。良民が住む地方は郡、県とされたが、賤民が住む地方は郷、所、部曲として区別された。李氏朝鮮時代にはなくなった。釜谷、富谷はこの転訛であるといわれている。
脚注
参考文献
- 仁井田陞陞「国立国会図書館デジタルコレクション 部曲・奴婢法」『支那身分法史』東方文化学院 、1942年 。
- (深津行徳)「律令「浮浪」「逃亡」規定について」学習院史学 28, 46-55, 1990年。