第46回都市対抗野球大会

第46回都市対抗野球大会（だい46かいとしたいこうやきゅうたいかい）は、1975年7月25日から8月3日まで後楽園球場で開かれた都市対抗野球大会である。

概要

• 32チームが本大会に進出。そのうち花巻市・谷村新興、防府市・協和発酵、長崎市・三菱重工長崎の3チームが初出場。
• 第34回大会から復活した前年優勝チームの推薦出場制度は、予選なしで本戦に進むため実戦勘が薄れたり、また補強制度が使えないことからむしろ優遇とはなっていないとの声があったが、本大会では前回大会を制した白老町・大昭和製紙北海道が決勝まで勝ち上がった。なお、推薦出場チームが決勝進出を果たしたのは今回の大昭和製紙北海道が史上3度目。その後しばらく現れなかったが2012年の第83回大会でJR東日本が約40年ぶりに決勝進出を果たした。
• その大昭和製紙北海道を決勝で破ったのが千葉市・電電関東。18歳の高卒ルーキー・丹利男投手がロングリリーフあり、先発完封ありと獅子奮迅の活躍を見せ、橋戸賞を獲得。高卒ルーキーが橋戸賞を獲得するのは史上初。

予選

詳細は「第46回都市対抗野球大会予選」を参照

出場チーム

白老町・大昭和製紙北海道（推薦／4年連続6回目） 札幌市・電電北海道（2年ぶり4回目） 室蘭市・新日本製鐵室蘭（2年連続12回目） 盛岡市・盛岡鉄道管理局（2年ぶり8回目） 花巻市・谷村新興（初出場） 太田市・富士重工業（6年ぶり5回目） 和光市・本田技研（3年ぶり6回目） 千葉市・電電関東（2年連続7回目） 東京都・鷺宮製作所（2年ぶり4回目） 東京都・電電東京（5年連続10回目） 東京都・東京ガス（2年連続3回目） 横浜市・日本石油（11年連続21回目） 川崎市・日本鋼管（3年連続10回目） 諏訪市・三協精機（5年連続9回目） 浜松市・河合楽器（4年ぶり9回目） 富士市・大昭和製紙（3年連続24回目）

名古屋市・電電東海（2年連続7回目） 東海市・新日本製鐵名古屋（2年連続2回目） 大垣市・西濃運輸（10年連続12回目） 京都市・大丸（2年ぶり10回目） 大阪市・日本生命（10年連続21回目） 大阪市・電電近畿（6年連続12回目） 門真市・松下電器（2年ぶり18回目） 神戸市・三菱重工神戸（5年ぶり8回目） 高砂市・鐘淵化学（2年連続17回目） 和歌山市・住友金属（2年ぶり9回目） 福山市・日本鋼管福山（2年ぶり2回目） 防府市・協和発酵（初出場） 松山市・丸善石油（3年連続9回目） 松山市・電電四国（2年連続5回目） 長崎市・三菱重工長崎（初出場） 熊本市・電電九州（4年連続8回目）

大会

1回戦

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 電電近畿 0 0 0 1 0 0 2 0 0 3 大昭和製紙北海道 0 2 1 0 0 0 1 0 X 4 勝：望月　敗：杉崎 第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 盛岡鉄道管理局 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 電電四国 1 6 0 0 1 0 0 0 X 8 勝：入山　敗：堀江　本：福谷（四国） 第3試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 松下電器 0 0 0 3 0 0 0 0 0 3 本田技研 0 0 4 1 0 0 0 0 X 5 勝：藤田　敗：福間　本：成田（本田） 第4試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本石油 2 0 0 0 0 0 2 0 0 4 新日本製鐵名古屋 0 1 0 0 0 0 0 0 2 3 勝：土居　敗：鈴木　本：磯部（日石）、福島（名古屋） 第5試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大丸 0 0 3 0 0 0 0 0 1 4 富士重工業 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 勝：岡崎　敗：柴田 第6試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 鐘淵化学 1 0 0 0 0 0 0 1 0 2 新日本製鐵室蘭 2 0 1 0 0 0 0 0 X 3 勝：山口　敗：久保 第7試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 三菱重工神戸 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 電電北海道 0 0 0 0 0 2 0 0 X 2 勝：有沢　敗：増岡　本：向川（北海道） 第8試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本鋼管福山 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 東京ガス 0 0 1 0 0 0 0 1 X 2 勝：工藤　敗：田村忠　本：渡辺（東ガス）

