繁藤駅(しげとうえき)は、高知県香美市土佐山田町繁藤にある、四国旅客鉄道(JR四国)土讃線の駅である。駅番号はD35。JR四国の駅の中で最も高い標高347 mに位置し[3]、ここから高知方面に向けて一気に下っていく。
歴史
天坪と書いて「あまつぼ」と読む。“雨”坪と言われるほど雨が良く降る場所で、当地は現在でも高知県で大雨が降ると降水量の上位に頻繁は挙げられている。また、かつて当駅から石原満俺軌道という鉄道が、マンガンを採掘していた黒滝鉱山(現在は穴内ダムの湖底に沈んでいる)に向かって敷設されていた。1952年ごろに撤去されたようだが、現在でも土讃線を跨いでいた橋梁の橋台や当時使っていたと思われるレールなどの残骸が残っている。
年表
- 1930年(昭和5年)6月21日:土佐山田駅 - 角茂谷駅間が開業[1]。天坪駅として開業[1]。
- 1963年(昭和38年)10月1日:繁藤駅に改称[1]。
- 1969年(昭和44年)10月1日:配達の取扱を廃止[1]。
- 1970年(昭和45年)10月1日:駅員無配置駅となり[4]、同時に手荷物の取り扱いを廃止し小荷物の取り扱いを到着小荷物(特別扱新聞紙に限る。)に限定[1][5]。(簡易委託駅)となる[6]。
- 1972年(昭和47年)7月5日:昭和47年7月豪雨の影響で駅前の山が地すべり性崩壊を起こし、死者60名の被害を出す(繁藤災害)。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR四国の駅となる[1]。
駅構造
ホームは2面3線。改札口側に単式ホーム1線、跨線橋を渡ると島式ホーム2線があり、待避や行き違いが可能である。
2009年春に長年続けられていた簡易委託による乗車券発売が終了し、現在は完全に無人駅化されている。
特急通過駅ではあるが、行き違いのために運転停車することがある。
のりば
駅周辺
バス路線
その他
隣の駅
脚注
- ^ a b c d e f g 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、666頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ “[opendata-web.site 高知県 駅乗降客数]”. 2021年3月11日閲覧。
- ^ プレスマンユニオン編集部: “繁藤駅”. ニッポン旅マガジン(プレスマンユニオン). 2022年4月20日閲覧。
- ^ 「通報 ●土讃本線及び中村線の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1970年9月26日、7面。
- ^ 「日本国有鉄道公示第389号」『官報』、1970年9月26日。
- ^ 「土讃線中村線10月から営業近代化」『交通新聞』交通協力会、1970年9月23日、1面。
参考文献
- 安藤武「四国・中部・関東班の47.7豪雨災害」『地質ニュース』1973年2月号
- 河合正虎「高知県土佐山田町「繁藤地辷地」の地質学的特性」『地質ニュース』1975年8月号
- 読売新聞社、2002年11月
関連項目
外部リンク
- 繁藤駅 時刻表 (PDF) - 四国旅客鉄道