豪ノ山 登輝(ごうのやま とうき、1998年4月7日 - )は、大阪府寝屋川市出身で、武隈部屋(入門時は境川部屋)所属の現役大相撲力士。本名西川登輝。身長177.0cm、体重156.0kg、血液型はB型[1]。最高位は東十両筆頭(2023年5月場所)。
来歴
寝屋川市立啓明小学校1年次から地元の寝屋川相撲連盟で相撲を始め、小学校4年次から6年次にかけてわんぱく相撲全国大会と全日本小学生相撲優勝大会に3年連続で出場した[1]。寝屋川市立第九中学校、埼玉栄高校を経て中央大学法学部法律学科に進学[1]。大学の同期には栃武蔵(菅野)らがいる[1]。1年次に全国学生相撲選手権大会で個人ベスト32入りを経験し、主将を務めた4年次には学生選手権で個人準優勝[1]。大相撲の三段目100枚目格付出の資格を獲得した。
大学卒業後は境川部屋に入門し、2021年3月場所で初土俵を踏んだ[1]。2日目の菅野との一番に勝利[2]してから6連勝とし、13日目の福島との取組は勝てば三段目優勝決定戦進出が決まる一番だったが、髷を掴む反則行為があったと認定され、反則負けで黒星となった[3]。翌5月場所は6勝1敗として、続く7月場所で幕下に昇進。幕下3場所目の同年11月場所は首の怪我で途中休場した[4]。
怪我から復帰した2022年1月場所は7戦全勝で幕下優勝[5]。優勝を決めた7番目の相撲は、出場停止処分からの復帰以来負けなしだった小結経験者の竜電の連勝を13で止める一番になった[4]。この場所後の同年2月1日付で、境川部屋付きの14代武隈(元大関・豪栄道)が独立したのに同行して武隈部屋へ転属した[6]。2022年5月場所は西幕下筆頭で4勝3敗とし[7]、場所後の番付編成会議で翌7月場所での新十両昇進が決定した[8]。武隈部屋からは初めての関取誕生となった[8]。十両昇進に合わせて、四股名を師匠の現役時代の四股名の「豪」、本名の登輝と掛け合わせて「強く山を登って輝く」という意味の「山」を入れた「豪ノ山」に改めた[8]。十両昇進会見では「自分の名前の登輝と字面もかっこいいと思った」と四股名の感想を口にしつつ「「1場所で落ちないよう勝ち越せるよう、今から準備して頑張りたい」と続く7月場所の抱負を語った[8]。6月6日、師匠の14代武隈と共に同じ寝屋川市出身者同士、自身の十両昇進を記念して寝屋川市役所を表敬訪問した[9]。6月16日の佐渡ヶ嶽部屋への出稽古では、幕内の琴勝峰と6番相撲を取って3勝3敗と素質を見せ付けた[10]。2023年3月場所は東十両6枚目で11勝4敗の成績を残し、通常なら翌場所の新入幕も見える成績であったが、続く5月場所はわずか5枚上昇の東十両筆頭止まりと番付運の悪さに泣かされた。
取り口
突き押し相撲で関取昇進を掴んだが、十両昇進時点では廻しを取って負ける相撲が多いことが課題[9]。
主な成績
2023年3月場所終了現在
通算成績
- 通算成績:82勝47敗2休(13場所)
各段優勝
- 幕下優勝:1回(2022年1月場所)
場所別成績
一月場所 初場所(東京) | 三月場所 春場所(大阪) | 五月場所 夏場所(東京) | 七月場所 名古屋場所(愛知) | 九月場所 秋場所(東京) | 十一月場所 九州場所(福岡) | |
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2021年 (令和3年) | x | 三段目付出100枚目 6–1 | 東三段目39枚目 6–1 | 西幕下52枚目 5–2 | 東幕下36枚目 5–2 | 西幕下21枚目 2–3–2 |
2022年 (令和4年) | 東幕下35枚目 優勝 7–0 | 東幕下3枚目 4–3 | 西幕下筆頭 4–3 | 西十両14枚目 8–7 | 東十両12枚目 6–9 | 西十両14枚目 9–6 |
2023年 (令和5年) | 東十両10枚目 9–6 | 東十両6枚目 11–4 | 東十両筆頭 – | x | x | x |
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名歴
- 西川 登輝(にしかわ とうき)2021年3月場所 - 2022年5月場所
- 豪ノ山 登輝(ごうのやま -)2022年7月場所 -
脚注
- ^ a b c d e f 「春場所全新弟子名鑑」『相撲』2021年4月号、ベースボール・マガジン社、108頁。
- ^ 「西川が菅野破る「勝ててよかったです」中大卒対決」『日刊スポーツ』、2021年3月15日。2021年9月3日閲覧。
- ^ 「西川、まげつかみで全勝逃す「何とも言えない感じ」」『日刊スポーツ』、2021年3月26日。2021年9月3日閲覧。
- ^ a b 「十両以下各段優勝力士喜び詳報」『相撲』2022年2月号、ベースボール・マガジン社、68頁。
- ^ 「幕下は西川V、三役経験者の竜電を引き落とす 各段を通じて初の優勝」『日刊スポーツ』、2022年1月21日。2022年1月27日閲覧。
- ^ 「元豪栄道の武隈親方が独立「武隈部屋」新設を承認 今月29日に断髪式」『日刊スポーツ』、2022年1月27日。2022年1月27日閲覧。
- ^ “幕下筆頭の西川 勝ち越しで新十両へ大きく前進「いつも以上に気合入った」 大相撲夏場所”. デイリースポーツ. 2022年5月20日閲覧。
- ^ a b c d 「西川改め豪ノ山が新十両「しこ名かっこいい」「気迫のこもった押し相撲を」武隈部屋第1号の関取」『日刊スポーツ』、2022年5月25日。2022年5月25日閲覧。
- ^ a b 新十両の豪ノ山が地元の大阪・寝屋川市役所を表敬訪問 「優勝パレード&横綱」期待されタジタジ 日刊スポーツ 2022年6月6日14時27分 (2022年6月7日閲覧)
- ^ 新十両昇進の豪ノ山が琴ノ若、琴勝峰らと活気ある初出稽古で汗「圧力、力、全てが違った」 日刊スポーツ 2022年6月16日16時19分 (2022年6月18日閲覧)
関連項目
外部リンク
- 豪ノ山 登輝 - 日本相撲協会