笹塚駅(ささづかえき)は、東京都渋谷区笹塚一丁目にある、京王電鉄京王線の駅である。京王ライナーを除く全列車が停車する。京王東管区所属。駅番号はKO04。渋谷区に所在する駅では最西端に位置している。
乗り入れ路線
当駅に乗り入れている路線は、線路名称上は京王線のみであるが(詳細は路線記事および「鉄道路線の名称」を参照)、当駅 ー 新宿駅間の複々線の運転系統は次の2系統に分かれており、旅客案内ではそれぞれ別路線として扱われている。
歴史
- 1913年(大正2年)
- 1944年(昭和19年)5月31日 - 陸上交通事業調整法に基づき、東京急行電鉄により吸収合併。
- 1948年(昭和23年)6月1日 - 大東急解体に伴う再編により、京王帝都電鉄として分離独立。
- 1978年(昭和53年)
- 1998年(平成10年)7月1日 - 京王電鉄に社名変更。
- 2010年(平成22年)12月5日 - 両渡り線の移設、車止めの延伸により、京王新線の引き上げ線が8両から10両対応となる。
- 2013年(平成25年)2月22日 - KO04の駅ナンバリングを導入。
- 2015年(平成27年)9月25日 - ダイヤ改正により準特急の停車駅となる[1]。
- 2020年(令和2年)度 - 笹塚↔仙川の高架化工事に伴い、引き上げ線の一部を撤去[2]。
- 2022年(令和4年)3月12日 - ダイヤ改正により準特急が廃止され、代わって特急の停車駅となる[3][4]。
駅名の由来
当地は内藤新宿からの距離により、一里塚が甲州街道の両脇にあって、その塚が笹やぶで覆われていたことから、「幡ヶ谷村笹塚」と命名される。
なお、駅名表記は地名表記に基づき旧字体の「笹塚駅」(点あり)であり、京王電鉄側は例外を除いてこれに統一しているが、同社の公式サイトや地域社会の間では「笹塚駅」(点なし)とも表記される[5]。
駅構造
島式ホーム2面4線、副本線(京王新線)側に繋がる引上線2線を有する高架駅である。ホームと改札口階との間にはエレベーターが設置されている。トイレは1階改札口内にあり、ユニバーサルデザインの一環として「だれでもトイレ」も併設されている。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 京王線 | 下り | 明大前・調布・橋本・京王八王子・高尾山口方面 | 京王線新宿からの列車 |
2 | 京王新線方面からの列車 | |||
3 | 京王新線 | 上り | 幡ヶ谷・初台・新線新宿・ 都営新宿線方面 | 新宿駅から 都営新宿線へ直通 一部は京王線新宿行き |
4 | 京王線 | 京王線新宿方面 | 一部は新線新宿行き |
- 当駅 - 新宿間は複々線である。それにあたり幡ヶ谷駅・初台駅は線増部となる京王新線側にホームを移設した(新宿駅 駅構内マップを参照)。両駅利用客への便宜を図るため、日中は京王線新宿行と区間急行・快速本八幡行き(笹塚始発急行本八幡行き含む)が相互接続している。
- 上り線は原則として、3番線を京王新線、4番線を京王線の列車が使用する。ただし、3・4番線の間には新宿方に(両渡り線)があり、3番線からの京王線新宿行、4番線からの新線新宿(都営新宿線方面)行も初電や終電などに存在する。なお、1・2番線の間には渡り線はない。
- 都営新宿線本八幡・大島方面から京王へ乗り入れる急行のほとんどは当駅止まりである。そのため、代田橋寄りに10両編成対応の引き上げ線が設置されている。先端部では本線より軌道の高さが高くなっている。
- 都営新宿線から到着した当駅止まりの列車は2番線に入線し、乗客を降ろして引き上げ線に入線した後、折り返して3番線から出発する。そのため、当駅は京王の単独駅ではあるものの、「京王線の途中駅かつ都営新宿線の末端駅」の様相を呈している[6]。
南口(2011年2月)
改札口(2011年5月)
ホーム(京王新線=複々線区間終点)(2014年12月)
上り新宿駅方向。当駅ホームは外側2線が京王線、内側2線が線増部となる京王新線(2014年12月)
下り明大前駅方向。副本線となる京王新線側に引上線2線を有する(2014年12月)
利用状況
2021年度の1日平均乗降人員は61,710人である[7]。
駅周辺の再開発事業が完了した2013年度からは増加傾向にあったが、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅に減少した。
近年の1日平均乗降人員および乗車人員の推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[9] | 1日平均 乗車人員[10] | 出典 |
---|---|---|---|
1955年(昭和30年) | 28,730 | ||
1960年(昭和35年) | 39,180 | ||
1965年(昭和40年) | 45,332 | ||
1970年(昭和45年) | 49,424 | ||
1975年(昭和50年) | 48,811 | ||
[11]1978年(昭和53年) | 50,585 | ||
[12]1979年(昭和54年) | 52,013 | ||
1980年(昭和55年) | 53,746 | ||
1985年(昭和60年) | 67,088 | ||
1990年(平成 | 2年)71,098 | 34,644 | [* 1] |
1991年(平成 | 3年)35,648 | [* 2] | |
1992年(平成 | 4年)36,148 | [* 3] | |
1993年(平成 | 5年)36,973 | [* 4] | |
1994年(平成 | 6年)37,332 | [* 5] | |
1995年(平成 | 7年)77,490 | 37,617 | [* 6] |
1996年(平成 | 8年)37,973 | [* 7] | |
1997年(平成 | 9年)77,848 | 37,622 | [* 8] |
