特殊高所技術(とくしゅこうしょぎじゅつ)とは、スポーツとしての洞窟探検(ケイビング)に使用されていた「シングル・ロープ・テクニック技術」をもとに、1980年代中頃に産業用の安全技術として確立されたものである。近年では、枠組足場や重機に代る、対象物への一時的な近接方法として使用されることがある。
ロープを使用するために特殊高所技術イコールロープアクセス技術として誤った解釈をされることがあるが、実際には、一般的に認識されつつあるロープアクセス技術とは異質のものである。
日本国内においては、主にダム、風車、サイロ、ビル、橋梁、吊橋や斜張橋のケーブル類など、コンクリートや鋼の構造物における劣化および亀裂・破損調査や簡易補修、岩壁・急傾斜地における岩塊等の安定度調査などに適用され始めており、2009年(平成21年)国土交通省の新技術情報提供システムNETISにおいて、有用な新技術である、活用促進技術・少実績優良技術に選定されている。 日本国内においては、唯一安全性の評価を受けている技術であり、「従来技術に比べ安全性は向上する」との評価をうけている。
関連項目
参考文献
- 中元雄治『J-BECレポート』2007vol.3、財団法人 (海洋架橋・橋梁調査会)、2007年12月、pp.25。