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灼眼のシャナの登場人物

灼眼のシャナ > 灼眼のシャナの登場人物

灼眼のシャナの登場人物(しゃくがんのシャナのとうじょうじんぶつ)は、高橋弥七郎ライトノベル作品『灼眼のシャナ』及び同作品を原作とする同名のアニメ漫画ゲームドラマCDに登場する人物の一覧である。

担当声優はアニメ版 / 『電撃hp』で誌上通販された2004年のドラマCDの順。1人しか記載されていない場合は特記無い限りアニメ版のキャストとする。

主要人物

シャナ(Shana)
声 - 釘宮理恵[1] / 堀江由衣
本作品の主人公ヒロイン。“天壌の劫火”アラストールと契約した『炎髪灼眼の討ち手』という(称号)を持つフレイムヘイズ。『(大地の四神)』には『眩き炎』と形容される。
腰の下まである長い髪を持ち、凛々しいまたは可愛らしい顔立ちと称される東洋系の少女。見た目の年齢は11、2歳前後に見えるが不老であるため、実年齢は不詳[2]だが、契約した時は12歳以上、フレイムヘイズとなったのは数年前で、未だ人間だった時間の方が長い。
普段は黒髪に黒目だが、戦闘時は称号が示す通りの炎髪灼眼となり、アラストールの翼の皮膜の一部を顕現させた自在に変形する黒衣『夜笠』をコート状にして纏う。
フレイムヘイズにしては珍しく、自在法をほとんど使わず、体術や大太刀型(宝具)『(贄殿遮那)』を用いた白兵戦を得意としていた。
契約直後から白兵戦においてはフレイムヘイズの中でもトップレベルの実力を持っていたが、若年での契約やアラストールの力が大きすぎたこと、「今在るものを最大限に活用する」性格から「今在るより強い力」に対する欲求が薄かったため、その力を上手く引き出し使いこなすことが出来なかった。そのため自在法は封絶やトーチ製作・加工・割り込みなどフレイムヘイズに必要最低限のもの程度しか使えず、アラストールの力をほとんど使いこなせない点について密かなコンプレックスを抱いていた。
悠二と共闘した際に飛翔をイメージした炎『紅蓮の双翼』(アニメ版では鳥の翼状)を顕現できるようになり、それをきっかけとして自在法の開発や技術向上の鍛錬を始める。その結果、炎弾や炎の放出、火炎放射や炎の凝縮による大太刀の形成、炎の物体としての具現化など、さまざまな種類の固有の自在法を使えるようになる。
しかし後に、異能の力と大太刀『贄殿遮那』と自由を奪われ、悠二とも離れたことから「今在るより強い力」への欲求が高まり、鍛錬で自在法制御の下地を作っていたことも相まって、アラストールの“存在の力”をようやく全て把握。新たな能力を具現化させ、また今まで鍛錬で培った自在法の精度も大幅に上昇する。XVIII巻で発現した新たな(能力)である自在法を見抜く()の目には『審判』、炎の放射と凝縮による大太刀には『断罪』、形を定めない炎の放射には『飛焔』、紅蓮の炎の様々な形での物体化・具現化には『真紅』と名付ける。
非常に才能豊かであり、フレイムヘイズにならなければ歴史的に多大な影響力を与えていたであろう「運命」を持っている。その『運命という名の器』の大きさから、「在るべくして在るもの」「偉大なる者」と称されることもあり、「アラストールの存在の巨大さ」に耐えられず爆死するはずの、『トリガーハッピー』によるアラストールの強制的な顕現に耐えている。アニメ版では不完全かつ設定が異なるとはいえ、アラストールを顕現させる『天破壌砕』から生還している。
フレイムヘイズになる前に受けた英才教育から学校では優秀な一方で、フレイムヘイズに必要ない家事一般に関しては疎く興味がない。一応の「自宅」代わりだった平井家は(ヴィルヘルミナが訪れるまで)寝床や着替えなどシャナが使う範囲は整頓されていたがそれ以外は完全に放置されていた。特に料理の腕前は何を作っても「黒コゲのなにか」になってしまうほど壊滅的だったが、吉田との大特訓の末に(パンネンクック)は作れるようになる(SII巻『ドミサイル』)。
実直で質実剛健、見栄や飾り気というものに無縁の性格。フレイムヘイズとして純粋培養されたため、フレイムヘイズとしては優秀だが、常識や社会性に乏しい箱入り娘で他者と関わることを好まず、「人間」としては幼く未熟。「フレイムヘイズであること」を精神基盤とし、人間としての精神基盤を持っていなかったが、悠二と出会って共に行動し、また御崎市で多くの人間と交流を持ちながら暮らすうちに「人間の少女」としての感情が芽生える。都合が悪いと「うるさいうるさいうるさい」と言ってごまかす癖がある。
大の甘党で、特に『天道宮』で暮らしていた時代によく与えられていたメロンパンが大好きで独自の拘りを持つ。
契約相手であるアラストールは父とも兄とも言える存在であり、師匠・友人・家族と多面的に信頼を寄せている。同様に、育ての親でもある(『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメル)に対しても深い親愛の情と強い精神的な絆を持つが、精神面、特に恋愛面で過保護な彼女に反発する場面もしばしば見られた。また、白骨の姿の(“虹の翼”メリヒム)からは体術の訓練を受けていた。
赤ん坊の頃、偶然起きた「不幸な出来事」によって寄る辺を無くし命を落とそうとしていたところを、新たな『炎髪灼眼の討ち手』となる人材を探していたヴィルヘルミナに助けられ『天道宮』へ拾われる。新たな『炎髪灼眼の討ち手』に「復讐者としてのメンタリティを持たない、(使命)に純粋なフレイムヘイズであること」を求めたアラストールの意向により、そのまま名前を付けられず、フレイムヘイズとしての徹底した英才教育を受けて育つ。
拾われて約12年後、ある事件を機に「予定より幼い」時期にフレイムヘイズとして契約。直後に「史上最悪の“(ミステス)”」“天目一個”を倒し、核となっていた宝具『贄殿遮那』を手に入れる。その直後、崩壊する『天道宮』大伽藍において、“紅世の王”として顕現したシロこと(“虹の翼”メリヒム)と戦い、“徒”との戦い方の教授を受けた後、ただ一度の交錯で討滅する(V巻)。
その後は『贄殿遮那』のフレイムヘイズと名乗り、基本的にアラストールと「二人で一人」きりで各地を旅し戦ってきた。そして日本のとある田舎町で“徒”(ウコバク)を討滅した(0巻『オーバーチュア』)後、御崎市へと至る。
本編では4月末、御崎市で活動していた“紅世の徒”の一党を探索中に“ミステス”坂井悠二と遭遇。「(“狩人”フリアグネ)が狙う“ミステス”」を囮にするため、悠二と行動を共にするようになる。その際、悠二と同じクラスにいたトーチ「平井ゆかり」に存在を割り込ませたため周囲の人間からは「平井ゆかり」と認識されたが、悠二は「本物の平井ゆかり」と区別するため(武器である『贄殿遮那』から取って)「シャナ」と呼び始める。フリアグネとの決戦以後は自らも「シャナ」を名乗るようになり(I巻)、後に事情を知らない周囲の人間にも「シャナ」の名があだ名として浸透していっている(VIII巻)。
出遭った当初は悠二を「トーチというモノ」として扱っていたが、「素の自分」へ対等に接して協力し、(フリアグネ)との戦いにおいて思わぬ有能さと信頼のおける姿を見せた悠二を、特別な存在と認識するようになる。ただし、生まれ育った環境から他者との関わりを好まず、社会性や他者との交流で生まれる感情に乏しかったため、その認識が恋愛感情という自覚はなかった。
フリアグネ討滅後も「『零時迷子』の“ミステス”を見張るため」に御崎市に定住。『天道宮』を出て以降、初めて一定の場所へ長期滞在することになる(I巻)。悠二を見張る必要性から、御崎高校や坂井家で初めて普通の人間としての生活を送るようになり、悠二の母・千草やクラスメイトたちとの交流を通じて、徐々に社会性や一般常識、人情の機微などを身に着ける。特に、悠二へ好意を抱く吉田一美に強い対抗意識を持つようになり、彼女の行動の意味を知ることで、今まで疎かった感情面について理解を深め、「フレイムヘイズではない、人間の少女」のメンタリティが形成されていく。それと同時に徐々に悠二への好意を自覚し始め、フレイムヘイズの使命から外れた自身の恋愛感情に戸惑い悩むようになる。
また、夏祭りの“王”(ダンタリオン)襲撃の際に吉田、クラスメートの佐藤啓作、田中栄太にも正体を明かし、秘密を共有するようになる(VII巻)。吉田が“紅世”に関わることで恋愛における優位性を失い、精神の根幹である「フレイムヘイズであること」にも揺らぎを生じるが、文化祭の騒動と前後して「フレイムヘイズも人を愛する」ことを知り、迷いを払拭。吉田に対しても、同じ想いを抱く友人として互いを認め合うようになる(XI巻)。
アニメ版で「シャナ」と名付けられたのは、平井ゆかりの存在に割り込むよりも前である。アニメ版の設定では身長141cm。炎髪を表現するため、アニメ版では髪の周囲に透過光処理された火の粉を纏っている。
坂井 悠二(さかい ゆうじ)
声 - 日野聡[1] / 森田成一
本作品のもう一人の主人公[3]。“紅世の徒”が作りだした、喰われて死んだ人間の代替物である(トーチ)にして、その中でも特殊なトーチである“ミステス”。
御崎市内の普通高校・御崎高校の一年生で、物語開始当初の4月末は15歳。7月の夏祭りが行われた頃までに16歳になっている。
トーチの中でも“ミステス”と呼ばれる、内部に宝具を宿すトーチ。宿す宝具は『(零時迷子)』。その能力により毎晩零時に“存在の力”が回復する他、封絶の影響を受けない。また“存在の力”に対して非常に敏感で、“徒”やフレイムヘイズにも感じ取れないトーチの鼓動や入念に偽装された自在式の中でも違和感を正確に感じ取ることができる。これは『零時迷子』の内部のヨーハンが干渉していた結果であり、彼は“徒”の気配を察知させて悠二をそれに近づけ、内部の宝具を狙った“徒”の“存在の力”を『戒禁』によって取り込むことで復活しようとしていた。
シャナの鍛錬に付き合ったり、シュドナイの腕を取り込むなどで、自在法や“存在の力”の流れに触れ、顕現の感覚と体得し自分の“存在の力”を制御できるようになり、数カ月かけた鍛錬で初歩的な自在法を習得。炎の色は、本来ならば自分の“存在の力”を喰った“徒”の炎の色を薄めた色(悠二の場合は“狩人”フリアグネの炎の色を薄めた薄い白色)のはずだが、何故か正体不明の銀色の炎を顕現させている。
“徒”やフレイムヘイズとの戦いを通じて、炎を防ぐ指輪型宝具『アズュール』と片手持ちの大剣型宝具『吸血鬼(ブルートザオガー)』を入手しており、戦闘時にはこれらの宝具も活用する。
普段は大人しく頼りない印象を与える平々凡々な少年だが、真剣になれば熟練のフレイムヘイズ以上に優れた洞察力と推理力を発揮し、勝てる見込みのない敵にハッタリをかまして時間を稼ぐなど土壇場での度胸も持ち合わせる。ただし緊張感が伴わない場面では洞察力を全く発揮できず、非常に鈍感。親友の池曰く「要領がいいようでどこか抜けた」性格。
「真剣になればなるほど落ち着く」性格であり、真剣に取り組んだ物事に対して感情のままに動くことより、感情以外の何かを根底に動くことが多い。こういった面は敵を誘い出すために自分の同類であるトーチを大量消費する作戦を自ら立てるなどのある種ドライな面としても現れており、その性質から「本質が感情の面にない、特殊な人格の持ち主」ではないかとヴィルヘルミナには推測されている。
その反面、恋愛といった理屈が通用しない事柄に対しては疎く、またトーチである自身の悩みからそういった感情を持つ余裕がないため、はたから見ると優柔不断である。ただし一度決めたことや約束したことは何があっても守ろうとするなど、誠実で理想家の面も見られる。シャナには尻に敷かれ、基本は逆らえないが、はっきりと意見を言うこともある。
海外に単身赴任している父・貫太郎と母・千草の3人家族(両者の詳細は坂井家の項を参照)。双子の兄がいた(ことから名前に「二」の字が入っている)が出産直後に逝去したため、そのことは知らされず、事実上一人っ子として育つ。また、12月に母の妊娠が判明する。
人間であった「本物の坂井悠二」は、物語開始以前に(“狩人”フリアグネ)の一党に喰われ死亡。その喰い滓がトーチに加工された直後、宝具『零時迷子』が宿り“ミステス”となる。また、この時点で『零時迷子』は既に、[仮装舞踏会]の計略により我学の結晶『暴君 I 』へと変化し始めている。
本編開始後の4月末、『零時迷子』の能力により封絶内部でも動けるようになっていたために“(燐子)”の襲撃を目撃、偶然通りかかったシャナに助けられ「この世の本当のこと」を知らされる。そして自身がいずれ存在ごと消滅する「本物の坂井悠二の代替物」という事実に落ち込み悩むが、“狩人”フリアグネとの戦いの中で徐々に自分の気持ちを整理し、「坂井悠二の代替物」でしかない自分に出来ることを探して、シャナに協力するようになる(I巻)。
フリアグネ討滅以降は、「シャナに守られる存在」から「シャナの役に立つ存在」へのステップアップを目指し、朝はシャナと体術の鍛錬を行い、夜は「『零時迷子』の能力を利用したエネルギー・タンク」として彼女の鍛錬に付き合うようになる。そのシャナに力を渡す際の副次効果で、未熟ながら“存在の力”の流れを感じ操作できるようになる(III巻)。また、当初は一般的なトーチ程度の“存在の力”しか持っていなかったが、後にシュドナイの腕を吸収したことで並の“徒”を超える量の“存在の力”を手に入れ(VII巻)、さらに清秋祭終了間際に“紅世の王”に匹敵する“存在の力”を保有し(XIII巻)、また“存在の力”の制御の基本を体得する(VII巻)。
