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『終りなき夜に生れつく』(おわりなきよるにうまれつく、原題:Endless Night)は、アガサ・クリスティが1967年に発表した長編推理小説。このタイトルは、ウィリアム・ブレイクの詩『無垢の予兆』の一節“Some are born to sweet delight,Some are born to Endless night.”から採られている。献辞は、アガサの孫(マシュー・プリチャード)の父方の祖母である[注釈 1]ノラ・プリチャードに捧げられている。
あらすじ
キングストン・ビショップ村にある〈ジプシーが丘〉は、海を臨む美しい眺望で人々を魅了する景勝地であると同時に、呪われた伝説を持つ地として人々から恐れられてもいた。その日暮らしの風来坊マイクと大富豪の娘エリーは、この地で出逢い、恋をし、結婚をし、マイクの友人に素晴らしい家を建ててもらい、〈ジプシーが丘〉での生活を始める。
登場人物
- マイケル(マイク)・ロジャース
- 主人公であり、この物語の語り手。エリーと恋に落ち、結婚する。サントニックスに、〈ジプシーが丘〉での新居の建築を依頼する。
- ルドルフ・サントニックス
- 建築家。マイクの友人。傲慢なまでの芸術家気質だが、腕は確か。不治の病を患っており、余命いくばくもない。
- フェニラ(エリー)・グットマン
- 大富豪の娘。アメリカ人。マイクと恋に落ち、結婚する。
- グレタ・アンダーセン
- エリーの世話係。万事にそつのない美女。エリーからは絶大な信頼を得ているが、それ以外の人間からは疎まれがち。
- フランク・バートン
- エリーの叔父。
- コーラ・ファン・スタイブサン
- エリーの継母。男遍歴のだらしない中年女性。
- アンドリュー・リピンコット
- エリーの後見人。財産管理人。マイクとエリーの結婚に思うところはあるようだが、さしあたりは賛成派。
- ルーベン・パードー
- エリーの従兄。年齢差もあって、エリーからは“叔父”と呼ばれている。
- スタンフォード・ロイド
- エリーの財産管理人。銀行家。
- クローディア・ハードカスル
- キングストン・ビショップ村に住む女性。エリーの乗馬友達になる。
- エスター・リー
- キングストン・ビショップ村に住む、ジプシーの老女。マイクとエリーに〈ジプシーが丘〉の呪いを吹き込んだ張本人。
- フィルポット
- キングストン・ビショップ村の村長であり、治安官。
- ショウ
- キングストン・ビショップ村の医師。
- キーン
- キングストン・ビショップ村の巡査部長。
書誌情報
翻案作品
映画
注釈
- ^ アガサ自身はマシューの母方の祖母になる
出典
関連項目
外部リンク
- Endless Night - アガサ・クリスティ財団公式ホームページより
- Endless Night (1972) - IMDb(英語)