稲田 直道（いなだ なおみち、1889年（明治22年）7月7日[1] - 1979年（昭和54年）4月29日[2]）は、大正から昭和期の実業家、政治家。衆議院議員。
経歴
鳥取県[2][3]邑美郡古市村（岩美郡美保村古市[1][4]を経て現鳥取市古市）[4]で、稲田益造、ちせ夫妻の長男として生まれる[1][4]。1908年（明治41年）鳥取県第一中学校（現鳥取県立鳥取西高等学校）を卒業[1][4]。在学中、日露戦争後の満韓の視察を行った[1][4]。1908年、第六高等学校に入学したが中退し[1][4]、1909年（明治42年）早稲田大学に転じた[1][4]。在学中、雄弁会幹事を務め、南極探検事業、理想選挙、憲政擁護運動の遊説を全国各地で行った[1][4]。1915年（大正4年[注 1]）同大政治経済科を卒業[2][4]。さらに研究科に進み法律学、財政学、経済学を修めた[1]。
帰郷して因伯青年自由党を組織して総理に就任[2][4]。また、鳥取新報社を設立して常務取締役、同副社長となり[1][2][3]、その他、岩手県安国鉱山主、出光農場相談役、三陸肥料会長などを務めた[2][3]。
1937年（昭和12年）4月、第20回衆議院議員総選挙で鳥取県全県区から出馬して初当選したが[2][3][4]、1939年（昭和14年）4月、当選無効となり[5]、同年5月の補欠選挙で再当選した[5]。戦後、1946年（昭和21年）4月の第22回総選挙で再選され[2]、以後、第24回総選挙まで鳥取県全県区から出馬して当選し[2][6]、衆議院議員を通算4期務めた[2]。この間、日本自由党総務、民主自由党議員総会長、衆議院運輸委員長などを務めた[2][3][4]。その後、第25、第28回総選挙に立候補したがいずれも落選した[6]。
その他、東邦海運顧問、日本海運協議会長などを務めた[4]。
脚注
注釈
- ^ 『因幡人事興信録』い之部34頁では大正3年。
出典
参考文献
- 荒木義雄編『因幡人事興信録』因幡人事興信録編纂所、1923年。
- 衆議院事務局編『衆議院要覧 昭和17年11月 丙』内閣印刷局、1942年。
- 『鳥取県大百科事典』新日本海新聞社、1984年。
- 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
- 『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。
- 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。