当初は自身が「人間ではない」こと、「人間と言う枠から外れた」ことを恐れ、人間としての自分や平穏な日常への未練を断ち切れない面があった。その後、吉田や佐藤や田中と言った身近な友人たちが「人間ではない」自分を受け入れ、また秘密を共有するようになったこと(VII巻)で、徐々に不安を払拭。“存在の力”の制御を体得したこともあって幾つかの初歩的な自在法を身につけ、恐れを克服する(XI巻)。また母・千草の妊娠を機に、平穏な日常と未来を守る役割の大切さを実感し、日常への未練を断ち切る「覚悟」と共に、「この戦いをいつか終わらせる」という自分自身の望みを抱くに至る(XIII巻)。その成果の結実として、クリスマス・イヴに現れた“徒”の一人(ザロービ)を独力で討滅する(XIV巻)。
シャナからはフリアグネ戦を機に、クラスメイトの吉田一美からは本編開始以前から、好意を寄せられ、自身も二人に好意を持つようになる。シャナに対しては「“ミステス”となった自分にとって一つしかない未来の象徴」と捉え、「使命に純粋なフレイムヘイズ」であるシャナの役に立つことへ拘り、時折彼女を意識しながらも恋愛対象と見ることを自制している。そのため、自分への感情でシャナが変化し「少女としての好意」を持つようになったことには全く気付かず、後にシャナの方から行動に移したことで、その好意にようやく気づく。吉田一美に対しては「自分にとっては過去のものとなった、平穏な日常の象徴」と捉え、その好意には当初から気づいている。しかし自分が既に人間ではないことから、好意に対してハッキリとした態度を取れず、一貫して「彼女の好意を受け止め甘えるだけ」の態度を取り続ける。
両者からの好意を知って以降も、自分がトーチであることからの人間への未練や理屈や打算で二人の好意に答えることを忌避したことと、自分の恋愛感情がどういうものが自分でも分からなかったことから、二人のためにも決断をしたいと思いつつも、決断できずにいたが、クリスマス・イヴに、シャナと吉田から二人のどちらを選ぶかの決断を迫られて覚悟を決め、シャナを選ぶ。その次の瞬間、イヴに現れた“王”サブラクから密かにポケットに入れられていた宝具『非常手段』が起動し、自らに内在していた黒い影に導かれて[仮装舞踏会]本拠地『星黎殿』へ転移。『暴君 I 』と化していた『零時迷子』と『星黎殿』にあった『暴君 II 』が合一して、[仮装舞踏会]盟主(祭礼の蛇)の代行体となる。同時に炎の色は“祭礼の蛇”と同じ黒色となり、またトーチとしての坂井悠二が保っていた周囲との関連性は失われ、存在の消失を感じ取れない人たちに忘れ去られる。持っていた宝具『アズュール』と『吸血鬼』は引き続き使用し、他にも鎧甲型宝具『莫夜鎧』を纏い、髪に取り付けた『竜尾』も使用するようになる。
悠二自身は“祭礼の蛇”の掲げる『大命』を、自身の望みである「この戦いをいつか終わらせる」方法として受け入れ納得した上で、“祭礼の蛇”と合一。そのため“祭礼の蛇”と合一した後も、坂井悠二としての記憶はそのまま残り、両者が融合しているような状態となる。
新世界『無何有鏡』完成後は“祭礼の蛇”の仮装意思総体と分離。分離した後も炎の色は黒のままで、纏っていた鎧甲『莫夜鎧』も引き続き使用。御崎市へ残って「坂井悠二の計画」として(“螺旋の風琴”リャナンシー)から譲り受けたこの世で完全に存在をなくした遺失物を復元する自在式と、“徒”の新世界への移住でこの世に残された莫大な“存在の力”と調律のキーパーソンとなった吉田一美を使い、自身を除いた本物の平井ゆかりを含めた“徒”に喰われる前の御崎市を再生した(XXII巻)。しかしその代償として、『無何有鏡』創造の前段階である調律の逆転印章の起動によって、御崎市は互いの結びつきを失って「ない」も同然の状態であったため、『無何有鏡』に御崎市だけは再現されなかった(XXII巻)。“祭礼の蛇”と分離した後も彼の意識が維持される理由は不明だが、(宝具『贄殿遮那』と同様に)宝具『零時迷子=暴君』そのものに坂井悠二の意識が宿っていると考えられる。
御崎市が再生した後は未練なく新世界『無何有鏡』へ渡り、自身の我侭を押し通した罰として、自身の目的である「人間と“徒”の共存」が実現するまで新世界『無何有鏡』を一人で流離おうと考えていたため、一緒にいることを望むシャナと最後の対決に臨む。その途中、夏祭りの騒動でシャナに宛てて書いた「なんでも言って ちゃんと聞くから」という手紙とその意味に衝撃を受け、戦意を喪失。その後のシャナの告白に「シャナ、君が好きだ。世界を変えてやる、と思えるほどに」と答え、シャナとキスを交わした直後、フリアグネによって『アズュール』に刻み込まれていた転生の自在式が発動し、自身が確固たる一つの存在になった後、シャナとアラストールと共に新世界『無何有鏡』へと旅立つ(XXII巻)。
新世界へ渡り来た後、この世(旧世界)での行動からフレイムヘイズ・“徒”双方から距離を置かれているが、シャナと共に出会った双方に人間と“徒”の共存の実現を説き続けていることから『廻世の行者(かいせいのぎょうじゃ)』の異名で呼ばれている。新世界が創造されてから“紅世”から新世界へ渡り来た新参の“徒”たちが引き起こす騒動が一応の収束を見せる数ヶ月間を呼称する『混沌期』を、シャナと共に旧世界から渡り来た古参の“徒”たちに指針を与えて収束させたことでセンティアから一定の評価を得ており、人間を殺戮し続ける([マカベアの兄弟])の“王子”の一人(カルン)を討滅し(外伝『ホープ』)、両界の狭間に追い遣られたダンタリオンを新世界へ招き入れようとする([轍])の構成員(ギータ)を討滅している。
新世界へ渡り来てから数年後に、新世界のイタリアでシャナとベルペオルが顔合わせと協議を行っている頃に、新世界の日本の一地方都市でヴィルヘルミナ(やティアマトー)と対談し、相変わらず厳しい態度をとられながらも([真なる神託])に対する関係性と新世界での行動原理を話した後、立ち去り際に『両界の嗣子』ユストゥスの姿を見て感激し、涙ぐみながら手を振り返した。そして、シャナと共に(『色盗人』)の根拠地である『桃源』に攻め入って[4]、諸々のレポートを纏める課題と引き換えに[仮装舞踏会]から譲り受けた三十ほどの改良型の大筒型“燐子”や再起動に成功した『暴君』と竜尾を使用して『色盗人』の構成員たちを討滅した後、『色盗人』の首領(“踉蹌の梢”バロメッツ)に降伏勧告を行った(短編『クイディティ』)。
アニメ版の設定では身長165cm。原作挿絵とアニメ版では目の色が違う。アニメ版では性格が多少異なり、冴えた部分はかなり少なく、トーチに対する意識やシャナに対する態度など違いがあった。また、シュドナイの腕を取り込んでおらず、第1期終盤にて『渾の聖廟』でへカテーと器を合わせたことで“存在の力”の量が“紅世の王”に匹敵する量に増えたとされていた。第2期終盤ではヘカテーに『零時迷子』を抜き取られたものの、“存在の力”が尽きる前に『零時迷子』を取り戻す。
“天壌の劫火(てんじょうのごうか)”アラストール[Alastor]
声 - 江原正士[1] / 大塚明夫
シャナと契約している男性の(“紅世の王”)。“天壌の劫火”[5]が真名と呼ばれる本名であり、アラストールは通称。“コキュートス”と呼ばれる金の輪を意匠した黒い宝石(アニメ版では中で火の粉のような煌きが見える)の付いたペンダント型の(神器)に意思を表出させている。炎の色は「全てを焼き尽くす」紅蓮。『裁きの業』と『大地の四神』に形容されていた(XX巻)。
顕現した姿は、灼熱の炎の中に漆黒の塊を秘め、夜空を思わせる皮膜を張った翼と本物の灼眼を持った有翼有角の巨人を形作る紅蓮の焔。『ES』V巻では、紅蓮の炎を纏った漆黒の肉体を持つ魔神として描かれている。
通常は単なる“紅世の王”として扱われるが、より正確には“王”にして“紅世”での()に相当する超常的存在の内の一柱であり、「“紅世”真正の魔神」とも呼ばれる。司る権能は『審判』と『断罪』である『天罰神』であり、この世で人間と契約したのも「(世界のバランスを乱し両界に仇なす同胞に天罰を与える)」ためである。(この世を跋扈する“徒”)からは、本来同胞のために振るわれるはずのそれを同胞に向ける在り様から「天罰狂いの魔神」とも呼ばれる。普段はフレイムヘイズの器に収まるために休眠状態にあるが、彼の神威召喚『天破壌砕』にて顕現した際には神としての絶大な力を発揮する。持ちたる力は天罰神の権能そのものである討ち滅ぼすための力と炎であり、『炎の魔神』とも称される。彼のフレイムヘイズ『炎髪灼眼の討ち手』も同じ力を持つため、数少ない本当の意味での「炎使い」となる。なお、ここで言う『魔神』とは「神をも殺す神」という意味である(XVII巻)。また、“徒”にとっては「出来れば動いて欲しくない神」であるため、創造神“祭礼の蛇”や導きの神“覚の嘯吟”と異なり「神への窓口」である(眷属)はいない。
普段は威厳に溢れた毅然とした性格をしており、女心や恋愛など自分の及ばぬところに絡むと非常に狼狽する脆さがある。また、ヴィルヘルミナ曰く「女性に対して押しが弱い」。フレイムヘイズの使命に対して人一倍真摯であるが、同時に割と世話好き。“神”として、また過去に最強のフレイムヘイズと謳われたことに対して、それなりに自負心を抱いていた様子であり、数百年表舞台に出なかったことで彼の威令が零落していたことを知った時はショックでしばらく意気消沈している。
契約者であるシャナとは非常に強い精神的絆で結ばれているが、シャナから「少女としての悩み」を(異性であるため)隠されると動揺したり不満を抱いたりする場面も多い。また、常に的確なアドバイスを与える悠二の母・坂井千草に一目置いており、特に「少女としてのシャナ」の精神教育については全幅の信頼を寄せている。
数百年を共に過ごした『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメルおよび契約相手(“夢幻の冠帯”ティアマトー)に対しては、お互いの性向を熟知し信頼しているが、そのせいで弱い立場に立たされることも少なくない。
シャナの先代にして初代『炎髪灼眼の討ち手』である(マティルダ・サントメール)とは相思相愛の仲であり、彼女が亡くなった後も現在まで愛し続けている。そのため、マティルダに想いを寄せる[とむらいの鐘]所属の“紅世の王”、(“虹の翼”メリヒム)とは、互いに恋敵としても快く思っていない。
16世紀初頭までは先代『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメールと契約し“徒”を討滅していたが、16世紀初頭の『大戦』でマティルダを失い(X巻)、以降は『天道宮』の『カイナ』でこの世に留まったまま約500年間、ヴィルヘルミナとティアマトーや“虹の翼”メリヒムと共に何人もの次代の『炎髪灼眼の討ち手』候補を育てていた(V巻)。『炎髪灼眼の討ち手』候補育成においては、候補者を“存在の力”に馴染ませ繰り方を教えていた模様。
『天道宮』にいた数百年の間にも、唯一『天道宮』外で活動が可能だったヴィルヘルミナから詳細な報告を受けており、現代社会に対してもそれなりの知識を持っている。しかし、そのヴィルヘルミナが「アラストールの采配する『天道宮』に手を加えるからには、説明した上で裁可を仰ぐ必要がある」という理由から、増築・改築のたびに電気工事などの手順や仕組みまで逐一説明に来ていたため、そうした知識にも造詣が深い反面、本人はそれを情けないと思っている。
シャナと契約後は、事前の教育不足を補うべく彼女を指導しつつ「二人で一人」で各地を旅し、次々と“徒”を討滅。しかし彼自身が実戦から長く遠ざかっていたこと、“紅世”での常識を基準に考えこの世の常識に疎かったこと、シャナへの無理強いを好まなかったことなどから、指導には不十分な面もあり、『震威の結い手』ゾフィー・サバリッシュと(“払の雷剣”タケミカヅチ)に叱責される場面も見られた。
『零時迷子』の“ミステス”坂井悠二と出会い、御崎市に定住するようになってからは、早い時期にシャナが悠二へ好意を抱いていると気づく。保護者感情から一時は二人の接近に強い反発心を抱くが、悠二の母・千草に諭され、以後はシャナを信頼し彼女の精神的成長を見守るようになる。
「戦力」としての悠二は早い時期から認めているものの、「シャナの戦友」としては未熟なため、「シャナが好意を抱く男性」への反発心も含め、手厳しい指導をたびたび行っている。
“祭礼の蛇”坂井悠二によれば、現在の契約者シャナを殺害すれば、即座に“紅世”へ帰還し、どんな相手であろうと再契約して、最悪の機に現れ『天破壌砕』を使わせて『創造神』たる自分の討滅を図り、それが失敗すれば更に何度でも成功するまで同じことを繰り返すだろうと推測されている(アラストール自身、その推測に納得している)。
なお、アラストールとはユダヤ教キリスト教の神話における地獄の刑執行長官の名アラストルで、神器『コキュートス』はダンテの『神曲』に登場する地獄の最下層の名である。

