立山高原バス(たてやまこうげんバス)は、富山県中新川郡立山町にある立山ケーブルカーとの連絡駅である美女平駅と立山トンネルトロリーバスとの連絡駅である室堂駅を結ぶ路線バスである[1]。立山黒部貫光が運営する(開業当初は立山開発鉄道の運営)[2]。
概要
美女平駅 - 室堂駅間で運行される路線バスであり、立山黒部アルペンルートを構成する交通機関の一つである。全線で富山県道6号富山立山公園線(立山有料道路)を通っており、マイカー規制が行われているため、一般客は必ずこの路線バスを利用することになる[3]。4月 - 11月のみ運行し、冬期は運行しない。
なお、立山ケーブルカーの混雑状況によっては立山駅前から室堂駅まで直行バスが運行されることがある。
もともとはディーゼルバスを使用していたが(日野自動車製。かつては富士重工業製車体を採用)、現在はハイブリッドバス(日野・セレガ)への置き換えを進めている[4]。
歴史
バス停一覧
美女平 - ブナ坂 - 滝見台 - 上ノ小平 - 弘法 - 追分 - 弥陀ヶ原 - 美松 - 天狗口 - 天狗平 - 室堂
- 11月中旬・下旬については美女平 - 室堂間は途中無停車。
- 弘法バス停は6月下旬 - 11月上旬のみ開設である[9]。開設開始日は八郎坂登山道(称名滝 - 弘法バス停間)供用開始に合わせている。
- 弘法、弥陀ヶ原、天狗平の各バス停は乗車・途中下車可能[9]。
- ブナ坂、滝見台、上ノ小平、追分、美松、天狗口の各バス停は、停留所設備自体は設置されておらず、降車のみ可能である[9]。なお、美松のみ春山スキー期間中は乗車可能となる。
美女平
室堂
乗車方法
立山高原バスからの風景
仙洞杉(立山杉の巨木の一例)
弥陀ヶ原
雪の大谷
雪の大谷
雪の大谷(ゆきのおおたに)は、立山高原バスの室堂手前に設置される全長約500メートルの雪の壁である[12]。例年、4月の開業時から6月下旬まで「雪の大谷ウォーク」が開催され[13]、道路2車線のうち1車線が歩行者専用となる。
2021年の「雪の大谷」は、立山黒部アルペンルートの開業50周年を記念して、現在の2車線のうち開業当初の1車線を再現した[14][15][16]。なお、「雪の大谷ウォーク」期間中に富山県砺波市で開催されるとなみチューリップフェアでは、この「雪の大谷」をイメージした「花の大谷」が展示される[17]。
脚注
- ^ “全線開通も強風で高原バス終日運休 アルペンルート”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2018年4月16日)2021年4月29日閲覧。
- ^ a b c d e 地鉄 1979, p. 134.
- ^ 夏期には富山地方鉄道が富山駅前 - 室堂駅間の夏山バスを運行する。
- ^ a b 『バスマガジン vol.96』講談社・講談社ビーシー、2019年7月29日、48頁。ISBN (978-4-06-517358-9)。
- ^ 『富山新聞に見るふるさと80年』富山新聞社、2003年6月10日、191頁。
- ^ 地鉄 1979, p. 142.
- ^ 「きょうから開通アルペンルート 有料道路ことしはバスだけ」『北日本新聞』朝刊、1971年6月1日、14面。
- ^ 『富山新聞に見るふるさと80年』富山新聞社、2003年6月10日、318頁。
- ^ a b c d e f よくある質問|立山黒部アルペンルート
- ^ 散策コース紹介|ホテル立山【公式サイト】
- ^ 交通アクセス|弥陀ヶ原ホテル【公式サイト】
- ^ とやま観光ナビ 立山・雪の大谷ウォーク - とやま観光推進機構
- ^ “雪壁 満喫 立山黒部アルペンルート部分開通”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2018年4月11日)2021年4月29日閲覧。
- ^ . 朝日新聞デジタル. (2021年3月22日). オリジナルの2021年4月14日時点におけるアーカイブ。 2021年4月29日閲覧。
- ^ “アルペンルート50周年 雪壁の輝き 全線開通、雪の大谷2年ぶり”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2020年4月16日)2021年4月29日閲覧。
- ^ “4月に軽装で行ける標高2450メートルの絶景 立山黒部アルペンルートを支える技”. 産経ニュース. (2021年4月22日)2021年4月29日閲覧。
- ^ . 富山新聞. (2021年4月26日). オリジナルの2021年4月25日時点におけるアーカイブ。2021年4月29日閲覧。
参考文献
- 『写真でつづる富山地方鉄道50年の歩み』富山地方鉄道、1979年7月17日。
外部リンク
- 立山黒部アルペンルート 立山高原バス