生瀬駅(なまぜえき)は、兵庫県西宮市生瀬町一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)福知山線の駅である[1]。駅番号はJR-G57。
生瀬駅 | |
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駅舎(2018年2月) | |
なまぜ Namaze | |
◄JR-G56 宝塚 (1.9 km) (2.2 km) 西宮名塩 JR-G58► | |
所在地 | 兵庫県西宮市生瀬町一丁目1-13[1] |
駅番号 | JR-G57 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | G 福知山線(JR宝塚線) |
キロ程 | 19.7 km(尼崎起点) 大阪から27.4 km |
電報略号 | ナマ |
駅構造 | 地上駅[1] |
(ホーム) | 2面2線[1] |
乗車人員 -統計年度- | 1,490人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1898年(明治31年)6月8日[1] |
備考 | (業務委託駅)[1] みどりの窓口 有 |
アーバンネットワークおよび「JR宝塚線」の愛称区間に含まれている。
歴史
開業時の「有馬口」の駅名の通り、当初は有馬への中継地点として栄えた[1]。
年表
- 1898年(明治31年)6月8日:阪鶴鉄道が宝塚駅から延伸した際に、その終着駅である有馬口駅として開業[1][2]。旅客・貨物の取り扱いを開始[3]。
- 1899年(明治32年)
- 1907年(明治40年)8月1日:阪鶴鉄道が国有化され、帝国鉄道庁の駅となる[2]。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定[2]。阪鶴線所属駅となる[2]。
- 1912年(明治45年)3月1日:線路名称改定[2]。阪鶴線の福知山駅以南が福知山線に改称し、当駅もその所属となる[2]。
- 1962年(昭和37年)2月1日:貨物の取り扱いを廃止[3]。
- 1971年(昭和46年)3月1日:荷物扱い廃止[5]。駅員無配置駅となる[6]。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[2]。
- 1988年(昭和63年)3月13日:路線愛称の制定により、「JR宝塚線」の愛称を使用開始。
- 2003年(平成15年)11月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[8]。
- 2007年(平成19年)8月1日:改札口とホームにLED式の発車標が新設される。
- 2011年(平成23年)3月8日:(JR宝塚・JR東西・学研都市線運行管理システム)導入。接近メロディ導入。
- 2015年(平成27年)9月13日:エレベーターの使用を開始。
- 2018年(平成30年)3月17日:駅ナンバリングが導入され、使用を開始。
- 2020年(令和2年)3月14日:ダイヤ改正に伴い、新たに新設される区間快速の停車駅となる。
駅構造
宝塚駅が管理する2面2線の相対式ホームを持つ地上駅[1]。分岐器や(絶対信号機)を持たないため、(停留所)に分類される。
鉄筋コンクリート造平屋建ての駅舎[7]とトイレは南の1番のりば側にあり、反対側の2番のりばへは元々は地下道のみであったが2015年にエレベーターが新たに設けられバリアフリー化された。駅舎にはみどりの窓口のほか、自動券売機や自動改札機が設置されており、ICOCA(および相互利用対象のICカード)が利用可能。ICカード用の入金機が改札内にある。
JR西日本交通サービスが駅業務を受託する(業務委託駅)である。
かつては武庫川で獲れた鮎を使った駅弁が淡路屋によって販売されていた(1905年に川西池田駅から当地へ移転)が、戦後に神戸駅に再移転し、現在は販売されていない[1]。
福知山線の電化前は、現在地よりも武庫川寄りのやや低い段丘面に線路が敷かれており[9]、やや宝塚方に1面2線の島式ホームが設けられていた。旧線の跡地は温室栽培などに活用されていたが、現在では線路跡が垣間見られるのみである。
駅スタンプは当駅のものに加えて、武田尾駅のものも置かれている[9]。この他、2009年1月には改札口横にAED(自動体外式除細動器)が設置された。
のりば
- 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
ダイヤ
日中は上下とも、区間快速が毎時4本発着する。
利用状況
「兵庫県統計書[11]」と「西宮市統計書[12]」によると、2020年(令和元年)度の1日平均(乗車人員)は1,490人である。
近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
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1995年 | 2,873 |
1996年 | 2,954 |
1997年 | 2,913 |
1998年 | 2,822 |
1999年 | 2,733 |
2000年 | 2,594 |
2001年 | 2,394 |
2002年 | 2,238 |
2003年 | 2,154 |
2004年 | 2,134 |
2005年 | 2,108 |
2006年 | 2,048 |
2007年 | 2,030 |
2008年 | 1,993 |
2009年 | 1,918 |
2010年 | 1,937 |
2011年 | 1,937 |
2012年 | 1,923 |
2013年 | 1,953 |
2014年 | 1,882 |
2015年 | 1,864 |
2016年 | 1,867 |
2017年 | 1,880 |
2018年 | 1,793 |
2019年 | 1,734 |
2020年 | 1,490 |
駅周辺
南側一帯は住宅地となっているが、その一部はウヰルキンソン宝塚工場跡であり、その後マンションと建設されて記念館が建てられている[1]。上り線ホームの土手には桜並木が植樹されている。
当駅から武田尾駅にかけての旧線跡は、ハイキングコースとして整備されている。コースの入口は、当駅から西に約1kmほどの距離にある。ハイキングコース出発地点にはトイレがあるが、コースの途中には自動販売機やトイレはなく、また所々あるトンネルでは照明はないため懐中電灯などを持参する必要がある[13]。
バス路線
北西にある西宝橋の南詰(国道上)に阪急バス(有馬線)、東側の生瀬橋東詰に阪急バス(長尾山霊園線)(旧阪急田園バス)が発着している。
隣の駅
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、105頁。ISBN (9784343006028)。
- ^ a b c d e f g h i j 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 44号 福知山線・播但線・加古川線・姫新線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年5月30日、10-11頁。
- ^ a b 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、125-126頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ 「停車場改称」『官報』1899年3月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ “日本国有鉄道公示第82号”. 官報. (1971年2月27日)
- ^ 「通報 ●福知山線中山寺、生瀬及び道場駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1971年2月27日、10面。
- ^ a b “新駅舎の使用開始 福知山線生瀬駅”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1986年2月21日)
- ^ (インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
- ^ a b 『週刊 JR全駅・全車両基地』 34号 尼崎駅・竹田駅・和田山駅ほか89駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年4月7日、22頁。
- ^ a b “生瀬駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月18日閲覧。
- ^ 兵庫県統計書
- ^ 西宮市統計書
- ^ JR福知山線生瀬・西宮名塩〜武田尾 廃線敷マップ - 西宮市ホームページ、2019年4月21日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 生瀬駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道