『甘神さんちの縁結び』(あまがみさんちのえんむすび)は、内藤マーシーによる日本の漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2021年1号に読み切り作品として掲載後[1]、好評を博したことから連載化が決定し[2]、同年21号より連載中[3]。京都が舞台となっている[4]。基本的には日常系ラブコメの作風だが、それぞれのヒロインとの個別エピソードではタイムリープ、タイムループ、人格の入れ替わり、三姉妹と出会っていないパラレルワールドへの転移といった、甘神神社の神様と思われる仮面を被った謎の人物が引き起こす超常現象が発生する。
甘神さんちの縁結び | |
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ジャンル | 少年漫画、ラブコメ、日常 |
漫画 | |
作者 | 内藤マーシー |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 週刊少年マガジン |
レーベル | 講談社コミックス |
発表号 | 2021年21号 - |
発表期間 | 2021年4月21日 - |
巻数 | 既刊10巻(2023年5月現在) |
(テンプレート) - (ノート) | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | (漫画) |
2023年4月21日、本作の連載2周年と作者の内藤の誕生日を記念した配信番組にて、テレビアニメ化を発表[5]。
2023年4月時点で累計部数が85万部を突破している[6]。
あらすじ
幼少期に母親を亡くした上終瓜生は、天涯孤独の身となって親戚をたらい回しにされてきた。そんな最中、遠縁にあたる甘神神社へ居候することになり、宮司である甘神千鳥に「孫娘たちの誰かと結婚し、婿養子になれ」と言いつけられた。
登場人物
- 上終 瓜生(かみはて うりゅう)
- 声 - 服部想之介(ボイスコミック)/ 今井文也
- 本作の主人公。高校2年生、17歳。身長175センチメートル。誕生日は1月21日。
- 要領のいい勤勉家だが、ナルシストで減らず口を叩く無神論者。医師になるべく京都大学の医学部を志望している。学業優秀なうえに手先も器用であり、家事全般のスキルや子供の扱いに長けている(三姉妹曰く「多芸」)。かなり整った容姿をしているが、色恋沙汰に疎くて免疫も薄い。
- 幼少期に母親を亡くして以降、親戚をたらい回しににされた挙句、児童養護施設「きせき園」にたどり着く。それから年齢制限により卒園が迫られていた中、遠縁にあたる甘神神社へ引き取られ、三姉妹の婿候補となる(ただし、本人は一貫して乗り気ではない)。
- 転校後、奇しくも夕奈とクラスメイトになってしまう。
甘神神社
三姉妹
[1]本作のヒロインである巫女たち。瓜生と同じく、数年前に母親を亡くしている。父親についても不明だが、何かしらの事情を抱えている模様。
- 甘神 夜重(あまがみ やえ)
- 声 - 辻美優 / 茅野愛衣→上田麗奈
- 長女。大学2年生、20歳。身長167センチメートル。誕生日は10月15日。血液型はB。
- 黒髪のロングヘアと人並み外れたグラマラスボディが特徴。天然ボケかつ非常にマイペースな性格。妙に子供っぽい面が目立つものの、ときどき瓜生をからかうような発言をする。
- 美術大学に通っており、油絵を専攻している。武術の心得があり、チンピラを一蹴するほど腕が立つ。
- 甘神 夕奈(あまがみ ゆな)
- 声 - 辻美優 / 雨宮天→高橋李依
- 次女。高校2年生、17歳。身長162センチメートル。誕生日は7月11日。血液型はA。
- 古風な男口調を用いる。学業不振であり、とりわけ英語が苦手。神社に対する思いが人一倍強く、巫女の仕事に誇りを持っている。猫が好き。
- 甘神 朝姫(あまがみ あさひ)
- 声 - 辻美優 / 佐倉綾音→竹達彩奈
- 三女。中学3年生、15歳。身長149センチメートル。誕生日は4月8日。血液型はO。
- 歯に衣着せぬ物言いをする毒舌家。一人称は「うち」。貧乳がコンプレックス。陸上部に所属しており、有望な長距離ランナー。重度の閉所恐怖症。実は陸上界を揺るがす美少女【薄明の走り姫】。
親族
- 甘神 千鳥(あまがみ ちどり)
- 声 - 服部想之介(ボイスコミック)
- 本作の狂言回し。三姉妹の祖父にして宮司。
- 道徳を重んじる性格だが、狡猾で押しの強い面もある。瓜生を三姉妹のいずれかと結婚させ、婿養子にさせるつもり。
きせき園
山奥に建てられた児童養護施設であり、瓜生が生まれ育った場所。高校を卒業すると、同時に卒園するという決まりがある。
- 姉小路 舞昼(あねこうじ まひる)
- 同施設の寮母および専属医師。京都大学出身。誕生日は12月10日。
- 左目が隠れる金髪のショートカットと両耳に填めたピアスが特徴。男勝りでサバサバした性格。瓜生を甘神神社へ送った張本人。
月神神社
嵐山にある月読命を祭神とする神社。毎日5千人を超える参拝者と大勢の巫女がいる。
- 月神 宵深子(つきがみ よみこ)
- 月神神社の禰宜を務める女性で、三姉妹に巫女の作法を指導した経緯から師匠と呼ばれている。
- 優しく時には厳しい態度も見せるが、三姉妹にとっては母親のような存在で、瓜生からも「まるで親子」と評されている。
その他
- 北白川 巳右衛門(きたしらかわ みえもん)
- 京都伝統産業組合を取り纏める北白川家の御仁。公家顔が特徴。
コラボレートなど
2021年7月には吉岡公威の『てんぷる』とコラボレートし、『good!アフタヌーン』(同)8号ではコラボ漫画が掲載され[8]、『週刊少年マガジン』33号ではコラボ企画が実施された[9]。単行本第1巻が発売される直前には、カウントダウン動画が本作の公式Twitterで公開された[4]。
2022年1月26日発売の『週刊少年マガジン』9号では、えなこ、伊織もえ、篠崎こころとコラボレート[10]。えなこが夕奈、伊織が夜重、篠崎が朝姫の巫女姿の装いに扮したコラボグラビアを掲載[10]。
書誌情報
- 内藤マーシー 『甘神さんちの縁結び』 講談社〈講談社コミックス〉、既刊10巻(2023年5月17日現在)
- 2021年7月16日発売[11][12]、ISBN (978-4-06-524041-0)
