熱海ビーチライン(あたみビーチライン)は、神奈川県と静岡県県境付近の門川交差点から、静岡県熱海市東海岸町(お宮の松)付近に至る、延長6.1kmの観光有料道路(一般自動車道)である。正式名称は熱海海岸自動車道。
概説
相模灘の海岸沿いを通る快適な観光ルートであり、さらに並行する国道135号のバイパス機能も持つ。国道135号は熱海市泉門川から熱海市東海岸町に至る区間では坂やカーブがある一方、熱海ビーチラインはほとんど平坦で通行上支障が少ない。ただし、夏のピーク時には大渋滞が発生するため、国道135号や伊豆スカイラインを経由した方が早いこともある。海岸線を通過することから高波などの影響を受けやすく、悪天候時にはたびたび通行止となる。
年間通行台数は287万台(平成23年度)。道路運送法を根拠法令とする一般自動車道であり、かつ道路交通法による一部車両通行規制として、歩行者・軽車両・原動機付自転車・125cc以下の自動二輪車の通行は禁止されている(自動車専用と同等) 。
経営
民間企業により保有・運営されている有料道路である。
三井観光開発により開発され保有・運営されていたが、2002年(平成14年)5月に特別目的会社「有限会社熱海ビーチライン」に約126億円で売却し、証券化された[1]。三井観光開発がリースバックし、その後に社名を変更してからも引き続き運営を実施していた。なお、本邦における初の道路の証券化とされている[2]。
2021年8月31日には、鹿島建設と鹿島道路が出資する特別目的会社「熱海インフラマネジメント合同会社」により取得された[3]。鹿島建設は建設当初、設計・施工を実施している。
沿革
出入口など
通行料金
2023年(令和5年)4月1日現在の通行料金である。[4]
なお、ETC には対応していないが、2023年(令和5年)4月1日より ETCX が利用可能である。[5]
その他
- 熱海市が毎年3月に開催した『熱海湯らっくすマラソン大会』のコースとしても使用され、大会開催時には車両通行止の措置が執られて一般に開放されていた。ただし、マラソン大会については近辺で大地震が発生した場合の津波避難対策が十分に取れないとして2013年から中止されている[6]。
- 大規模な交通障害
脚注
- ^ 熱海ビーチラインを100億円超で取得、鹿島 | 日経クロステック(xTECH)
- ^ 他人のお金で「作品」をつくるな | 日経不動産マーケット情報
- ^ 熱海ビーチライン 運営事業移管のお知らせ、および通行券・回数券の取り扱いについて|株式会社グランビスタホテル&リゾート【公式サイト】
- ^ 通行料金改定のお知らせ – 【公式】熱海ビーチライン
- ^ ETCXの導入と「ビーチラインX割引」の開始 – 【公式】熱海ビーチライン
- ^ 津波避難路なく、開催中止=マラソン大会、海岸コース-静岡・熱海 時事通信 2012年9月18日閲覧
- ^ 【熱海ビーチライン】国道135号通行止めに伴う一般車 無料通行について 熱海ビーチライン 2021年7月13日閲覧
関連項目
外部リンク
- 熱海ビーチライン - 公式サイト
- 熱海ビーチライン - 一般社団法人日本観光自動車道協会
- グランビスタ ホテル&リゾート 熱海ビーチライン