人間

御崎高校の生徒

吉田 一美(よしだ かずみ)
声 - 川澄綾子[1] / 佐藤朱
本作品のヒロインの一人。悠二の高校からのクラスメイトで、大人しく控えめな少女。当初は“紅世”とは無関係の一般人だったが、シャナたちと関わっていたことで(『儀装の駆り手』カムシン・ネヴハーウ)に調律の協力者候補に選ばれたことを機に“紅世”と関わるようになる。
親しい者を除いて、同級生にすら敬語を使うほど内気で弱気。しかし悠二やシャナとの関係や“紅世”に関する事件を通じ、精神的に強く成長していく。同級生の中でもスタイルが良く、料理全般、特に野菜を使ったものが大の得意など、シャナとはさまざまな点で対照的な面がある。9月生まれ(『ドミサイル』より)。健という中学1年生の弟がいる。
物語開始以前から悠二に好意を抱いている。内気な性格ゆえ告白はできずにいたが、シャナの出現を機に、悠二へ接近。その後、カムシンとの出会いを切っ掛けに、悠二がトーチであると知ってショックを受けるが、その上で「トーチというモノ」ではなく人間として好きだと告白する。この時の経緯からカムシンを非常に尊敬しており、「それでも、良かれと思うことを選ぶ」という彼の言葉を、決意する勇気を出すために時々思い出している。
恋敵のシャナに対して、当初はトーチに割り込んだと知らず幼馴染として親しく接していたが、一方で恋愛感情の自覚がないことには批判的であった。しかし彼女の正体を知った後は、本人やシャナの精神的成長に伴い、同じ想いを抱く友人として互いに認め合うようになる。
新世界『無何有鏡』完成後は、ヴィルヘルミナへの伝言で起動・誕生した『両界の嗣子』ユストゥスを彼女に託して旅立ちを見送り、「坂井悠二の計画」のキーパーソンとして御崎市の復元に協力。そして再生された御崎市を見ながら、新世界『無何有鏡』へと旅立った悠二とシャナを万感の涙ながらに見送った(XXII巻)。新世界『無何有鏡』完成後の2か月で髪を伸ばし始めている。
アニメ版の設定では身長158cm、エカテリーナという名の小型犬を飼っている。第1期の後半でカムシンから神器“サービア”の飾り玉の1つを貰って封絶の中で動けるようになったため、第1期終盤での『星黎殿』での決戦、第2期での近衛史菜が転入してきた時やフィレスの襲来と背信、ヘカテーと(フェコルー)の襲来を目撃している。またクリスマス・イヴに『ヒラルダ』を通じて、『零時迷子』の『戒禁』が弛んだほんの僅かな間だけ聞こえてきたヨーハンからの伝言をシャナたちに伝える。
『灼眼のシャナたん』における吉田一美
『(灼眼のシャナたん)』やアニメ版キャストにおけるドラマCDでは本編とは180度違った性格を見せることがある(シャナに対してあからさまな敵意・殺意を抱く、悠二に対して性的な劣情を隠さない、など)。特に『灼眼のシャナたん』では凶悪な表情を伴う。このために黒吉田と俗称されている。いつも悠二とシャナたんのやり取りを「吉田専用」と書かれた電柱の影から見ている。
性格以外にも、悠二曰く「小さくなっても力はそのまま」のはずのシャナたんの斬撃を片手の指2本で易々と白刃取りする、手製のお菓子を食い荒らしたシャナたんに制裁するなど、シャナたんがフレイムヘイズの力を解放していない状態とは言え、人間離れした一面を見せる。
シャナたんとは基本的に敵対関係だが、近衛史菜が現れた時は一時的に共闘している。
佐藤 啓作(さとう けいさく)
声 - 野島健児
悠二の高校からのクラスメイトで、「とりあえず美をつけてもよい」容姿の華奢な少年。当初は“紅世”とは無関係の一般人だったが、(『弔詞の詠み手』マージョリー・ドー)との出会いを機に“紅世”と関わるようになる。
基本的に軽薄で要領や人当たりの良いクラスのムードメーカーだが、勉強は苦手。御崎市の旧家の息子だが家族とは確執があり、現在は豪邸で家政婦たちの世話を受けつつ居候のマージョリーと2人暮らしをしている。
田中栄太・緒方真竹とは中学からの同級生。特に田中とは親友で、共にシャナと出会う以前に悠二の友人となっている。後に悠二とも親友と呼べる仲になる。
現在は更生しているが、中学時代は「狂犬」と呼ばれるほど反抗的で荒れており、当時のことを忘れていない者も多い。
御崎市を訪れたマージョリーに目を付けられ、田中と共にサポートに当たる(II巻)。彼女を「親分」と慕い、今以上に役に立ちたいと日々努力を重ねるが、フレイムヘイズと“徒”の戦いに直接参戦するには弱すぎることを思い知り(VII巻)、以後は頭脳面で役立つことを目指して雑学の習得に励むが、それでも思うようにいかず苦悩する。その思慕は、当初は「親分と子分」であったようだが、いつしか男女のそれへと変化していった様子。昏睡状態のマージョリーに自身の素直な気持ちを打ち明けて口付けし、彼女を目覚めさせる。そしてマージョリーの想いを受け入れ、遂に両思いとなる(XIX巻)。
新世界『無何有鏡』完成後は、外界宿の仕事の都合から東京の学校へ転校する。
アニメ版の設定では身長167cm。第1期では中学時代の荒れ気味の性格が強く残っており、田中とは親しいが悠二たちとの交友関係はほとんどない。第2期からは闘いを通じて交友関係もでき、性格も多少丸くなったが、悠二に対して対抗心を抱き相談することを拒絶している。
緒方が砕け散ったショックから田中がマージョリーから渡された付箋を手放したことで自分たちの道が分かたれたことを知るが、彼の決断を賞賛するなど田中と二人で一緒の道を行くことにはあまり拘っていない。しかし、マージョリーに対して戦線離脱を告げることは自ら為すべきだと考え、対サブラク戦でのサブラクの罠の一環であるザロービに同行せざるを得なかった悠二のSOSを受け取った田中がそれを伝えに来た折、田中が自ら告げるまで彼の代わりにマージョリーに言うことなく親友を見守っている。
第3期では昏睡状態からマージョリーが目覚めた後、原作にはなかった撤退戦への出立前の二人の様子が描かれ、マージョリーと男女の仲になったことが示唆されている。
田中 栄太(たなか えいた)
声 - 近藤孝行[1]
悠二の高校からのクラスメイトで、愛嬌のある面付きをした大柄な少年。当初は“紅世”とは無関係の一般人だったが、(『弔詞の詠み手』マージョリー・ドー)との出会いを機に“紅世”と関わるようになる。
基本的に律儀で穏やかな性格で、勝負事などは真剣に楽しむ反面、恋愛事には鈍感で不器用。シャナ曰く、学園で一番身体能力が高い。
佐藤啓作・緒方真竹とは中学からの同級生。特に佐藤とは親友で、共にシャナと出会う以前に悠二の友人となっている。
中学時代は荒れており、佐藤と共に喧嘩をして回るのは日常茶飯事だった。そのため、母親からは佐藤と手を切って欲しいと思われているが、本人は意に介していない。
御崎市を訪れたマージョリーに目を付けられ、佐藤と共にサポートに当たる(II巻)。彼女を「親分」と慕い、彼女の役に立ちたいと佐藤と共に努力を重ねるが、その思慕はあくまで「親分と子分」という立場を前提としたものである。
アニメ版での設定では身長175cm。佐藤ほどではないが性格が原作と異なる。第2期では“紅世”には関わらないという結論も出して、親友の佐藤にマージョリーのしおりを渡して決別の意を告げている。
池 速人(いけ はやと)
声 - 野島裕史[1] / 笹田貴之
悠二の中学からの同級生で、親友と呼べる間柄。悠二やシャナたちの身近にいるが、“紅世”とは無関係の一般人。
学業優秀で人当たりも良く、さまざまなことをそつなく人並み以上にこなし、ごく自然に皆のトップに立ち場をまとめる、天性のリーダー気質を持った少年でクラス委員も務める。通称「正義の味方メガネマン」。
吉田一美が悠二に好意を持っていることに気づき、二人の仲を取り持とうと吉田に助力する内に吉田に好意を抱くようになり、吉田の気持ちと己の感情と理性の板ばさみに苦悩する。悠二たちが表面は変わっていないように見えて実は変わっている現実を見て自分も変わらなければいけないと思い悩む。そして一つの決意としてクリスマス・イヴに振られるのを承知で吉田一美に告白し、振られる(XIV巻)。
クリスマス・イヴに悠二が失踪して以降、悠二のことは忘れており、「吉田一美に想いを告げ、結果振られた」という事実から年が明けても吉田と気まずい関係が続いていたが(XVI巻)、共に学校で過ごす内に「気まずさ」も薄れていく(XVII巻)。
アニメ版では乗り物酔いをしやすい体質を持っており、遊園地の子供用の乗り物や観覧車でさえも酔ってしまう。特に第2期では、損な役割や抜けたところが多く作られ、ギャグキャラクター的な位置付けになっている。文化祭では運営委員仲間の藤田に仕事を手伝わされ過ぎ、ダウンしてしまう(準備期間中はそのせいで「始まる前に終わった」感じになってしまった)。
緒方 真竹(おがた またけ)
声 - 小林由美子
悠二の高校からのクラスメイトで、ボーイッシュな女の子。悠二やシャナたちの身近にいるが、“紅世”とは無関係の一般人。
