石川 優太(いしかわ ゆうた、1994年11月11日 - )は、三重県三重郡川越町出身の将棋棋士[1]。森信雄七段門下。(棋士番号)は320。
棋歴
6歳の頃、祖父と父が指しているのをみて将棋を始める。2006年に開催された第31回小学生将棋名人戦で優勝。同年9月に奨励会入会。
2013年4月に奨励会三段となる。三段として2016年度の第6回加古川青流戦に出場して決勝に進出。井出隼平との三番勝負は1勝2敗に終わり、準優勝となる。
奨励会三段リーグは第58回(2015年度下期)と第64回(2018年度下期)にて最終局で敗れて昇段を逃す(第64回では、次点を獲得している)。そして第65回(2019年度上期)にて、13勝5敗でリーグ2位の成績を挙げ、遂に四段昇段によるプロ入りを決めた[2]。なお、三重県出身の棋士がプロになるのは、澤田真吾以来10年ぶりの事だった[3]。
プロ入り後
デビュー年度となった2020年度は、第46期棋王戦で活躍。初参戦ながら予選を5連勝で突破すると、本戦でも2連勝し準々決勝まで進出。このままタイトル挑戦まで勝ち進んでいた場合、前代未聞の初参戦棋士による2期連続挑戦[4]、という事態になっていたが、久保利明に敗れた(久保に勝利していた場合、ベスト4入りによって最低でも次期棋王戦の本戦シードを手に入れていた)。
2021年度は第34期竜王戦で昇級者決定戦を制し、5組への昇級を決めた。
2022年度は第35期竜王戦で昇級者決定戦を制し、4組への昇級と、竜王ランキング戦連続昇級による五段昇段を決めた。
棋風
得意戦法は三間飛車。「2018年頃から連投」、「何度も指すと相手に手の内がばれるが、それでもいいと思うくらい面白い戦型」、「山本博志を参考にしている」などと語っている[5]。
人物
- 前述通り、第64回三段リーグの最終局では連敗を喫し昇段を逃したが、本人曰く「これまでの人生で1番きつかった」、「とりあえずは生存を選択した」と語る程のダメージを受けていた。しかし、次の第65回で昇段を果たした事については「(なぜ)昇段できたのかは自分でもわからない」、「(最終局の対局中に、なぜ奨励会を受けようとしたのか、なぜ棋士を目指そうとしたのか、など考えて)出た答えは、強い相手と指したいから。そう思うと、昇段だの、競争相手だの、悪夢の再来だの、そんなもんどうでもいいと思えた。この時思ったこと、考えたことを極力忘れないようにしたい」と振り返っている[6]。
昇段履歴
昇段規定は、将棋の段級 を参照。
- 2006年9月 6級 = 奨励会入会
- 2013年4月 三段 = 第53回奨励会三段リーグ戦から
- 2019年10月1日 四段
- 2022年9月20日 五段(竜王ランキング戦連続昇級)
主な成績
在籍クラス
出典
- ^ “新四段誕生のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2019年9月7日). 2019年10月1日閲覧。
- ^ 競争相手の服部慎一郎と、関矢寛之(第66回に退会)が1局目で負けていたため、石川は最終局に負けていても3位以内=次点2回目でフリークラス編入の権利、が確定していた。
- ^ 東海テレビニュースOne on Twitter 2019年9月8日(2022年2月27日閲覧)
- ^ 棋王戦は前期に初参戦である本田奎が、タイトル挑戦をする活躍をしていた
- ^ 「藤井さんが初段のときにネット将棋で」文春オンライン 2019年9月20日(2022年2月27日閲覧)
- ^ 26歳になって思うこと――石川優太四段 日本将棋連盟 将棋コラム 、2020年12月15日(2022年2月27日閲覧)
- ^ 近況など|石川優太四段 関西将棋会館公式 note 、2021年8月16日(2022年2月27日閲覧)
- ^ 「藤井聡太七段とは一局でも多く当たりたい」多くのドラマを経て、新四段2人がデビュー文春オンライン 2019年9月20日(2022年2月27日閲覧)
関連項目
外部リンク
- 石川優太|棋士データベース|日本将棋連盟