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船小屋温泉

船小屋温泉(ふなごやおんせん)は、有明海へと注ぐ河川の1本である矢部川沿いに湧出する、福岡県南部の冷鉱泉である。矢部川の両岸に湧出しているものの、筑後市は船小屋温泉と呼ばれるのに対し、みやま市側は新船小屋温泉と名称が異なる。なお、船小屋温泉と新船小屋温泉を隔てる矢部川には、(船小屋温泉大橋)も架けられている。本項では新船小屋温泉も含めて記述する。

船小屋温泉
船小屋温泉 (福岡県)
船小屋鉱泉場
温泉情報
所在地 福岡県筑後市
座標 北緯33度10分59.4秒 東経130度30分22.7秒 / 北緯33.183167度 東経130.506306度 / 33.183167; 130.506306座標: 北緯33度10分59.4秒 東経130度30分22.7秒 / 北緯33.183167度 東経130.506306度 / 33.183167; 130.506306
交通 鉄道 - JR筑後船小屋駅
バス - 西鉄バス「船小屋」バス停
車 - 九州自動車道八女IC
泉質 含鉄炭酸泉
泉温(摂氏 19 °C
外部リンク 船小屋温泉郷公式サイト
筑後市公式サイト
みやま市公式サイト
(テンプレートを表示)

泉質

船小屋温泉は含鉄炭酸泉である。含鉄泉を飲泉する事による一般的な適応症として、鉄欠乏性貧血に対して鉄分の補給につながるため、効果が望めるとされる[1]。このように鉱泉水中には鉄が含有されているため、それが湧出後に大気中の酸素によって酸化されるため、赤味を帯びた沈殿物が析出する[2]

ところで、福岡県には比較的温度の高い温泉が多く、2010年現在、源泉が25 ℃以上の温泉が8割以上を占める[3]。しかし、船小屋温泉の源泉の温度は、19 ℃である。源泉の温度が25 ℃未満であるため、冷鉱泉に分類される[4]。このように比較的低温であるため、湧出後も炭酸が完全には離散せず、湧出直後ならば溶けたままで鉱泉水中に残っている[注釈 1]

含有される二酸化炭素と水の起源

冷鉱泉に含有されている炭酸の起源を、炭素の同位体の比率を利用して解析した結果、その供給源は、プレートテクトニクスによって地中に沈み込んだ海中に有った炭酸塩が約56パーセント、地球のマントルから新たに上昇してきた二酸化炭素が約35パーセント、堆積した有機物が分解された結果として発生した二酸化炭素が約9パーセントだと判明した[2]。また、鉱泉水中の水素の同位体の比率と酸素の同位体の比率とを併用して解析した結果、水の供給源は、海水が沈み込んだ化石水でも、マントルから出てきた処女水でもなく、雨によって涵養された地下水だと判明した[2]。したがって、雨水が地下へと浸透し、それにマントルやプレートテクトニクスで沈み込んだ炭酸塩から二酸化炭素を供給され、それが地上へと湧出していると考えられている[2]。なお、鉱泉水中に含有されている微量なヘリウムの同位体の比率を解析した結果、地球の大気に由来したヘリウムは1以下であるのに対して、マントルを起源とするヘリウムが約6割、地殻を起源とするヘリウムが約4割と推定された[2]。これも、船小屋温泉で湧出している鉱泉水が、何らかの形で地球深部から供給されている気体成分を取り込んでいる事を示している。

含有されるメタンに関して

また、船小屋温泉の鉱泉水には、ごく低濃度のメタンも含有されている[2]。この鉱泉水に供給されている二酸化炭素の約9パーセントは、堆積した有機物だったわけだが、これらを併せて考えた結果、この堆積した有機物の一部が、何らかの微生物によってメタンに変換しているのだろうと見られている[2]

温泉地

矢部川の中流域に当たる場所に湧出している冷鉱泉である[2]。船小屋温泉には温泉街が形成されており、矢部川沿いに約10軒の旅館やホテルが存在する。源泉は冷鉱泉だが、加温した浴場も整備されている。筑後市側には福岡県営筑後広域公園が整備され、この公園内に日帰り入浴が可能な、共同浴場の「恋ぼたる」が立地している。筑後広域公園は鹿児島本線よりも西まで広がっており、筑後船小屋駅からは公園内を通って「恋ぼたる」まで来る事も可能である。

また船小屋温泉には、飲泉場が整備されており、温泉の中心的な施設として機能している。矢部川を挟んで、筑後市側とみやま市側のいずれにも鉱泉を飲むための施設が整備されている。なお、筑後市側は無料で飲泉が可能である。みやま市側の長田鉱泉場は、有料である。

周辺

船小屋温泉は国道209号の筑後市とみやま市の行政界付近に位置しており、国道209号は船小屋温泉大橋で矢部川を越えている。なお、みやま市側には中の島公園が整備された。

温泉街での催し物

例年、矢部川の傍で、船小屋温泉花火大会が開催されてきた。

アクセス

歴史

開湯は1824年文政7年)である。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 一般に気体の水への溶解度は、高い圧力がかかっている方が多く、水の温度が低い方が多い。船小屋温泉は19 ℃と低温のため、地表に湧出して鉱泉水に加わる圧力が低下しても、鉱泉中の二酸化炭素が抜け難い。これに対してヒトの消化管内は、もっと温度が高いために、二酸化炭素を遊離し易い。さらに、二酸化炭素が水に溶解した状態を炭酸と言うが、炭酸は弱酸である上に揮発酸であり、これに対して胃内では強酸である塩酸が分泌されるため、いわゆる「弱酸の遊離」が発生するため、なおさら胃内で二酸化炭素を遊離し易い。

出典

  1. ^ 山村 順次 『47都道府県・温泉百科』 p.13 丸善出版 2015年12月30日発行 (ISBN 978-4-621-08996-5)
  2. ^ a b c d e f g h 日本温泉科学会(監修)『図説 日本の温泉 ―170温泉のサイエンス―』 p.150 朝倉書店 2020年3月1日発行 (ISBN 978-4-254-16075-8)
  3. ^ 山村 順次 『47都道府県・温泉百科』 p.231 丸善出版 2015年12月30日発行 (ISBN 978-4-621-08996-5)
  4. ^ 山村 順次 『47都道府県・温泉百科』 p.3 丸善出版 2015年12月30日発行 (ISBN 978-4-621-08996-5)

外部リンク

  • 船小屋温泉郷公式サイト
  • 筑後市公式サイト
  • みやま市公式サイト
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