「かわいいよりかっこいい」と評される快活な性格。バレー部員で、1年ながらレギュラーを掴んでいる。
佐藤啓作・田中栄太とは中学からの同級生。特に明記はされていないが、中学時代から佐藤家に出入りしており未成年ながら飲酒を嗜むなど、中学時代は佐藤・田中と共に素行不良であったことが伺える。
田中に好意を抱いており、彼のそばにいたいがために悠二たちと関わるようになる。夏祭りの“徒”襲撃中に田中に告白。きちんとした返事はもらっていないが、周囲からはほぼ公認カップルの扱いを受けている。また、当初は田中が慕うマージョリーのことを誤解していたが、誤解が解けた後は「身近で頼れる大人の女性」として彼女を尊敬している様子。
文化祭の騒動時に封絶の中で「壊され」、田中の心に影を落とす(XII巻)。しかし“存在の力”を失わなかったため、通常の人間のまま修復されており、その後も何も知らないまま日常生活を送っているが、田中の心情が変化したことには気づいている(XIII巻)。
平井 ゆかり(ひらい ゆかり)
声 - 浅野真澄
悠二のクラスメイトの1人。物語開始前に“狩人”フリアグネの一派に家族ごと襲われ死亡、揃ってトーチとなっている。その後、悠二と出会ったシャナが彼の見張りに都合が良い立場として存在を割り込ませたため、周囲の一般人には平井ゆかり=シャナと認知されている。平井ゆかりが“絆”以外消えてしまったことを聞いた悠二が、自分だけでも消えてしまった「本当の平井ゆかり」のことを覚えているために、フレイムヘイズの少女と平井ゆかりが別人である証明として、名無しのフレイムヘイズの少女に「シャナ」と名付けることとなる。
原作では、物語開始時にトーチとなった前後の平井ゆかりが登場する場面はないが、以前はどのような人物であったかが語られている。かつては隣席の悠二とは何度かノートを貸した程度の仲だった。悠二は目立たず大人しかったとしているが、シャナによれば「灯りも消えかけてた」トーチだったため、実際の性格は不明。また吉田一美とは幼馴染で、吉田が対等に話せる数少ない友人の一人。
シャナが平井ゆかりの存在に割り込んで間もなく、家族のトーチも燃え尽き、平井家の住居であったマンションは、御崎市におけるシャナの寝床兼倉庫として使われ、その後シャナとヴィルヘルミナの共同生活の拠点となる。
御崎市決戦終結後、「坂井悠二の計画」によって御崎市で喰われた存在が復元されている最中、悠二の要望に応じシャナが彼女への割り込みを止めたことで、本当の平井ゆかりも両親と共に復元される。シャナが彼女に割り込んでいる間に築き上げた周囲との関連性(坂井千草との交友関係など)は引き継がれた(XXII巻)。しかし、その復元の影響で去年四月から二月中旬頃までの記憶の全健忘者が多い中、一人だけ断片的な記憶が残っていることに悩みを抱えており、未だにカウンセラー(という名目の外界宿関係者)からカウンセリングを受けている。
アニメ版ではオリジナルキャラクターとして物語序盤に登場し、トーチとなる以前の様子も描かれた。腰まである長髪をツーサイドアップにした少女の姿で描かれており、池速人に好意を持っていた。また、悠二とシャナが出会った際の“燐子”に喰われた人間の1人になっている。彼女がトーチになったと知った悠二は、燃え尽きる前に池と思い出を作ってもらおうと努力したが、“存在の力”が尽きる寸前だったため、池は彼女をほとんど無視している。このエピソードではトーチの悲劇性が顕著になっている。シャナが存在を割り込ませる際には1度消滅したトーチの残滓を利用し、またその時点ですでにシャナの命名がなされているため、悠二が彼女の人格を尊重する描写は学校では「平井ゆかり」として接するようにというシャナの指示を無視するという表現に変更される。
漫画版では悠二の回想でわずかに描かれており、ストレートのロングヘアーとなっており顔つきもアニメ版と大幅に異なる。
中村 公子(なかむら きみこ)
声 - 藤村歩
悠二のクラスメイトの一人で、“紅世”とは無関係の一般人。化粧が趣味の活発な性格で、イベントなどの際にはクラスの中心として活躍する。吉田にせがまれて悠二の写真を渡したのも彼女。また、世俗に疎いシャナを色々と面倒見ているが、「ロミオとジュリエット」などは余計な脚色を付けて教えている節がある。シャナや一美にセクハラをすることもある(XI巻)。
年が明けた3学期初日、吉田一美と池速人を見て気まずい空気が漂っているのを、思春期の女子ゆえに気付くが、何があったか聞き出そうとするなど、無遠慮かつ無神経な性格が窺える。なお、この時は藤田晴美に口を塞がれて止められる(XVI巻)。
アニメ版では、第1期と第2期の中間で販売されたOVAから登場している。
藤田 晴美(ふじた はるみ)
声 - 升望
悠二のクラスメイトで、1年2組の副クラス委員。“紅世”とは無関係の一般人。メガネがトレードマーク。肝心なところで大ポカする癖がある。即決即断の性格で、深く考えて行動するタイプの池とはクラス委員として名コンビを組んでいる。内気な吉田が下の名前で呼ぶ数少ないクラスメート。何でも背負いがちな池が他人に頼れるようになったことに気付き、同時に池にそのことを気付かせる(XIII巻)。
アニメ版では、第1期と第2期の中間に販売されたOVAから登場している。第2期アニメでは原作と違って池の事情を考えずに振り回す性格になっており、清秋祭運営委員の1人で池に仕事を任せてばかり居た結果、池はダウンしてしまった(彼女が池が始まる前に終わった感じを作り出した原因)。さらに終了後も引きずり回し続けている。
浅沼 稲穂(あさぬま いなほ)・西尾 広子(にしお ひろこ)・川上 正太郎(かわかみ しょうたろう)
悠二たちの隣のクラスの1年1組の生徒。清秋祭の際に仮装衣装の生地を2組から提供されたのを受けて(ヴィルヘルミナが調達したもの)、シャナに礼を述べている。また川上はパレードの『赤ずきん』猟師役でベスト仮装賞にノミネートされている。
浅沼はロングヘアの活発な少女で、西尾はショートのおとなしめの少女。川上は「華麗なるラブハンター」と称される一方、物忘れが激しいらしい。
黒田 寿子(くろだ としこ)
悠二たちの隣のクラスの1年3組の生徒。清秋祭の仮装パレードでは『不思議の国のアリス』のアリス役を務め、ベスト仮装賞にノミネートされている。その際、「アリスというよりハートの女王様」と称されている。
近衛 史菜(このえ ふみな)
声 - 能登麻美子
アニメ版オリジナルキャラクター。第2期二話終盤で悠二たちのクラスへ転校してきた少女で、(“頂の座”ヘカテー)に瓜二つの顔をしている。また右手首に鎖を輪にしたブレスレットを付けている。シャナや悠二はヘカテー本人ではないかと疑い、あらゆる方法で試したが、結局は傷口から血が流れていたことから人間と判断する。
長年、買い手のつかなかった大きな屋敷に引っ越してきたばかりで、老紳士的な執事(声 - ふくまつ進紗)と二人暮らし。常に敬語で話し、教科書を出したり着替えたりするのに他人の手を借りる、登下校に送迎が必要など、浮世離れしたお嬢様。周囲に告げず1人でどこかへ行く(そのたびに悠二や一美が探し周る)、学校の机にテーブルクロスを敷く、注意されても耳を貸さないなど、マイペースで天然な性格。転校初日から悠二に執着し(席を悠二の横にするように先生に頼んだり、何かと悠二の袖をつまむなど)、その無自覚な行動でシャナや一美を悩ませる。
その正体は[仮装舞踏会]が送り込んだヘカテーが作り上げた自身の偽りの器(人間の偽装体)。前述の通り血を流していたが、これはブレスレットに変化していた“逆理の裁者”ベルペオルの宝具『タルタロス』の一部により『“紅世”との関係性』を断たれていたためである。そのため気配や身体構成は人間のと何ら変わりはない。
文化祭の騒動の際、悠二の中から『暴君』が顕われたことを知ったベルペオルが、『タルタロス』を操作して右手首のブレスレットを砕き、封絶内でも動くことができるようになる(この時、一緒にいた執事は爆発している)。そして悠二たちの前に現れ、ヘカテーの大杖『トライゴン』で『暴君』の顕現を抑えて『零時迷子』に刻印を打ち込む(原作ではヘカテー自身が行っている)。その直後、現れたヘカテーに器を開き、その記憶と感情を回収されて同化・消滅する。消滅後は存在の消失を感じ取れない人たちには忘れ去られている。
上原(うえはら)、菅野(すがの)、佐々木(ささき)、荻原(おぎわら)
声 - 大須賀純(上原)、中尾衣里(佐々木)、井口裕香(荻原)
アニメ版で判明している1年2組の生徒たち。上原は男子生徒。菅野は活発そうなポニーテールの少女で、当初悠二の左隣の座席だった(後に近衛史菜と席替えしている)。佐々木はショートカットの少女。荻原はショートボブの少女。その他、出席点呼や体操着から複数の名前が確認できる。
高井(たかい)
声 - 桐井大介
アニメ版に登場する生徒。悠二たちとは別のクラスの男子生徒で、図書委員に所属しているようである。