- 2021年9月17日発売[13]、ISBN (978-4-06-524831-7)
- 2021年11月17日発売[14]、ISBN (978-4-06-525934-4)
- 2022年2月17日発売[15]、ISBN (978-4-06-526899-5)
- 2022年5月17日発売[16]、ISBN (978-4-06-527924-3)
- 2022年7月15日発売[17]、ISBN (978-4-06-528496-4)
- 2022年9月16日発売[18]、ISBN (978-4-06-529127-6)
- 2022年12月16日発売[19]、ISBN (978-4-06-529935-7)
- 2023年3月16日発売[20]、ISBN (978-4-06-530972-8)
- 2023年5月17日発売[21]、ISBN (978-4-06-531607-8)
出典
- ^ a b “週マガで真島ヒロと渡辺静がコラボ、春場ねぎ推薦の新鋭によるラブコメ読み切りも”. コミックナタリー. ナターシャ (2020年12月2日). 2021年12月2日閲覧。
- ^ “内藤マーシーの読み切り「甘神さんちの縁結び」連載決定”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年1月3日). 2021年1月6日閲覧。
- ^ “マガジン最速で読切漫画が連載化 新人作家が描くラブコメ『甘神さんちの縁結び』開始”. ORICON NEWS. oricon ME (2021年4月21日). 2021年4月21日閲覧。
- ^ a b “甘神さんちの縁結び1巻カウントダウン動画、佐倉綾音・雨宮天・茅野愛衣が京都弁披露”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年7月10日)2021年7月17日閲覧。
- ^ “内藤マーシー「甘神さんちの縁結び」TVアニメ化決定、配信でサプライズ発表”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年4月21日)2023年4月21日閲覧。
- ^ “「甘神さんちの縁結び」TVアニメ化決定!累計85万部突破のラブコメディ”. アニメ!アニメ!. イード (2023年4月21日). 2023年5月4日閲覧。
- ^ 公式Youtubeチャンネル「マガジンチャンネル」にボイスコミックが登場!
- ^ “夢を諦めた芸人コンビが再び立ち上がる、goodアフタ新連載「週末芸人」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年7月7日)2021年7月17日閲覧。
- ^ “「甘神さんちの縁結び」と「てんぷる」が“寺社コラボ”オリジナル御朱印帳プレゼント”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年7月14日)2021年7月17日閲覧。
- ^ a b “「甘神さんちの縁結び」コラボグラビア、えなこ・伊織もえ・篠崎こころが巫女さんに”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年1月26日)2022年1月26日閲覧。
- ^ “未来の結婚相手は誰?巫女三姉妹との同居ラブコメ「甘神さんちの縁結び」1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年7月16日)2021年7月17日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (1)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年7月16日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (2)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年9月17日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (3)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2021年11月17日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (4)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年2月17日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (5)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年5月17日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (6)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年7月15日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (7)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年9月16日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (8)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2022年12月16日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (9)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年3月16日閲覧。
- ^ “『甘神さんちの縁結び (10)』(内藤マーシー)”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2023年5月17日閲覧。
外部リンク
- 甘神さんちの縁結び - マガジンポケット
- 甘神さんちの縁結び【公式】 (@amagamisan_wm) - Twitter