生駒高俊

生駒 高俊（いこま たかとし）は、江戸時代前期の大名。讃岐国高松藩4代藩主、出羽国矢島藩初代藩主。高松藩第3代藩主生駒正俊の長男。

凡例 生駒 高俊
生駒高俊像（龍源寺蔵）
時代	江戸時代前期
生誕	慶長16年（1611年）
死没	万治2年6月16日（1659年8月4日）
改名	国松、小法師（幼名）、高次、高俊
戒名	自性院芳岩道栄大居士
墓所	秋田県由利本荘市矢島町城内の龍源寺 京都府京都市右京区花園妙心寺町の妙心寺塔頭玉龍院
官位	従四位下壱岐守
幕府	江戸幕府
主君	徳川秀忠→家光
藩	讃岐高松藩主→出羽矢島藩主
氏族	土田生駒氏
父母	父：生駒正俊、母：藤堂高虎の養女
兄弟	高俊、(藤堂高義)室、天正院、藤堂長正正室、(正慶)
妻	正室：土井利勝の娘・勝 側室：今氏
子	高清、(俊明)、親興、京極高房室、原田宗馭室、円意
(テンプレートを表示)

生涯

元和7年（1621年）7月、父・正俊の死去により、家督を相続した。幼少のため、外祖父・藤堂高虎の後見を受けることになった。寛永3年（1626年）8月19日、従四位下・壱岐守に叙任された。成年した高俊は、政務を放り出して美少年たちを集めて遊興にもっぱら耽ったこともあって、家臣団の間で藩の主導権をめぐって内紛が起こった（生駒騒動）。寛永14年（1637年）、生駒帯刀らが土井利勝や藤堂高次に前野助左衛門らの不正を訴えた。これに対し、前野らは徒党を組んで退去した。寛永16年（1639年）、幕府は騒動の詮議を始める。寛永17年（1640年）7月26日、幕府は藩主・高俊の責任を追及し、領地を没収し、出羽国由利郡に流罪とした。ただし、由利郡矢島（現在の秋田県由利本荘市矢島町と鳥海町の部分）で1万石を堪忍料として与え、高俊は矢島村に陣屋を構えた。なお、生駒派の中心人物は大名にお預け、前野派の中心人物は死罪となった。

高俊の長男は高清となっているが、「讃岐国高松城主生駒壱岐守高俊封地十七万千八百余石を収公され、長子右衛門高法と共に、出羽の国由利矢島‥」（『徳川実紀』寛永17年（1640年）7月26日の項）とある。この長男という高法は実在したと思われるが、由利郡矢島で早世したのか記載は前後この『徳川実紀』以外にない。

系譜

父母

• 生駒正俊（父）
• 藤堂高虎の養女（母）

正室

• 勝 ー 土井利勝の娘

側室

• 今氏

子女

• 生駒高清^[1]（長男）生母は今氏（側室）
• (生駒俊明)^[2]（次男）生母は今氏（側室）
• 生駒親興^[3]（三男）生母は今氏（側室）
• 円意 ー 京都妙心寺
• 京極高房室
• 原田宗馭室

小説

• 南条範夫「生駒壱岐守高俊」（文春文庫、『大名廃絶録』収録）
• 神坂次郎「うつけ殿騒動ー生駒壱岐守高俊」（中公文庫、『おかしな大名たち』収録）

脚注

1. ^ 相続時に弟の俊明に2千石分知したため、交代寄合旗本8千石。
2. ^ 兄より分知を受け旗本2千石。
3. ^ 生駒高清の養子

外部リンク

• 金嶺山 龍源寺 - 矢島生駒家代々の菩提寺（秋田県由利本荘市矢島町）
• 由利本荘市バーチャル歴史館