赤根 智子（あかね ともこ、1956年6月28日 - ）は、日本の検察官。名古屋大学大学院法学研究科教授兼中京大学大学院法務研究科教授、法務省法務総合研究所所長、最高検察庁検事兼国際司法協力担当大使等を歴任し、現職は国際刑事裁判所(ICC、International Criminal Court)判事。
概要
1980年に東京大学法学部を卒業後、1982年に検事任官。横浜、名古屋、仙台、東京各地方検察庁で勤務。名古屋大学大学院法学研究科教授や中京大学大学院法務研究科教授として高等教育に関わるほか、法務省法務総合研究所国際協力部長、(国連アジア極東犯罪防止研修所)所長などとして法整備支援にも携わる。函館地方検察庁検事正、法務総合研究所所長、最高検察庁検事なども歴任した後、齋賀富美子、尾崎久仁子に次ぐ日本人3人目となる国際刑事裁判所(ICC)判事に就任[1]。2023年3月20日、ロシア連邦捜査委員会はICCが戦争犯罪容疑で同国のウラジーミル・プーチン大統領に逮捕状を出したことを受け、ICCの(カリム・カーン)主任検察官や赤根ら3人の裁判官に対する捜査を始めたと発表した[2]。
略歴
- 1980年 - 東京大学法学部卒業。
- 1982年 - 検事任官。
- 2000年 - 札幌地方検察庁公判部長。
- 2002年 - 国連アジア極東犯罪防止研修所次長。
- 2005年 - 名古屋高等検察庁検事・名古屋大学大学院法学研究科教授・中京大学大学院法務研究科教授。
- 2009年 - 法務省法務総合研究所国際協力部長。
- 2010年 - 函館地方検察庁検事正。
- 2013年 - 法務省法務総合研究所国際連合研修協力部長・国連アジア極東犯罪防止研修所所長[3]。
- 2014年 - 法務省法務総合研究所所長。
- 2016年 - 最高検察庁検事・外務省国際司法協力担当大使。
- 2017年 - 国際刑事裁判所裁判官選挙 当選[4]。
- 2018年 - 国際刑事裁判所判事 就任[5]。
- 2022年 - 国際刑事裁判所判事として、ウクライナ情勢に伴う戦争犯罪等の捜査開始申立て事件を担当[6]。
脚注
- ^ “ひと：赤根智子さん＝国際刑事裁判所裁判官になる最高検検事”. 毎日新聞. 2020年6月1日閲覧。
- ^ “露、ICCの赤根裁判官ら捜査 プーチン氏逮捕状で”. 産経新聞. (2023年3月20日) 2023年5月20日閲覧。
- ^ “赤根 智子”. 国連広報センター. 2020年6月1日閲覧。
- ^ 赤根国際司法協力担当大使兼最高検察庁検事の国際刑事裁判所裁判官当選について 2017年12月5日 外務大臣談話
- ^ 国際刑事裁判所判事に赤根智子氏就任 任期9年人道犯罪裁く産経新聞 2018年3月9日
- ^ ICC Presidency assigns the Situation in Ukraine to Pre-Trial Chamber II (ICCプレスリリース、2022年3月2日)
関連項目
- 検察官
- 法整備支援
- 国際刑事裁判所
- 2022年ロシアのウクライナ侵攻
- en:Tomoko Akane