空調服(くうちょうふく)とは、日本の企業・株式会社セフト研究所(セフトけんきゅうじょ)が夏場の衣服内気候環境を改善することを目的として開発し、子会社の株式会社空調服を通じて発売している「電動ファン内蔵上着」の商品名である。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 日本 〒174-0041 東京都板橋区舟渡一丁目12番11号 ヘリオスIIビル4階 |
本店所在地 | 〒174-0041 東京都板橋区舟渡一丁目8番3号 |
設立 | 2004年2月 (株式会社ピーシーツービー) |
業種 | (小売業) |
法人番号 | 9030001021587 |
事業内容 | 空調服、空調ヘルメットの販売 |
代表者 | 代表取締役会長 市ヶ谷 弘司 代表取締役社長 市ヶ谷 透 |
資本金 | 4500万円 |
純利益 | 1億5517万9000円 (2022年12月31日時点)[1] |
総資産 | 20億0223万円 (2022年12月31日時点)[1] |
決算期 | 12月末日 |
主要株主 | 株式会社セフト研究所 |
外部リンク | https://www.9229.co.jp/ |
特記事項:2005年1月に現商号に変更。 |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 日本 〒174-0041 東京都板橋区舟渡一丁目12番11号 ヘリオスIIビル4階 |
本店所在地 | 〒174-0041 東京都板橋区舟渡一丁目8番3号 |
設立 | 1991年9月 |
業種 | (繊維製品) |
法人番号 | 9030001004609 |
事業内容 | 生理クーラー理論に基づく冷却装置を内蔵した衣服・ベッド・ざぶとん・リュックの開発、製造・販売 |
代表者 | 代表取締役社長 市ヶ谷 弘司 |
資本金 | 7000万円 |
純利益 | 4億2656万9000円 (2021年12月31日時点)[2] |
総資産 | 38億0797万9000円 (2021年12月31日時点)[2] |
決算期 | 12月末日 |
主要子会社 | 株式会社空調服 |
外部リンク | https://www.seft.co.jp/ |
ここでは主に商品としての空調服について記述する。
概要
空調服とは、着ることによって「人体が本来備えている体温調節」をより積極的に活用できるようにする空調装置であるとされる[3]。
屋内の空間すべてを冷やす従来型のエアコンと比べて、単三乾電池で稼動するこの製品を使えば電気代は97%削減となり[4]、家電製品と比較した場合格段に少なくて済む。夏場の消費電力の大幅な削減が期待できる、省エネルギーの環境面も配慮した製品である。また、これまで空調設備が使用できないとされてきた特殊な条件下の工場や、屋外といった環境でも、涼しくすごす事ができるようになるのも、大きなメリットであるとうたわれている[4]。
ソニーを早期退職した市ヶ谷弘司が1998年に東南アジアを旅した事が、空調服の開発を始めるきっかけとなった。「東南アジアの人々がエアコンを使うようになれば、エネルギー危機が起き、環境問題につながってしまう」と考えた市ヶ谷は、6年がかりで空調服を完成させた。はじめは宇宙服や脳低体温療法用のブランケットと同じ水冷式だったが、改良を経て空冷式に変更。その後、パワフル・省電力な、静音ファンの試作を重ねて、3年後に販売までこぎつけた[5]。
実際に使ってみた体験談によると、その効果を確かに実感する事ができるという。また、汗をすべて気化させてしまえば衣服に汗がついて雑菌が繁殖することも少なくなる為、発汗に伴う体臭が少なくなり、あせもも防げるという[5][6]。
最大のデメリットは、そのデザインから「人目が気になる」点である。特にファンの動作中には服が膨らんで太って見えるために、社長の市ヶ谷が「娘が空調服を着てくれない」と述べたこともあった[7]。ほかには、「作業服が会社で決まっているので、空調服が使えない」、「汚れるので毎日洗濯したいが、空調服を複数購入する必要がある」などが挙げられる。
2010年代には大幅に普及し、他の作業服メーカーからも同じ趣旨の製品が発売されたり、購入単価を下げるため大手建設会社が協力企業向けに一括購入を呼び掛ける動きもみられる。