坂井家

坂井 千草(さかい ちぐさ)
声 - 櫻井智[1] / 皆口裕子
悠二の母で専業主婦。人当たりがよく常に笑顔を絶やさないが、押しは強く、また高い見識の持ち主であり人の心の機微にも鋭い。家事一般に精通しており、料理上手で特に炒め物が得意。本人曰く運動神経も悪くないらしい。
子供の扱いに慣れており、また世話好きで面倒見が良い。感情表現に拙いシャナに対しては豊富な人生経験からしばしば的確なアドバイスを与え、アラストールやヴィルヘルミナとも教育論において対等に渡り合い、彼らから一目置かれている。アラストールのことを「アラス トオルさん」(アクセントは「ア」におく)と呼ぶ。
実年齢よりかなり若く見える。しかし年齢を若干気にしており、貫太郎にも自分の年齢をあまり他の人に教えないように言っている。
貫太郎の発言から、養護施設の類で育ったらしいことが窺える。
夫の貫太郎とは学生結婚で、今なおラブラブな良き夫婦。十二月に、妊娠していたことが判明する(XIII巻)。
アニメ版から登場している。
坂井 貫太郎(さかい かんたろう)
声 - 藤原啓治
悠二の父。職業は本人曰く『困った人の相談に乗る』仕事で、普段は海外に単身赴任している。他人を驚かせるのが好きらしく、普段から帰宅の際に事前の連絡は入れない模様。冗談やジョークをよく言うが、妻の千草曰く「笑えないのにショックばかり大きい」。
細身の体型だが、かなりの大食らいでしかも無茶な食べ方をする。運動神経が良く、シャナの飛び蹴りを偶然に助けられながらもかわしたほどである。尾行や調査の手腕は一流で、大戸ファンシーパークでヴィルヘルミナを追跡した際には彼女に全く気取られず、しかも僅かな時間で変装を次々と取り換えてみせる手腕を示す。
見た目は妻・千草同様とても若々しいが、千草への配慮であまり年齢は言わないようにしている。
学生時代、当時恋人であった千草の妊娠を機に結婚。実家から勘当され、現在も交流はない。
仕事で海外にいたが7月、御崎市(の駅近辺)が教授との戦いで壊滅したニュースを聞きつけ、家族を心配して休みを貰って一時帰宅。その際にシャナやヴィルヘルミナ・カルメル、吉田一美と顔を合わせ、シャナと「息子を酷い目に合わせようとしている」ヴィルヘルミナの話し合いの場を設けるのに一役買っている(IX巻)。その後すぐ仕事に戻ったが、12月中旬に再び帰宅、悠二に千草の妊娠を告げ、今まで黙っていた「双子の兄」の存在を明かす(XIII巻)。「双子の兄」について悠二には黙っていたのは、悠二が「見知らぬ兄」の存在を受け止められるか分からず逆に傷つけるかも知れなかったことと、自分たちが辛い思いをして一生胸の内に秘めておくつもりだったため。
アニメ版では第2期から登場しているが、登場する時期が少しずれ、帰ってきた理由も原作と異なる。坂井家に長期間滞在しており、清秋祭のパレード行列を千草と共に見物している。また、原作ではシャナとヴィルヘルミナを尾行し、見つかった際に尾行の理由を冗談で「趣味」と言ったのに対し(本当の理由は2人が危険な人物でないかを探るため)、アニメ版では本当に「女性を尾行するのが趣味」となっている。清秋祭終了後に単身赴任に戻ったが、12月中旬に再び帰ってきてクリスマス・イヴを千草と2人きりで過ごしている。
坂井 三悠(さかい みゆ)
悠二たちが新世界へ旅立ってすぐ後の二月下旬に生まれた貫太郎と千草の娘で、悠二の妹。誕生時にはすでに悠二との繋がりは消えていたが、御崎市の復元を行った際に御崎市の人々に響いた悠二の声から、悠二がそこにいた証として“三”の文字ともう一つの文字“はるか”をあわせて名付けられる。

