概要
1929年(昭和4年)2月14日に、北程ケ谷駅(現:星川駅)から当駅まで開通した。開通当時から国鉄程ヶ谷駅(1931年に保土ケ谷駅に改称)と結ぶ連絡線があり、この線路を経由して貨物列車の運行が行われていた[1]。1948年(昭和23年)9月13日に正式にこの連絡線は免許を得て開通した。この時点での営業キロは0.8 kmとされていた[2]。貨物線は主に砂利輸送に使用されていたが、相模川の砂利資源枯渇に伴い1964年(昭和39年)に打ち切られた[1]。また他に相模大塚駅(在日米軍厚木基地の航空燃料)や厚木駅((小野田セメント)生コン工場の原料セメント)等への貨物輸送が行われていた[3]。国鉄の貨物列車の運行経路が東海道貨物線の鶴見駅 - 横浜羽沢駅 - 戸塚駅(通称:羽沢線)経由に変更され、国鉄保土ケ谷駅での貨物取り扱いが廃止されたため、1979年(昭和54年)10月1日付でこの貨物線は廃止となった[4]。廃止時点での営業キロは1.0 kmとなっていた[2]。いつ改キロが行われたかは不明である。貨物線廃止に伴い、残っていた米軍燃料輸送やセメント輸送、甲種輸送による鉄道車両の入搬出は茅ケ崎駅から相模線厚木駅構内の連絡線を渡り、相鉄厚木線厚木駅構内の厚木操車場に至る経路に変更された。
2002年から実施された星川 - 天王町間の連続立体交差事業の一環として、西横浜駅の改良も実施され、2005年(平成17年)6月26日から新駅舎に切り替えられた。以降、星川駅付近の留置線や鉄道業務関連施設が当駅付近へ移転してきている[5]。
歴史
駅構造
2005年6月26日に新たな駅舎が使用開始された。新駅舎は鉄骨造り2階建て延べ床面積596平方メートルで、外壁や階段上屋の壁にガラススクリーンを採用して、明るく開放的な空間を実現している。駅コンコースとホームを結ぶエスカレーターとエレベーターが各1基設置され、オストメイト対応の多目的トイレも設置された。跨線橋両端には横浜市の負担でエレベーターが1基ずつ設けられている[5]。駅舎は、相鉄線と構内南側で平行する東日本旅客鉄道(JR東日本)東海道本線を跨ぐ架道橋に直結している。
なお、当駅の北側には(電留線)が設置されているが、これは星川駅周辺で連続立体交差事業が行われているため[7]、同駅にあった電留線を一時的にすべて移設したものであり、2006年5月ダイヤ改正より全面的に使用を開始した。その後星川駅の高架化が完成し、2022年3月のダイヤ改正で同駅の電留線が復活したが、東急への直通運転準備により相鉄の保有車両数が増加したこともあり、本駅の電留線も撤去せずに継続して配置されている。
2022年3月18日改正時点では、電留線には8両編成3本、10両編成1本が深夜滞泊されている(2023年3月18日改正時点での現行ダイヤでは不明)。
なお、異常時には相鉄・JR直通線の列車の滞泊も行うことが考慮され、また2023年3月18日以降は一部の運用で横浜 - 西谷間を運転する東急電鉄所属車両の滞泊にも、復活した星川駅の電留線と同様に対応可能だが、2023年3月18日の改正時点では東急車の昼間留置や夜間滞泊は相模大塚駅と星川駅の電留線および西谷駅構内のみで行われており、西横浜駅電留線への入線は実施されていない。
のりば
駅入口(2007年1月)
ホーム(2019年12月)
電留線と保線車両(2021年5月)
利用状況
2021年度の1日平均乗降人員は12,974人である[8][9]。
近年の1日平均乗降(・乗車人員)推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[11] | 1日平均 乗車人員[12] | 出典 |
---|---|---|---|
1980年(昭和55年) | 7,504 | ||
1981年(昭和56年) | 7,447 | ||
1982年(昭和57年) | 7,301 | ||
1983年(昭和58年) | 7,224 | ||
1984年(昭和59年) | 7,279 | ||
1985年(昭和60年) | 7,444 | ||
1986年(昭和61年) | 7,592 | ||
1987年(昭和62年) | 7,577 | ||
1988年(昭和63年) | 7,855 | ||
1989年(平成元年) | 7,849 | ||
1990年(平成 | 2年)7,715 | ||
1991年(平成 | 3年)7,746 | ||
1992年(平成 | 4年)7,836 | ||
1993年(平成 | 5年)7,545 | ||