1998年(平成10年) | 77,173 | 37,611 | [* 9] |
1999年(平成11年) | 77,971 | 37,511 | [* 10] |
2000年(平成12年) | 77,924 | 37,784 | [* 11] |
2001年(平成13年) | 76,937 | 37,729 | [* 12] |
2002年(平成14年) | 76,798 | 37,901 | [* 13] |
2003年(平成15年) | 77,594 | 38,391 | [* 14] |
2004年(平成16年) | 77,597 | 38,526 | [* 15] |
2005年(平成17年) | 77,835 | 37,784 | [* 16] |
2006年(平成18年) | 79,279 | 39,836 | [* 17] |
2007年(平成19年) | 81,538 | 40,858 | [* 18] |
2008年(平成20年) | 80,570 | 40,353 | [* 19] |
2009年(平成21年) | 78,708 | 39,378 | [* 20] |
2010年(平成22年) | 76,236 | 38,090 | [* 21] |
2011年(平成23年) | 72,851 | 36,309 | [* 22] |
2012年(平成24年) | 72,830 | 36,318 | [* 23] |
2013年(平成25年) | 74,580 | 37,071 | [* 24] |
2014年(平成26年) | 75,401 | 37,509 | [* 25] |
2015年(平成27年) | 79,406 | 39,440 | [* 26] |
2016年(平成28年) | 80,570 | 40,077 | [* 27] |
2017年(平成29年) | 81,557 | 40,559 | [* 28] |
2018年(平成30年) | 82,784 | 41,126 | [* 29] |
2019年(令和元年) | 82,813 | 41,060 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)60,167 | 29,901 | [* 31] |
2021年(令和 | 3年)61,710 |
駅周辺
- 道路
- 国道20号(甲州街道)
- 首都高速4号新宿線
- 東京都道420号鮫洲大山線(甲州街道以北は中野通り)
- 施設
- 商店街 - 付近の商店街は、東隣の幡ヶ谷周辺(地名では渋谷区笹塚・幡ヶ谷・西原)の商店街とともにささはたドッとこむを運営している。
- 京王クラウン街笹塚
- 笹塚大通り商店街
- 笹塚観音通り商店街
- 笹塚十号通り商店街
- 笹塚十号坂商店街
- その他
バス路線
駅北側の国道20号沿いに「笹塚駅」停留所がある。
舞台となった作品
- 青山七恵『ひとり日和』[13]
- 東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜
- 駅弁ひとり旅 - 主人公の中原大介が笹塚駅周辺で弁当店を経営している設定。
- はたらく魔王さま!
ギャラリー
「メルクマール京王笹塚」ビル
笹塚駅高架下、京王クラウン街(2014年12月撮影)
笹塚一丁目、笹塚ショッピングモール21(2014年12月撮影)
笹塚二丁目、甲州街道十号通り商店街入口(2014年12月撮影)
笹塚二丁目水道通り、笹塚十号通り商店街入口(2014年12月撮影)
南口側と玉川上水
隣の駅
脚注
- ^ (PDF)(プレスリリース)京王電鉄、2015年8月26日。 オリジナルの2020年2月22日時点におけるアーカイブ2020年4月11日閲覧。 。
- ^ “” (PDF). 京王電鉄 (2020年6月30日). 2021年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月19日閲覧。
- ^ (PDF)(プレスリリース)京王電鉄、2022年1月27日。 オリジナルの2022年1月27日時点におけるアーカイブ2022年1月27日閲覧。 。
- ^ (PDF)(プレスリリース)京王電鉄、2021年12月10日。 オリジナルの2021年12月13日時点におけるアーカイブ2021年12月19日閲覧。 。
- ^ “笹塚駅の「塚」の字に「余計な点」があるワケ 鉄道会社で「こだわり」に差も?”. 乗りものニュース. 2022年1月14日閲覧。
- ^ これに類似した運行形態は代々木上原駅・和光市駅・中目黒駅・竹田駅でも採用されている。ただし笹塚以外の駅は地下鉄の路線が直接乗り入れている駅である(竹田駅は近鉄京都線の途中駅だが京都市営地下鉄の管轄である)。
- ^ 1日の駅別乗降人員 - 京王グループ
- ^ 渋谷区勢概要 - 渋谷区
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
- ^ 京王新線開通年度
- ^ 都営新宿線相互乗入開始年度
- ^ 『週刊文春』2007年2月1日号で青山自身によって言明されている。
出典
- 東京都統計年鑑
- ^ 東京都統計年鑑(平成2年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成3年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成28年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成29年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成30年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成31年・令和元年)
- ^ 東京都統計年鑑(令和2年)
関連項目
外部リンク
- 京王電鉄 笹塚駅