その他の人間

ドナート
中世の中部イタリア・ウルビーノ出身の芸術家。(“螺旋の風琴”リャナンシー)とは恋仲であったが、彼女の力の源を知った怒りと悲しみから、彼女と仲たがいする。リャナンシーが去った後、それを生涯悔やみ続け、友人たる(“髄の楼閣”ガヴィダ)にリャナンシーに向けての一つの言伝を依頼し、この世を去った。ガヴィダ曰く「純情な爺い」。
ゲオルギウス
中世の大法螺吹きの修士の男で、『永遠の恋人』ヨーハンの父。夢と現実に境を持たず、代わりに他人にその境を飛び越えさせる弁舌と狂熱を持つ。
その大法螺を“彩飄”フィレスに気に入られ、さまざまな欲望を叶えてもらっていた。しかし欲望はやがて金と女のみとなり、最後には使えもしない自在法で「自らに活力を取り戻す」ことを望む。そのためにフィレスを欺き、息子ヨーハンを殺そうとしたため、それを目撃し激しい怒りを覚えたフィレスに殺害される。
類似人物としてゲオルギウスキリスト教聖人・竜殺しの伝説で有名)と、ゲオルク・ファウスト(『ファウスト』の主人公・ファウスト博士のモデル)がいる。
ハリー・スミス / ハリエット・スミス
外界宿の人間の構成員で、19世紀末に壊滅したハワイ諸島ホノルル外界宿の唯一の生き残りである青年。その後、現地調査員として活動し、1901年に外界宿の再設置にやって来た(『鬼功の繰り手』サーレ・ハビヒツブルグ)と(二代目『極光の射手』キアラ・トスカナ)を補佐するため行動を共にする。生真面目で堅苦しく、また過去に母や妹を“徒”に喰われ失っているとキアラたちに語っている。
その正体は、「本物のハリー・スミス」の妹であるハリエット・スミス。ホノルル外界宿壊滅の原因が兄と知り、その真意を知るため、兄を装って外界宿調査員として活動しつつ([革正団])に協力していた。しかし、戦闘に巻き込まれ怪我を負ったことでキアラたちに正体を知られたため、キアラたちと袂を分かち、現地で活動していた[革正団]と合流。(“征遼の睟”サラカエル)から兄の真意を聞かされ、正式に[革正団]の一員となる。
[革正団]サラカエル一味の活動がキアラたちに阻止された後は、サラカエルの遺言に従い「その後の世界」を『約束の二人』と共に見届け、天寿を全うする。キアラ達とは遂に相容れることはなかったが、『約束の二人』とは友誼を結んだようである。なお[革正団]サラカエル一味壊滅の際に、物体の組成や構造を瞬時に解析する宝具『ノーメンクラタ』を入手しており、彼女の死後は友誼を結んだ(“彩飄”フィレス)が形見として所持している。
項辛(こうしん)
東アジアにある外界宿を統べる『傀輪会(かいりんかい)』の最高幹部『大老』の1人である老人。若き日に(『剣花の薙ぎ手』虞軒)に絡んで一撃でのされて以降、彼女を愛するようになり外界宿に参加した模様。XVI巻で『傀輪会』はゾフィー・サバリッシュの「一時撤退し潜伏せよ」との指示に従わず、独断で近隣の外界宿の勢力を集結させシュドナイ率いる軍勢と一大会戦を決行するが大敗、もはや上海総本部も陥落が決定的となった時、彼はこのまま“徒”の手に掛かるのではなく愛するフレイムヘイズの手によって逝くことを選び、『剣花の薙ぎ手』虞軒にキスされて陶然となった瞬間に虞軒に首を刎ねられて死亡する。
アニメ版第三期には未登場。
董命(とうめい)
『傀輪会』の構成員で、野戦服の似合いすぎる壮年の中国人。ヴィルヘルミナからマージョリーに託された『引潮』作戦を遂行するに当たって、通信諸雑務の要員として『傀輪会』から派遣された構成員たちのリーダーである。しかもマージョリーに同行している佐藤の為に董命を含む日本語を話せる者たちが派遣され、佐藤に外界宿構成員としての心構えをレクチャーしていた。
アニメ版第三期には未登場。
大峰 悟(おおみね さとる)
声 - 保村真
名前はアニメ版のみ。御崎高校の教師で悠二たちのクラス担任。温厚な性格。
ドラマCDでは、教職に就く前はメロンパン職人だったと語っている。
岡田(おかだ)
声 - 園部好徳
名前はアニメ版のみ。御崎高校の英語教師。教え方にやや難があるようで、シャナに欠点を指摘されて閉口している。
近藤(こんどう)
声 - 桐井大介
名前はアニメ版のみ。御崎高校の体育教師。教師たちに文句をつけるシャナを懲らしめるためにマラソン授業を行う。しかしシャナはへばることはなく、逆に体調を崩した一美を叱責するが、シャナと悠二の機転でやりこめられてしまう。その後は授業内容を改善していき、生徒からの受けも良くなっていく。メディアごとに容姿が異なる。
吉田 健(よしだ けん)
声 - 寿美菜子(ドラマCD『セレモニー』)
外伝『セレモニー』に登場。吉田一美の弟。姉の想い人である悠二がシャナと仲良さそうにしていた所を街で目撃し、姉の誕生日に悠二に対していたずらを行う。わずかだが、本編にも登場する。
大上 準子(おおがみ じゅんこ)
声 - 伊藤かな恵
0巻『オーバーチュア』に登場。父親(声 - 上田燿司)と母親(声 - 大浦冬華)と兄がいる。濱口幸雄とのデート中に(“纏玩”ウコバク)に“存在の力”を喰われて死亡する。そのトーチは翌日、『贄殿遮那』のフレイムヘイズ(=シャナ)によって存在に割り込まれる。
濱口 幸雄(はまぐち ゆきお)
声 - 浅沼晋太郎
0巻『オーバーチュア』に登場。大上準子と付き合っていた。本人の知らぬ間に、大上準子を喰った“徒”を捜す『贄殿遮那』のフレイムヘイズ(=シャナ)に協力させられた。最終的には完全に準子の存在を忘れてしまうが、所持していたアクセサリーの結び目を見た際には無意識の内に涙を流している。
斉藤 隆代(さいとう たかよ)・宇垣 成子(うがき せいこ)・尾崎 夕紀乃(おざき ゆきの)
声 - 伊瀬茉莉也(斉藤)・早見沙織(宇垣)・後藤麻衣(尾崎)
0巻『オーバーチュア』に登場。大上準子のクラスメートで友人。それぞれ斉藤は普通の、宇垣は男勝りな、尾崎は丁寧口調の少女。
ビリー・ホーキン
SIII巻『ソロー』に登場。開拓時代のアメリカ合衆国、ミシシッピ南部の開拓村に住んでいた人間の少年。開拓村にいた頃はごく平凡な一少年だったが、村を出た後、初めて使った拳銃で神速の抜き撃ちを見せ、かつ片目で命中させた天性のガンマン。
1864年、南北戦争の裏で勃発していた『内乱』の最中、『大地の四神』率いる西軍に属するフレイムヘイズと人間のインディアンたちの混成部隊[パドゥーカ]によって故郷を焼き払われ、唯一生き残ったものの、偶然から右目を潰した。襲撃者たちが口にしていたフレイムヘイズという言葉だけを頼りに荒野を彷徨い行き倒れていたところを、フレイムヘイズを殺す宝具制作のために討ち手を憎む人間を探していた(“狩人”フリアグネ)一行に助けられる。そして、互いの事情を知ったことで利害の一致を見たビリーは、フリアグネたちや合流した([宝石の一味])の頭目(コヨーテ)と行動を共にしながら、銃の腕を磨きつつ復讐の機会を伺う。
そして二ヶ月後、コヨーテが得た情報を元に、巻き添えを食わない為にコヨーテと共にその場を離れようとした(マリアンヌ)に対して、自己紹介とお礼を述べる。そして[パドゥーカ]が通過するであろうとある狭隘地でフリアグネと共に待ち伏せ、遂に[パドゥーカ]と遭遇。銃で[パドゥーカ]の半数を射殺し、残りの半数はフリアグネが“存在の力”を喰らって殺害。そして、ただ一人残った[パドゥーカ]の指揮官であるフレイムヘイズ(『氷霧の削ぎ手』ノーマン・パーセル)と交戦、ノーマンの自在法『スペイキル』と『アクス』によって致命傷を負いながらも、フリアグネと思いを縒り合わせて投擲した銃を素材に銀の拳銃型宝具(『トリガーハッピー』)を作り出し、その宝具でフリアグネがノーマンを撃って爆死させ、遂に仇を討つ。そして、村の襲撃時と死に際にノーマンが、死後の名誉を称える慣用句を叫んでいたことを知ると、そんなものはなかったと、仇を嘲笑いながら死亡する。
セレーナ・ラウダス
新世界『無何有鏡』の地中海をクルーズする豪華客船『ロード・オブ・ザ・シーズ』号の客室乗務員。年齢は二十すぎ、髪の色は暗い茶色と異なるが、面差しはヘカテーに似ている。同船の貴賓室に陣取る貴婦人(その正体は、[仮装舞踏会]将帥との合流地点として本船に乗り合わせた(ベルペオル))の目に止まったことで、本来の業務を外れて貴婦人専属のサービス要員となる。船が人間の犯罪者によるシージャック事件に巻き込まれる中、無風の貴賓室を次々と訪れる多様珍妙な来客を応対し、一連の騒動終結後に『夢のような景色』を目撃し、貴婦人に対して発した言葉が貴婦人を驚かせ、そのお礼として宝具『タルタロス』の一部であるブレスレットをお守りとして渡される。そして、空を飛んで『星黎殿』へと戻っていく貴婦人たちに対して、自分の職務を完遂を示す仕草として深々と一礼する。