1994年(平成 | 6年)7,458 | ||
1995年(平成 | 7年)7,439 | [13] | |
1996年(平成 | 8年)7,079 | ||
1997年(平成 | 9年)6,899 | ||
1998年(平成10年) | 6,659 | [* 1] | |
1999年(平成11年) | 13,464 | 6,294 | [* 2] |
2000年(平成12年) | 13,139 | 6,143 | [* 2] |
2001年(平成13年) | 13,055 | 6,177 | [* 3] |
2002年(平成14年) | 12,769 | 6,053 | [* 4] |
2003年(平成15年) | 12,660 | 6,023 | [* 5] |
2004年(平成16年) | 12,357 | 5,916 | [* 6] |
2005年(平成17年) | 12,347 | 5,923 | [* 7] |
2006年(平成18年) | 12,490 | 6,019 | [* 8] |
2007年(平成19年) | 12,512 | 6,090 | [* 9] |
2008年(平成20年) | 12,545 | 6,126 | [* 10] |
2009年(平成21年) | 12,778 | 6,265 | [* 11] |
2010年(平成22年) | 12,976 | 6,359 | [* 12] |
2011年(平成23年) | 12,956 | 6,369 | [* 13] |
2012年(平成24年) | 13,106 | 6,454 | [* 14] |
2013年(平成25年) | 13,576 | 6,691 | [* 15] |
2014年(平成26年) | 13,566 | 6,721 | [* 16] |
2015年(平成27年) | 13,878 | 6,872 | [* 17] |
2016年(平成28年) | 14,089 | 6,983 | [* 18] |
2017年(平成29年) | 14,256 | 7,077 | [* 19] |
2018年(平成30年) | 14,530 | 7,214 | [* 20] |
2019年(令和元年) | 14,831 | 7,398 | [* 21] |
2020年(令和 | 2年)12,407 | 6,189 | [* 22] |
2021年(令和 | 3年)12,974 | 6,481 |
駅周辺
駅舎は帷子川右岸(南岸)の低地に位置する。駅の西側(上流側)で帷子川支流の今井川が合流している。地形的に洪水が起こりやすく、1966年の昭和41年台風第4号、1974年の昭和49年台風第8号、1982年の昭和57年台風第18号などを筆頭に駅周辺が浸水する被害がたびたび発生している[14][15][16]。横浜市が公表するハザードマップでは2020年代でも河川氾濫時などには駅周辺で最大3mの浸水が予想されている[17]。
バス路線
最寄りの停留所は駅南側を走る国道1号及び水道道上にある「水道道」(すいどうみち)で、以下の路線が横浜市交通局(市営)、神奈川中央交通(神奈中)、相鉄バス(相鉄)により運行されている。
水道道(国道1号高島町方向)
系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 |
---|---|---|---|---|
(9) | 高島町 | 横浜駅前 | ■市営 | |
(32) (53) (212) | 峯小学校前 | 保土ケ谷車庫前 | ||
(53) | 浅間町車庫前・楠町 | 横浜駅西口(第2ターミナル) | ||
(106) | 桜木町駅前・(本牧市民公園前) | 本牧車庫前 | 日中は本牧市民公園前経由 | |
(77) | 高島町 | 横浜駅東口 | ■神奈中 | |
(横17) (横46) | 浅間町車庫前・楠町 | 横浜駅西口 | ||
(旭4) | ■相鉄 |
水道道(国道1号保土ヶ谷橋方向)
系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 |
---|---|---|---|---|
(77) | 平戸 | 芹が谷 | ■神奈中 | |
(横17) (東21) | 国道平戸 | 東戸塚駅東口 | ||
(横46) | 戸塚駅東口 | 平日朝1本のみ | ||
(9) | 保土ヶ谷橋・井土ヶ谷・弘明寺 | 滝頭 | ■市営 | |
(32) | 保土ヶ谷橋・久保山・坂東橋・港町 | 日本大通り駅県庁前 | 日中は港町止まり | |