第9試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大昭和製紙 5 0 1 1 1 0 0 0 1 9 協和発酵 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 勝：山根　敗：若松　本：高月（協和） 第10試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本生命 0 0 0 0 0 0 2 0 2 4 鷺宮製作所 0 0 0 2 0 0 1 3 X 6 勝：伊藤　敗：利光　本：板井2（鷺宮）、鈴木憲（日生） 第11試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 谷村新興 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 丸善石油 1 0 0 0 0 0 0 0 1x 2 勝：古賀　敗：浅井　本：窪田（丸善）、本郷（谷村） 第12試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 三菱重工長崎 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 日本鋼管 0 0 1 0 0 3 0 2 X 6 勝：上岡　敗：萩野　本：前川（鋼管） 第13試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 電電東京 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西濃運輸 0 0 0 0 0 1 1 0 X 2 勝：早川　敗：森　本：高橋（西濃） 第14試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 河合楽器 2 0 0 1 0 0 1 0 0 4 電電東海 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：深沢　敗：鈴木 第15試合－延長11回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計 住友金属 0 0 0 4 0 0 0 0 0 0 1 5 三協精機 0 1 0 0 0 1 0 1 1 0 0 4 勝：川端　敗：樋江井　本：星山（三協） 第16試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 電電九州 3 0 0 0 0 0 2 0 0 5 電電関東 3 0 0 0 0 2 0 0 1x 6 勝：丹　敗：長嶺　本：佐藤（関東）

2回戦

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大昭和製紙北海道 1 0 1 0 0 0 0 0 2 4 電電四国 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 勝：加藤　敗：入山　本：斉藤（北海道） 第2試合－延長12回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計 日本石油 0 0 0 1 2 0 0 0 0 0 0 1 4 本田技研 0 0 0 0 1 2 0 0 0 0 0 0 3 勝：川田　敗：藤田 第3試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大丸 0 1 0 0 0 0 0 1 0 2 鷺宮製作所 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 勝：中条　敗：山本良 第4試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 東京ガス 0 0 2 0 0 1 0 4 0 7 電電北海道 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 勝：工藤　敗：有沢　本：加藤（東ガス）

第5試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 丸善石油 0 0 0 1 2 0 0 0 0 3 新日本製鐵室蘭 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 勝：古賀　敗：浜師 第6試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 西濃運輸 0 0 0 0 1 0 0 1 0 2 日本鋼管 0 0 0 0 0 3 0 0 X 3 勝：前野　敗：早川　本：林（西濃） 第7試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 河合楽器 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大昭和製紙 0 0 2 0 0 0 0 2 X 4 勝：池田　敗：根本 第8試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 電電関東 0 0 2 0 0 0 1 0 0 3 住友金属 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 勝：丹　敗：宮崎　本：慶野（関東）、土佐（住金）

準々決勝

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 日本石油 1 0 0 0 0 0 0 0 1 2 大昭和製紙北海道 2 0 0 0 0 0 0 0 1x 3 勝：加藤　敗：川田　本：伊藤（日石）、村上（北海道） 第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大昭和製紙 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 電電関東 1 0 0 0 0 0 0 0 X 1 勝：丹　敗：山根

第3試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 丸善石油 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 日本鋼管 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 勝：古賀　敗：上岡　本：六条（鋼管） 第4試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大丸 1 0 0 0 2 0 0 3 0 6 東京ガス 0 1 1 0 1 0 0 1 0 4 勝：山村　敗：工藤

準決勝

第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 大丸 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 大昭和製紙北海道 2 0 1 0 0 0 0 0 X 3 勝：加藤　敗：山村　本：高梨、斉藤（以上北海道）

第2試合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 丸善石油 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 電電関東 0 2 1 0 0 0 1 0 X 4 勝：丹　敗：落合　本：関東（関東） ※電電関東は大会史上6例目の全員安打を記録

決勝

• 決勝戦（8月3日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
電電関東	0	0	1	0	0	0	2	0	0	3
大昭和製紙北海道	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：丹　敗：加藤　本：関東（関東）
（電電関東は6年ぶり2回目の優勝）

表彰選手等

表彰	選手	所属チーム（補強選手の本来の所属チーム）
橋戸賞	丹利男（投手）	電電関東
久慈賞	加藤英美（投手）	大昭和製紙北海道
若獅子賞	丹利男（投手）	電電関東
小野賞	大昭和製紙北海道チーム
首位打者賞	加藤英美（投手）^[1]	大昭和製紙北海道
打撃賞	丹利男（投手）	電電関東

1. ^ 14打数5安打（.357）

表彰		選手	所属チーム
10年連続出場		池ヶ谷勝（内野手）	大昭和製紙北海道
		佐藤文夫（捕手）	電電関東
		富永重善（外野手）	電電東京
		柴田昌邦（投手）	西濃運輸
		今村信彦（捕手）
		江藤栄（内野手）
		利光高明（投手）	日本生命
		伊達義城（投手）	電電九州
応援団コンクール	最優秀賞	大昭和製紙北海道
	優秀賞	大丸
	敢闘賞	東京ガス
	特別賞	電電関東
	努力賞	本田技研

関連項目

• 第2回社会人野球日本選手権大会 - 同年11月2日から11月10日にかけて開催された社会人野球日本選手権大会。

外部リンク

• 日本社会人野球協会会報 1975 - https://www.jaba.or.jp/about/download/