キャスト
公開
2007年8月25日、池袋シネマ・ロサでレイト・ショー公開された[1]。当初は2週間限定の公開を予定していたが、3日間で400人以上の動員を記録したことから、上映期間の延長が決定した[1]。同年9月26日時点で、本作の動員は2,500人を超えており、シネマ・ロサでのレイト・ショー作品としての新記録を樹立した[2]。その後、全国の劇場で拡大公開された[2][3]。2013年3月26日、第5回沖縄国際映画祭で特別上映された[4][5]。 毎年の夏、池袋シネマ・ロサにおいて本作の定期上映が行われていた[6]。
騒動
公開10周年記念舞台挨拶での騒動と出演者への性行為強要の告発
2017年8月25日、公開10周年を記念した上映の舞台挨拶において、出演者の加賀賢三は、本作における性行為が強要されたものであったと述べた[7][8]。本作は当初、8月25日から31日まで上映する予定であったが、この騒動を受けて、26日以降の上映は中止となった[8]。 同月31日、監督の松江哲明と配給会社SPOTTED PRODUCTIONSの社長の直井卓俊は連名で声明を発表し、加賀の発言内容を否定した[7][8]。
2019年12月5日、ガジェット通信の取材[9]に応じた加賀は、強要が行われた当時の状況や、その前後に交わされた松江を含む関係者とのやり取りについて詳細を語り、2017年8月に松江・直井が連名で発表した声明[10]に対する反論を行った。
また本件について「限りなく黒に近いグレーも白とされてしまうし、とんでもない嘘がまかり通ってしまう。そういうことを、『童貞。をプロデュース』で改めて知りました」と述べている[11]。
上記のガジェット通信によるインタビューの公開で本件は再度注目を集め、2019年12月13日、配給のSPOTTED PRODUCTIONSのホームページにて、監督の松江哲明と配給会社代表の直井卓俊による謝罪文が掲載された[12]。
謝罪文で監督の松江哲明は撮影を強引に進めた部分があったことを認めた上で「加賀さんの気持ちを無視して、作品の完成、展開を優先してしまったことを、深く反省しています。申し訳ありませんでした」と直筆で綴り[13]、同ページにて、 配給会社SPOTTED PRODUCTIONS代表の直井卓俊も「上記を受けまして、2017年8月31日に松江監督と本作品の配給である弊社の連名で出した公式声明において、事実と異なる内容を発信してしまっていたことを厳粛に受け止め、心よりお詫び申し上げます。」との文章を掲載し謝罪した[14]。
脚注
- ^ a b “映画『童貞。をプロデュース』続映決定!”. CINEMA TOPICS ONLINE (2007年8月30日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ a b “映画『童貞。をプロデュース』ムーブオーバー決定!”. CINEMA TOPICS ONLINE (2007年9月26日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ “個性派ドキュメンタリー『童貞。をプロデュース』地方上映続々決定”. CINRA.NET (2007年11月21日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ “松江哲明監督、よしもと芸人からのラブコールにタジタジ”. 映画.com (2013年3月27日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ 長谷川亮 (2013年3月27日). “これが『モテキ』のルーツ?松江哲明監督、童貞たちのその後明かす”. シネマトゥデイ. 2019年12月6日閲覧。
- ^ “松江哲明監督作「童貞。をプロデュース」“聖地”で公開10周年記念上映!”. 映画.com (2017年7月19日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ a b 井本早紀 (2017年9月1日). “『童貞。をプロデュース』暴行騒動で上映中止 出演者“性的シーン強要”訴えに、監督&配給「事実無根」”. シネマトゥデイ. 2019年12月6日閲覧。
- ^ a b c “松江哲明監督、10年前作品の“出演強要騒動”を否定 出演者の「犯罪行為」を主張”. ORICON NEWS (2017年9月6日). 2019年12月6日閲覧。
- ^ “『童貞。をプロデュース』強要問題の“黙殺された12年”を振り返る 加賀賢三氏インタビュー<2019年12月12日追記あり> 5page | ガジェット通信 GetNews”. ガジェット通信 GetNews (2019年12月5日). 2019年12月21日閲覧。
- ^ “8.25(金)「童貞。をプロデュース」 10周年記念上映中止の経緯・ご報告につきまして | SPOTTED PRODUCTIONS”. 2019年12月15日閲覧。
- ^ 藤本洋輔 (2019年12月5日). “『童貞。をプロデュース』強要問題の“黙殺された12年”を振り返る 加賀賢三氏インタビュー (5/5ページ)”. ガジェット通信. 2019年12月6日閲覧。
- ^ “加賀賢三さん、そして「童貞。をプロデュース」で不快な思いをされた方へ”. SPOTTED PRODUCTIONS (2019年12月13日). 2019年12月13日閲覧。
- ^ “加賀賢三さん、そして「童貞。をプロデュース」で不快な思いをされた方へ | SPOTTED PRODUCTIONS”. 2020年2月16日閲覧。
- ^ “映画「童貞。をプロデュース」の“性行為強要”問題で監督と配給会社が謝罪 「撮影を強引に進めてしまった」”. ねとらぼ. 2020年2月16日閲覧。
関連文献
- 「童貞。をプロデュース 松江哲明 [監督] インタビュー」『キネマ旬報』2007年9月上旬号、71-72頁。