(53) | 保土ヶ谷橋・北永田・児童遊園地前 | 平和台折返場 | ||
(106) | 保土ケ谷駅東口 | 境木中学校前 | 夜の一部は保土ケ谷駅東口止まり | |
(212) | 北永田・瀬戸ヶ谷小学校・保土ケ谷駅東口・水道道 | 保土ケ谷車庫前 | 一部は瀬戸ヶ谷小学校経由保土ケ谷駅東口止まり | |
(聖隷横浜病院循環) | 保土ケ谷駅東口 | 聖隷横浜病院 | 平日日中のみで最終便は保土ケ谷駅東口止まり | |
(旭4) | 保土ケ谷駅東口・法泉町 | 美立橋 | ■相鉄 |
水道道(水道道・藤棚方向)
系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 |
---|---|---|---|---|
(9) | 藤棚 | ■市営 | 平日朝・夜の2本のみ | |
(浜4) | 元久保町 | 保土ケ谷駅東口 | ■相鉄 |
水道道(水道道・浜松町方向)
系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 |
---|---|---|---|---|
(浜4) | 浅間町車庫前・楠町 | 横浜駅西口 | ■相鉄 |
駅名の由来
横浜駅の西側にあるということから。
その他
隣の駅
脚注
- ^ a b 渡辺一策「相模鉄道の貨物輸送」『鉄道ピクトリアル臨時増刊号』第672号、電気車研究会、1999年7月、102 - 107頁。
- ^ a b 和久田康雄『私鉄史ハンドブック』(第2刷)電気車研究会、1995年12月20日、78頁。
- ^ 柴田重利『カラーブックス562 日本の私鉄13 相模鉄道』保育社、1982年、52 - 53ページ
- ^ 相鉄グループ100年史 編纂事務局 (2018年12月). “相鉄グループ100年史”. 相模鉄道. p. 138-139.
- ^ a b c 「相鉄西横浜駅が新駅舎に建て替え」『鉄道ジャーナル』第467号、鉄道ジャーナル社、2005年9月、103頁。
- ^ 『相鉄五十年史』1967年、106ページ
- ^ 相鉄グループHP「連続立体交差事業」
- ^ 1日平均各駅乗降人員 (PDF) - 相模鉄道
- ^ “運輸業 | 相鉄グループ”. 相鉄グループ. 2022年8月13日閲覧。
- ^ 横浜市統計書 - 横浜市
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 神奈川県県勢要覧 - 神奈川県
- ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 - 26ページ
- ^ 国土調査(土地分類・水調査) 災害履歴図. 東京地区 5.横浜(2010年度調査) . 国土交通省. 2022年9月24日閲覧.
- ^ 横浜市の災害(過去の災害履歴)西区版. 横浜市総務局危機管理部緊急対策課
- ^ 横浜市の災害(過去の災害履歴)保土ヶ谷区版. 横浜市総務局危機管理部緊急対策課
- ^ 浸水ハザードマップ(洪水・内水・高潮)保土ヶ谷区版. 横浜市総務局危機管理部地域防災課. 2022年9月24日閲覧
- 神奈川県県勢要覧
- ^ 平成12年 - 225ページ
- ^ a b 平成13年 (PDF) - 227ページ
- ^ 平成14年 (PDF) - 225ページ
- ^ 平成15年 (PDF) - 225ページ
- ^ 平成16年 (PDF) - 225ページ
- ^ 平成17年 (PDF) - 227ページ
- ^ 平成18年 (PDF) - 227ページ
- ^ 平成19年 (PDF) - 229ページ
- ^ 平成20年 (PDF) - 233ページ
- ^ 平成21年 (PDF) - 243ページ
- ^ 平成22年 (PDF) - 241ページ
- ^ 平成23年 (PDF) - 241ページ
- ^ 平成24年 (PDF) - 237ページ
- ^ 平成25年 (PDF) - 239ページ
- ^ 平成26年 (PDF) - 241ページ
- ^ 平成27年 (PDF) - 241ページ
- ^ 平成28年 (PDF) - 249ページ
- ^ 平成29年 (PDF) - 241ページ
- ^ 平成30年 (PDF) - 225ページ
- ^ 令和元年 (PDF) - 225ページ
- ^ 令和2年 (PDF) - 225ページ
- ^ 令和3年 (PDF) - 217ページ
関連項目
外部リンク
- 相模鉄道 西横浜駅