ミステス

宝具をその身に宿した特別なトーチ。ミステスの消滅により宝具が無作為転移する様相から、「旅する宝の蔵」とも呼ばれる。宿す宝具によって、特異な能力を持つこともある。

坂井 悠二(さかい ゆうじ)
宝具『零時迷子』を核にするミステス。詳細は前述の坂井悠二の項を参照。
天目一個”(てんもくいっこ)
声 - 菅生隆之
宝具『贄殿遮那』を核にするミステス。見た目は隻眼の鬼面を被った鎧武者。肉体を持たず鎧の中は空っぽ、フレイムヘイズと“徒”の“存在の力”を喰らって形態を維持するなど、“ミステス”の中でもかなり異質の存在。『贄殿遮那』の能力により、自身に対する自在法による干渉を無効化(攻撃は無効、防御は突き抜ける)し、気配を持たないという特性を持つ。自身に最低限の封絶を張っているため、人間には視認できない。
強者を求めて日本各地を彷徨い、行き遭った“徒”やフレイムヘイズを見境なく攻撃し、その“存在の力”を喰らって活動。尋常ならざる剣の達人であり、気配がないため実際に目にするまで存在に気付かれず、その間に突如として不意打ちを放ってくるため、相手の気配や力の流れを見極める感覚に優れた「強い」“徒”やフレイムヘイズほどその長所を生かせず危険になり、不意打ちを避けたとしても全ての自在法を無効化され白兵戦を強制されるため、弱い“徒”やフレイムヘイズでは到底敵わない。そうしたことから「史上最悪の“ミステス”」「化け物トーチ」「“紅世”に仇なすモノ」などの異名で半ば伝説化し、“徒”やフレイムヘイズからは行き会うことへの不運から一種の災害とすら認識され、その活動地域である日本を始めとした東アジア諸国は多くの“徒”から避けられていた。しかし“天目一個”が消えたことで近年の東アジアには再びフレイムヘイズが流れ込み始めるようになり、[仮装舞踏会]による本格的な攻勢が始まるまでは“徒”にとっては非常に物騒な地域となっていた。
これらの特性は、核となっている宝具『贄殿遮那』を託すに相応しい、白兵戦に優れた強者を探すためのものであり、その目的を果たすため『贄殿遮那』の製作者の一人である人間の刀匠が鎧兜と隻眼の鬼面、そして『贄殿遮那』を装備した上で存在の全てを打ち込み、自ら望んで“ミステス”と化した経緯を持つ。この関係で核となっている『贄殿遮那』には、トーチの組成に干渉した者を捕獲する『戒禁』がかけられている。そのため決定的な弱者である人間には見向きもしない(シャナは人間時代この特徴を逆手に取り、彼に頼んで「人間」である自分をアラストールの元まで運ばせている)。また誕生時からそうだったのか、時間経過によって変化したのかは不明だが、『刀匠』『大太刀 贄殿遮那』『鎧武者 天目一個』の3つの意識が混在している。
シャナがまだ人間だった頃、『天道宮』を隠す『秘匿の聖室』の割れ目から「強者」であるアラストールを感知、『天道宮』へ乗り込む。(“琉眼”ウィネ)や(“千征令”オルゴン)も現れ『天道宮』が混乱する中、「強者と戦う」ためにシャナとアラストールの契約を助ける。そしてアラストールと契約した直後のシャナと戦い、攻撃の勢いを利用された頭突きを食らって鬼面を砕かれ、『贄殿遮那』を手放して敗北する(V巻)。
望みを果たした刀匠、役目を終えた鎧武者の意識はこの時点で消滅するが、『贄殿遮那』の意思総体は残っており、後に『星黎殿』に幽閉されたシャナの『贄殿遮那』を求める意思に応じ、残留していた“存在の力”で鎧武者の姿を再構成し、復活。シャナの許へ向かうだけの“存在の力”を確保すべく、『星黎殿』中枢部の本営構成員を片っ端から襲撃・捕食(この中で司令室に飛び込み、“嵐蹄”フェコルーに致命傷を負わせている)しつつ要塞内を進行してシャナと邂逅、再び『贄殿遮那』を託し消失する(XVIII巻)。シャナのことを自身の使い手として認めており、彼女を「主」と呼んでいる。
[宝石の一味]からヨーハンが奪った本に「極東のソードスミスが全存在を打ち込み、最初から並みの“王”を遥かにしのぐ力があった“ミステス”」として記されていた。
自在法にも最低限の適性はあり、19世紀にはシャヘルの神託を聞いて自ら封絶を張り始めている(行動律の問題で他者から自在法を覚える機会はなかったはずであり、2000年代で既に数百年放浪していたことなどから、最低でも14世紀には既に存在していたことになる)。
名の由来は日本神話の山神・鍛冶の祖神である、天目一箇神(あめのまひとつのかみ)。
アニメ版では羽織を着ているなど外見が異なり、また気配がないのは使用している封絶が気配を遮断する特別な封絶だからということになっている。
ヨーハン
声 - 斎賀みつき
宝具『零時迷子』を核にするミステス。見た目は金髪黒眼の17歳の少年で、左耳の後ろに三つ編みがある。『零時迷子』の能力により、消耗した“存在の力”が午前零時に回復する特性を持つ。その特性から、通常のトーチやミステスと異なり“存在の力”が燃え尽きることがなく、永遠に17歳のままである。
両親からは育児放棄にも等しい扱いを受けていたが、父と交友があり気まぐれで人間の成長に興味を持った(“彩飄”フィレス)に赤児の頃から育てられる。いつしか互いに掛け替えのない存在となり、彼女と永遠に共に在りたいと望んで2人で『零時迷子』を創り、自ら“ミステス”となった。その後はフィレスと二人で『約束の二人エンゲージ・リンク)』を名乗るようになる。“徒”やフレイムヘイズには『永遠の恋人』の通称で知られる。炎の色はフィレスと同じ琥珀色
常に明るくあっけらかんとしており、多少の困難も楽しむ部分を持つ、風のように自由奔放で掴みどころのない性格。好奇心旺盛で頭が良く勉強家であり、冷静で客観的な価値観と優れた洞察力の持ち主でもある。愛するフィレスとは互いに尊重しあい基本的に相手を拘束するようなことはないが、行動の主体はヨーハンにあった模様。フィレスが駄々をこねるときは、彼女が納得するまで言い聞かせるなど(本人は苦にしていないが)苦労人でもある。
幼少時から“存在の力”が身近であったため、人間時代から“存在の力”を感知でき、また好奇心から自在法や宝具などについても深く研究していた。感覚的にしか自在法を使わない者が多い中で、“ミステス”となった後も自在法に研究を重ねている努力型の自在師で、その腕前はマージョリーやサラカエルも認めるほど。“壊刃”サブラクに狙われるようになってからは、サブラクの不破の自在法『スティグマ』を破る『スティグマ破りの自在式』を研究しており、後にヴィルヘルミナがそれを受け継いで完成させている。
本編開始の数年前から(“壊刃”サブラク)に狙われており、間違われて襲われ重傷を負った『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメルを助けて友人となる。本編開始の直前まで3人で行動しサブラクを撃退していたが、(ナム)が管理していた外界宿[故崖窟]廃墟の地下石窟に踏み込んだ際、サブラクの不意打ちを受けて瀕死の重傷を負い、緊急避難の為フィレスによって『零時迷子』に封じ込められる。しかし、サブラクが『零時迷子』に打ち込んだ自在式『大命詩篇』の影響で『零時迷子』から自力で抜け出すことは事実上、不可能となってしまう。
その直後、自身を封じた『零時迷子』が坂井悠二に転移。『大命詩篇』の影響で自我が断片化しており、自我が曖昧な状態ながらも残った自我をかき集め、変異の根源である『大命詩篇』を数十年単位で改造しようと目論む。そのため『零時迷子』に封じられた状態ながら、『零時迷子』の内側に走査と探索の網を常時展開する自在式を張り巡らし、フィレスが『零時迷子』にかけた『戒禁』と『暴君』の休眠していた吸収機能を掛け合わせ、“存在の力”が自身に統御できる分だけ流れ込むようにするなどの対策を採る。また宿主である“ミステス”坂井悠二を狙った“徒”の“存在の力”を吸収するため、悠二に鋭敏な感知能力を付与し“徒”に接近させようとしていたが、そうした対策が間に合わないほど事態は早く進行してしまい、ヨーハンはすでに自身の復活を諦めていた(XXI巻)。
文化祭終了間際、『零時迷子』を見つけたフィレスの干渉によって意識が活性化する。その直前にマージョリーが『零時迷子』に施していた走査の自在式を利用し、悠二の体を一時的に乗っ取って顕現、フィレスと再会し、彼女に三つの頼み事をする(XIII巻)。
翌年2月、御崎市決戦の最中に『ヒラルダ』の起動によって悠二の前にフィレスが出現。フィレスへの一つ目の頼み事「とある巨大で複雑な銀色の自在式の改変(XX巻)」を終わらせていたフィレスの助力と悠二が保持する膨大な“存在の力”を利用して悠二から分離する。悠二に愛について説いた後、二つ目の頼み事「([百鬼夜行])への仕事の依頼(XX巻)」により戦場から離脱。しかし自分が長く生きられないことを悟っていたため、最後の頼み事「死を唯一乗り越えられる生、子供を作る事」をフィレスに改変させた自在式によって為し、一緒に逃亡していた吉田一美へ『両界の嗣子』ユストゥスとなる捩れた球形のフラスコと遺言を託し、フィレスと共に消滅する(XXII巻)。
アニメ版では第2期から登場し、クリスマス・イヴに『零時迷子』の『戒禁』が弛んだほんの僅かな間だけ『ヒラルダ』を通じて吉田一美に語りかけることができ、悠二から『零時迷子』が抜き取られたことをヴィルヘルミナたちに伝えるように頼む。
名称不明
宝具『パパゲーナ』を核にするミステス。ゲーム版などの外伝で登場。(“戯睡郷”メア)の『ゲマインデ』により、防衛機構の『戒禁』を解除され寄生されており、既に人間の代替物としての意識は持っていない。金髪の少女の姿をしている。メアの顔に変化した状態でしか登場していないため、元々の顔は不明。ミステスになった理由やその他の詳細は明かされていない。しかし、戦闘用ということから無理やりミステスにされた可能性が考えられる。アニメ版第2期にも、メアとして登場している。
異形の戦輪使い
『零時迷子』を作り出す前のフィレスとヨーハンが([宝石の一味])から奪った本に記述されていた、戦闘用の“ミステス”。自在法への高い適性に目をつけられて“ミステス”に変化させられたが、製作者が反抗を封じるためにかけた制御の自在法を自力で破り反逆、自分を“ミステス”へと変えた復讐として戦い続け、消滅までに製作者を含む“王”を2人、道連れにしたとされる。その人物像や宝具についての詳細は不明。

