虎狛神社(こはくじんじゃ)は、東京都調布市佐須町の深大寺周辺にある神社。祭神は大歳御祖神。武蔵国多摩郡の延喜式内「虎柏神社」の論社。旧社格は郷社、旧佐須村の鎮守。
虎狛神社 | |
---|---|
所在地 | 東京都調布市佐須町1-14-3 |
位置 | 北緯35度39分41.1秒 東経139度33分01.4秒 / 北緯35.661417度 東経139.550389度座標: 北緯35度39分41.1秒 東経139度33分01.4秒 / 北緯35.661417度 東経139.550389度 |
主祭神 | 大歳御祖神 |
社格等 | 式内社 郷社 |
創建 | 崇峻天皇2年(588年)[1] |
本殿の様式 | 一間社流造りの見世棚造り |
例祭 | 10月第1日曜日 |
地図 | 虎狛神社 |
由緒
崇峻天皇2年(588年)2月に、大歳御祖神を勧請し創建された。[2]
その後、満功上人か天平5年(732年)に深大寺を創建した。虎狛神社に満功上人の祖父母が祀られ、深大寺の守護神とした。[3]
満功上人の祖母「虎」、里長だった祖父「右近」が住んでいた佐須村の旧名「狛野の里」が、社名「虎狛」の起源とされている。なお、満功上人の祖母は、朝鮮半島からの渡来人と考えられている。[3]
その後、満功上人が天平勝宝2年(750年)に創建した虎柏山日光院「祇園寺」が虎狛神社の別当となり、江戸時代まで祭司を行った。 虎狛山祇園寺には、満功上人の父母が祀られている。[2]満功上人の父「福満」は渡来人、母は祖父「右近」と祖母「虎」と娘であった。
社格
祭神
主祭神
相殿神
文化財
調布市指定有形文化財
- 本殿(市指定有形文化財)(平成24年3月30日)
- 天和3年(1683年)に建立された。文化12年(1815年)に修復された。建築形式は、一間社流造りの見世棚造り。当初の屋根は茅葺だったが、現在は銅板葺となっている。[6]
- 本殿附棟札三枚(市指定有形文化財)(平成24年3月30日)
- 天平勝宝2年(750年)の棟札には『奉再建』と刻まれていた。
- 天和3年(1683年)の棟札には『奉造社頭一』と刻まれていた。
- 文化12年(1815年)の棟札には、修復した旨が刻まれていた。[6]
その他
- 鳥居
- 文政11年(1828年)建立された、石造りの鳥居。
- 狛江郷佐須邨虎狛神社之碑
- 佐須村名主の温井義邦が文章、深大寺住職の79世堯偏が筆をとり、氏子達が文政11年(1828年)に建立した。[7]
- 狛犬
- 明治41年建立
- 拝殿
鳥居
鳥居の扁額
手水舎
拝殿
境外社
(温井豊後)が建立した以下の神社を明治44年(1911年)に合祀したが、昭和17年(1942年)に旧地に再祀された。[5]
- 佐須神明宮
- 樫の木稲荷
行事 [5]
- 月祭(1月、10月を除く毎月13日)
- 虎狛神社元旦祭(1月1日)
- 稲荷神社初午祭(2月初午の日)
- 虎狛神社大祭(10月第1日曜日)
- 神明宮大祭(12月13日)
- 新嘗祭(12月13日)
その他
つげ義春
交通
- JR中央線三鷹駅から京王バス「調布駅」行に乗車。バス停「佐須」下車。徒歩5分。
- 京王線調布駅から京王バス「三鷹駅」行に乗車。バス停「佐須」下車。徒歩5分。
- 京王線調布駅北口から調布市ミニバス北路線巡回に乗車。バス停「虎狛神社」下車。
- 京王線調布駅北口から調布市ミニバス「都営深大寺住宅前」行に乗車。バス停「虎狛神社」下車。
調布市ミニバス
脚注
- ^ 江戸名所図会 1927, p. 300.
- ^ a b c 新編武蔵風土記稿 佐須村.
- ^ a b 『深大寺縁起』
- ^ 『北多摩神社誌』(出版社:北多摩神道青年会むらさき会、発行日:1976年)
- ^ a b c 由緒案内板『虎狛神社』(設置者:虎狛神社、設置日:平成27年1月)
- ^ a b 市指定有形文化財(建造物)『虎狛神社本殿 附 棟札三枚』(設置者:調布市教育委員会、設置日:平成24年11月30日)
- ^ 調布市ホームページ.
- ^ “travelog-jpn お社巡りと旅の備忘録 - 武蔵の式内社 虎狛神社(調布市) と 池ノ上神社 の巨樹”. 2019年10月28日閲覧。
- ^ 『無能の人・日の戯れ』(新潮文庫、1999年9月10日発行)
参考文献
関連文献
- 斎藤長秋 編「巻之三 天璣之部 狛江入道舊館地」『江戸名所図会』 2巻、有朋堂書店〈有朋堂文庫〉、1927年、302-303頁。(NDLJP):1174144/156。