『誰かが見ている』(だれかがみている)は、日本の小説家宮西真冬による推理小説。
誰かが見ている | ||
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著者 | 宮西真冬 | |
イラスト | agoera | |
発行日 | 2017年4月13日 | |
発行元 | 講談社 | |
(ジャンル) | ミステリ | |
(国) | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判上製本 | |
ページ数 | 272 | |
公式サイト | 誰かが見ている 講談社 | |
コード | 978-4-06-220470-5 | |
(ウィキポータル 文学) | ||
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第52回メフィスト賞受賞作[1]。2017年4月13日に講談社より単行本が刊行された[2]。装幀は名久井直子、装画はagoeraによる[3]。著者の宮西は「この作品は、女性たちの葛藤の物語である」「『誰にだって弱いところはある。完璧な人なんていない。それでいいよね』と言いたくて書いたのが本作である」と語っている[4]。
あらすじ
スーパーでパートとして働く主婦の千夏子は、ブログで賞賛されたいがために、実生活とはかけ離れた〈幸せでおしゃれな育児生活〉を書くことをやめることができないでいる。アパレル店の店長をしている結子は、新婚であるのに5歳年下の夫とのセックスレスに悩んでいた。保育士の春花は、仕事上のストレスで過食になり、恋人と結婚することだけに救いを求めている。主婦の柚季は、立派なタワーマンションに住み、円満な家庭を築いているようだった。4人は、様々な形で他の誰かとつながっていたが、あるとき、思わぬ事件が起こる。
主な登場人物
- 榎本千夏子(えのもと ちかこ)
- 主婦。
- 宇多野結子(うたの ゆいこ)
- アパレル店店長。
- 若月春花(わかつき はるか)
- 保育士。
- 高木柚季(たかぎ ゆずき)
- 主婦。
書評
文芸評論家の大矢博子は、「ラストで瞠目した。これは決して(イヤミス)ではない。むしろ救済の物語である。それがいちばんの衝撃だった。吸引力抜群のサスペンスの果てに待ち受ける、怒涛のクライマックスに胸が震えた」と評している[4]。文芸評論家の細谷正充は、「物語の後半がすごい。第4章の終盤からサプライズのつるべ打ちで読者を翻弄しながら、イヤミスとしては予想外の場所に着地する。これこそが最大の企みだったかと感心した」と評している[5]。