フレイムヘイズ

世界のバランスの崩壊を危惧する異世界の住人“紅世の王”と契約し、得た異能を持って世界のバランスを護る(≒世界のバランスを崩す“紅世の徒”を討滅する)ことを使命とする元人間達。

“紅世の徒”

“ぐぜのともがら”。“紅世”の住人の総称であり、人間と同様に意思や“存在の力”を持ち、それらを自在に操ったり、強い意思や感情と共感したりする能力を持つ種族。

両界の嗣子

“この世”と“紅世”、双方の存在の融合体の呼称。

かつて“紅世の王”である“棺の織手”アシズと、その契約者であったフレイムヘイズ『棺の織手』ティスという二つの存在を存在の『分解』と『定着』の自在式(『大命詩篇』の断篇)の起動によって融合させた『新たな在り様』たる存在。アシズが提唱する『壮挙』によって生み出されるはずだった。『両界の嗣子』の呼称もアシズが考案したものである。

中世の『大戦』の終盤、アシズの保有する莫大な“存在の力”によって支配した宝具『小夜啼鳥』によって、金属板に刻み込まれている本来起動が困難な『大命詩篇』の二つの自在式を次のように使い、誕生(完成)するはずだった。

  • 存在の『分解』の自在式により、アシズとティスの存在の一部を糸状に分解する。
  • 存在の『定着』の自在式により、糸状に分解された二つの存在の一部を青い結晶の形として注ぎ込む。
  • 両者を一つに融合させる。

しかし、神威召喚“天破壌砕”によって天罰神として顕現した“天壌の劫火”アラストールにより、『両界の嗣子』となるはずだった青い結晶は、『清なる棺』に収納されたティスの亡骸や『大命詩篇』の断篇が刻み込まれた金属板もろとも容易く握り潰されて、誕生(完成)前に破壊された。

数百年後の現代、フィレスが宝具『ノーメンクラタ』を使って改変した『大命詩篇』を核に、『分解』と『定着』の自在式で二人の存在を融合、新世界『無何有鏡』へと旅立った“徒”たちの残した膨大な“存在の力”を使って『両界の嗣子』ユストゥスを誕生させた。

ユストゥス
声 - 浅倉杏美(ドラマCD)
ヨーハンとフィレスが生み出した、史上最初の『両界の嗣子』。炎の色は琥珀色
フィレスが改変した『大命詩篇』を核に、二人が融合した最初の時点では、捩れた球形のフラスコの中の脈動する心臓というものであった。命名者はヨーハン。
新世界『無何有鏡』創造後にヨーハンから吉田一美に託されたヴィルヘルミナへの伝言によって捩れた球形のフラスコの中の心臓が起動し、新世界へ旅立った“徒”たちの残した膨大な“存在の力”を吸収し、人間の生後三か月程の男の子の姿で誕生した。生まれながらに封絶の中を動くことができ、その養育はヨーハンの遺言でヴィルヘルミナに託され、ヴィルヘルミナに抱かれて『天道宮』に乗って新世界へ旅立った。
新世界へ旅立ってから一年後の春、『天道宮』で無邪気に自在式を玩具代わりに構成していじくることが可能になっており、早くも自在法を操る天稟の才を表している。生育速度は人間と変わりないようで、『天道宮』へやって来たシャナと剣術稽古に興じるなど、健やかに成長している。新世界へ渡り来てから数年後には、新世界での初めてのヴィルヘルミナ(やティアマトー)との会談を終えて坂井悠二が立ち去りかけた際に、ヴィルヘルミナと手をつなぎながら悠二に向かって笑顔で手を振っていた(短編『クイディティ』)。
ユストゥスの誕生はシャヘルの神意召喚 “嘯飛吟声”によって全ての“徒”に周知されているため、ユストゥスは新世界創造と並ぶ伝説であり、共存の象徴となり得る存在でもある。

シャナたんシリーズの登場人物

アニメ版や漫画版の番外編に登場するちびキャラ(デフォルメ)化されたキャラクター。本編から逸脱したキャラクターであるため、このキャラが登場する作品は番外編として扱われている。ここでは主にちびキャラ化されたキャラクターのみ扱う。また、ちびキャラ化されていない登場人物も原作とはまったく違う性格になっている。

シャナたん
声 - 釘宮理恵
ちびキャラ化されたシャナ。外見同様に精神年齢も低く、口調も幼く舌足らずなしゃべり方をする。そのためシャナの口癖「うるさいうるさいうるさい」が「うるちゃいうるちゃいうるちゃい」となっている。シャナに比べ、子供っぽく駄々っ子のような性格になっているため、悠二の頭の上に乗っては、食べ物を食い散らかしたり、手に持った太刀を悠二に突き刺したり、髪の毛をぬいたりして悠二を困らせている(ただし悠二本人は本心ではまんざらでもないようでいなくなった際は同サイズのぬいぐるみを握り締め、本気で悲しむ描写があり、それを見たシャナたんから気持ち悪がられた)。神出鬼没でとんでもない場所から現れることがある。大量のメロンパンを隠し持っており、自分で食べる他、マシンガンのように撃ち出すこともある。
アニメ版では単にシャナを小さくしたような感じだが、漫画版ではさらに猫耳と猫尻尾が生えていてアニメ版ほど喋らない。
ヘカテーたん
声 - 能登麻美子
ちびキャラ化されたヘカテー。『頂のヘカテーたん』に登場しシュドナイの頭の上に乗っている(その後ある理由で自ら降りた)。シュドナイと悠二の妖しい絡みが多かったため出番が少ないが、積み重ねたダンボール箱の上でシャナたんと壮絶なバトルを行った。終盤では、なぜかシャナたんと共に悠二の頭の上に乗っていた。
ナギたん
声 - 釘宮理恵
少年サンデーに連載されていた漫画『ハヤテのごとく!』のヒロイン三千院ナギがちびキャラ化した姿。『灼眼のシャナたん リベンジ』に登場し、シャナたんの代わりに悠二の頭の上に乗っていた。やることはシャナたんとほとんど同じで衣装も同じだった他、悠二から声優ネタを突っ込まれていた。
インデックスたん
声 - 井口裕香
同じ電撃文庫原作・J.C.STAFF製作のおまけアニメシリーズ『(とある魔術の禁書目録たん)』からのゲスト出演で、『灼眼のシャナたん リベンジ』に登場した同作のヒロインであるインデックスがちびキャラ化した姿。ダンボール箱の上でシャナたんに「真似するな」と壮絶な言い争いを行う。口癖は「うっちゃいうっちゃいうっちゃい」。

脚注

  1. ^ a b c d e f g “灼眼のシャナ|アニメ声優・キャラクター・登場人物・2005秋アニメ最新情報一覧”. アニメイトタイムズ. 2023年4月23日閲覧。
  2. ^ 作中の描写から14~21歳の間なのは確かで、一美たちとの間では15、16歳ということにしてあった。
  3. ^ 電撃文庫公式解読本『灼眼のシャナノ全テ』でもう一人の主人公と明言されている。
  4. ^ その際に、『桃源』の周囲に張り巡らせられた『啖牙の種』を悠二が手こずりながらも解析し、『グランマティカ』で反応を無効化している。
  5. ^ 全てを焼き尽くすという意味。
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